シャニPとアイドルがいちゃいちゃするだけの話 作:馬鹿とオタク
P「~♪ふんふんふふ~んふんふふ~ん、結華~まだかな~♪」
最近お菓子作りにハマっている。バレンタインに触発されて...というと、流行りに流されているみたいで少し抵抗感があるが、きっとそうなのだと思う。実際にチョコ系ばっかり作っているし...。
基本的に仕事の昼休憩で作ることが多い。ただ量を多く作るため、半分以上はアイドルに配っている。
アイドルにはかなり好評のようでつい作りすぎてしまうのだが、この前ついに夏葉から智代子にあげる量をセーブしてほしいと注意されてしまった。
結華「お疲れ様でーす!ってあれ、Pたんだけ?」
P「お疲れ様。今は俺だけだけど...誰か探してたのか?」
結華「んにゃ、そういうわけじゃなくて...いつもこの時間って誰かいるじゃん?」
P「あー...確かにそうだな。まあ、誰もいない時だってあるさ」
少しして、ソファでくつろいでいた結華が何かに気づいたようで、何かを探すようにあたりを見回してから声を掛けてきた。おそらくチョコの匂いだろう。
結華「んー......ん?ねーねーPたん、なんかすっごいチョコの匂いしない?」
P「お、気づいたか。そういえば結華にはまだ食べてもらったことなかったよな。ちょっと待っててくれ」
結華「もしかして!まみみんとさくやんが言ってたPたん特製チョコじゃない!?」
P「そうそう、知ってたか」
結華「お噂はかねがね聞いておりますよ~?なんでも食べたアイドルを骨抜きにするとんでもチョコレートだとか!」
P「え、いやいや、そんなに大したもんじゃない...というか、誰がそんな誇張表現を吹聴してるんだ...?」
ただの一般人が趣味で作ってるだけだし...それに、その言い方だとチョコに変なもの混ぜてるだからやめて欲しいな。誰が言い出したのかは大方見当つくが...。
結華「ふふ...ひ、み、つ!骨抜きにするっていうのは冗談だけど、美味しかったっていう話を聞いたのは本当だよ?三峰もいつかもらえたらなーって思ってたんだー」
P「そうだったのか?言ってくれればいつでも作ったのに」
結華「いやいや、いつも忙しそうにしてるPたんのお手を煩わせるようなことは三峰しませんから!」
P「ははっ、結華は優しいな...。よし、そろそろできる頃だし、オーブンを見てくるよ」
結華「はーいっ、楽しみにしてまーす!」
オーブンを見に行くとすでに焼き終わっていたので、後はオーブンから出して盛り付けるだけだ。
レシピ通りに作ってもたまに失敗するから、どうしてもこの瞬間はどきどきしてしまう。
P「よっ...と、よし、見た目はとりあえず大丈夫だな。結華ー、ちょっとお皿だすの手伝ってくれるかー?」
結華「はいはーい!三峰にお任せあれ!」
P「...?」
元気よく準備に向かってくれた結華だったが、なぜか食器棚の前で固まっていた。
何か虫でもいたのだろうか...。
P「結華?どうかしたか?」
結華「...あっ、ああ、なんでもっ...大丈夫大丈夫!なんでもないから!そういえば、聞き忘れてたんだけどPたん今日は何を作ったの?」
両手を顔の前で振りながら何もないと主張するが、この慌てよう何か見つけたのか?
......まあ、こういう時は何しても教えてくれないだろうし、聞くのは諦めるか。
P「...?ああ、今日はフォンダンショコラだ。お皿はここに置いてくれ」
結華「はーい!......ほほう、フォンダンショコラですか...。中はもちろん?」
P「ああ、とろとろ...のはずだ!中を見るのが楽しみだな!」
残りを冷蔵庫に入れて、紅茶とフォークを準備してからソファに座る。
P「......よし、結華もフォークはあるな?じゃ、いただきます」
結華「いただきまーす!サクっと...おお...!すっごく美味しそう!はむっ...んん~、おいひ~!」
外はサクッと、中はトロっと。うん、我ながら良くできてる。
......それにしても、結華は本当に美味しそうに食べるな。
P「結華のお眼鏡にかなったみたいで嬉しいよ」
結華「うーん、これは...三峰ポイントを100ポイントあげちゃう!」
P「おお、100ポイントも!......ところで、三峰ポイントは貯まったら何に使えるんだ?」
結華「そうだねぇ...Pたんをたくさんよしよしする!...とかどう?」
P「ははっ...!じゃあ、三峰ポイントがたくさんもらえるように頑張らないとな!」
フォンダンショコラはあまり大きなものでもないし、すぐに食べ終わった。
結華の皿を見ると、ひとかけらも残さず食べてくれていて、作った側としてはすごく嬉しかった。
結華「ごちそうさま!すっごく美味しかった!」
P「お粗末様、結華がおいしそうに食べてくれて俺も嬉しいよ。よし、じゃあ片づけてくるな」
結華「あ、三峰も手伝う手伝う!」
その後、キッチンで後片付けをしていると、食器を棚に片づけていた結華がふと何かを思い出したようで、おそるおそる話しかけてきた。
結華「...そういえば気になってたんだけど」
P「ん?どうした?」
結華「Pたんさ、香水か何かつけてる?」
おお、良く気付いたな。
実は、今日は咲耶からもらった香水を少しつけてきている。個人的には少し若すぎる匂いな気がして仕事につけていくか迷っていたのだが、外部の人と会う予定は無いし、ものは試しだ。
P「...すごいな。チョコの匂いがすごすぎて気づかれないと思ってたんだけど」
結華「ふっふーん、乙女は細かい変化を見逃さないからね~。...で、それって何かつけてたり?」
P「ああ、これな。香水だよ。もらったんだ」
結華「ふーん...前はつけてなかったよね?それに...なーんか女の子らしすぎると思うんだけど。これは名探偵三峰の血が騒ぐなぁ...!」
すごいな名探偵三峰。正直つけてる本人ですらチョコの匂いでほとんどわからないのに、違和感だけじゃなくて女性ものってところまで見抜いてるのか。
P「やっぱりか?もらったものだからつけてみてるんだけど、女の子らしさがあるのは薄々感づいていたんだよな。そんなにおかしくないって言ってくれたんだけど...」
結華「うーん、似合わない訳じゃないんだけど、なんか女の子の影がちらつくみたいな?Pたんが付けてると遊びなれてるみたいな感じがしてちょっとよくないかなーって」
P「あ、遊びなれてる...。......じゃあ仕事につけていくにはやめとこうかな」
結華「そうだねぇ、誠実さが売りのPたんを誤解されちゃうかも知れないし、三峰的にはあんまりおすすめしないかな?」
誠実さが売りかどうかはともかく、プロデューサーの俺が初対面の人に無駄に不審がられたり変な目で見られたりしたらいけないしな。
P「そこまで言うなら...咲耶には悪いけど、仕方ないな」
結華「......さくやん?」
結華の耳がピクリと動いた気がした。そういえば、まだ言ってなかったか。
...別に口止めされてるわけでもないし言っちゃっていいか。
P「あ、そうそう。言ってなかったっけか、これ、咲耶からもらったものなんだ」
結華「ふーん...?なるほどなるほど...さくやんがねぇ...。ねぇPたん...いや、やっぱり何でもないや」
またもや結華が何か言いかけるがやめる。......少し気にはなるが、変に追及して機嫌を損ねるのも得策ではない。
P「そうか?...あ!」
結華「なになに!?」
P「結華、そろそろレッスンの時間じゃないか?」
そういえば、今日の結華はレッスン室に行く途中に事務所に寄ってくれていただけだったのを思い出す。
午後一からレッスンだったはずなので、あまり時間はない。
結華「え?...ホントだ!トレーナーさんに怒られちゃう!行ってきます!」
P「そうだ、結華、ちょっと待ってくれ!忘れ物!」
結華「え、何か忘れてたっけ?」
忘れ物、とは言ったが忘れてたのは俺の方だ。
急いで冷蔵庫から「それ」を取り出す。
P「これ、渡そうと思ってたんだけど忘れてた!良かったらレッスンの休憩時間にでも食べてくれ」
結華「これは...マカロン?」
P「ああ、チョコレートマカロンだ。結華に渡そうと思ってたんだけど」
結華「...本当?」
P「...?ああ、こんなことで嘘ついても仕方ないだろ?」
結華「...そっか、そうだよね...。うん!今日の件についてはPたんを不問とします!それに、恥ずかしい歌を歌ってたのも聞かなかったことにしてあげる!」
不問?一体何のことだろうか。それに...
P「...恥ずかしい歌?ま、まさか聞いてたのか!」
結華「何のことでしょう~?結華~まだかな~♪じゃ、行ってきまーす!」
そう言って、結華は元気そうに鼻歌を歌いながら小走りで事務所を出て行った。
P「あ、ちょっと......いってらっしゃい!気を付けるんだぞ!」
結華「マカロンかぁ...絶対意味は分かってないだろうけどっ」