ちょっとやりすぎ283プロ   作:馬鹿とオタク

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灯織「プロデューサー、今はあまあまデレデレの時代らしいですよ」P「なんだって?」

 

P「すまん灯織、もう一回言ってもらってもいいか?」

 

灯織「はい、どうやら今はあまあまデレデレの時代らしいです」

 

何かの聞き間違いかと思ったが、どうやらそうではないようだ。

「あまあまデレデレ」もよくわからないし、そんな時代が来ているなんて聞いたこともない。

 

P「つまり...どういうことなんだ?」

 

灯織「すみません、私も調べてみたのですがこれといったものが見つからなくて...」

 

とりあえず、この入れ知恵の犯人を聞いておこう。灯織にこういうイタズラするのは......。

 

P「それ、誰から聞いたんだ?」

 

灯織「真乃とめぐるからです」

 

P「えっ────」

 

灯織の口からでた思いがけない人物に固まる。

本人には申し訳ないが、正直摩美々以外に居ないだろうと思っていた。

 

P「────真乃とめぐるが...」

 

灯織「はい、二人とも特に言い淀んだ様子も無かったので、間違いないと思います」

 

P「そうか...」

 

ますます謎は深まるばかりだ。灯織も何も疑問を持たなかったのだろうか?

 

P「真乃とめぐるにそれ以上のことは聞いてみたか?────その、「あまあまデレデレ」がどういうものかとか」

 

灯織「いえ...さらっと出てきた話題でしたし、始めは調べれば分かると思っていたのでその場では聞き逃していました」

 

灯織「ただ家に帰って調べてもわからず...プロデューサーなら知っているのでは、と」

 

P「なるほど...すまん、力になれなくて」

 

灯織「いえ、しかし、プロデューサーも知らないとなるとますます謎ですね。『あまあまデレデレ』...」

 

P「もう一度二人に聞いてみたらどうだ?答えを渋るようなタイプでもないし、教えてくれるんじゃないか?」

 

灯織「そうですね。もう一度聞いてみます」

 

そういってスマホをいじり、おそらく二人にチェインを送った後、お互いのやるべきことに戻った。

 

しばらくすると、灯織のスマホからチェインの通知が鳴った。おそらく真乃かめぐるからの返信であることを察した灯織は、俺と顔を見合わせたあとに頷いてスマホを手に取った。

 

少しの間スマホを見ていた灯織だったが、すぐに立ち上がってこちらに近づいてきた。

 

灯織「プロデューサー、二人から返事が来ました」

 

P「お、何かわかったか?」

 

灯織「それが...お仕事中すみません。失礼します...!」

 

P「え?うおっ...」

 

少し悩むような様子の灯織だったが、何かを決心したのか隣に来てその小さな両腕で俺の体に抱き着いてきた。

かなりのソフトタッチだが、人のぬくもりを確かに感じるくらいには密着している。

 

P「ひ、灯織...。何を...?」

 

灯織「す、すみません!ただ、これで『あまあまデレデレ』が理解できるようなので、もう少しだけ我慢していただけないでしょうか...!」

 

耳まで赤くなりながらもしっかりと抱き着く灯織。されるがままにされる俺。

何かを得ろうと必死な彼女の勇気を無下にすることもできず、社長やはづきさんが事務所に来ないことを祈るばかりだった。

 

というか俺も灯織の緊張が伝わってきて────。

 

 

 

少しして、灯織がそっと離れた。

 

灯織「ありがとうございました。」

 

P「おう...何か掴めたか?」

 

灯織「それが......プロデューサー...?」

 

と何か言いかけたところで止まる。灯織の顔を見ると驚いた顔でこちらを見ていた。

 

灯織「顔が凄く赤いですけど、大丈夫ですか?」

 

P「は、はは...すまん、俺も緊張しちゃってたみたいだ...」

 

手で顔をあおぎながら返事をする。めぐるみたいに距離が近いアイドルでも、こんなに長時間、それも意識的に抱き着かれたことはない。

止まったままこちらをじっと見つめる灯織の気を逸らしたくて、本題を切り出す。

 

P「と、ところで何か掴めたか?」

 

声を掛けると意識を取り戻した灯織が、少し残念そうな顔をした。

 

灯織「それが...すみません、なんとなくは掴めたような気がするのですが、まだはっきりとは......」

 

P「そうか...でも、少しでも灯織の力になれたのならよかったよ」

 

それからは特に何もなく、結局『あまあまデレデレ』の意味は分からずじまいとなってしまった。

真乃とめぐるの二人が事務所に来た時に聞いてみようということで

 

 

灯織「すみません、お忙しい中付き合っていただきありがとうございました」

 

P「大丈夫だ、また何かわかったら教えてくれ。俺にできることがあったら何でも手伝うからな」

 

灯織「ありがとうございます。......すみません、最後にもう一度いいでしょうか」

 

P「?ああ、いいぞ」

 

灯織「失礼します...!」

 

何がもう一度何か良く分かってないまま返事をしていたら、また俺の体に腕を回してきた。

 

P「えっ、あ、そういうことか...!」

 

しかもさっきよりも心なしか力強い気がする。遠慮が少し抜けてくれたかな。

流石に2回目は顔に出るほどの緊張は無く、今度は数秒ほどして離れた。

 

灯織「やっぱりまだ掴めないですね...すみません、今日はありがとうございました」

 

 

 

 

 

灯織「二人が教えてくれたことをやったはずなのに結局『あまあまデレデレ』は何だったんだろう...分からなかったのは何かが違うとか...?」

 

灯織「手順...条件......────」

 

灯織「プロデューサーにも同じことをしてもらう...」

 

灯織「い、いやいや...それは私の考えすぎ...」

 

 

灯織「い、一応最後の手段として覚えておこう...先に真乃とめぐるに聞いてみてから...」

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