P「彼女かあ...」
雛菜「プロデューサー彼女いるの~?」
ため息交じりに独り言を漏らすと後ろから、今ここで聞こえるはずのない声が聞こえた。
P「うわっ!びっ...くりした...」
雛菜「へ~?雛菜ずっとここにいたよ~?」
P「あれ、そうだったのか。すまん、全然気づかなかった...」
雛菜「雛菜、挨拶したのにプロデューサー集中してて全然気づいてくれなかった~...」
P「それは本当にすまん...!でも雛菜、今日は────」
雛菜「あ、そうだ~。はい、これプロデューサーにあげる~!」
雛菜がバックから取り出した紙を受け取る。...この前渡してた次の雑誌のアンケート用紙か。
記入漏れが無いかの確認を行いながら、本題に移る。
P「早く提出してくれるのは凄くありがたいんだが...。雛菜...今日、学校じゃないのか?」
そう、今日は平日。時間帯は昼過ぎ。しかも雛菜は制服を着ていない。
雛菜「あれ、プロデューサー聞いてない~?今日は試験休みなんですよ~」
P「え...それ聞いてないぞ」
雛菜「へ~!?透先輩が言っておいてくれるって言ってたのに~!」
P「何も聞いてないな...まあ、仕事に支障は無いから大丈夫だけどさ。今度からはちゃんと連絡してくれよ」
P「...とにかく、今はみんな試験で疲れてるだろうし、ゆっくり休んでくれ」
雛菜「は~い!」
P「...あと、さっきの話はみんなには内緒な」
雛菜「......何の話~?」
P「いや...記憶に残ってないならいいんだ。すまん、気にしないでくれ」
雛菜「プロデューサーの彼女の話~?」
ぐ...覚えてたか。いや、この場合俺が蒸し返したのか...?何にせよ、雛菜のことだ。
釘を刺しておかないとぽろっと漏らしそうな予感がする。ノクチルのみんなといる時なんかに...。
『そういえば、プロデューサーの彼女ってどんな人だと思う~?』
『え、彼女いるの。プロデューサーって』
『...急に何?くだらない......』
『ぷ、プロデューサーさんって彼女いたの...?』
────うん。こうなった時、最終的にどういう結論に落ち着いても、特に2人に対して事情の説明が非常にめんどくさそうなので、先に釘を指せるここがターニングポイントになるだろう。
P「その話についてだ。一つ、訂正させてほしい」
P「まず、俺は彼女かあ、と呟いただけで、雛菜は勘違いしている」
雛菜「あは~、じゃあプロデューサー彼女いないんだ~?」
なぜか嬉しそうな雛菜の言葉にダメージを受けつつも、なんとか事実のみが正しく伝わるように言葉をひねり出す。
P「......まあ、そう、いうことになるな。彼女は...い、いない」
雛菜「ん~......彼女、欲しいの~?」
P「え!?うーん...まぁ、欲しいと言えば欲しいような...。でもそれでアイドルのみんなに割く時間が減るのもなぁ...」
雛菜「え~プロデューサーめんどくさい~...」
ぐさり。自分で言いながらも自覚しているが、面と向かって言われると...。
P「ま、まあこの話はもうここで終わりにしよう!大丈夫、雛菜たちのプロデュースを疎かにするつもりは無いよ」
雛菜「あ!雛菜いいこと思いついた~!雛菜たちともっと一緒に居たらもっと幸せ~になると思う~!」
P「うーん...?つまり、どういうことなんだ?」
雛菜「プロデューサーが彼女を欲しがってるのって、雛菜たちといない時間が寂しいからでしょ~?」
なるほど...?そういうことになる、のか...。少し違うかもしれないが、あながち間違っていない気もする。
P「...確かにそうかもしれないな」
雛菜「そしたら~、雛菜と透先輩と~、小糸ちゃんと~、円香先輩で今までよりももーっと一緒に居てあげる~!」
P「ははっ、ありがとう。雛菜がそう言ってくれて嬉しいよ」
雛菜「あは~!これでプロデューサーもしあわせ~だね~!」
『プロデューサーが雛菜たちに彼女になってほしいって~!』
『は?急に何』
『まじかー』
『ぴぇ...!そ、それ本当に言ってたの...?』