Repeat after me 「ラミ☆エル」!! 作:妖怪「キラキラ様」
書き殴っているから割とグダグダになっている気がする。
そして、トーナメントもダイジェストか結果だけでお茶を濁そうとしている。
そんな筆者ですが、お気に入り、評価してくださる方がいるとは思わず望外の喜びに感謝しております。
「て、て、『天使』ィィイ「オールマイト、どこだと思ってんだい」スミマセン⋯」
思い切り後退って驚きを顕にするオールマイトだが、リカバリーガールに強く睨まれ小さくなって謝罪する。
そっくりなオールマイトと緑谷のリアクションに仲の良さが透けて見えて、(似た者師弟がっ!!)と嫉妬混じりの罵声を内心で上げながら、爆豪は眼前に薄っすら輝く『八角形の光の壁』を見つめていた。
「すまない少年達、つまり青山少年は『天使』の個性の力で細かい事は分からずとも、私と緑谷少年の『個性』による繋がりが見えていた、と」
「ウィ☆それでコレが◇」
「『天使の鏡』⋯⋯?」
ベッドに横たわる爆豪の眼前に右手を突き出す様に伸ばした青山が微笑む。
そんな彼の指先から展開されて見える『八角形の光の壁』――『天使の鏡』を思わずと言った風でオールマイトが呟いたそれをおそるおそる緑谷が指先でつついている。
半透明で向こう側が透けるほどの薄さに儚さのようなものを感じさせるソレは、しかしながら確かな質感を以て緑谷の指に硬質な感触を与える。
恐怖から身を守る『天使』様の盾、だと語る青山は、爆豪にこの『盾』、『天使の鏡』に添わせる様に彼自身の『光』を放出し、自分と他とを区別した方が良いと言う。
「『心』が垂れ流しだと、その内自分が分からなくなって解けちゃう気がするんだよね☆」
「ネ☆じゃねンだわ『キラキラ』様が」
さらっと空恐ろしい話をするんじゃねぇ、と睨みつける爆豪を、困った様に青山が見つめ返す。
「えええ!!かっちゃ「緑谷」んんっ」
「あ〜⋯⋯青山少年、ソレは君の勘かい?それとも君の『天使』の言葉かな?」
再び叫び声を上げかけた所をリカバリーガールのひと睨みで鎮圧された緑谷の隣からオールマイトが問いかける。
「何となく感じるだけさ、ムッシュ・オールマイト☆」
『天使』様と会話出来た事、無いんだよね☆、とにこやかに応じる青山の表情は、しかしながら勘や感覚と言うには確かな確信を感じているように思われて。
爆豪は、ゆっくり『鏡』へと手を伸ばす。
『個性因子の活性化』。
身体への不快感と疲労感というフィードバック。
『心』が垂れ流しだという青山の言葉。
(自分と他人との区別⋯⋯。『こちら』と『あちら』の区別?『境界線』を引く力?)
この時、漠然とだが。
爆豪はこの『鏡』が、たかだか『個性因子活性化』にまつわるスキルツリーの中途か果てか、そうした『技術』に収まる様なチャチな代物では無い様に感じていた。
(これ、世界の真理とかそういう類の、気付いちゃいけねぇモンだったのかも知れねぇ)
珍しく内心で素で焦る爆豪だが、触れた『鏡』に添わせる様に、しかしながら触れない様に光を走らせるイメージが見えた気がして。
気付けば青山は『鏡』の展開を止めて後ろに下がっていたし、軽い不快感こそ残っているものの、爆豪の感じていた不調は嘘のように消え去っていた。
☆☆☆
「うん。顔色も大分戻ったし、落ち着いたら戻っていいよ」
ハリボー食べるかい?と差し出されたグミをキツネにつままれた様な表情で呆然と受け取り、爆豪は口にする。
何だかわからない内に体調が良くなった爆豪もそうだが、よくわからない『鏡』に触れながら何かしただけで見る間に赤味の戻っていった彼の顔色を目の当たりにしたリカバリーガールも、今しがたのよくわからない展開に首を傾げていた。
「しかし『心』の制御、とでも言うのかい?目の前で見といてなんだが、あたしゃまだ信じられないよ」
俺も、とはグミを噛み締めているので言えない、という体で黙って頷くに留める爆豪の周りをグルグル回って何やら緑谷が騒いだりメモったりと忙しなく動いている。
「僕も傍から見てても急にかっちゃんが元気になってわけわかんないです。オールマイト、青山君、『天使』って、何なの?」
「僕に宿ってくれた、『神様』からの贈り物さ☆」
「いや、だから⋯」
事情を知っていそうな二人に、キリのいい所までメモを書き殴って満足した緑谷は質問するが、青山からの答えは相変わらず的を得ない。
再び顔を見合わせる形となった二人を見つめるオールマイトは、いつの間にか重苦しい雰囲気を発していて、それに気付いた周囲も口を閉ざす。
「爆豪少年」
「!」
視線は何故か緑谷と青山に固定したまま、オールマイトはその口を開く。
「何故、私は呼ばれたのかね?」
「青山が独特の感性で『
大丈夫か?オールマイト?と、困惑する爆豪の視線の先に、最初こそ重苦しい雰囲気で聞いていたオールマイトが、だんだん驚いた雰囲気となって、最終的に右手を口に持ってきて「はわわ⋯」と言わんばかりに口をわななかせている。
「爆豪少年、私、『
「?、いや、誰ッスか?黒幕?」
どうしよう、多分、概ね合ってる。
そう言って崩れ落ち、四つん這いの様な状態で嘆こうとしたオールマイトに「狭いんだから邪魔だよ、落ち込むなら後におし」との容赦無いリカバリーガールの言葉が飛び、すんでの所で姿勢を正す。
「ぼ、ぼ、僕、悪い僕じゃ無いよ?☆」
「お、おう。何かスライムの常套句みてぇになっとるが、あくまで最悪を考えただけで、あんまり不安視はしてねぇよ。お前アホだし「ソレはソレでヒドくない!?◇」」
「待ってかっちゃん、いつの間にそんな複雑な事考えて「テメェが呑気にヒーロー追っかけ回すだけのクソナードだから警戒しとったんだわ!!」呑気でゴメンナサイ!?フォローありがとう!!」
アホと能天気とツンギレのわちゃわちゃしたやり取りを遮る様に「ゴホン」とわざとらしいオールマイトの咳が響く。
「青山少年、十年ほど前、君が個性を発現した頃、不思議な人、不審人物、具体的には『痩せこけた白髪の男』に会わなかったかい?」
「ムッシュ、『神様』を知っているのかい☆僕に『天使』がやってくるって教えてくれたのさ☆」
クルクル回って喜びながら答える青山に、手で顔を押さえる様にして俯くオールマイトは、非常に申し訳無さそうな声音で「ソレ、『
「多分、青山少年は本来『無個性』で、『
そして私の先代『
そう告げたオールマイトに、一気に少年達の空気は重苦しくなる。
「『天使』とは個性黎明期に存在した『異形系』の個性を持ったある者の通称で、『
そのまま続けて伝えられた『天使』の概略は、それだけで予想外のスケールの話題で爆豪はゴクリと喉を鳴らす、が。
「凄い⋯⋯凄い!僕、そんな昔からあった因縁の力を受け継いでいたなんて!その『
「え〜!?♧『神様』は『邪神』だったのかい!?◇僕、『天使』様の封印を解いちゃった悪者なんじゃ「いや待って青山少年、むしろ運が良かった」」
ぶつぶつと喋り出すクソナードを見て(俺の危機感って)と何か物悲しい気分になった爆豪はスンと無表情になって五月蝿い幼馴染みを止め、急に厨二心を発症したかの様なキラキラ様はオールマイトが諌めた、が、語彙がちょっとおかしい。
「オールマイト、運が良かったって?」
「いや、『天使』の個性に適合出来なかったせいで『
代表して尋ねた緑谷への返答に、青山は先ほどとは違った意味で青くなる。
「そういう意味で言えば『
「え」
「緊急措置的な意味がなければ基本『
「ぇ」
「え?」
「聞いてないですオールマイト」
「⋯⋯言ってなかったっけ!?」
「『器』として体が適合出来てないと爆発しちゃうかも、だけど鍛えた今の僕なら大丈夫、までしか聞いてないですよ!?」
「えええーー!?ご、ゴメンね、緑谷少「オールマイトォ⋯」」
青褪める青山、アワアワと震える緑谷に、自分の不手際を自覚し滝の汗を流すオールマイト、に背後から爆豪が話しかける。
「ば、爆豪少年⋯」
何か『圧』を感じるよ、とはさすがに言えないオールマイトはおそるおそる名前を呼ぶが、
「大事な事だろーが先に言っとけやオールマイトォッ!!!」
「ゴメンナサイ!!」
不調が落ち着いた分の反動も相まってか、いい声量で雄叫ぶ爆豪に、思わず思い切り謝ったオールマイトは、直後に「声が大きい」とリカバリーガールに揃って叱られたのであった。