軌跡シリーズ ループもの   作:なにぬぬこ

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折角最新作でループものに使えそうな設定が出てきたのでとりあえず書いてみた。
多分続かない。




駆け抜ける。

 

帝国で出来た気のいい友人たちを置いて。

 

駆け抜ける。

 

前世から抱いていたかつての憧れを置いて。

 

、、、駆け抜ける。

 

今はもう、かなわない恋を置いて。

 

全てを捨てないと、わたしは終われないから。

だからわたしはこの激動の時代を ーーー 駆け抜ける。

 

 

転生したら軌跡シリーズの世界でした。まる。

しかも神様転生からの特典マシマシ。

まさにわたしに死角はなし。

今の韻踏んでなかった?

 

 

ともかく軌跡の舞台、ゼムリア大陸に来たわけです。

 

目を覚ました場所は1202年ごろの、ドライケルス広場の端にあるベンチ。

あれ、これじゃ転生じゃなくて転移かな?

まま、えあろ。

 

そして特典は記憶の保持と最低限の身体能力、神様お手製オーブメントにクオーツ。

記憶の保持のおかげで原作のいいところを鑑賞したり、強キャラプレイもできる。

未来がわかるって最高!って。最初は思ってましたね。

えぇ、はい。

 

転生して、わたしが特に好きだったリィン君とともに行くと決め。

所々手助けしつつ、どこの組織にも属していないそれなりの強キャラとしての立場を得て。

諸悪って言ったら違うのかもしれないが、イシュメルガを討伐する。

ここまでは良かった。

わたしがよく妄想していた内容と同じだったからね。

そして英雄(リィン)の物語を見届け2年と少しが経った時、、、、唐突に白い光に飲み込まれ、全てが振り出しに戻った。

 

笑っちゃうよね。

全部夢だったのかって。

軌跡プレイヤーに分かりやすく伝えるならゲームクリア後に何故かクリアデータが無くなった、みたいな感じ。

結構心に来るよね。

 

でもまあその時はまだまだ元気が有り余ってたかな。

伊達に一周80時間、トロコン200時間の軌跡プレイヤーやってないからね。

なんでや!なんて物まねをしながら、一週目の足跡をなぞった。

そして再び大団円、ハッピーエンドを迎えて2年と少しが経った時、、、、また振り出しに戻った。

 

このあたりからおかしいな、と思い始めて4週目に入ったとき確信した。

これ、ループしてるな。って。

でもここでいくつかの疑問が生まれた。

 

普通のループものと言えば何かの目標を達成するまで終わらない。

某メイドが出てくるなろうの大作が有名だろう。

生き残れる、あるいは解決策のあるルートを引く、みたいな。

 

でもこの世界は違う。

帝国、いや世界を蝕んでいた呪い、イシュメルガを討伐して大団円を迎えたのだ。

それなのにループが終わらない。

普通なら、というかゲームならトゥルーエンドを達成している。

 

何か他の目的があるのか?

ぱっと思いつくのは軌跡というシリーズの終了目標を達成すること?

でもわたしの知識には帝国編の完結までしかない。

軌跡はまだまだ伏線の多い作品だし、何をすればいいのか、見当も付かない。

あとは普通のループもののように誰かを救えていない、からだろうか。

リベール~帝国完結まででも救えなかった人はたくさんいる。

その中にキーマンがいるのか。

 

…わからない。

神様から特典を貰ったとはいえわたしはただの一般人に過ぎない。

英雄、ではないのだから。

 

それにもう一つ疑問もある。

それはわたし以外に以前の周回の記憶を持っている人がいないこと。

何故かわたしだけが記憶を引き継いでいること。

誰にどんな内容を話してもさっぱり。

 

身近な帝国組やリベール組、クロスベル組は勿論、カシウスさんやオズボーン宰相といった世界の強豪も誰一人として覚えていなかった。

そんな特典もりもりのわたしよりもよっぽど超人な人たちが覚えていないのに、わたしが記憶を引き継いでいる理由がわからない。

人間という観点で見た場合、わたしという存在は彼らには遠く及ばない存在であるのに。

強いて違いを上げるとするなら転生(転移?)したことくらいだろう。

というかオズボーンに関しては前世があると明言されている。

だとしたらこれも違う…のか?

 

 

そうしてだらだらと、なにも判明しないままループを繰り返すうちにそれは起こってしまった。

とある周回でわたしがやたら自暴自棄になり、リィン君達に過剰に手伝いをしてしまったせいで力不足となり最終決戦、イシュメルガに敗れたのだ。

オズボーンが生きている段階ならともかく、最後の起動者たるリィンが敗れた今、世界にイシュメルガ、そして狂乱の帝国軍を止めることのできる存在はいなかった。

世界は呪いに飲み込まれ、技術と未来を失い、暗黒時代さながらに戻ってしまったのである。

 

まあわたしはリィン君が敗れた時点で心労から倒れ伏していたのだが。

だから誰が死んで、誰が生きてたのか全く分からない。

しかしそのバッドエンドまっしぐらな周回ではしばらく経っても次のループが始まらないことに気づいた。

それこそ20年程度経っても。

おかしい。

 

わたしは一定の周期でリセットがかかると思っていたが違うのか?

なにか条件がある?

詳しい条件、あるいは原因はわからないが、鍵は黄昏だろう。

今回はいつもの周回と違い、黄昏が成ってしまった。

蝶の羽ばたきは世界を変えるというけれど、その比ではないくらい世界は大きく変わってしまったのだ。

恐らく、蝶の羽ばたき程度では変わらなかったループの条件を満たさなくなる程に。

 

 

突然、白い光が周囲を照らしつけてくる。

ここは屋内であるのに。

逃げられないぞ、と笑っているようで。

最早見慣れてしまったループがかかる合図である。

だがとうに慌てふためく段階を超えたわたしに感情はない。

今回は多少リセットまで長かったがやっぱりかという感想が出てくる程度だ。

 

 

…だからわたしが次の周回でやることは、黄昏を起こす。

黄昏を起こして、何が違うのか、徹底的に見極めてやる。

そう心に決めて、光に飲まれる。

感覚が遠ざかっていく。

 

全てが巻き戻り、比喩抜きに親の顔より見たドライケルス広場の一角が瞳に映る。

わたしは軌跡を描く。

この無限に続く人生を、わたしを終わらせるため。




以下ネタバレ注意




























神様転生のせいでずっと記憶を保持し続けてしまうお話。
主人公は界の軌跡発売前に転移したのでグランドリセットのことを知りません。
なのでループものみたいになってます。
多分最適解はエプスタイン博士を殺すことだと思う。
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