戦犯回避√ジーンの野望   作:ハヤモ

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前書き
シャロンの薔薇、逆シャアの脱出ポッド説。
ハロ(英語)に対しコンチ(日本語)挨拶説。
アムロが関わってるんじゃとか、機密情報を知ってそうな雰囲気から何かあるんじゃと疑われてもおり。
あ、シャリアの乗るMAの名前はブラウ・ブロじゃなくてキケロガだったようで……。
一方ジオニックの量産型でありながらビームライフルを装備した名機MS-14、ゲルググは開発競争に敗れ犠牲となったのだ……代わりにガンダムの簡易MSが正式採用という。
この世界ではガンダム簡易版のジオン製ジムが本国防衛を担ってそう。教育型コンピュータのフィードバックが適応されているなら、それはシャアの経験ってコトに。
連邦はV作戦が狂って軽キャノンを量産しましたが、NT部隊も存在していたっぽいですからね。他の機体もあるかも。
さても、また戦争になるのか否か。もうやめてくれよ……(疲弊

さても今回。ニャアンをと。
マチュが刺激に飢えたカミーユ系お嬢様なら、悲しき過去を持つ弱気な貧困難民のニャアンという対比。
裏切るかもとか、実はニャアンがガンダムに乗る筈だったのではという考察もある中、当作では設定や物語の進行を待たずに妄想していきます。


ニャアンの述懐

 

 

「また乗せてよね、おじさん!」

 

「ざけんな、もう来るんじゃねえぞ!?」

 

 

元気よく手を振っては、彼女は帰路に着く。

後先を考えず、心配もなく、気楽なもので。

これが若さか。 認めたくないものだな……。

 

 

「はぁ〜……ザク診るか」

 

 

さても振り返って作業用アームを動かした。

格納庫代わりの物置設備はボロいが、融合炉の冷却と推進剤の補充はしねぇと。 でなきゃMSは宇宙を溺れるだけの人形だ。

 

それと、デバイスは抜いておく。

最初からするべきだったが、油断した。 マチュの行動力には怖さすら覚えるわ。 ここの場所だって教えてねぇんだぞ?

学校サボってまで跡をつけるなっての。 割とマジでタマキにチクろうか考えたくなるわ。 あいやマチュの事だ、道連れにしようとするか復讐してくるな。 悪知恵を働かせるのも上手いんだ、あのメスガキ。

 

もしデバイスを新しく手に入れなきゃならねぇってなると、運び屋に頼むんだが……金が掛かる。 中佐の金とはいえ、無駄遣いすると周囲から浮くから避けたい。 特にココ、スラム街では。

軍警が難民を目敏く見つけるように、難民の中には金回りの良さそうな奴を見つける奴もいる。 すると面倒が増えるんだよ。 なんでアイツ金あるんだ、ジャンク屋なのに怪しくねぇかってな。

となりゃ、居場所が潰れる。 任務に支障も出る。 なんか半分くらいは自分の所為な気がするが、きっと気の所為だ。

 

面倒を見るのはマチュだけで良い。

あいや。 あと1人……。

 

 

「……ニャアンか」

 

 

難民の少女を想う。

故郷のコロニーが戦火に巻き込まれて、プチモビで脱出、運良く拾われて助かるも両親の安否が分からないまま……なんだったか。

その都合、俺は一応現役軍人である事は伏せている。 海兵隊みたいにコロニーを攻撃しちゃいないが、ジオン軍には良い印象はないだろうからな。

 

そんなニャアンは身寄りもなく、難民である事や歳の関係で職に困り明日も怪しく、生活費云々の為に闇バイト。

弱気な性格をしてる癖に、違法物を届ける運び屋をしてる。 俺がデバイスを頼んだら、届けてくれたのがニャアンだった為に、自然と出会う事が出来た。

 

 

「お、おじさん……います、か?」

 

「……へへ、今度はこっちが来やがった」

 

 

噂をすりゃなんとやら。

振り返りゃ、遠慮がちに格納庫に顔を覗かす、背の高い女子と目が合った。

 

ニャアンだ。

 

可愛らしい名前だが、本名かは知らん。

こんな所だからな……偽名なら、もっと違う名前にしたか。 クワトロとか。

 

 

「さっき走っていった子、誰なの?」

 

 

珍しくムスッとするニャアン。

しかもジト目。 変な奴だな。

 

 

「近所の問題児だ。 お前が届けてくれたデバイスを盗もうとしたんだよ」

 

「……悪い奴だね」

 

「こんな所だからな。 だがな、お前も人の事を言えねぇだろ」

 

「私は……バイトだよ」

 

 

意地悪を言えば、目を逸らして近付いてきて、そのまま胸元に顔をうずめてくる。

俺は意地悪にも肩をすくめてやった。

 

 

「ジーンおじさんだって、デバイス頼んだ時点で悪いでしょ」

 

「俺の生き方は不器用でな、必要なんだよ」

 

「私だってそうだよ」

 

 

ぎゅうっと締めて、ささやかな抵抗をしてきやがる。 ニャアンの癖に生意気だ。

マチュも生意気だったが別ベクトルだな。

あと高価なシャンプーの良い香りだったが、ニャアンは安価な清涼剤ってとこだ。 それでもなけなしの金で買ったんだろうさ。

へ、へへへ……辛いなオイ。

 

 

「……共犯だね」

 

「そう思いたいだけだ」

 

「良いよ、それでも。 おじさんといられるなら」

 

 

俺は頭を撫でてやるしか出来ねぇ。

いつ別れるかも知らねぇんだ。 残酷にも。

 

 

「どうして戦争だったんだろ。 無かったら、今も私は……平和に生きてたのかな」

 

 

苦しい話をしやがる。

俺だって、少なくない連邦兵を手にかけた。

そうして、ニャアンみたいな境遇を作ったろう。 知らない所で沢山な。

 

 

「軍警の奴らも、私ら難民に酷い事ばかりする。 役所は何も助けてくれない……もう何も奪われたくないよ」

 

「へ、へへへ……これ以上、何を失うって。 服でも剥かれて路地裏にポイか?」

 

「ん、おじさん」

 

 

いっそう、強く抱きしめられる。

……俺なんかな、生きても死んでも同じだぞ。

 

 

「寝ろ。 ベッドは空いてる」

 

 

俺は床で寝るから。

今日は疲れてるんだ。 どいつもこいつも。




後書き
更新常に未定。
プルツーも良いよね(唐突
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