小出し感。よく言えば1話ごとに読み切れて好きなところから読める風に、悪く言えば引き延ばし。
とはいえ劇中の展開に突っ込んできました。
ジークアクスを出したり、シュウジと出会ったりしていかないとですね……。
今回はデニム登場。
マブを組みガンダムと戦い、捕獲を試みます。
ザクの武装を無理矢理盛ってる感。
現場でマチュとシュウジ、ニャアン、エクザベを見守る大人や気楽にツッコミを入れてくれる仲間は多くても良いかなとも。頼りになるかはさておき。
ガンダムの捕獲を命令された俺とマブのデニムだが、宇宙を共に移動しながら心中嘆く。正直言って無謀だと。
サイド7の悪夢のビジョンが蘇っちまう。
今回はシャアはいねぇ。 代わりにデニムだ。
最早、ジークアクス出撃の大義名分を作る為の生贄と言っても良い。 それだけザクとガンダムの差はデカい。
パイロットの腕次第といえば聞こえは良いが、稼働中のガンダムのパワーは桁違いで取り押さえなんて出来ないだろう。
機動力も違う。 逃げられたら追うのは無理だし、逆に向かって来たら逃げられない。
しかも武装してるし。 ビーム兵器だし。 改修受けたビットありのサイコミュ仕様だし。
頭部バルカン砲は実弾だが、至近距離で食らったら蜂の巣だ。 こちらの装甲なんてあって無いに等しい紙装甲だっての。
パイロットもNTとなりゃ、先読み攻撃や回避、位置の把握は出来ると見るべきか。
反撃して攻撃が当たったとしても、その装甲はルナチタニウム合金という特殊素材。 戦車の主砲並みの弾丸を連射するザクマシンガンを全く受け付けない。
ダメージを与えられるとすれば、ザクバズーカとヒートホークか。 それも何発も当てられたらの話だが。
対する相手の武装は全てザクに一撃必殺級。
ビーム兵器を携行可能としたエネルギーCAP技術。 ザクの5倍以上のエネルギーゲイン。
パイロットの動きを補助する教育型コンピュータに生存率を上げる為のコアブロックシステム。
1年戦争がマジクソゲーになるチートである。
天パみてぇなNTが乗りゃ悪魔化も増す。
ビジョンの中で俺達が死んだのも頷ける。
それこそジオン敗北ルートを辿るのも。
「ジーン、久し振りだな」
そんなブルーな心境を読めないオールドタイプの相棒、デニムはほざく。
「ですなデニム中尉。 本国での昇進祝い以来ですかね」
「今回はグラナダからだ。 例の新型共々、船に乗り込んだ形だな。 扱いは作業用旧ザク、ザクタンク以下……いや、モビルワーカーというべきか。 これも命令とはいえ、使い潰しに近い。 5年も経ちゃ、ザクが頼りないのも分かるがな」
「その割には乗り続けますな、へへへ……」
「そういうお前もな」
「乗り慣れると、今更に機種変換が性に合わんのです。 3日もありゃ自分の手足のように動かせるとか、マニュアル通りにやらず戦争を生き延びた奴のようにはいかんのです」
「構うな。 足元を掬われなきゃ良い」
「ええ。 なのでソドンにあった在庫を持ってきたのでしょう、せめての抵抗で。 へ、へへへ……」
俺はソドンの格納庫にあったザクの武装をありたっけ装備してきた。
取り回しを良くした、ブルパップ銃を逆さまにしたような、上にボックスマガジンを差し込む方式のザクマシンガン改を右手に。
予備マガジンを腰と肩部シールドの内側に。
左手にザクバズーカ。
軍用ヒートホーク2本を腰の左右に垂らす。
足首にはミサイルポッドを括り付けた。
デニムも似たようなもので、通常のドラム式マガジンのザクマシンガン。 それとバズーカ、ヒートホークを1本、足首にミサイルポッド。
整備士には弾が賞味期限切れかかってるから使い潰すのは良いけど、中途半端に壊して持ち帰って来ないで下さいよと小言を言われた。
ゆうて何とでも誤魔化せるだろ。 なんなら中佐の事だ、最初から破棄される予定だった物を積んできた可能性がある。 なので遠慮はいらんわ。
「とはいえ、長らく行方不明だった大佐のガンダムがこんな所で? その強さを見て来た身としては、敵にしたく無い相手だが……」
「全くで。 とはいえパイロットは違う感じですわ。 運が良ければ生き残れるかも知れませんぜ、へ、へへへ……」
「ソドンの若い連中もな。 中佐も人が悪い」
それな。
年寄りを虐めないで欲しい。 マブを組んだってさガンダムに勝てねぇよ。
当てザクだよこれ。 命令だから仕方なくだよもう。 でも逆らって命令違反をする気か、ジーン! とか言われても詰まらないし。
「へへ、見えてきました」
モノアイを動かし、中心に赤色を捉える。
イズマコロニーの外壁に取り付き、色とりどりのグラフィックを撒く赤いガンダムが。
隠れる気もない。 堂々した態度は強者の現れにも見える。 恐ろしくて震えるわ。
「停戦信号を撃つか」
「へ、へへへ……そんな教本通りの生温い対応で済むなら、軍警ザクの首が宇宙を刎ね回りませんでしょ」
「なら……最初からマブ戦術だ。 大佐と中佐のNT同士による交信、そうした本物とまでいかないが、数の有利性は活用したいとこだ……せめてな」
「ええ」
戦いは数だよ兄貴ってな。
俺はレバーとペダルを全開、フルスロットル。
デニムと別れ、赤いガンダムの側を全力で通り挑発、コロニーの外壁から奴を剥がす!
「へへ、お絵描き中悪いな!」
目論見通り、外壁から離れてついて来る。
一瞬で目前に迫る赤い機影。 それで良い。 爆発物でコロニーに穴を空けたくないからな!
「動き出しましたぜ。 慣れてやがるが、やってやりますよ!」
先ずは挨拶のバズーカ1発。
ドゴォン、と豪快な音と振動。 ガンダムに伸びていく白煙。 が、先読みをしてたか、発射前には回避行動を取られた。 そのまま避けて突っ込んでくる。
そこにデニムの声が割り込んで。
「悪いが2対1だ!」
ガンダムの背中にミサイルとバズーカの不意打ち、爆風が巻き起こる。
姿勢を崩して吹き飛ぶ程度で済む赤い奴。 そこに追い討ちとばかりに、俺からもミサイルを全弾発射、叩き込む。
が、爆発の中心から更に吹き飛んでいくばかりであった。 傷付く様子がない。 シールドも健在だ。
「馬鹿な、直撃の筈だぞ!?」
「へへ、まぁ中身はともかくガワはガンダムですし。 旧式の錆かけミサイルじゃ駄目でしょ。 まぁ当てられただけ上等かと」
装甲を抜けないのは薄ら分かっていたが、いざ実感すると絶望感ヤベェな。
「ジーン、もうミサイルは無い。 パージした」
「へへ、俺もですわ。 まぁどっちにしろ奴には効果が無いようですし」
奴は姿勢制御、バックパックの閃光が見える。
あと少し離れたところにも小さく。
「……ビットが来ますぜ」
「マシンガンをばら撒くか……!?」
へ、へへへ、強張った笑みと汗が止まらねぇ。
「何とかバズーカを直撃させて、中身が弱る事をお祈りしますかね?」
「ソドンから援護は受けられないのか?」
「無理でしょ、リスク的に。 或いはジークアクスが出て来るかも知れませんがね……うぉっ!?」
どこからともなく飛んでくる細いビーム。
肩部シールドの表面を擦り、溶かしていく。
「俺もニュータイプならなぁ……!」
天パのようにはいかない。
みっともなく足掻く。 相手のパイロットならどうするか、足りねぇ頭で考えて、死角になりそうな方向にマシンガンをばら撒いた。
何発かはビットに掠ったらしい、1個が爆発、炎上する。
「あ、当たりやがった!?」
「凄いなジーン。 NTの仲間入りか?」
本体はまだまだ元気だが……。
ザクでここまで出来たんだ、もう良くね?
「偶然ですが……まだ来やがる!」
ビームサーベルを構えやがったぞ!?
俺とデニムは散開、するとこっちに来やがった。
「ジーン!」
デニムがバズーカとマシンガンを撃ちまくって援護してくれるも、高機動の相手に当てるのは至難の業、マシンガンが何発か当たるに終わる。
だがコッチも終われねぇんだよ!
「間合いが遠いわ!」
バズーカを前に投げ捨て、ザクマシンガンを砲身後部目掛けて撃ちまくる。
暫く砲身がザクとガンダムの間で踊り狂い、やがて弾頭に誘爆、大爆発。 相手のシールドを捥ぎつつ怯ませる。
「ぐぅ……!」
こちらもその隙にマガジンを交換、次には空いた左手にヒートホークを構えた。
「手柄を立てちまえばこっちのもんよ!」
爆煙を突き破った先目掛けてヒートホークを振りかぶって、勢い良く振り下ろす!
片腕くらいもげれば……そんな野望も虚しく。
「……くそっ」
ビームサーベルに防がれた!?
そのままもう1本のサーベルで斬られる……。
「訳にはいかねぇよな……ッ!」
こっちもな、もう1本あんだよ、ヒートホーク!
咄嗟にマシンガンを放棄、斧を掴んでサーベルの剣筋に合わせる!
Iフィールド、磁場の反発云々で鍔迫り合い!
ガンダム一瞬の硬直、そこに!
「うおおっ!!」
背中から覗かせる、デニムのザク!
グポォンとモノアイを光らせ、その目線の先、ランドセル目掛けてヒートホークを振り下ろそうとする。
だが、それすらも……!
バピュンッ!
ヴヴヴヴヴヴヴヴッッ!!
「ぐあああッ!?」
「デニム中尉!!」
何処からともなく飛んできたビーム、残るビットからのオールレンジ攻撃と、180度回転した頭部メインカメラ、その銃座に阻まれた。
デニムのザクはヒートホークを持っていた片腕を吹き飛ばされて攻撃の機会を失い、その隙に、ガンダムはそのパワーのままに俺を押し切って蹴り飛ばし……そのまま遠くへ逃げてしまった。
「ぐっ……いいとこだったが……!」
「……だがザクで、よくやった方だ」
片腕の切断面を押さえるデニムが言う。
俺は肯定する。 全力で頷きたいわ。
「それは、はい。 ここまで出来るとは」
自分でもびっくりだわ。
ソドンの連中は俺らを叱らずに褒めてくれ。
「ですが、それも相手が大佐じゃなかったからでしょう。 動き方、NTの素質、操縦技術、甘さがあったから助かったように思います。 あとは機体と装備の性能差にモノを言わされた気分ですわ」
「……とはいえガンダム、恐ろしいモンだ」
何にせよ、生き延びた。
向こうは、軍警ザク相手の時みたいに殺す気は無かったかも知れない。
だからと安心は出来なかった。 少しの狂いでコックピットが溶断、ミンチより酷いやなオチになる可能性は常にある。
「もう戦いたくはねぇが」
戦争はとっくに終わった。 その筈だ。
なのにこの緊張感は覚えてる。
強張った笑みと汗もまた、酷いモンだ。
後書き
更新常に未定
戦闘描写、難しい……。
アカン。執筆が辛くなってきてもうた……。