戦犯回避√ジーンの野望   作:ハヤモ

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前書き
評価、感想ありがとうございます。
励みなります。今回も稚拙な文章かもですが、宜しくお願いします。

ゼグノヴァ現象、消えたシャロンの薔薇。赤いガンダムやパイロットのシュウジの謎。どう解明されていくのか。
……ジーンがますます場違い感。やっぱ死んた方が良かった。シロッコとか、偉くて便利キャラにした方が良かった。だとしても作者に文才はないからなと後悔し続けながら。

さても原作キャラと絡んでいかねば。特に可愛い女の子とか。あとMSも。


相乗りの宇宙

赤い彗星の噂は民間にも流れていた。

派手な赤色を纏いジオンの勝利に貢献したのだ、士気高揚の為にも現場から下々に伝播したのは半ば必然。

それにあやかり、戦後も赤い彗星を名乗る身の程知らずがワラワラ出てきて、民間の青目ザクのボディを赤く塗装したのがコロニーの外を彷徨く愉快犯まで出る始末。

最初は軍警と俺、偶に中佐をイラつかせる事すらあったそれらも、数を熟す内に冷めた気持ちになってきた。

段々とネットニュースにもならず、軍警や俺にしばかれるばかりだ。

 

そんなだからか、世間も飽きて認知度も落ち着いてきたし、新しく知るにしても一騎当千の滅茶苦茶な戦果と、それを可能にしたニュータイプと専用装備、サイコミュはオカルト要素なもんで、プロパガンダの一種ではと懐疑的な者も少なくない。

特にアクシズショックの先駆け、ソロモンショックを起こした怪奇現象であるゼグノヴァは再発が恐れられている一方、聞き齧った程度の連中ほど信じてない。

母艦にいる若い連中、首席女少尉のコモリちゃんなんかはニュータイプの中佐を目の前にしても否定的な意見を述べている。

ザビ家のキシリアも見たんだが仕方ない。

俺だって、アレは夢か何かだったんじゃねぇかと疑っている。 なにそれ知らん、怖っ、である。

 

だがよ、サイコミュ技術は存在するし、研究するフラナガン機関もあるし、ソロモンと、大佐を乗せた赤いガンダムという目立つブツが消えた事実は残る。

それとビジョン越し、シャロンの薔薇とかいうのも消えた。 ありゃなんだったんだ。

 

だからか、中佐は休戦後も大佐と光の謎を追い続けた。 俺も似たようなもので、こうして民間人に紛れて、ヒントになるかもとニュータイプ候補のマチュの側にいるワケだが……。

 

 

「おじさん、どっこ行くの〜?」

 

 

スラム街のジャンク屋、物置きに寝るザクのコックピット。 その胸部装甲の上に胡座をかく追加装甲、あいやマチュが悪そうな笑みを浮かべてやがった。

 

 

「駄目だ、何度も言わすな。 遊びでやってんじゃねぇんだぞ」

 

「宇宙に行くんでしょ。 私も乗せてよ」

 

「悪いがコイツは1人乗りなんだ」

 

 

しっしっ、と手の甲を振って退かす俺。

粘るかと思ったが、意外な事にも素直に立ち上がり、退く素振りを見せる。

 

……悪そうな笑みのまま。

マチュはこんな時、何かを仕掛ける。

嫌な予感がしたんで、俺はコックピットの座席下に視線を這わす。

ハードディスク差込口のような───。

 

 

「無い!?」

 

「お探しはコレですか〜?」

 

 

上を見る。 マチュがコックピットにいる俺を覗き込むようにしゃがみこみ、スカートの中身とデバイス……長方形の金属部品を見せびらかしてくる。

 

 

「なっ、テメッ」

 

「おっと」

 

 

手を伸ばすも、窪んだコックピットの中にいる都合、ひょいと手を挙げられちゃ届かねぇ。 並べば小さいマチュの癖に生意気だぞ!

 

 

「それがねぇと仕事が出来ねぇんだって」

 

「ジャンクを集めるのに、これがいるの?」

 

「……へへ、そうだ。 だから返せ」

 

「おじさんって嘘が下手だね〜。 顔から汗が出る癖でもあるのかな?」

 

 

ええい、馬鹿にしてくれる!

だがマチュ、容赦のない追撃。

 

 

「これインストーラーデバイスっていうんだよね。 ネットのFoolypediaで調べたら直ぐ出てきたよ。 モビルスーツを武装化できる違法ツールとか、ジャンクを集めるにしては物騒だねぇ?」

 

 

おのれネットめ。 余計な知恵を!

 

 

「へ、へへへ……そりゃ違うぜ。 えと、なんだ、酸素欠乏症の技術士官が作った記憶回路でな、それを差せばザクの動きが良くなるんでさ」

 

「あははっ、ナニソレ! おじさん必死過ぎて笑えるんですけど!」

 

 

指をさしてまで笑われた。 全くどうしてくれる。

非武装の青目ザクのまま宇宙に出て、うっかりシャアモドキやクランバトル中のMS、気の立った軍警に当たりでもしたら困るぞ。

 

 

「……宇宙は自由だが物騒だ。 ネットで知識を漁れるなら分かれ」

 

「直接見たら分かるよ。 だからさ、良いでしょ? 私を宇宙に連れてって」

 

 

くそっ、やめろ。 そんなキラキラ目で見るな。

ニュータイプなら精神干渉が起きてるって。

それが無いのは、まだマチュがニュータイプとして目覚めてないか、その域にまで到達してないかだ。

しかしどうする。 ここで無理矢理にでもぐへへと戦犯顔でマチュを物理的に追い詰めて、いくら装甲が厚くたってと分からせるべきか。

いやそれだと今後の関係が気不味い。 それとマチュは運動神経が良いから捕まらん。 最悪は助けて下さい曹長オチで金的されて人生終わる。

 

 

「まだ迷ってるの〜? これ水に沈めちゃおうかな〜?」

 

 

穏便に済ます方法は1つだ。

 

 

「分かった。 負けだ。 降参だ、乗れ」

 

「やったー! さすがおじさん! 良い顔してる!」

 

「褒めてねぇだろ……」

 

 

情けないMSに乗っても仕方ない!

セコイ相手だが、甘んじる他ない。

 

マチュは意気揚々とコックピットに入り込み、更に狭くしつつも、デバイスを元ある場所へ差し直す。 刹那。

 

 

グポォン……!

 

 

青ではなく、赤いモノアイが発光。

武装出来る事を示す、禍々しい色だ。

 

 

「へへへ、じゃあおじさん、宜しく!」

 

 

俺の笑い方がうつってねぇか?

まぁ良い。 座席案内くらいはしたらぁ。

 

 

「外は無重力だ。 ただでさえ狭いコックピットで"浮かれ"ちゃ敵わねぇ。 本当ならノーマールスーツくらい着るべきだが余裕はねぇからな、おじさんの股の間に挟まってろよ」

 

「あっ、今のセクハラっぽいから気をつけなよ」

 

「……苦しい戦いになるな」

 

 

そうしてやっと、俺とマチュを胸部に詰めたザクは起き上がっては歩き出す。

 

周囲の構造物に気を付けながら、MSには狭い搬出口に立つと、マニピュレータを動かした。

無重力や、最悪は空気と気圧差が残されていた際に宇宙へ投げ出されないように左手で壁のMSタラップを掴み固定。

右手の指を器用に動かして、外壁の小さなツマミを引っ張ったり回していけば。

 

 

「……そら」

 

 

暗く輝く星の海、漂うデブリさえ幻想的な、けれど見慣れた冷たくも温かい自由が広がった。

 

 

「そう。 これが宇宙だ」

 

 

……なんて格好付けてみたがよ。

中佐の金で運用してるMSに民間人の女の子を乗せてるとか、バレたら揶揄われるなおい。




後書き
常に羞恥心で削除するかもな心境。
原作主人公のアマテは行動力があって、人によってはバーサーカー扱いという。
ニャアンは可愛い名前に反して裏切るかもと言われてたり。シュウジはシャアと何か関係がと疑われたり。
あと、アマテのお母さんを心配する意見もあったかに思えます。役所勤めっぽいですが、娘の件でカミーユ母みたいにヤバくなるんじゃないかと。やめてくれよ……(絶望)
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