戦犯回避√ジーンの野望   作:ハヤモ

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前書き
オリ主タグについて意見がありましたが、ガンダムを原作とし高評価されてる他作者様の作品に、原作キャラを主人公にしてるけどオリ主タグがついているのがあったので、当作もつけたままの方が良いかなと悩みます。
作者もゲーム主人公を主人公にした作品を投稿していた際、オリ主タグをつけるよう運営から注意を受けた記憶があり。
原作と逸脱した行動をすると、オリ主判定なのかも……或いは設定の問題でしょうか。

さても今回。
MSの戦いを入れていかねば。政治的な都合を考えれば、軍警とは戦わない方が良いですが、マチュも感情のままに抵抗したし多少はね?


赤いガンダム(RX-78-02/gMS-α)

 

 

「あれ、あそこにもザクがいる」

 

 

マチュが指さすは、コロニーの外壁に沿って警邏する軍警ザクの姿が。 背面ランドセルから吹き出る青白い炎、推進剤と武装を示す赤い目がいやらしい。

数は最低限の2。 大抵M.A.V.を組んでる。 赤色灯をロッドアンテナのように差しているのと、肩部シールドに漢字の「警」の文字が特徴。 分かり易い威圧感だ。

 

 

「軍警だ。 クランバトルの取り締まり、武装した違法な民間MSの捕縛、特に体まで赤い奴を追い回す仕事をしてんのさ」

 

「赤い奴?」

 

「 1年戦争の英雄、シャア・アズナブルが搭乗していた赤いガンダム。 行方不明になった筈が、この宙域に出没してるんだと」

 

「ふーん」

 

 

興味なさそうだな。

まぁ、また偽物だろうしよ。

取り敢えずモニターを弄って最大望遠にしてやると、手や腰の武装を確認する。

MSサイズの警棒に刺股、ザクマシンガン改といったところか。 追加のブースターやプロペラントタンクは見当たらない。 標準的な装備だな。

 

 

「見つかると面倒だ。 このままスペースデブリに隠れて、やり過ごすぞ」

 

「なんで? 見つかるとマズイの?」

 

「アイツら目が充血してるだろ? お揃の目を見ると興奮して突っ込んでくんだよ」

 

「おじさんなら倒せるでしょ」

 

 

なんで期待の上目遣いしてくんの?

こちとら腰にあるヒートホーク1本だぞ。 それも民間サプライヤーが模して製造したトメノスケ・ヒート・ホーク。

 

 

「あのな、こっちは斧1本なのに向こうは鉄砲もあって2機もいる。 戦う理由もない。 そういうのが見たいならクラバの配信でも見てな」

 

「むー……あっ、赤い奴ってアレ?」

 

「なに?」

 

 

軍警の行く先にモノアイをずらすと確かに。

目立つ真っ赤な機体がいた。 コロニーの外壁に取り付き、色取り取りの落書きをしてるようだ。

 

 

「あれラクガキ? 色んな色をとにかく塗ってるって感じだけど」

 

「知るかよ。 だが……何処かで見たな」

 

 

そう。 それは大佐が消えたとき───。

 

 

『うわああああッ!!?』

 

「ッ!?」

 

 

刹那、爆音。

オープンチャンネルに響く男の声。

空気のない宇宙だが、カメラが拾った情景に合わせて音が作られ、コックピットに響いている。

慌てて端末操作、ズームアウト。 膝に乗るマチュの胸部装甲に邪魔されながらも有視界を広げると、さっきの軍警の1機、その首が爆散したところだった。

 

 

「赤い奴か!?」

 

 

慌てて先ほどの場所にモノアイを這わすも、いない。 目を離した一瞬で移動しやがった!

 

 

『マブがやられた! くそっ、どこからビームが、とにかくマル暴を……速い、速すぎる!!? なんなんだ、なんなんだよコイツはああああ!!!』

 

 

赤い線がザクの横を横切る。

瞬間、片割れの頭も宙に舞った。 明確な殺しを本能的に避けてるのか、だとしても凄い腕だ。

何より……。

 

 

「すごい……なんか分かんないけど凄い!」

 

「外壁から立つまで、どこから来たか分からないビーム、まさかサイコミュ操作のビットか……!? それにあの機動性、ザクじゃねぇ、かといって大佐じゃねぇ。 だが分かる、ありゃあ……!」

 

 

ガンダムだ……!

 

 

『そこのMS!! 止まりなさい! と、止まれええ!!』

 

 

応援が来たようだが、奴には追いつけない。

ランドセルの光は一瞬で点になり、やがて星に混ざって消えた。

 

やべぇわ。 顔中汗塗れや。

マチュを家に返して、中佐に連絡しねぇと。

 

 

『おい! そこのデブリに隠れてるザク!』

 

「ん? おじさんの事じゃない?」

 

『バカ、チャンネル合わせんな!?』

 

 

やべぇ、こっちに気付きやがった。

新手のモノアイ2つが遠くから見てやがる。

 

 

『そのモノアイ、貴様も武装してるな! 大人しく投降しろ! 抵抗するなら命の保証はねぇぞ!』

 

「だってさ。 どうするの? 私は良いよ?」

 

「何が!? 命がけなの理解しろ!?」

 

 

刺激に飢えたマチュ、後先を見ず……!

 

 

『声が2つ? 複座式か? 訓練中かデート中だか知らねぇが、ダセェとこ彼女さんに見られねぇ内に降参しなぁ!』

 

『へっへっへっ、そうだ、それが良いぞ?』

 

「待て待て、両手見ろよ、持ってねぇって」

 

「はー? おじさんは"ザク乗り"だから! あんたらより上手いと思うけど?」

 

「少し黙っとけ!?」

 

 

やめろよ……。

挑発すんなって。 メスガキと警察に挟まれて胃がもげそう。 どうしてくれんのコレ。

てか、上手い下手関係ねぇよ。 どっちが勝っても負けても公妨じゃねえか。

もし捕まりでもしたら、俺の戦犯顔がニュースに晒される。 最悪中佐も俺を切り捨てる。 釈放されても社会的に死んだも同然……!

 

だが、マチュまで巻き込まれるのは駄目!

監査局で働く母親、タマキに申し訳がねぇ。 最悪は1つの家庭を崩壊させちまう。 単身赴任中で別コロニーにいるらしい父親にもダメージが入るだろうし。

 

 

『だってよぉ、"おじさん"?』

 

『ザク乗りィ? 戦争帰りのジオン野郎か』

 

『だとしてジャンク屋なんだろ? 難民に混ざる、うざってぇツラのなぁ!?』

 

『丁度良いや、鬱憤溜まってんだよ、憂さ晴らしに……ブッ殺させてくれや!!』

 

「ッ、マジかよ!?」

 

 

嘘だろおい、向こうから来やがった!

咄嗟に操縦桿を握り、右手を腰に回すとヒートホークを掴んで構える。

挑発して、手を出させてから「はい公妨、裁判無しの即死刑」ってやるもんかと思ったのに!

 

 

「こんな奴ら、やっちゃえおじさん!」

 

『おいおい、やっぱ武器持ってんな!』

 

『安心しな、そっちから手を出した事にして始末してやるからよォ!!』

 

『ついでに赤い奴にやられた仲間も、お前がやった事にしてやるぜ!』

 

 

警察の姿か、コレが?

難民の対応やガンダムへの苛立ちを俺にぶつけるの、やめて貰って良いか?

 

だがまぁ……。

 

 

「そんなにやりたきゃ、やらせてやるよ」

 

 

手足を動かし、AMBAC制御で少し体を横にして警棒を避ける。

そのまま相手の勢いに乗せてヒートホークを添えると、相手のザクは自分から溶断されにいき、片腕を宇宙に切り捨ててしまう。

 

 

『……は?』

 

 

バランサが崩れ、宇宙を溺れる軍警ザク。

聞こえてくる、惚けるパイロット。

 

 

『な、く、くそっ! 腕がぁ……!?』

 

『あーあ。 1発は1発ゥ〜!』

 

『言い逃れは無理だなオイ、死ねやマジで』

 

 

聞こえてくる不快な野郎の声。

もう良い。 黙らせる。 正当防衛だろもう。

 

 

「うっわ、軍警ってこんななんだ……」

 

「皆が皆じゃねぇと思うが、コイツらはな」

 

 

実はさ、俺もムカついてんだ。

テメェらみてぇにMSと組織の権力を自分の力だと思って好き勝手暴れる勘違い野郎どもには。

どうせサイド6にこもって、戦争を知らずにイキてきた連中なんだろう。

 

1発喰らわせてやりたくなるんだよ。

俺の苦労を少し味わってけや。

 

いくら 1年戦争を生き延びたとはいえ、運が良かっただけに過ぎない俺だが。

ちょっとは自惚れたくなる。 詰まるところ、目の前の獲物を狩りたくなる。 どこまでやれるか、試したくなっちまったよ。

 

 

「へ、へへへ……マチュが悪いんだからな」

 

「うっわぁ、最低なのがココにもいたわ」

 

 

もうやめて。 おじさんを虐めないで。




後書き
常に不安定。
バトル要素入れなきゃと……。
あと親子丼したい(唐突な最低妄想

この世界線のザビ家はどうなってるのか。
ドズルは普通に死んだとして、キシリアとギレンはどうしてるのか。パンフの年表見るとガルマは軍を除隊したっぽいですが、イセリナと結婚生活かな?
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