ラインハルトの兄は魔女に魅入られている!   作:欠けたチーズ

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られる

 

朝日が登り始めたばかりの時間

風を切る音だけが聞こえる

 

「…」

 

毎朝の日課、剣を振るっていたが気になることがあり、手を止める

 

「…なんだよ」

 

耐えきれず、ずっと剣を振るうのを見ているガーフィールに聞く

 

「聖域じゃ剣を振るう奴なんて珍しいからな」

 

物珍しそうに見つめるその目を見てため息をつく

 

「やりにくい」

 

今日はここまでにすることにした

 

ーー

 

やっときた夜

試練を受けにエミリアが墓所に入っていくのを見る

 

「…スバル」

 

隣にいるスバルに聞こえるくらいの声で話す

 

「なんだよ」

 

「これ、何か裏があるとは思わねぇか?」

 

「…それって、どういう」

 

「怪しい奴が揃いすぎている」

 

ロズワールに関しては元々怪しい、それに加えて聖域の連中だ、外に出たがる様子が一切ないことも気になる

 

「エミリアを使って何かしようって企んでいる奴がいるって事か?」

 

「エミリア様だけじゃねぇ気がするんだよな」

 

ロズワールが何故一度も口に出したことのない契約の事を知っていたのかも気になり考え出す何かを知っていそうで、隠していそうで

ロズワールの怪しい所を考えたらキリがない

 

「…魔女関係は碌なことがねぇな」

 

不思議そうに見つめているスバルの顔を見る

 

「…スバルは墓所で気失ってたよな、その時何を見た」

 

ふと思った、スバルが気を失ってその次にレインが気を失ったその時見たあの女性、いや魔女に出会った、それなら

 

「…強欲の魔女を見たって言ったら信じるか?」

 

「信じる」

 

やっぱりそう思いため息をつく

 

「スバル先に言っておく、魔女の言葉を信じるな、弱みを見せるな、目を離すな、触れるな、目を合わせるな、何かされる前に逃げろ、魔女と契約は絶対にするな」

 

「…何だよ突然」

 

「お前はやりかねそうだからな、守れよ、守んねぇと、痛い目見るぞ」

 

スバル自身も何故そんな事を言われるのか分からないが、何故か説得力のある言葉に疑問に思い首を傾げる、レインがこの状況で嘘を言うわけがないそう分かっているから、信じて覚えることにした

 

「分かった」

 

ーーー

 

試練の最中は光がついているらしいが、それが途中で消えた

 

スバルが墓所の中に入って行ってしまった

 

「スバル!?」

 

「レイン様」

 

追いかけようとしてが手を掴まれた

 

首を横に振るうラムを見つめ追いかけるのをやめた

 

ーーー

 

取り乱したエミリアを連れてスバルは墓所から出てきた

 

ーー

 

「――今は落ち着かれてお休みになられているわ」

 

部屋から出てきたラムにスバル不安げな視線を送っている

 

「らしくない顔をしているわね、バルス。普段からしまりのない顔をしているのに、そこに影まで落としたらますます見ていられなくなるわよ」

 

「しまりねぇとか余計なお世話だよ……悪いな、気ぃ遣わせてよ」

 

「……バルスの癖に、いつから人の気遣いに気付くほど察しが良くなったの?」

 

本当に驚いているラム

 

「庇う気はないが、スバルだって馬鹿やってから多少成長してんだ、そこまで驚いてやるな」

 

レインの言葉に文句言いたげにスバルは見つめていた

 

「それにしても、二日続けてこんなんなってすみません。リューズさんも迷惑だったでしょ?」

 

「迷惑云々というなら気にせんことじゃな。もとより、儂らの勝手な願いで『試練』に臨んでもらっておる身じゃ」

 

「ハッ、ずいっぶんと気遣うじゃねェか、ババア。俺様としちゃ正直なとこ、『ゴウンズンの思い込みで宿なし』って気分なんだけどなァ」

 

「どんな気分だかイマイチ伝わらねぇけど……いい意味じゃないのは伝わってくるな」

 

「拍子抜け、スバルにしては正解だ」

 

やっぱりと言わんばかりに苦い顔をしている

 

「言っとくが、エミリアたんに対する悪口その他なら俺とレインが受けて立つぞ。まずはマネージャーである俺を通してもらう、実力行使をしようってならレインがやるぞ」

 

「巻き込むな」

 

と言いつつも、実際のところは乗り気だ

 

「陰口叩く気ィなんざ毛頭ねェよ。っんな性格の悪ィ真似はしねェさ。文句があんなら真っ正面から叩きつける」

 

聖域に入ってすぐに起きた勝負の続きでもしたいのか、やる気に満ちた顔でレインを見ていた

 

なかなかに緊張感のある空気の中、ずっと黙っていたオットーが「あのー」と手を上げた

 

「それで、けっきょくなにがあったかは聞いていいんですかね? 正直、僕としましてはそこまで深入りするつもりはないんですが、このまま険悪なのもどうかと思うので進行役買ってでますけど」

 

「ん、悪いな。そうだな、お前が適任だ。お前が一番、この中の誰とも深い関係じゃない上に大事な部分に関わってないから責任の一端も背負わなくていい気楽な木端な端役の立場だもんな。任せるぜ」

 

「任される気を削岩する勢いで削っておいてそれですか!?」

 

「あー、なんとも釈然としませんが、とにかくお話を。まず、ナツキさんに中でなにがあったかをお聞きしたいんですが」

 

「それは確かに聞きたいな」

 

「なにがあったか、って言われてもな……」

 

オットーの言葉に頷き、スバルの方を見る、あの時のこともあるまた魔女に出会ったならあの時の忠告をちゃんと聞いていたならば、変なことはしてないと願って

 

「墓所の中で、『試練』が行われてたのは確かだ。エミリアたん追っかけて中に入った俺もおんなじ目に遭わされてな。とりあえず、俺は『試練』を無事突破したんだが、エミリアたんは苦戦してたらしくて。あんまり苦しそうなもんだからとっさに声かけちまったんだが……それで目が覚めて、意識がはっきりしたらあの状態ってわけだ」

 

「いやいやいやいやいやいやいやいやいや、待ってくださいよ」

 

「はぁ」

 

何やってるんだと言いたいのを我慢してため息をつく

 

「バルスは『試練』を受けたのね。間違いない?」

 

「あ、ああ。間違いない。中に入ったら強制的に巻き込まれてな。拒否するとかそういうレベルの押しつけじゃなかったんだよ」

 

「始まり方はどうあれいいわ。それより問題は……バルスが『試練』を突破してしまったということね」

 

あの白髪の魔女が試練を管理しているならば、ハーフしか試練を受けられないという話なのであれば

スバルは2人の魔女から目をつけられたことになる

 

「…はぁ」

 

話を聞き終えため息をつく

 

「悪かったよ!レインの忠告とか色々無視して!」

 

「悪かったじゃ済まされねぇ時もあるんだよ!」

 

「そんなに怒ることかよ!」

 

「怒る怒らねぇの話じゃない」

 

痛かったのか頭を抑えるスバルの手の上から指を突き立て押す

意味わからないと言いたげな顔

 

「魔女に目つけられたってことだぞ」

 

それも2人の魔女から、魔女に目をつけられる恐ろしさを誰よりも分かっているそれ故に、レインは本気で心配していた

 

「レイン様、もうバルスのことは放っておきましょう」

 

ラムの言葉で冷静さを取り戻し、ため息をつき話の続きをする

 

 

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