ラインハルトの兄は魔女に魅入られている!   作:欠けたチーズ

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ハッピーエンド分岐のアンケート作りました。




『四方の制御搭を占拠し、都市を脅迫していた卑劣な魔女教は全て撃退されました。これにより、都市の安全は確保――水門都市プリステラの、勝利です!』

 

そんな放送が聞こえた

そもそも制御塔を占拠されていたのも初耳だった

 

何とも言い出せない感情を抱え歩く

 

祖母を落としていれば、ラインハルトが傷つく必要が無かったのではないか

もっと父様に話しかけていればこんな結果にならずに済んだのではないか

 

後悔が頭の中を駆け巡る

 

ボロボロの都市庁舎が見えた、それと見覚えのある3人の後ろ姿も

 

「エミリア様ご無事で」

 

いつもの服装ではないことに、多少の疑問を持つが今はいい

 

「レイン!今まで何処にいたんだよ!」

 

レインの声に1番最初に反応したのはスバルだった、勢いよく振り返り笑みを浮かべていた

 

「魔女教徒に追いかけ回されてたんだよ」

 

「怪我はないの!?」

 

揶揄ってやろう!、という魂胆が顔から丸見えだったがレインの言葉にすぐにその顔は同情の顔に変わった

エミリアが手当をしようとしていたが、怪我もなかったことにされてしまったのだから丁重に断った

 

「今まで?」

 

「放送がなってからだな、途中都市庁舎に向かおうとしたんだが水に呑まれたり」

 

「レイン、本当に怪我ない?」

 

「お前、運が無さすぎるんじゃないのかしら」

 

魔女教徒に追いかけ回された挙句に誰かと合流しようとして水に呑まれる、これだけ聞いたらただの不幸人だ

 

3人からの同情の目が辛い

 

「不幸人の称号をオットーからレインに移すべきか?」

 

「やめろ」

 

にしてもだ

スバルの足と手に目をやる

足は包帯まみれで少し血が滲んでいる、では見るからに痛々しく黒くなっていた

 

「一言一句残さず説明しろ」

 

「…はい」

 

先の問答のせいで機嫌がすこぶる悪いレインの圧に負け、放送していた時の声とは打って変わって情けない声を出し、縮こまり従うしかなかった

 

ーーー

 

魔女大罪司教が全員揃い、エミリアが連れ去られ花嫁にさかけたり、ベアトリスが意識を失っていたり、色欲により竜の血で足と手がそんなことになった、相当の大変だった内容が伺える

 

「はぁ」

 

そんな中レインは魔女教徒と追いかけっこしていただけだった

 

「まあ、レインも大変だったみたいだしさぁ」

 

「そうよ!元気出して!」

 

「魔女教徒に追いかけられるのもすごく危なかって大変なことかしら!」

 

落ち込むレインに必死に元気を出させるために声をかけるが、それで元気になるレインではない

家庭問題や主人を守れなかった、などが積み重なり、見たことないほどまでに落ち込んでいた

 

ーー

 

スバル達はオットーのお見舞いに行ってしまった

レインは行くか迷ったが、その前にやるべきことがあるため、ベアトリスから聞き出した、とある人物がいるであろう場所に足を進める

 

都市庁舎周辺の崩壊具合は酷く、陥没などが酷く地層が一部陥没したのかと言いたくなるほどだった

 

朝日が差し込み崩れた瓦礫の中、知っている金髪は案外すぐに見つけることができた

 

「フェルト様」

 

「あ?何だアンタか、ぱっと見怪我してねぇ見てぇで安心したよ、いや別にアンタが怪我してるとポンコツの奴が五月蠅くって」

 

フェルトが喋っている中頭を下げる

突然の行動に驚いたのか声が止まった

 

レインがフェルトを探していた理由

 

「ラインハルトを助けて下さい」

 

恐怖に従うか、弟のために行動するか

その2択を選ばされるのであればレインは迷わず後者を選ぶ、そんな哀れな人間なのだ

 

突然の言葉にフェルトも言葉を失っているのか返事が返ってこない

 

「俺じゃ駄目なんだ…でも誰かがあいつに手を差し出さなきゃ行けないんだ」

 

英雄じゃない、ただの弟をラインハルトを助けたい、だが今のレインにはそんなことできない

 

魔女のことを話さなければ、誰かを愛して仕舞えば、魔女は来てしまう

 

だがこの行動はただの弟をおとなしくさせる、と言う言い訳で片付けた、そんな言い訳魔女に通じるかなんてレインも知らないことだが

 

「だから私にやれってか?」

 

頭を上げることは出来なかった

 

「嫌に決まってんだろ」

 

断られるそんなことはわかっていた、わかっているだが、傷付いている弟を放って置けなかった、それが魔女が近くにいるかもしれない状況下でも

 

「アンタじゃなきゃ駄目だろそれは」

 

「…出来ないんだ」

 

訳を話せないだからこそ、唇を噛み締め、下げていた頭を上げる

 

「…」

 

血が出そうなほどに唇を噛み締める、悔しそうな顔をしているレインの顔を見て、言葉を発しようとしていたフェルトの口は止まった

 

見開かれた真っ赤な目がレインを見つめていた

 

「…なぁ前々から思ってたんだけどよ、何でアイツのこと嫌ったフリしてるんだよ」

 

「…」

 

「それを言ったら、アンタが言ったこと手伝うことくらいならしてやる」

 

死刑宣告

言ってしまえば魔女がくる

言わなければ、あの時の言葉を守れなかったことになる

 

「…」

 

喉が詰まる恐怖で

 

「聞いてんのか?」

 

「聞いてる…悪いがそれは教えられない」

 

「何でだよ、誰にも言わねぇぞ?」

 

首を傾げて聞いてくる、その姿に唇を振るわせる

 

「…言えないんだよ」

 

小さな声で呟いた声は、嫌に周りに通った

 

その言葉を境にフェルトは何も言わず悩ませるように頭をかき始めていた

 

「なぁ、お前アイツを私に任せて消えようとしてねぇよな?」

 

「…」

 

「別に私はアンタに手を貸してもいいでも、押し付けるだけ押し付けて消えられるのは困るんだよ、アンタが消えて1番悲しむ奴なんて誰だか分かってるだろ」

 

「…分かってますよ、それに消えるつもりはないです」

 

あの魔女を殺すのに、命がいくつ必要になるか分からないでも、我儘を言ってしまえば、あの魔女を無事殺して、ラインハルトとちゃんと話したい父様とちゃんと話したい、母様と話したい

 

そんな考えのせいで命を捨てきれない

 

「フェルト様には無茶を言っているのは分かってます、我儘だってこともけど」

 

もう一度頭を下げる

 

「俺が言えるようになるまで、ラインハルトを助けて下さい」

 

「…だぁあああ!!調子狂うな!分かった!分かったから頭上げろ!敬語もやめろ!」

 

不機嫌そうな声、頭を上げれば機嫌が悪そうに頭を書いていた

 

「アンタもあのポンコツの兄だよな、変な所で真面目だ」

 

「…俺の弟だし…」

 

「そう言うことを本人の前で言ってやれよ」

 

ため息をつき、赤い目がレインを見ていた

 

ハッピーエンドに決まりました!

  • ラインハルトルート(和解)
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