機動戦士ガンダムRTA 連邦軍 緒戦スタート 量産機縛り 作:ZK
《ジオンめ!》
《連邦め!》
《誰か助けてく…!!》
《あの赤いMAを狙え!》
ア・バオア・クー、Eフィールド。
陥落しつつある要塞からの脱出を目指す艦艇にとっては最後の退路であったここは混迷を極めていた。
ジオン側が撤退のために撒いたミノフスキー粒子による通信の混乱。ジオン側の指導者、指揮官、指揮所の壊滅による命令系統の混乱。グレートデギンもろとも連邦軍艦隊を焼いたソーラ・レイによる連邦軍兵士の疑心暗鬼と、これまで仲間を喪った憎しみ。
憎しみに撃ち出された殺人光線が、恐慌の中で放たれた銃弾が、どこからともなく飛来したミサイルに。また1つと火球を生み出し、その中で幾つかの命が失われていく。
恐怖と憎しみ、そして混乱に満ちた宙域。
《くそ、何がなんなんだ!?》
《ヤルオも分からないお!》
《…ちっ、ひよっこ共!集結だ!》
アイザック中尉の呼びかけで、部下の1、2小隊が集結する。戦闘に巻き込まれたのか、片脚の無い機体や盾の半分が無い機体がいる。
《アネット!隊長は!?》
「た、隊長はあっちです!」
この混迷した状況でも、隊長はいつも通り敵機と戦っている。
「…!!隊長!」
敵の赤いMAに向かっていく隊長の上方向にスカート付きがいた。何度か戦った相手と同じ感触がする。
が、警告する前に、隊長は機体の進行方向をずらして上からの不意討ちを躱した。
これまで奪われたものの復讐心、騙し討ちされたことへの怒りと憎しみ、そして恐怖が、隊長からにじみ出ていた。
***
延長戦サドンデスなRTAはーじまーるよー。
前回、両ドロス級空母を焼き潰したあとに、Eフィールドへ残敵掃討にやってきたら、レフェリーいないよ、にレズがガソリンを放り込んだところまで。
ビグ・ラングの懐に飛び込んで…!
上から来るぞ、気をつけろぉ!
あれは、デラーズ専用機!?
デラ禿自ら出撃とはたまげたなぁ…
《ルナツーの白百合!》
ガトー君!?盗んだMSで走り出したのか…(困惑)
だがたかがリック・ドム、このジムスナIIとレズの敵では…ないです。
確かに少しキレが良いですが、だからといってNT的なキリングマシーンと化したレズには、ガトー君の札意を読み取り、マシンガンをかわすことも出来てしまいます。
お、カリウス君と部下も一緒の様です。
そい(部下のザクをすれ違いざまにスナイパーライフルでぶち抜く恐怖のFCSと化したレズ)
《ぐ…!!》
NTでやると、成長次第ではこんな風にオールドタイプを手玉に取れるのですが、私はこれが好きです。(ド畜生)
はいカリウス君もお疲…ちっ、上手くコックピットを外しやがりました。
《貴様だけは…!!》
お、ガトー君迫真のヒートサーベル。だが今のレズに捉えられないのはアムロか最終戦のシャアかララァ位でしょう!
フハハハ、何度も危ない目に遭わされた貴様をぶち抜けるなんて、スカッとするぜ!!(某ドイツ軍人)
***
《敵はEフィールドの退路を封鎖しつつある!シーマ隊、ゲール隊を先鋒として突破する!連邦に風穴を開けろぉ!!》
アサクラのそんな威勢の良い声と共に、背後の艦艇からなけなしのミサイルが放たれる。
狙いはこの際必要ない。MSだけではなく、サラミスやマゼラン級までいる以上、多少ズレても当たる。
ミサイルの着弾。
サラミスの戦隊が被弾して予期せぬ相手との遭遇に戸惑っている隙に懐へ入り込む。
「ボン!」
ブリッジを潰したら、あとは数条の黄金色の光線がサラミスを貫く。
雑兵を撃ち落としながら進むと、見慣れたマークが目に入った。
セイル付きの建物、白い百合の花。の描かれた盾を持った連邦のMSが、味方のリック・ドムを撃ち抜こうとしている。
《…!》
「!?」
ビームマシンガンを向けた直後、奴が飛び退く。気付かれた!?
《…はは、貴女も来たんだ。ちょうど良いや。》
スナイパーライフルがシールドを削り取る。
これがなければコックピットを撃ち抜かれていた。
「そこのリック・ドム!相手が相手だ!気張りな!!」
《は、奴は倒さねばなりません!》
白百合は距離を取って数発、スナイパーライフルで狙撃…が精度が段違いだ。回避機動をしつつこちらの回避先を読んでいる。
《奴の射撃精度は段違い…!これを放置すれば同胞が…!》
同胞とかそういうのには興味が無いが、リック・ドムの御者の言う通り、射撃精度は段違いに高い。
高Gで無茶してようやく主装甲に影響の無い程度の掠り。ひしゃげていた盾がとうとう使い物にならなくなった。
そんな時、白百合はスナイパーライフルを捨てた。
《…弾切れ。》
そしてスラスターを吹かして急加速でこちらへ突っ込んでくる。
《私怨で悪いけど、私から部下を奪おうとした君たちは許せないから、死んでもらうよ。》
マシンガンと見せかけてのシールドの裏の左マニピュレーターに隠し持ったサーベルでの通り魔的な攻撃。
《もういっちょ!!》
避けた瞬間に即座にGを無視したような急転回で背後を狙ってくる。
(く、前よりヤバいじゃないか!どうしていつもコイツと…!)
《こっちが知りたいね、いつも私から奪おうとする君らとは、ここで終わりにしたいな!》
!?
私 は 今 口 に 出 し て は い な か っ た は ず …
ビームマシンガンを向けた瞬間、分かっていたように避け、こちらの回避先を読み、そして…。
そういえば、あの時の将校、確かフラナガンとかニュータイプがとか言っていたような…。
***
月面でのダルシア首相と地球連邦政府の会談の報は、ア・バオア・クーを掌握したティアンム提督にも届いた。
それには同時にダルシア首相と地球連邦首相の連名で双方へ発布された停戦命令も含まれていた。
ワッケイン艦隊を含む全軍へ停戦命令が送られ、これで戦争が終わる。
…はずだった。
「おい、あそこでまだ戦闘が続いているのか!?」
「Eフィールドへ向かった第22巡洋艦戦隊をはじめとする友軍からの応答ありません!」
「報告では、ミノフスキー粒子の散布が確認されています…。現場は極度の混乱状態にあるかと…」
幕僚と司令部要員の間の終戦ムードが一転する。
「直ちに連絡を確保しろ!連絡機でも何でもいい!!発光信号、信号弾も撃て!!」
ティアンム提督の一喝で、固まっていた司令部要員たちが慌ただしく動き出す。
停戦となったからには、それに従い様々な方策を実行するのが軍人なのだ。
***
ガトーにシーマ、いよいよ豪華な人選だな…(白目)
ニュータイプ能力に片脚突っ込んでるレズのスナイパーライフルを弾切れまで躱すとかなんだよ…。
退路を遮断しかけていた味方も、遅れて来たシーマ艦隊に突破されそうなので、後ろから刺されないようにそちらのカバーにアニキ、ヤルオ、アネットちゃん、若鶏共を回します。
(復讐者変態機動中…)
ぐぬぬ、このクルビットもどきの振り向き撃ちも、癖を読まれてるのか直撃されてくれません。
こうなったらとにかく挑発して気をそらします。
被告、ジオン公国!!
コロニー潰し、コロニー落とし、マ・クベの水爆、ソーラ・レイでの騙し討ち…
以上の非人道的な大量虐札行動から、判決は4刑!!
《…勝手な物物言いを…!》
《ぐ…!》
ガトー、シーマに関しても、レズどころか部下も頃そうとしたので4刑です(マクスウェル大司教の宗教裁判並感)。
ここにいる者(仲間)は、もう誰も4なせない!!(某炎柱並感)
ふふふ、避ける技量は流石ネームドエースですが、そろそろ気力も持つまい!
お、シーマ機のビームマシンガンごと右腕と頭部をぶち壊せましたね。
NTではない彼女はこれで戦闘不能でしょう。
《うぉぉぉ!!》
背後から斬ろうとしてきたガトーを躱し、拡散メガ粒子砲は盾で受けます。
リック・ドムIIの胸部メガ粒子砲はちゃんと攻撃力があるので気を付けましょう。
盾が無くなりましたが、そのまま脚部破壊!
あとはコックピットを…勝ったっ!0083、完!!
***
《コロニー潰して落として、それに騙し討ちまでしてくるんだからね、ダメだよね!全員死刑だよねぇ!!》
無線からの声が激しくなるにつれて、敵の機体の動きもより鋭角的に、そしてGを気にしない無茶な動きになっていく。
「勝手な物言いを…っ!」
緩急の激しいGの中で何とか意識を保ってはいるが、このままでは…!
《君たちジオンは私から皆奪っていくんだ!戦友も、故郷も!家族も!!部下だって!!!全部、全部奪っていく!!!》
Gによるブラックアウトを避けようとしたゲルググが一瞬で斬りかかられた。
「うぉぉぉ!!」
トドメを刺させまいと斬りかかり、避けたところに拡散メガ粒子砲を放つがそれすら防がれる。
《もう奪われるのは嫌なんだよ!!》
脚部が溶断され、バランスが崩れる。
《…じゃあ、死のうか。》
奴がこちらにピタリと狙いを定めた。体感時間が引き延ばされる。
が、奴の機体のすぐ近くにあったデブリが爆発した。
《…っ!?》
バランスを崩して進行方向がずれた奴がこちらの右腕を破壊するが、胸部メガ粒子砲が奴の左脚部を撃ち抜く。
《…当たるもんだ…!デブリは殺気を出さないからねぇ…》
ゲルググの御者は開けたハッチから笑いながら、機体の残っていた左の下腕部を前に突きだしていた。
***
あー、痛い痛い痛い!!
あのヤロー、スポットガン持ってるのかよ!
なお今のように札気の無い地雷やブービートラップなんかは、個体差によりますがNTでも引っ掛かることがあります。
ソウシャヲイジメヌンデ…
アッ!(頭部被弾)アッ!(右腕損傷)エーウ!!(コックピット内に飛び散る破片)
いやまだだ!たかがメインカメラをやられただけ…ア"ァ"ーーウ"!!(引き伸ばしたスピキの悲鳴)
スポットガン痛いから即刻射撃を中止せよ!
ファッ!?ガトーの奴左腕でちゃっかりマシンガン拾ってる!
《た、隊長ーーっ!!!!》
アネットちゃん!よせ!その機体はライトアーマー仕様だぞ!
(スポットガンで盾や装甲板がズタズタに引き裂かれる恐怖映像)
《まだまだぁ!!》
アニキ!?ジムコマでもまだ…!
《やってやるお!!》
ヤルオ!?
(レズを庇うアネットちゃんをさらに庇うアニキ、そしてそれをさらに庇うヤルオ機が、シールドを壊されながらも弾幕を防ぎ切る超お手柄シーン)
ありがとナ…?
あ、やべ、アネットちゃんの生4不明になったことで錯乱してます!
こうなった場合、最悪周囲のすべてに無差別乱射し始めるので最悪の場合、即時射札です。
相手の手下に引きずられてったガトーやシーマを追いかけようとしています。なおこの場合、追いかけた場合ほぼMIA 、行方不明となります。
やべぇよやべぇよ…
***
「隊長!アネット!大丈夫か!?」
滅多撃ちにされている2機にそう呼びかけると、反応が帰ってくる。
《…あ、アネットちゃん!アネットちゃんが!!》
隊長は錯乱したようにアネットの安否を気にしている。
アネット機は正直なところコックピット内がかなり危険そうな損傷具合をしている。
相手も損傷が酷く、現れた取り巻きに曳航されていく。
《…こ、殺、こ、殺してやる…!殺してやるっ!!》
突如隊長がそう金切り声を上げる。
「おいよせ!その機体じゃ無理だ!!」
《あ、あれを見るお!》
ヤルオの言う方向を見ると、戦闘停止の信号弾が、遠方の味方艦から上がっているのが見える。
光によるモールス信号、さらにうっすらと見える、こちらに向かってくる機体も見えて、全ての術を使って、伝えようとしている様だ。
「隊長見ろ!戦闘停止命令だ!!終わったんだ!!」
《終わりじゃない!!》
「命令違反になる!」
《知らない!!奴らを殺してや…ぁ?》
パニックになっていた隊長が、いきなり静かになった。
《ぁ…あぁ…。あ、アネット…ちゃん?》
「ヤルオ、お前ら、今のうちに医務室へ放り込め!!」
とにかく大人しくなったのは好都合だった。
そうして2機を曳航しようとした時、
《この通信が聞こえる連邦軍部隊へ…ティアンム艦隊から、停戦命令が来てる。…追撃を打ち切って…家に帰ろう。》
と、隊長がそう無線で呼びかける。
《ひとまず、終わり。今いる仲間や、知り合いを守るためにさ…。》
戦闘の明滅が収まり、連邦軍は再度集結。…結局戦争は終わった。
ちなみに私のRTAのひな型となった参考文献は「がっこうぐらし!RTA」シリーズです。(隙自語)
なおこのRTAのタイムはまだ正確に決まってない模様(特大ガバ)