縁繋の魔女〜小さな偶然達の集会で会いましょう〜   作:慈愛の魔女

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ハッピーエンド大好き主義者の慈愛の魔女です。 今回は初めての試みで、三次創作を書くことにしました。

三次創作の許可してくれた、モノクロさんありがとうございます。


プロローグ
その1 狂犬と魔女


 それは私と幼馴染のヒナちゃんがまだゲヘナ学園に通って無かった頃⋯⋯そんな頃の何時ものお出かけ中の出来事でした⋯⋯私は薬草や毒草またはキノコ等を育てるのが好きで、よくその手の苗や種を探しに歩くのですが⋯⋯まぁ⋯⋯このゲヘナだと売ってる場所も限られて来るもので⋯⋯。

 

 酷い時はブラックマーケットまで足を運ぶ必要さえありました⋯⋯特に毒草や毒キノコ等はブラックマーケットでないと入手が困難で⋯⋯コレばかりは仕方が無いと割り切ってたりしますが⋯⋯基本的にはそう言う時はボディーガードとして、幼馴染のヒナちゃんに土下座で頼み込んでます。

 

 まぁそんなヒナちゃんも⋯⋯風紀委員では無いこの頃は、スイーツを一つ二つ奢る約束で、受け持ってくれたりしたのですが⋯⋯。

 

 とはいえ毎回頼むのもアレなのでひとまずは、比較的知り合いがそれなりにいてある程度は安全? とも言えるゲヘナ自地区内を探し⋯⋯目ぼしい物が無かった時の最終手段だと個人的に決めていたりします⋯⋯。

 

「ん?」

 

 そんな中でした⋯⋯ふと街中で偶然にも視界に入ったと言いますか⋯⋯とある少女に目が行きました。

 

 とはいえその子は特に何か特別な事をしてた訳でもありません⋯⋯ましてや明らかに目立つような特徴的な姿をしてた訳でもありません⋯⋯。

 

 ただ⋯⋯それでもその目が何処か捨てられた子犬と言うのでしょうか⋯⋯雰囲気もまた何処か悲しげと言いますか、だからというのでしょうか⋯⋯そんな彼女を見てビビッと来たと言いますか⋯⋯なんというか放っておけないと言うのでしょうか⋯⋯とにかく非常に保護欲を持て余すといいますか⋯⋯気が付いたら身体が勝手に彼女の方に歩を進め、彼女の前まで来ていました。

 

 そんな私を見て驚いたのか目を見開き、そして戸惑う様な⋯⋯困惑するように目を泳がせ⋯⋯やがて何か怯えてるような目で私を見て来ました。

 

 私はそんな彼女を目を逸らすことなく真っ直ぐ見詰めながら、その場で深く息を吸い込み────

 

「あっ⋯⋯あのっ! よっよろしかったら! わっ私ととととっ友達になってくだしゃい!!」

 

 そう彼女に話しかけました⋯⋯てかテンパった上に噛んでしまいました⋯⋯解せぬ⋯⋯。

 

 とまぁ⋯⋯それが彼女⋯⋯不死川(シナズガワ)小鳥(コトリ)ちゃんと私、黒木(クロキ)ミサとの初めての出会いでした。

 

─────⋯⋯⋯⋯⋯

────⋯⋯⋯⋯

───⋯⋯⋯

──⋯⋯

─⋯

 

「〜〜♪」

 

 今日は気分もいいので、自前の薬用植物園にて私は鼻歌しながら花に水やりをしていました。

 

 ちなみに歌ってるのは明確な歌詞もタイトルも無い⋯⋯ただ頭の中にビビッて来たのを適当に口出さんで、それっぽく歌ってたってるだけなんですけどね⋯⋯とはいえこうやって歌を歌うと⋯⋯どうも植物達も楽しげと言うか⋯⋯とても元気に育ってくれたりしますから取り敢えず歌ってますが⋯⋯。

 

 そんな中⋯⋯ふと部屋に何かしらの気配を感じ、そちらの方に顔を向ける。

 

 そこには私の馴染みの2人の少女がそこにいた。

 

「ハローハロー⋯⋯おやおや今日は一段と楽しそうでありますなぁ」

 

「⋯⋯そうね⋯⋯私も仕事が一段落着いたから着てみたのだけれども⋯⋯お邪魔だったかしら?」

 

「あ⋯⋯ヒナちゃんにコトリちゃん!」

 

 そう言うと慌てて部屋に飾ってある時計を見て、もうそんな時間だった事を改めて知った。

 

 とはいえまだ水やりが終わってない子もそれなりにいるし⋯⋯ここは⋯⋯うん⋯⋯。

 

「あはは⋯⋯ちょっと水やりが終わってない子もいるので⋯⋯出来れば少し待っててくれると嬉しいですね⋯⋯」

 

 ひとまず水やりを中断すると休憩用の場所に目をやりながらそう言う⋯⋯早く終わらせるなら手伝って貰うのも手ではあるが⋯⋯それはそれで植物達に失礼と言うもの、愛情込めて育てている以上は手は余り抜きたくは無いからね⋯⋯。

 

「そう⋯⋯そう言う事ならお言葉に甘えてそうさせて貰うわね」

 

「あっ良かったらそう私も手伝うでありますよ」

 

「小鳥ちゃん⋯⋯そう言う事なら何時もの通りに⋯⋯あっちの子達をお願いしますね」

 

 私はそう言って育ててる薬用植物の⋯⋯特に毒草等に当たる子達が集められてるコーナーの方を指さした。

 

 あの子達に関しては本当に小鳥ちゃんが大好きなのか水やりしてもらえるってだけでも、かなり歓喜の声を上げてるからね⋯⋯なんかある種のファンクラブからの黄色い声援みたいに響いてくるし⋯⋯正直⋯⋯植物の声が聞けるってのも⋯⋯こういった時には困り物ではある。

 

 ただ薬を作ったりする時は⋯⋯この声が結構役に立つからね⋯⋯こんな薬が作りたいって思ったら、じゃあ私を使ってとか⋯⋯私は乾燥させて! 私はすり潰して⋯⋯見たいに作り方や調合の仕方までしっかり私に教えてくれるもので⋯⋯。

 

 しかも作った薬の効果や副作用についても事細かに教えてくれるものだから、使用実験要らずで使える為その点は私としても無茶苦茶助かってたりはするんです⋯⋯。

 

 とはいえ⋯⋯前に調子に乗って悪ふざけ前回で何処までの薬が作れるのかな? 的に挑戦した結果と言いますか⋯⋯色々と奇跡に等しい偶然が重なりに重なって⋯⋯エリクサー*1見たいなやべぇ奴が出来てしまい⋯⋯さすがにそれは封印とばかりに秘蔵しましたけど⋯⋯。

 

 ちなみに日光が好きな子達はヒナちゃんが大好きだったりする⋯⋯その子達が言うには⋯⋯どうもヒナちゃんからはお日様みたいな匂いがするんだとかで⋯⋯なのでヒナちゃんとかが休む場所にあえて植えてたりします。

 

「了解でありますよ♪」

 

 小鳥ちゃんはそう言うとそのまま水やりに向かいました、私はそれを見届けると改めて水やりを再開するのでした。

 

 それからしばらくして私は水やりを終え、報告とばかりにヒナちゃんの元に行くと⋯⋯。

 

 私は思わず目の前ですっかり寝入ってる彼女にクスリと思わず笑みを浮かべます。

 

 おそらく普段は激務に追われ疲れてるでしょうから⋯⋯この植物園の静で何処か癒される雰囲気や空気に当てられたのでしょう⋯⋯私としても風紀委員会とは余り関係は無いとはいえ、この場所を万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)や緊急医学部等に頭を下げてまで作って良かったと思えます。

 

「ミサこちらも終わったでありま⋯⋯す⋯⋯」

 

 私に報告に来た小鳥ちゃんの方を向きながら、人差し指を口元に当てて見せた後に、眠っている彼女の方に目を向ける。

 

 彼女もそれで察したのかこくりと頷き、部屋を出ていくきっと毛布をりに行ったのだろう、このままだと風邪は引かなくても身体は冷やしますからね⋯⋯。

 

 そうですねどうせですから私もハーブティーでも入れてあげますかね⋯⋯ゲヘナだとコーヒーの方が主流ですが⋯⋯私は薬用植物を育ててる事もあり⋯⋯ハーブも扱ってる為⋯⋯ハーブティーをよく作ってますし⋯⋯植物達の声を聞いて色々なブレンドをしながら嗜んでたりしますし⋯⋯だからこそ今回もかなりの自信作だったりします。

 

 勿論コーヒー豆も万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)からの要望で作ってますが⋯⋯あちらはまだ最近焙煎して寝かせたばかりなので⋯⋯。

 

 まっそういう事なので、今回はハーブティーでも飲みながら、少しの間⋯⋯くつろぐとしましょう⋯⋯。

*1
錬金術において飲めば不老不死になれると伝えられる霊薬・万能薬の事⋯⋯ただし当時はまだ幼く充分な設備も無かっため数分の間は不老不死となる程度の代物だったりする




オマケ

黒木ミサ
本作の主人公。ヒナと小鳥とは幼なじみの関係。神秘の影響か、植物の声が聞こえると言ってるが、単に直感的にそう感じてるだけだったりする。

空崎ヒナ
ミサのファースト幼馴染。なおミサには滅茶苦茶甘いのか、風紀委員長の特権でミサを副風紀委員長に任命した。

不死川小鳥
ミサのセカンド幼馴染。ちなみにミサには足向けて寝られない位に色々して貰っており、かなり激重感情を持ってたりする。

薬用植物園
超絶シスコンのミサの姉が、ミサの為に作った植物園、ちなみに万魔殿からミサの姉が作った場所と言う理由で危険視されている。

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