ホシノの同級生になっていた話 作:キヴォトス一般人
複数話投稿はないと言った手前、申し訳ない。
でもこれが最後になると思います。これ以降は1日1話行けたらいいなぁ、と思いつつ。
お気に入りやここすき、評価に感想等ありがとうございます。
よろしくお願いしますっ
2年前――アビドス高等学校、生徒会室。
「ええと……これはこれですね」
アビドス高等学校の生徒会室にセレネは居た。
別館の校舎であるため、本館より資料が多くはないがそれでもセレネはアビドスの資料を漁っていた。時には砂に埋れた本館にも出向いては、持って帰れそうな資料は持って帰っていた。
砂に埋もれてしまっているものの本館には実は入ることが出来る。もちろん埋もれてしまっているため、行ける範囲は限られているものの入ることは出来るのだ。
「セレネちゃん……ここに居たんですね」
「うん? あ、ホシノちゃん。どうしたの? まだ朝早いよ?」
「いえちょっと早く目が覚めてしまいまして」
「そっか」
「そう言うセレネちゃんも早いじゃないですか」
「まあね」
実は徹夜していた、ということは内緒にするセレネだった。
「もしかして徹夜しましたか?」
「え? それはない……ですよ」
「……したんですね」
はぁ、とため息を付くホシノ。
「セレネちゃんが頑張っていることは分かります。でも無理とかして倒れられても困ります……心配です」
「あはは、ごめんね」
(全くこの人は……)
ホシノはそんなセレネを見る。
ユメが居なくなってから既にそこそこ月日が過ぎていたが、セレネもホシノも時間があるときはまだ信じてユメを探していたのだが、結局は何も手がかりが見つからずじまいであった。
セレネはユメが居なくなった後のホシノのことを気にしていた。
一時期は塞ぎ込んでしまい、何も行動することが出来なかったホシノにセレネはいつも付き添ってくれていた。そしてその間も1人で毎月の返済額を稼いでは返済をしていたのだ。
だからこうやってまだアビドスは残っている。
「えっとホシノちゃん?」
「セレネちゃんは休んでください」
「え、でも……」
「委員長命令ですよ」
「うへ」
それはずるいですよ、とぼやくセレネを見て苦笑いをするホシノだった。
こうでもしないとセレネは休まないだろう、というホシノの考えでもあった。
(委員長を私にしたことを後悔するといいですよ!)
「分かりました」
「それでいいです。簡単な仕事くらいは私でも出来ますしね」
「ホシノちゃんも休まないとだめですよ」
「いえ、私は休んでいるので……セレネちゃんの方が休んでないと思いますよ」
「それはそうかもね」
あはは、と笑うセレネであった。
何だかんだ言ってホシノはこの状況を楽しんでいた。確かにアビドスの現状は厳しいし、大切な先輩まで失ってしまった状態ではあるが、それでもまだ頑張れるのはセレネが居るから。
セレネはこのときから校舎の方に泊まるようになっていた。ホシノが聞いたところでは、一応家もあるらしいが、学校に居た方が何かと対処しやすいから、という理由で泊まることを選んだらしい。
『それに、今のアビドスの状況的に攻められても嫌ですからね』
アビドスの治安は悪化の一方を辿っている。
時折校舎にも襲撃が来ることもあり、それらの対処も2人でしていた。幸い、そこまで強い相手が来ることはなく、2人でも難なくあっさりと撃退しているが、それでも弾薬関係の問題もあった。
「セレネちゃん。弾薬関係の補給はこのままだといずれ尽きそうです」
「……うん知ってますよ。こればかりは、ね」
今は襲撃者や不良等を撃退し、そこから回収したりなどして補給しているが、それも限界が来るとホシノもセレネも考えていた。
「取り合えず、毎月の返済分を残しつつ、定期的にわたしが購入してきますよ」
現状でもセレネは不定期に足りないものを購入してきていたが、ホシノにとってはセレネの身を案じる気持ちの方が強かった。できればここに居て欲い、というのがホシノの本音でもあった。
「セレネちゃんばかりに頼る訳にもいかないです。私も手伝わせてくださいよ」
「え、今でも十分ホシノちゃんは手伝ってくれてるじゃないですか」
「いえ、割合的には圧倒的にセレネちゃんの方が負担が大きいです」
「そうかな」
「はい」
(セレネちゃん……自覚ないんですかね?)
一時期何もできなかったことがあったホシノとしてはそんなことを言う資格はないと思っているが、それでもやはり心配なのは変わりがなかった。
(……私がもう少し早く)
いや違う、とホシノは自分の思考を一度止める。
(セレネちゃんも辛かったはずなのに)
ホシノはユメとセレネの関係についてもよく知っていた。
同じ生徒会なのだから当たり前だが、ホシノにとってのユメだけではなく、セレネにとってのユメというのもあったはずだ。
(私は……)
「ホシノちゃん」
「え」
「大丈夫ですか? 何か思いつめたような表情していましたけど」
顔に出てしまっていたか、とホシノは後悔する。
「大丈夫ですよ。ホシノちゃんは悪くないです」
(またこの人は……)
そんなことを言う、とホシノは続ける。しかし、セレネのその言葉は上っ面だけのものではないことをホシノは理解している。
「ともかく、です。セレネちゃんは休んでください」
「えー」
「命令です」
「分かりました……」
「それでよろしい」
******
「……ホシノちゃん、どうしたんですか。何か印象変わりましたね」
「うへ。いやおじさんもちょっと色々考えてね」
「おじさん……」
「そうそうおじさん」
「何故そうなったのですかね……?」
「まあまあ、細かいことは気にしないの」
「えぇ」
2人で対策委員会を切り盛りしていた中、しばらくたったある日のこと、セレネの前に姿を現したホシノはだいぶ印象が変わっていた。
変わっていたものの、セレネにとっては些細なことでもあった。幾ら変わろうともホシノはホシノであるのだ。
セレネにとって大切な親友という認識であるが、ホシノからするとどうなのかはセレネ自身は知らない。
「まあでもそんなホシノちゃんも可愛いですよ」
「うへ……それ他の人にも言わないようにね」
「他の人って誰ですか」
「あーうん」
そういえばここには2人しか居なかった、とホシノは思い返した。
「これ今月分のわたしの稼ぎの一部です」
「まためっちゃ稼いでるよね……」
「ちょっとしたコツがあるのです」
「コツ……」
「あ、でも危ないことには手を出していませんよ。こればかりは信じて欲しいです」
「うん……信じてるから大丈夫」
(と、言っても……明らかに毎回思うけどかなりの金額だし心配ではあるんだけどねえ)
「わたしはちょっと補給物資を買いに行ってきます。ホシノちゃん学校の方は任せますね」
「任せてよ」
(本当は行って欲しくないんだけどねぇ)
そんなホシノの気持ちは露知らず、いつも通り買い物に外に出かけていくセレネをホシノは見送るのだった。
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