ホシノの同級生になっていた話   作:キヴォトス一般人

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いつもありがとうございます。



Act.18:対策会議②

「次の議題に入るのですが……」

 

 アヤネちゃんが続けると全員が一度気を引き締めます。

 

「最初にちらっと言っていたと思いますが……我がアビドス高校には借金があります」

「うへぇ」

「はい……」

「ん」

 

 一同が三者三様の表情を見せます。

 

「”そんなこと言っていたね”」

「はい。……私達が最終的に返さなくてはいけない借金の残額は5億円です」

「”ご、5億……”」

「うへ。先生が驚くの無理ないね」

「そうですね☆」

「そうね……うん、ええ」

「”皆大丈夫……?”」

 

 5億円。

 普通に考えれば巨額でしょうしね。でもこれでもだいぶ減っている方なのですよ。

 

「これでもかなり減っている方なんですよ?」

「そうだねぇ……おじさんとセレネちゃんが1年ときなんて8億円くらいあったし」

「懐かしいですねえ」

「は、8億……」

「え、8億ですか!?」

 

 驚くアヤネちゃん達。

 そういえば昔の借金については1年生組であるアヤネちゃんとセリカちゃんには説明していませんでしたね。ノノミちゃんとシロコちゃんは知っているので驚いていませんが。

 

「あ、懐かしいですね~☆」

「ん。確かにそれくらいあった。でもセレネ先輩とホシノ先輩が頑張ってた」

「いやぁ、おじさんよりもセレネちゃんの方が頑張っていたと思うよ~?」

「何言ってるんですか。皆のおかげですよ」

 

 確かにわたしもホシノちゃんも頑張ったと思いますが、シロコちゃんやノノミちゃんも頑張ってくれていました。わたしの負担が減ったのもまた事実です。ホシノちゃんにわたしの負担が大きすぎるって言われましたからね……。

 

「1年間で3億円返したってことですか……?」

「正確には2年弱だけどね。一番稼いでいたのは2年のころかなぁ。いやぁ、あの頃のおじさんは若かったからねえ」

「いやいやホシノ先輩、まだ若いじゃないですか……」

 

 セリカちゃんが突っ込む。

 

「そうですね……2年の頃はノノミちゃんやシロコちゃんが入学してくれたのもあって、今まで以上に気合を入れちゃいました」

「セレネ先輩はその時は既に今くらい稼いでいましたよね」

「そうですねぇ」

「いやいやノノミちゃん、騙されちゃだめだよ」

「え?」

「セレネちゃんは1年のときから既に稼いでいたよー。何なら今よりも」

「ん。流石はセレネ先輩」

「凄いですね☆」

 

 いやいやホシノちゃん何言ってるんですか。

 

「いやいやホシノちゃん何言ってるんですか、そんな訳……あるかもですね」

「「「あるんかーい(あるんですか)!!」」」

 

 いやあ……あの頃は若かったのです。

 

「ホシノ先輩みたいなこと言わないでください、セレネ先輩……」

「あ、声に出てましたか」

「んまあ、これがセレネちゃんだからね……」

「そうですね……」

 

 何やら心外なこと言われているような気がしますが、まあいいでしょう。

 確かに1年のときが一番稼いでいたかもしれませんね。あれは色々な複合的要因もありましたけど、ホシノちゃんが何もできなかった空白期間の間でもホシノちゃんやアビドスの為に頑張りたかったのですよ。

 流石にあのときは睡眠不足とかもあってユメ先輩もそうですが、ホシノちゃんにも心配されましたけど。

 

「……まあ2年生のときはさっきも言いましたけど、シロコちゃんとノノミちゃんが入ってくれて嬉しかったんですよ。もちろん、今も、アヤネちゃんやセリカちゃんが入ってくれたこと、とても嬉しいと思っています」

「先輩……」

「ん……」

「何か照れますね☆」

「そ、そうですか」

「うへぇ。セレネちゃん無自覚~?」

「何がですか?」

「うへ」

 

 何のことでしょうか?

 まあそれは置いておき、嬉しいのは本当ですよ。

 

「ホシノちゃんも大好きですよ?」

「うへ!?」

「”な、仲がいいんだね?”」

「先生もこの可愛いホシノちゃんを見るといいですよ」

「”うん”」

「ちょ、セレネちゃん!? 先生もまじまじ見ないでー!?」

 

 そんなやり取りをすれば、面々が笑うのでした。

 

 

 

**********

 

 

 

「それで話が逸れてしまいましたね」

「セレネちゃんのせいでしょ」

「あはは、ごめんなさい。それで、昔はうちの借金は8億円近くあったのは事実ですよ」

 

 色々とありましたが、話の軌道修正を行います。

 ユメ先輩とホシノちゃんとわたしが活動していたときの借金は8億円近くあったのは事実です。利子やら利息やら色々ありましたけど、何とか返済をしていました。それでも当時は結構ぎりぎりだったのですが。

 それを感じたときからでしょうかね……わたしが一気に稼ぎ始めたのは。やっぱり何だかんだで3人で色々わちゃわちゃしていた頃は楽しかったのですよね。

 

 ユメ先輩が居なくなってからは心に少しぽっかりと穴が空いた気分でした。でも、ホシノちゃんだってそれは同じですし、わたしだけではないのです。

 

「2年生ときに6億円くらいになって、今は5億円になりました。まだまだ先は長いですけど、ここまで減らせたのは皆のおかげなのですよ」

「そうだねえ。いやぁ長い道のりだねえ」

「そうですね。まだまだ終わりが見えないですから」

「”どうしてそんなに借金が膨れ上がっちゃったの?”」

「それについては私から」

 

 先生が疑問に思って聞いてきます。それはそうですよね。

 

「先生はアビドスは昔はかなり大きな学園だったのは知っていますか?」

「”うん”」

「キヴォトスでも屈指を誇る学園でしたが、度重なる砂嵐や砂漠化の影響でどんどん人が離れて行ってしまい、今に至ってます。砂漠化や砂嵐などの自然災害に対応するために我が校は大量の資金を投入せざるを得ませんでした」

 

 アヤネちゃんが説明してくれます。

 そもそもアビドスがこうなってしまった大きな要因は砂嵐や砂漠化と言った自然災害なのです。突然発生したことは恐らく当時のアビドスからすれば想定外であったでしょうね。

 

「ですが、このような片田舎の学校に巨額の資金を貸し出してくれる銀行なんて存在する筈がありませんでした。…だから、悪徳金融業者を頼るしかありませんでした。まあ、いわゆる闇金ですね」

「”……”」

 

 その金融会社が今の返済相手であるカイザーローンだった訳ですね。

 

「ですが、対策や対応むなしく、年々悪化していく一方で借金は増え続けました」

「それで今に至ってる訳なんだー」

「”それでも8億もあったのと5億まで減らすのは凄いね”」

「セレネちゃんのおかげかな」

「”……今更なんだけど、セレネ。危ない仕事をしてる訳じゃないよね?”」

「してないですよ」

 

 先生達が疑わしい目でわたしを見てきます。いえ……それは当然なのですが。隠しているというか言わないでいるわたしが悪いのですけどね。

 

「おじさん達も何度か聞いてるけど教えてくれないんだよねえ。でも私はセレネちゃんを信じてるから深くは聞かないようにしてるよ」

「”そうなんだね”」

「あはは……お手数をおかけします」

 

「とまあ、こんな感じにアビドスには借金があります。それで議題はこの借金をどう返していくか、ですね」

 

 結局、コツコツしかないのですけどそれでももしかするといい案が出るかもしれないってことで、こちらも不定期に実施しています。そんな訳で今度こそ次の議題に入るのでした。

 

 




会議が終わらねぇ!(文才なし)

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