ホシノの同級生になっていた話 作:キヴォトス一般人
「校舎より南15km付近で大規模な兵力を確認しました!」
「え」
セレネを除くアビドスと先生の面々がいる中、アヤネがそう言った。
「まさかヘルメット団が?」
その言葉による反応はそれぞれだが、まず第一に全員ふぁ思い浮かんだのはヘルメット団のことであった。またヘルメット団が懲りずに襲撃をしてきたのか、そう思うメンバーも居たが、アヤネが真面目な顔で言葉を続ける。
「ち、違います! ヘルメット団ではありません……傭兵です。おそらく、日雇いの傭兵かと思います!」
「へぇ~傭兵かぁ。結構高いはずだけど……」
「傭兵? ヘルメット団ではないのね……」
「これ以上接近されるのは危険です。先生、出動命令を……と言いたいところなのですが……」
アヤネがそう言いながら周りを見渡す。
そう、今この場にはセレネが居ない。ホシノが居るので大丈夫だろうが、急用と言って何処かに行ったまままだ帰ってこないことにアヤネ達は不安と心配を抱いていた。
「セレネちゃんまだ帰ってきてないね……うーん」
「ん。でもこのままではまずい」
「そうですね。近付かれると厄介ですし」
「そうね……」
「そうですね……仕方がありません。ホシノ先輩も居ますし、まずは敵を確認しないとですね」
「そうだね。……傭兵まで使うとは予想外だなぁ」
ヘルメット団ではなく、襲撃をしてきたのが傭兵という点にホシノは少し驚いていた。襲撃自体には慣れてしまっているものの、傭兵となると今までのヘルメット団より強いだろう。
ホシノもそうだが、前々から気になっていたことである。どうして執着にアビドスの校舎を狙うのか、ということ。
先日の対策会議でも話に出ていたが、間違いなく背後に誰かが居る。それが企業なのか、また別の何かなのかを特定できる材料はホシノ達にはないが、そう考えなければ狙ってくる理由や、装備や兵器の充実さを説明できない。
ホシノの頭に浮かぶのは黒服であった。
あいつならあり得る、ホシノはそう考えていた。そもそも取引を断ったとはいえ、ホシノからしてもあの不気味な黒服が簡単に諦めるとは思ってなかった。
(……でも大丈夫。あいつが何かしてきても私は絶対提案には乗らない)
ホシノはその意思を確固たるものとしていた。
長い間保留していたのは迷っていたからということもホシノは理解している。ホシノ自身が黒服の取引に乗ればアビドスが助かると思っていた。
だけどセレネに指摘されたことで考え直す機会を得られた。セレネはホシノが黒服と会っていたことを知っていた。これについてはホシノとしても完全に予想外であったのだが。
(……土地の話も驚いたけど)
確かにその話を前もってされていたら、ホシノは黒服の取引に乗っていたかもしれない。
(何だかな……セレネちゃんには助けられっぱなしだなぁ。私は何で返せるかな?)
そこまで考えたところで、一度思考を止める。これは今考えることではないな、とホシノは一旦頭を整理する。今やるべきことは、襲撃してきた傭兵に対処することだ。
(……セレネちゃんが居ないのは不安だけど、皆を守らないと)
セレネは急用でこの場には居ない。だけど傭兵達からアビドスを、皆を守らなくてはいけない。
「……先生、出動命令を」
「”分かった。出動だ!”」
「「おー!」」
先生の合図と共に一同が声を上げるのだった。
*****
「やってますね」
……少し遅れてしまいましたね。
わたしは校舎からそこそこ離れている廃ビルの屋上からスコープを覗いていました。覗き込んだスコープからは戦闘の状況が見れます。
「便利屋68は無理でしたが、傭兵の方は何とか雇い直したので問題ありません」
今、便利屋68と共に行動している傭兵が居ますが実は彼女達は既にわたしが雇用済みだったりします。怪しまれないように便利屋の指示を聞くように、と予め頼んでいました。
要するに今、便利屋68と一緒に戦っているのは既に味方ということになりますね。
戦闘も怪しまれないように適当にしといてください、って言っておいたので。やはり便利屋68のリーダであり社長のアルさんが彼女達を雇う際に、値切られていたようで大きな金額を提示させれば、いとも簡単に裏切りました。
「まあ、傭兵とはそういうものですよね。それに値切られていたのですから不満もあるでしょうし」
その辺りが仇となりましたね。
なので、わたしは一言指示を送れば彼女たちは戦闘をやめますし、何なら便利屋68を攻撃するようにも出来ます。
「ただ便利屋68って逃げ足だけは早いのでしたよね」
これは前世の知識のものではありますけど、たぶん会っている気はしますね。いえ、確証とかがある訳ではないのですが。
「アルさんはスナイパーでしたね」
『誰かと思えばあんたたちだったのね!! ラーメンも無料で特盛にしてあげたのに、この恩知らず!』
通信端末から聞こえるセリカちゃんの怒り声。
え? 何で声が聞こえるのかですか? 普通に通信端末に接続しているからですね。とはいえ、わたしのが聞いているということは皆は知らないでしょうけど。
『あははは、その件はありがと、でもそれはそれ、これはこれ、こっちも仕事でさ』
『残念だけれど、公私はハッキリ区別しないと、受けた仕事はきっちりこなす』
そんなやり取りを聞きながらわたしは伏せの体勢を取ります。
屋上からスナイパーライフルの銃口を出し、狙いを定めます。前にも言いましたけど、アサルトライフルをよく使っているのは認めますが、わたしのメインはスナイパーライフルですよ。
『誰の差し金? ……いや答える訳ないか』
『もちろん企業秘密よ』
息を整え、スナイパーであり、リーダーでもあるアルさんの頭を狙います。ちょっと痛いかもしれませんが、そこはすみません。
『総員、戦闘準備!』
その後も何回か言い合いのやり取りがありましたが、うちに戦闘を開始する合図をアルさんが出したその瞬間、引き金を引きます。サイレンサー付きのスナイパーライフルなので音は出ません。
「ヒット……ですね」
『社長!?』
『アルちゃん!?』
とはいえ、意識を刈り取ることは出来ませんでした。うーん、思ったより頑丈ですね……いえ、普通なら気絶してもおかしくないはずなのですが。
「次、行きますか」
今更後悔しても遅いですし、ターゲットを変えます。次に厄介そうなのは爆弾を得意とするムツキさんですね。とはいえ、1発撃っているので警戒されているようですが、方向くらいはばれましたかね?
「ファイア」
タイミングよく今度はムツキさんの頭を狙って発砲します。
『ムツキ!?』
『あっ……まずい』
『何処から!?』
『6時の方向……恐らくあのビルからの狙撃だと思う』
『かなり距離あるわよね!?』
『アル様に怪我を負わせて、許さない許さない』
一発じゃ落ちないのですか……ちょっと予想外ですね。これは想定外です……もっと口径上げるべきでしたかね?
『ええと、何が起きてるのかなぁ?』
『恐らく狙撃です。あのビルから……でも誰が?』
『とりあえず、味方、なのですかね?』
ヘッドショットが効かないとかチートじゃないですか……いえ、そういう訳でもないですかね。
『傭兵の皆さん、アビドスの味方をお願いしますー』
『待ってました。了解!!』
初撃でリーダーを倒したかったのですが、致し方ありませんね。そんな訳でわたしは雇い直した傭兵に1つ、指示を送るのでした。
ここでストック終了です。
Act.19:対策会議③のあとがきに記載しましたが、書き直しをしようと思っております。
そのため、更新は最後のストックであるここでストップします。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
思ったより読んでくださる方々がいらっしゃって驚いている反面、こうなることを深くお詫びします。
主人公の名前とかイメージイラスト(AI)とかは使いまわすと思います。
アンケートの投票もありがとうございました。
書き直し後の投稿時間は一番票数が多かった夕方(15時~19時)の何処かに投稿しようかなと思っています。
今更ながら15時が夕方と言うかどうかは怪しいですが。
構成は変わると思いますが、全くルートが異なるような感じにはならないと思います。
また、別のアンケートのホシノとの話については新しい方に入れ込めればいいなと思っております。
ここまでありがとうございました!
投稿時間(参考にさせてください)
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朝(6時~10時)
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昼(11時~14時)
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夕方(15時~19時)
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夜(20時~24時)
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深夜(25時以降)