聖☆お兄さん×HELLSING 戦争?ねぇよ、そんなもん!!   作:心太マグナム

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Q:なんでこの作品更新しなかったん?

A:それはね、内蔵マグナムが人として面白くない人だからネタが思い浮かばなかったからだよ(´・ω・)





絶対にあの人たちに手を出さないで!!頼みますよ!?

「いいですか?暴力を振るってもよいのは化物共と異教徒共だけです」

 

にこやかな笑顔で神父である男、アンデルセンがそう言うと男の前にいる二人の子供は返事をする。子供たちは神父が殺してもいいといっても特に何も思わない。なぜならそう教えられてきたから。

 

「アンデルセン」

 

ふと、アンデルセンの後ろから声がかけられる。アンデルセンは声で誰かを判断し、子供たちを孤児院の中へと帰るように促す。子供たちが孤児院に入っていくのを見届けるとアンデルセンは自分に声をかけてきた男の方へと振り向く。

 

「…………」

 

アンデルセンは男を連れて歩いていく。その瞳は先ほどの優しく何処にでもいそうな神父ではなく、狂信者のような瞳だった。男はイギリスで不可解な事件ばかり起こっている事を口にするとアンデルセンは「ほぉう?」と呟いて笑った。男は既にイギリスで何が起きているか知っているようでアンデルセンに何が起きているかを伝える。

 

「ーーヴァンパイアだ」

 

その言葉を聞いた瞬間、アンデルセンは口角を上げる。

 

「英国内で吸血鬼が多発している。その数は異常だ」

 

「結構な事ではないですか、英国のプロテスタント共が沢山死んだのでしょう?」

 

アンデルセンは殺すべき吸血鬼がいる事を喜ぶように、そして異教徒、英国人が大勢死んだのを喜ぶように口角を上げて恐ろしい笑顔で話す。その表情は一般人が見たら恐ろしいと感じる笑みなのだが、アンデルセンと話す男は平然とした表情で「そうでもない」と言い、イギリスのヘルシング機関の活躍を話す。その話を聞いたアンデルセンはカトリック……ヴァチカンに比べればヘルシング機関をひよっ子だと言い、何故英国の事を言うのか?英国の事ならヘルシング機関に任せておけばいいのでは無いかと男に尋ねると男は変わらない表情で口を開く。

 

「英国ならだ」

 

「おぉ…!すると……?」

 

その言葉を聞いた途端アンデルセンの目が見開かれる。男は北アイルランドの地方都市ベイドリックにて吸血鬼の事件が起こっている事、そしてヘルシング機関が既に行動を始めている事を口にし、アイルランドは英国プロテスタントの土地では無くカトリックの土地でありアイルランドに現れた吸血鬼はカトリックの獲物だと言い、アンデルセンにアイルランドに向かうよう話す。

 

「ヘルシングと衝突した際は?」

 

アンデルセンはまるでヘルシング機関と衝突する事を前提にしているような口振りでヘルシングと衝突した際の事を話すと男が再び口を開く。

 

「我々は唯一絶対の神の地上代行者だ。異端共の挑戦、引くわけにはいかん…!」

 

「If anyone does not love the Lord Jesus Christ, let him be accursed. O Lord.come,Amen(イエス様を愛さない者は非難されますように。主よ来たり給えーAmen)」

 

アンデルセンが慣れた口調で言い、話は終わりかと思われたが男はまだ話す事があるようで話を続ける。

 

「しかし一つ懸念しなければならない事がある」

 

「懸念せねばならぬ事?それは一体?」

 

「法王様の夢の中でだが、法王様曰くラファエル様がご降臨なされた」

 

「なんと!!」

 

法王の夢にラファエルが現れたと聞き、アンデルセンの表情は驚きの表情となり、先ほどの笑みとはまた違う笑みを浮かべる。

 

「法王様の元にラファエル様が舞い降りて来られるとは!真に喜ばしいかぎりですな!!して、ラファエル様はなんと!?」

 

アンデルセンが興奮気味で喋る一方で男は困惑した表情をしていた。

 

「懸念すべき点と言うのは正に法王様の夢の中でラファエル様が仰られたことなのだ……」

 

男はそう言って一息置くとラファエルが法王に何を言ったのか出来るだけ再現する様に法王が話した事を口にする。

 

「『もしイギリスに行くのなら荊の冠をしたロン毛の人と耳たぶの大きいパンチパーマの人に絶対に手を出さない様に!いやホント頼みますよ!?あの人たちに何かあったら旅を加護する私の権能の大問題になりますから!怪我なんてしようものなら私、サンダルフォンさんのカミナリを受けてからの帝釈天さんの雷コンボが来るので!お願いしましたよ!?決して荊の冠をしたロン毛と耳たぶの大きいパンチパーマの人に手を出さないように!!』……だそうだ」

 

「……法王様はきっと疲れているのでしょう。最近激務続きのようですから……」

 

 

「ああ、私もそうである事を切に祈っている……」

 

アンデルセンは先ほどの興奮した表情から激務続きの法王を悲しむような表情になり、男もアンデルセンと同じく激務続きの法王の姿を浮かべ悲しんだ。

 

「「主よ、どうか法王様に心休まる時が来られますように。ーーAmen」」

 

男とアンデルセンは法王の事を思いながら十字を切るのであった。

 

 

 

アンデルセンが法王の事を思いながら十字を切っている一方でイギリス ヘルシングではインテグラがパソコンの前で訝しげな表情で葉巻を口にしていた。

 

「(……多すぎる。あまりにも多すぎる。吸血鬼が事件を起こしすぎている)」

 

パソコンには吸血鬼が起こした事件の情報となるものが映っており、その情報量の多さから吸血鬼の事件がどれほど起こっているのかが分かる。

 

 

「(しかも三流四流の雑魚ばかりがただただ無計画に殺人を繰り返すだけ。先のない愚かでチンケなものばかりだ。……まるで、誰かが簡易に吸血鬼を作り出して行くかのように)」

 

インテグラは吸血鬼の多さに疑問を抱きながら葉巻を口にすると後ろからイエスとブッダがひょっこりと顔を出す。

 

「やっほーインテグラちゃん何見てるの?……ヒィ!?」

 

「うわ……これは……(……中々の苦行だね。苦行のしすぎは良くないのに…ってこれ苦行じゃないね)」

 

インテグラのパソコンに映るスプラッタな画像を見た瞬間イエスの聖痕が開きイエスの頭から血が流れる。それに気づいたインテグラは慌てて画面を閉じる。

 

「も、申し訳ありませんイエス様!」

 

「や、やっぱりウリエル……いやウリエルと阿修羅くん呼んだ方が良いよコレ!」

 

「なぜそんなにオーバーキルしたがるのですかイエス様!?」

 

聖痕を開きながら必死に言うイエスにインテグラが突っ込む一方でブッダは陰でコソコソしてる二つの姿が目に入る。

 

『『(準備は万端です)』』

 

ブッダが見つけたのはフル装備でスタンバイしてヤル気満々のウリエルと阿修羅の姿だった。その姿を見た瞬間ブッダから光が差す。

 

『(天界へ戻りなさいウリエルくん!阿修羅、あなたもです!)』

 

『『(なんと)』』

 

ブッダは光通信でウリエルと阿修羅を追い返し、なんとかオーバーキルを防ぐのだった。

 

余談だが男と女の吸血鬼を狩る際、イエスが本気でウリエルを呼ぼうとしてたのでヘルシング機関はイエスが寝ている隙にアーカードとセラスを向かわせて二人の吸血鬼を倒したのは秘密である。




セラスの初陣?ねえよ!そんなもん!

安定と信頼のウリエルくんオチ。今回のオチには阿修羅さんも登場。次はイーノックと悟空さんでも登場させましょうかね……w

余談ですが帝釈天はヒンドゥー教ではインドラと呼ばれており雷を操るそうです。つまり文字通り自然の雷を操る……あとはわかりますね?

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