1000年間浄化の光に当てられてたら悪性とか無くすよね 作:K+#ガソ林
『承認ください。力を。』
「リュカ、これが何か分かるか。俺たちにはわからない。」
エドナスが問いかける。俺もさっぱりだ。このゴーレムが何を言っているのか…。ノヴァ王国が製造したのだろうという予測程度しかついていない。
「おそらくは、50年前に放棄されたゴーレムの残り…だと思う。」
リュカは朧げに語り出した。
「ゴーレム兵とは、人工物に己が闇を『通す』事で動かせるようにしたパワードスーツだ。また、闇を溜め込むことで自律行動が可能な機体もいたようだ。今は使われていない。50年前のこと、急にゴーレム兵たちはその制御を失った。暴走の原因は、闇を操れる悪魔達の襲来だ。聖人などの光の力などで対処できたが、ゴーレム兵施設の規模は縮小され、放棄された物もいくつか存在する。」
「ふむ。なら、期待できるかもね。」
「アベル様。期待…とは?」
「話が真実なら、人類の味方なんじゃないの?」
「アベルよ。リュカの話が真実なら、こいつもすでに操られている可能性がある。その悪魔にな。」
エドナスとアベルで見解が割れた。
「ここで破壊するの?」
「待ってくれ。ここのゴーレムが、悪魔に操られている線はないと思う。アマネ様のような聖人の放つ光は、本体でなければ耐えられないだろう。」
「じゃ、承認してちょうだい。ゴーレムくん。」
「アベル様!?」
「…。」
『承認、完了しました。緊急停止解除。以降この施設は全て、利用可能になります。』
「あなた。ここ、なんの施設なの?」
『ゴーレム生産施設、第9でございます。』
「少し待ってて。話し合うから。」
『はい。』
「ねぇーみんな!作戦タイム!」
様々な疑問点を解消していこうとすることにした。
・ゴーレム生産施設って、何ができるの?→回答者:リュカ
「文字通り、ゴーレムを生産できる。材料は闇を物質化したエネルギー源にあたるマナクリスタルと、ゴーレムの神経網となる伝導鉱石類、あとは肉体となる適当な材料でいい。伝導鉱石の貯蓄は?ゴーレム。」
『現状、大4つ、小1つです。』
「他の二つは気にしなくていいのか?」
「マナクリスタルは、闇をギュッとした物だ。生産できないこともない。」
次の疑問に行こう。
・この施設、どう使う?→全員で話し合う
積極的に使いたい→アベル
意見なし→エドナス、リュカ、エルゼラ
「皆、使いたいとか思わないわけ?」
「もし、悪魔と対面することになったら、獅子心中の虫になるわけだ!」
「そこはアマネ様とかいらっしゃるじゃない。」
「アマネ様の力で悪魔の操作を打ち切れるかは未知数だ。まぁ、そこは置いといて、俺は別にどちらでも構わん。しかし、面倒は自分でみろよ。アベル。」
「俺も反対はせん。アベル殿に任せる。」
「私は専門外なので、特に意見はありません!」
「それじゃあゴーレムちゃん。イケイケなゴーレムを頼むわ。」
『かしこまりました。ですが、いくつかお話しがございます。』
ゴーレムは映像を壁に映し出した。
『本施設は緊急停止の際、すべてのシャッターを溶接で不可逆に閉じました。そのため、生産室まで物理的にシャッターを破壊し、かつ、電力を復旧させなければなりません。』
生産ラインまでの道を記したマップである。
「腕がなるな。」
「待ってくれ。エドナス殿。今日は寝たい。」
「せやな。」
『電力の復旧は、生産室のジェネレーターに闇を流し込むことで復旧可能です。』
「しかし、ゴーレム生産施設の攻略となると…4魔討伐は後回しになさるのですか?」
「そうなるわね。でも、誰か1人は地上に残って、件の魔物…『白虎』を抑えてもらうのがいいと思うわ。」
「同感だ。」
「意義なし。」
地上に残る者はジャンケンで決めた。
アベルになった。