超能力の子   作:ガテル

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有馬かなをタグに追加させていただきました。


第11話

 

(よく手入れされたツヤツヤの髪、あどけなさの抜けない童顔。天然おバカっぽいキャラクター、確かに長年アイドルを追ってきた私の経験上ああいう子はこってりしたオタの人気をめちゃくちゃ稼ぐ!斉木さんもそう思うよね!?)

 

 

ルビー、反応に困る心の声を送ってくるのはやめてくれないか?そもそも僕は今そっちにいないから誰の話をしてるのかわからないぞ。

 

 

(ロリ先輩、有馬かなだよ!私とただならぬ因縁がある人でね!)

 

 

有馬かな、アクアと今日あまで共演した女優か。そしてツクヨミが言うには、これからもアクアとルビーに大きく関係する事になる人物だったな。世界が変わっても、その流れは変わらない事には安心するが……ルビーのドルオタ分析について僕に共感を求められても困るぞ。悪いが、そういう事は今君の後ろに来たアクアと話してくれ。

 

 

(えっ、後ろにお兄ちゃん……って本当におる!?)

 

 

(いや俺を幽霊みたいに言うなよ)

 

 

アクアもルビーと同じぐらいドルオタでありアイ推しだ、ちょうどいいタイミングで来てくれてよかったぞ。やれやれ、心の声を送ってくるのは構わないが相トの好き好き攻撃のような頭痛がしてくる話題は正直やめてほしい。入学初日のときのグラドル話も大変な事になってしまったからな、結果として僕が鳥束のようなキャラになりかけ「あっ、斉木さんや」

 

 

僕の名前を呼んだピンク色の髪に関西弁を使う女子生徒、噂をすればか。

 

 

「会うのは中庭ぶりですね、うちサイン書くのとかあんまり慣れてなくてな。上手く書けたかわからんのやけど、どうやったですか?」

 

 

サインはよかったぞ、後僕に敬語は使わなくていい。そういうのは特に気にしないからな。

 

 

……グラビアアイドル寿みなみ、色々あって僕は彼女のファンという事になってしまったのだ。

 

 

 

 

 

「斉木さん、苺プロ所属のマジシャンになったん!?」(よく考えたら中庭のときサイン色紙とペンをマジックとしか思えん方法で出してたわ、あの腕なら所属しても驚かん話やね)」

 

 

寿さんはルビーのクラスメイトで、隠し通せる事ではないと思いバラしたがやはり驚かれてしまったな。というか誤解しないでくれ、僕だってなりたくてマジシャンになったわけじゃないぞ?あの日は本当に疲れ切って断る気力もなかったんだ。

 

そんな真実も空しく、寿さんはどうやら僕の事を完全に同じタレントとして見てしまったらしい。

 

 

「……斉木さん、芸能界でのキャラ付けとして関西弁使うのはどうやろ?」

 

 

期待の籠ったキラキラとした目でこちらを見てきているが、ルビーから寿さんの出身が本当はこっちで。その関西弁はエセというのは聞いている、というかテレパシーでもわかっていたしな。

 

その事を伝えると、寿さんはガッカリした顔になった。

 

 

「し、知ってたんか」(ノリから関西弁で売っとるけど、正直ちょっと仲間とか欲しいなって思ってたんよね。残念やわ……)

 

 

僕が関西弁になったら、キャラ崩壊もいい所だし元の世界に戻ったときアイツらが困惑するから出来ないぞ。口癖のやれやれが、やれやれやねとかになるのか?それはキツいな。

 

 

「それにしても苺プロなぁ、その場合ルビーやお兄さんと同じ事務所って事になるんやね。あそこはB小町を生み出したり、それ以外のネットタレント事業にも力入れとるし凄い所やわ」

 

 

……B小町、アイドル。そうか、さっきのルビーは急に何だと思ったが。あれは有馬かなをメンバーに入れるか見定めていたんだな、いやこってりとか生々しくてキツいぞ。

 

まぁそこに関しては一旦置いておくとしよう、有馬かなが本来の歴史でルビーの新生B小町に入るのならツクヨミが言った重要人物という言葉にも納得がいく。そういえば僕は彼女の事を殆ど知らないな?元大人気子役と今日あまに出てたぐらいしか情報がない状態だ。

 

今僕の目の前にはちょうど芸能人の寿さんがいた事もあり、彼女に有馬かなについて聞いてみると。

 

 

「有馬かなさんって言ったら10秒で泣ける天才子役という肩書きやろ、それぐらい凄かったんよ?後はやっぱり……ピーマン体操やね!アレ懐かしいわぁ」

 

 

ピーマン体操だと??

 

そのヘンテコなネーミングを聞き、つい呆気に取られてしまった僕を見た寿さんは意外そうに首を傾げて。

 

 

(昔すっごい流行ったんやけど、斉木さん知らないんかな?)

 

 

別世界から来たから知らないとは口が裂けても言えないぞ、それにしてもピーマン体操はそこまで有名なんだな。変な勘繰りされても面倒だし、ルビーに聞いてこの前のようにうっかりピンチが起きたら洒落にならない。ここは適当にちょっと忘れてただけと誤魔化しておくか。

 

 

「確かにピーマン体操もう10年前ぐらいやもんね~忘れててもおかしくありませんわ」

 

 

どうやら寿さんは普通に納得してくれたようだ。

 

 

「うちは幼稚園で歌って踊らされたから今でもよく覚えとるんや、ピーマン体操始まるよ~!ピーマン♪食べたらスーパーマン♪みんなも踊ればピーターパン♪……あっ」

 

 

懐かしさからテンションが上がってしまい、つい軽く歌ってしまったみたいだな?まぁ何だ、今のは聞かなかった事にするから安心してくれ。

 

珍しくいたたまれない気持ちになってしまった僕がフォローすると、トマトのように顔を真っ赤にした寿さんは涙目で。

 

 

「い、今のはファンサやで?」

 

 

……無理しなくていいぞ。

 

 

 

 

色々大変だった寿さんを何とか落ち着かせた後、僕は歩きながら教室へ戻っていた。それにしてもあの事はルビーには言わないでおこう、バラす奴など人の心とかないんか?案件だけどな。

 

有馬かな、元の世界では新生B小町メンバーならこの世界ではB小町SECONDのメンバーになるんだろう。どちらにしろその過程に関わるのはアクアやルビーのはずだ、色々話は聞いたが僕が関わる事はな……ん?ルビーからメッセージが来てるな?

 

 

 

 

 

 

(呼び出し場所ってあそこの公園ね、本当に何だろう大事な話って……や、やっぱりそういう系でしょ!?私にはわかるわよ!?)

 

 

 

「おまたせ「待ってたわ、遅いじゃない」

 

 

「はぁ?永遠に待ってろ」

 

 

待ってたぞ、遅かったな。

 

 

「……いや誰!?」

 

 

……ただの高校生マジシャンだ。

 

 

「だから誰!?」

 

 

 

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