第6宇宙の星のリビィ   作:ちいさな魔女

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夢の泉の物語・4

リビィ達はお友達となった。お互いにリンゴを食べ合っていた時に、リビィは改めて目的を果たす為にカリフラに尋ねた。

 

リビィ「ねえカリフラ。ホントに夢の泉って知らないの?」

 

カリフラ「いや、全然知らねぇ。大体なんだ?その夢の泉って奴は」

 

リビィ「夢の泉はね。夢を見させてくれる泉なんだ。其処から溢れる水が、この宇宙に生きる人達皆に、寝ている間に幸せな夢を見せてくれるんだ」

 

カリフラ「ふーん。まっ、確かに悪夢見る前は眠って夢見て起きたら、スッゲースッキリすんだよ。毎日同じ感じでな」

 

ケール「でも……悪夢を頻繁に見過ぎて………」

 

リビィ「それは………」

 

すると、三人の元へ複数人のサイヤ人達が現れた。

 

キャベ「其処を動くな!君は既に包囲されている!」

 

カリフラ「ん?ああっ、兄貴の居るサダラ防衛隊のキャベ坊っちゃんじゃねえか」

 

キャベ「って、カリフラさん!?その人は?」

 

カリフラ「こいつか?こいつはリビィ!アタシとケールのダチだ!」

 

リビィ「どーもー!私はリビィだよー!」

 

キャベはリビィを見る。見るからに悪い人には見えなかった。しかし、先程の大爆発は此処から起きていた。ケールは火傷を負った様子を見るに、先程まで戦っていたのだろう。

 

リビィ「ワープスター」

 

リビィの指示に従い、ワープスターがリビィの足元に出現する。リビィはワープスターに座ると、キャベの元へ飛んできた。

 

キャベ「うわっ!?」

 

リビィ「どうもー。ねえキャベで良いんだっけ?」

 

キャベ「あ、ああっ。僕はキャベだ」

 

リビィ「聞きたい事があるの。夢の泉って何処にあるの?」

 

キャベ「夢の泉?どうして君がそれを知ってるんだ?」

 

リビィ「あ、あるんだ。まあその説明はしたいけど、今は夢の泉で何が起きてるのか確かめたいんだ。もう一度聞くね。何処にあるの?」

 

リビィにとって好都合だった。キャベが夢の泉について知っていた。ならば、其処へ行ってナイトメア或いはナイトメアのような存在を倒さなくてはならない。ゆっくりお昼寝タイムを満喫する為にも。

 

キャベは返答に困る。

 

キャベ「でも君はまだ信用出来ない。夢の泉の場所は知っているけど、それを君がどうするのか分からないんだ」

 

リビィ「えー。悪いようにしないよ。私は夢の泉で起きてる問題解決して、ゆったり満喫したいんだ!お昼寝して良い夢見る為に!」

 

キャベ「そ、それだけの為に!?」

 

リビィ「その通り!全てはお休みして寝る為に!」

 

ケール「そ、それだけの為に!?」

 

カリフラ「ハッハッハッ!まさかそんな解答が来るなんてな!益々気に入ったぜ!」

 

キャベはリビィの答えに呆然とした。夢の泉に行きたい理由が、お昼寝の為だった事に。

 

キャベはそれだけで理解する。リビィが悪い人ではない事に。

 

キャベ「まあ、確かに悪夢の原因を探らないといけない。夢の泉で何かが起きているなら、僕等も行こう!第6宇宙を護る為にも!」

 

リビィ「そっか。分かったよ」

 

カリフラ「おっと待ちな。アタシとケールも連れてけよ。リビィの手伝いをしてやりてぇからな」

 

ケール「わ、私も姐さんと一緒に!」

 

カリフラとケールも加わる。

 

リビィ「よし分かった!じゃあキャベ、夢の泉の場所まで案内してくれる?」

 

キャベ「分かった。僕の宇宙船に乗って。夢の泉まで案内するよ」

 

リビィ「ありがとう!私はワープスターがあるから、これで一緒に行こう!」

 

こうして、リビィ達は夢の泉に向けて出発する事になった。夢の泉で待ち受ける何かを倒す為、キャベ、カリフラ、ケール、そしてリビィの4人は旅立つのだった。

 

―――――――――――――――――――――――

 

夢の泉。第6宇宙の果てに存在する夢の源泉。泉の中心には夢が液状にあふれ出ており、穴には星が取り付いた赤と白の螺旋模様の杖『スターロッド』と呼ばれる至宝が取り付いている。

 

夢を生み出す力を持ち、夢の泉と合わさる事で第6宇宙の住民全員が良い夢を見れるようになる。しかし、逆を言えば悪夢さえも流し込んでしまえばそれすらも見てしまう事になる。

 

そんな夢の泉は、紫色の毒々しい液体を放出し続けていた。それは、スターロッドを含めて夢の泉に立ち続ける異形が関係していた。

 

そして、夢の泉は大きな要塞や無数の円盤に囲まれており、侵入が難しい状態となっていた。

 

ナイトメア『フフフフフフハハハッ。我が力が徐々に増していくのを感じるぞ。悪夢の力が満ち満ちていく』

 

マントを羽織り、サングラスを掛けた悪魔のような姿をした彼の名は、ナイトメア。嘗て破壊神シャンパによって敗北したものの、夢の泉を利用して第6宇宙全体に悪夢を見せている元凶。

 

悪夢の化身であり、闇の帝王でもある。現在は夢の泉に頼る形で力を取り戻しつつ、自身の隠れ蓑として創設した宇宙規模の企業『ホーリーナイトメア社』の会長となった。

 

魔獣を創造し、各惑星の権力者や有識者に転送装置を利用して派遣する事で資金を得て、更に魔獣達によって邪魔な者達を間接的に始末し、更には情報さえも吸収し社の糧としてきた。彼等の絶望がナイトメアの力となっていった。

 

勿論魔獣の派遣だけでなく、観光事業や物品の宅配等の表向きの事業も行っている。その協力者として雇った者は使えた。紛争を起こした星を安値で買い取って高く売る地上げ屋でありながら、復興支援をして他者の信用を得ていく詐欺師フロストだ。彼の存在は、ナイトメアにとって非常に利益のある存在だった。紛争を起こせばそれだけ絶望が集まり、表向きに浅めの復興支援をすればカモフラージュも可能となる。最もナイトメアとしては、騙す為とはいえ人々に希望を齎してるのは事実なので、絶望を集めて悪夢を見せる為に力を得る時間がかなり掛かってしまう。

 

そんな時、顧客の中に夢の泉を知る者が居た為、場所を聞き出し、今に至るのだ。

 

こうなればフロストはもう用済みだ。いずれ始末するつもりである。

 

カスタマー『会長。本日の調子は如何ですかな?』

 

カスタマーサービス。主にホーリーナイトメア社のセールスマンを請け負うナイトメアの忠実な部下で、顔が薄い灰色であることを除き地球人に近い容姿をしている。

 

現在、ホログラムの画面越しに通信をしている。

 

ナイトメア『順調だ。シャンパに破壊された時はヒヤヒヤしたが、夢の泉の力は万能だ。徐々に力を取り戻し、あの頃よりも力が増していくのを感じるぞ』

 

ナイトメアはマントを翻す。すると、マントの中から黒い液状のエネルギーが飛び出した。

 

それは異形の姿となり、生き物となって姿を現す。一体だけでなく、その数はネズミ演算式に増えていく。

 

ナイトメア『おおっ!見よ!我が魔獣達の力を!』

 

カスタマー『おおっ!流石は会長ですな!此処まで強力な魔獣ならば、より紛争を大きく出来るでしょう!』

 

ナイトメア『これならば、いずれ破壊神をも数で圧倒する事が可能となるだろう!』

 

夢は幻。しかしそれ故に力は底無しだ。夢の泉が齎す夢の力は無限。そしてナイトメアは、悪夢の化身。夢の泉との相性は抜群であった。そして、夢の力で魔獣を創り出し、好きな能力も与えられる。宇宙全体が悪夢に染まれば、自分がこの第6宇宙の真の神となれる。

 

破壊神は相手によって力の出力が異なる。分かりやすく言えば、無制限に戦闘力を向上させられるのだ。『破壊のエネルギー』を嘗て受けたナイトメアは、夢の中へ本体の一部を流した事で事無きを得たが、そのせいで自分の力を殆ど失った。そのお陰で破壊神の持つ力の秘密は大体分かった。全盛期を遥かに超えれば、破壊神の出力を上回る力を披露出来るだろう。

 

後から産まれる魔獣程、力の強い或いは厄介な特性を持つ個体が産まれるのだ。

 

カスタマー『むっ?どうやら、会長の元へやって来る者達が居るようで』

 

カスタマーがレーダーを見つめる。

 

カスタマー『モニターに表示します』

 

カスタマーの画面が切り替わる。其処には、一つの宇宙船と、星型の飛行物体に乗る少女の姿があった。二つは並ぶ形で飛んでおり、夢の泉に向かって来ているようだった。

 

画面は切り替わり、星に乗る少女と、宇宙船に乗る三人のサイヤ人の姿が映る。

 

ナイトメア『三人はサイヤ人か。もう一人は誰だ?』

 

カスタマー『不明です』

 

再び画面は、カスタマーへと切り替わる。

 

カスタマー『如何致しますか?』

 

ナイトメア『おもてなしをしてやれ。お客様を案内してやろうではないか』

 

ナイトメアは口角を更に上げる。

 

ナイトメア『あの世へと!』

 

カスタマー『了解致しました。デスタライヤー全機出動!デスタライヤー出動!』

 

カスタマーが指示を出した後に、画面が消える。

 

ナイトメア『ふん。私を倒しに来た訳か。だが無駄な事だ。例え私の本体が何処にあるのか分かってもな』

 

ナイトメアはマントで夢の泉を再び包み込む。その表情は、勝利を確信した自信に満ちあふれていた。




ナイトメアがジャネンバにあたる存在とは、これまた良い発想ですね。

アニメ版とごっちゃ混ぜにしてます。
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