転生したら岩だった件   作:ぱのらま

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明日誕生日かつ、色々忙しくなるので投稿します


異世界料理の魅力

 

「うま───っ!!この“かれー”という食べ物はめちゃくちゃ美味いのだ!!」

 

「この世界でもスパイスはあるんだけど、風味が似ているけど違ったりでなかなか再現が難しかったんだけど、シュナさんの解析者で私が変換して生み出したスパイスを使ったカレーを食べたら、1時間もしない内に再現しちゃったんだ」

 

「シュナの料理技術が高いのとスキルのシナジー効果が凄いよなぁ」

 

…ミリム・ナーヴァ。

どう見ても子供だが歴とした魔王の1人で、その実力は計り知れない。

ベニマルの 黒炎獄(ヘルフレア)を受けても無傷で、他の魔王なら倒せたかもと言っていたから、真に受けるには情報が足りないけど、十大魔王の中でも上位に位置する存在だろう。

なにせこの世界を創造した竜種の力を受け継いだ娘だもんな。

 

その魔王は何故か俺達の 親友(マブダチ)を名乗りここに住むとか言い出した。

まぁこの国はエルロックが再現した魔素製品や料理、あらゆる文化をシュナを筆頭に解析改良をした結果、かなり快適な衣食住を提供する事が出来ている。

食料生産に加工、保存も進めているし1人住人が増えた所で大してきつくないんだよね

 

「おかわりなのだ!」

 

「ソーセージとかチーズなんかのトッピングあるけど、いるかい?」

 

「これは美味そうなのだ。ではお願いするぞ」

 

「はい、どうぞ」

 

「パキッとして肉汁が溢れて美味いし、チーズが蕩けて味が深まるな!」

 

「エルロック様が作った炊飯器は、洗ってスイッチを入れるだけだから楽で良いですね」

 

「手間暇かける所はかけた方がいいけど、楽出来る部分は手を抜かないと効率的に作業出来ないからね」

 

「こんな美味しいものハチミツ振りなのだ」

 

「今朝の話しじゃねーか。まぁ確かに生野菜そのままとか味気ないし、栄養素も不足するしな」

 

「肉や魚も出るんだろうけど、味付けもしないのはねぇ……」

 

「ハチミツ…。ミリム様が興味を持たれたあれは蜂が集めた蜜だったのですか?」

 

あー、サトウキビ、てん菜、サトウカエデ、サトウヤシなんか植えたり、木装天鎧なんかで急成長はさせたりするけど、あまりやり過ぎると土壌のダメージデカイから、自然に成長させてるんだよな。

だから国全体に行き渡るには不足している。

本当にエルロックが種子変換装置作ったり、木岩魔人を生み出して無かったらもっと時間がかかっただろうし、抽出に必要な機械や道具を生み出さなかったら、純度の高い砂糖は俺にしか作れなかっただろうしな。

 

ハチミツは仲間になった蜂型魔蟲のアピト率いる軍団が仲間になって無かったら、入手はかなり遅れただろうし。

エルロックは技術や植物に鉱物の再現は出来るけど、生物は……あ、ミツハニーとか生み出せばいけるのか?。

でもアピトの蜜は魔素が豊富で味も前世で食べたハチミツよりも美味いからなぁ。

ここら辺は後でエルロックと話すか

 

「回復薬かと思ったが…そういえば色が違ったな」

 

「エルロック様が植えたサトウカエデのメープルシロップに似ていましたね」

 

「…まぁハチミツには薬効もあるから回復薬ってのは間違っていないな」

 

「ハチミツに含まれる糖類はエネルギー効率が高いから、疲れに効くし、喉の痛みとか風邪の症状緩和も出来るし、天然の純粋なハチミツは腐らないから、長期保存が可能なポーションとも言えるかな。まぁリムル君や私の回復薬と違って直ぐに回復するって訳じゃないけど」

 

「いわゆる健康食品だな」

 

「へぇ……」

 

「やらんぞ!これはワタシのものなのだ!!」

 

「とりませんって、ヒポクテ草みたいな特殊な植物じゃなくてもそんな効果があるんだなって見ただけです」

 

「砂糖の量産体制は進めているけど、まだまだ国に行き渡る程無いし、輸出も現状は厳しいしハチミツはアピト達が時間をかけて作るからな。常温で持ち歩けるから持ってたんだが、最近になって入手したからお前達が知らないのも無理は無いかもな」

 

まぁ 捕食者(クラウモノ)で収納してるから、保存とか気にしなくて大丈夫なんだけどな

 

「お披露目は量産の目処が立ってからと思ってたんだよ」

 

「人数分用意してるから試食してもいいよ」

 

「これは……」

 

「リコスちゃんの好きそうな味ですね。今度一緒に食べようかな……」

 

「甘い……」

 

「…っ!」

 

おぉう、ベニマルが凄い勢いで俺を見たぞ……。

お前は他の砂糖よりもハチミツが好みなんだな……

 

「うん…まぁ一人占めしたのは悪かったよ」

 

「お砂糖は高級品で最近出回り始めましたが、このハチミツはメープルシロップとは違う魅力がありますね」

 

「砂糖があれば料理の幅が広まるし、甘いお菓子なんかも作れるようになる」

 

「私達の住んでいた場所で砂糖は料理に欠かせない基本調味料だったんだ。メープルシロップは樹液を木が痛まない範囲で取って煮詰めないといけないけど、ハチミツは様々な花から蜜を集めて作るからある程度量産がしやすいし、相手は意思疎通が可能なアピトさん達だからかなり楽だよ」

 

「そういえばハチミツには酵素があって肉を柔くしたりも出来たな」

 

「「「「甘いお菓子……!!」」」」

 

「…なるほど理解しました。明日からは量産体制を効率的に進めるようスケジュールも見直し、砂糖を使った料理やお菓子の調理法をエルロック様より学び、必ずや物にしてみせましょう!。いいですね?シオン、イベリア」

 

「はい、シュナ様!。このシオン、一命に代えましても現場が回るように手配致します!」

 

「僕の方でもスキルを使用した生産の確立が出来ないか、仲間達と試行錯誤をしてみます」

 

「うむ、頼んだのだっ!」

 

君らいつの間に仲良くなったの……。

まぁ俺達の世界でもスイーツは別腹とか、スイーツビュッフェに行く女性が多かったし、仲が深まるのも分かるけどさ

 

「うーん、私の知ってるレシピを書き記したり、食材に関係のある岩魔獣(ロックモン)を生み出したりしようかな」

 

「いいんじゃないか?」

 

こうして新たに加わったミリムも交えて、砂糖や料理の生産や修行等のプチ会議は終わった

 

 

 

 

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「────という訳で魔王ミリムの滞在が決まった。一人で出歩かれるのも不安なんで、常に誰か側で見てやって欲しい」

 

「ちょっといいかい旦那」

 

「どうした?」

 

「魔王ミリムの動向も気になるが、俺ぁ他の魔王の出方にも気を付けた方がいいと思うぜ」

 

「他の魔王か。ミリムが言うには10人の魔王が十大魔王と名乗っているらしいね。私とリムル君が知ってるのはミリムとレオン・クロムウェルの2人だね」

 

「そうなるな。魔王達は仲間同士って訳じゃないんだよ。互いに睨みをきかせ牽制し合ってる間柄だ」

 

「いかにも、しかもリムル様はジュラ・テンペスト連邦国の盟主であり、エルロック様はこの国を守護する守り手というお立場。リムル様がミリム様との友好を宣言し、ミリム様が滞在している…。つまり、「テンペストが魔王ミリムと同盟を結んだ」。事の経緯を知らぬ他の魔王達にはそう見えるでしょうな」

 

「同盟が事実なら、今まで配下を持つ事すらなかった魔王ミリムの勢力が一気に増すことになり、魔王間の力の均衡が崩れる。そして……それを面白く思わない魔王もいるかもしれないって事です」

 

「そういえばミリムを信奉する竜を祀る民は、ミリムを崇める民達の集まりであって、厳密にはミリムお抱えの配下では無いのだったね。まぁ国民の大体は 龍人族(ドラゴニュート)で、上位陣はかなりの強さがあるみたいだけど」

 

「ミリムの配下は 龍人族(ドラゴニュート)なのか?」

 

「人間と人化した竜の末裔で見た目は普通の人間と変わらないらしいよ。まぁ、竜種じゃなくて竜の因子を持つドラゴン系の魔物らしいんだけど、 蜥蜴人族(リザードマン)から進化したガビル君とも違うルーツの異なる 龍人族(ドラゴニュート)だね。ちなみにリーダー格のミッドレイはスキル無しのミリムの遊び相手が務まるんだとか」

 

「マジかよ……少なくともそのミッドレイは今の俺達じゃ勝てなさそうだな」

 

なるほど、ミリムの遊び相手が出来る 龍人族(ドラゴニュート)というだけでも、他の魔王にとってはかなり厄介だろうし、そこに 豚頭帝(オークロード)を討伐した俺達が同盟を結ぶとなれば、危機感は高くなるよな。

下手すればこの森が勢力争いに巻き込まれる可能性もあるのか

 

「しかし実際にお帰り頂こうとしても無理なのでは……。言って聞いて下さるとは思えません」

 

「まぁ、しばらく住んだら一時的に帰郷してくれるかも知れないけど、忘れられた竜の都の料理が嫌でテンペストに住む事を決めてしまったミリムはすぐに戻って来るだろうし、口が軽いから周りに言いふらすだろうしね……」

 

「あとアイツ戦闘狂っぽいし、睨まれてるって話してもぶっ飛ばせばいいとか言いそう……」

 

無理に帰らそうとして、機嫌を損ねられても後が怖い……

 

「飽きて帰るのは料理や便利な文化知ったから無理そうだけど、敵に回すのもあれだし、何より」

 

「ヴェルドラさんの姪っ子さんだからね」

 

「そうですね、仮に敵対するのなら他の魔王を相手にする方がマシです。魔王ミリムは正しく天災ですので」

 

あー、ミリムが 天災級(カタストロフ)なのか。

他の魔王の実力は知らないけど、 豚頭魔王(オーク・ディザスター)より弱いという事は無いだろうし、ミリムに匹敵する魔王も何名かいるだろうしな

 

「じゃあ敵対する魔王が現れたらその時考えよう」

 

「確かにね、変に気を張って疲弊してもアレだし、自分達の鍛錬をしながら、いつ戦いが起きても大丈夫な様にしようか」

 

投げやりだが、今決められるのはこんなところだ

 

「所でリムル様、当のミリム様はどちらに?」

 

「ん?ああ風呂だよ。シュナとシオンに連れてってもらったんだが───」

 

バン!!

 

「リムル!!ここの風呂はすごいな!泳げるのだ!!」

 

「陽装天鎧で謎の光!」

 

おお!ミリムの首から下、というか風呂の扉が謎の目に痛くないけど見えない光で包まれた!

 

「ミリム様!ほらまだ御髪を洗えていないでしょう」

 

「おお、すまぬ。感動したから早く 親友(マブダチ)に伝えたかったのだ。じゃあな、リムル!明日は一緒に入るのだ!!」

 

「ミリム様タオル……」

 

「失礼しました!あと、エルロック様。身体を隠して下さりありがとうございます!」

 

しーん……

 

「ではミリム様のお相手は 親友(マブダチ)のリムル様に一任するという事で」

 

「異議なし!」

 

「ベニマル貴様!てか、エルロックは子育て経験あるし、年頃のお孫さんの相手してたし、お前も手伝えよ!」

 

「構わないけど……私は自身の造形は、まだ生前しか出来ないからシズの見た目のリムル君の方が、風呂付き合いはいいんじゃないかな?」

 

「お前の娘か孫になるのじゃ駄目なのか!?」

 

「娘も孫もおじいちゃんが自分に美肉するの嫌じゃない?」

 

「っ……ぐっ!仕方ない、のか」

 

「うむ、シズ殿の容姿を引き継いだリムル様以外に適任がおりませなんだ」

 

「あ〜リムル様、リコス達も手伝うよ?」

 

「さよう、僕達も雌ですからミリム様のお相手も出来ます」

 

「私も妻一筋だから、早く美肉出来るようにしとくね」

 

「お前ら……!。いや、エルロックは美肉に抵抗無いのか?」

 

「まぁ私って生前からYouTuberとかVTuberとかと話しした事あるし、そこまで抵抗は無いかな。ポケモンにも孫娘のアバター動かしてるおじいちゃん居るし」

 

「いるの!?」

 

こうして魔王ミリムは俺と女性の狼岩魔人や岩魔獣(ロックモン)が担当するという暗黙のルールが成立してしまった

 

 

 

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──────翌日

 

「なんで早起きせねばならんのだー」

 

「ほらぐずってないで顔洗えって」

 

今回の朝食はエルロックが作ったドライイーストを使い、香ばしく焼き上げた食パンと、果物のジャムに野菜スープと牛鹿の乳事、牛乳だ。

エルロックが気合いを込めて天然酵母とドライイーストを作り出したのにはびっくりした。

バナナとかブドウとか酵母菌が付着しているとは聞いた事があるけど、異世界で栽培した地球の果物に同じ菌が付着していたのは能力(スキル)の影響なんだろうか?

 

「野菜のスープなのに美味しいのだ」

 

「牛鹿の燻製肉に胡椒を効かせてるから、食べ応えあるだろ?」

 

「足りなかったら私に言ってくれれば出すからね」

 

さてと…ミリムを伴って普段通り行動していいものだろうか

 

「これは、エルロックからもらった飴に似ているが、トロリとして甘くて美味しいのだ!。ハチミツの方が好きだが、こちらにはこちらの良さがあるのだな」

 

「ミリム、飯が終わったら制作工房に連れてってやるよ。可愛い服もいっぱいあるぞ。好きなのを見繕ってもらうといい」

 

 

 

 

「おお〜〜〜〜っ。凄いのだ!服だらけなのだ!」

 

「じゃあしばらく任せたぞシュナ」

 

「承知しました」

 

これっ、これ着てみたいのだ!

はい

服装に合わせた髪型にセットする事も出来ますよ。エルロック様から直々に学んだので!。カタログもあります

 

ミリムがシュナにも懐いてくれて助かった。

イベリアも娘や孫娘から服や化粧の知識を学んだエルロックに指導して貰い、傍から見ても一流の美容師顔負けの技術を身につけている。

……何故エルロックは自分に関係ない技術をプロレベルで身につけているのだろうか。

 

まぁ後でそこら辺も聞くとして、これから視察に向かうのは貴重な 魔道具(まどうぐ)なんかもある場所だ。

ミリムを連れて行くのは不安だからな……

 

「カイジン」

 

「旦那」

 

「今から回復薬(ポーション)の研究所へ行く。一緒にどうだ?」

 

 

 

 

 

 

「おぉ!リムル様。お待ちしておりました!」

 

「元気そうだな。ミリムの拳骨で出来たタンコブは大丈夫か?」

 

「えぇまぁ、あれは吾輩の不徳の致すところでありますからな。回復薬(ポーション)を使えば治りますが、戒めとして残しております」

 

「まぁミリムも、軽くタンコブが出来るくらいに力を抑えてくれたしな」

 

ミリムのゲンコツをくらったガビルはある人物を手伝いながら、ヒポクテ草やエルロックから頼まれた特殊な薬草の世話をしている。

 

こういう研究が得意な人物をガゼル王から、託されて本当に助かったよ

 

「よう、調子はどうだ?ベスター」

 

「これはリムル様にカイジン殿。よくぞいらっしゃいました」

 

ベスター。俺やカイジンを罠に嵌めようとしたイジワル大臣だ。

彼はエルロックが齎した知見で栽培が確立されたヒポクテ草を使い、俺が 大賢者(エイチアルモノ)に作ってもらった完全回復薬(フルポーション)と同じ品質の物を作れる様に、研究を依頼している。

 

ベスターは当初は平謝りが凄かったが、色々毒気が抜けたのかかつてのような険しさは無く、昔の純粋な研究者としての気質が戻っていた。

ガゼル王が連れてきたのなら、ひとまず信用するとしよう。

あのおっさんやたらと俺達の兄弟子を気取りたがるからな

 

 

「こちらが最新の回復薬(ポーション)です。どうでしょうか……」

 

「ふむ……俺( 大賢者(エイチアルモノ))が作ってるのと同じだ」

 

「ということは…?」

 

完全回復薬(フルポーション)だ。やったなベスター」

 

 

元々一本気な気質なのだろう。

過去を反省し、研究に没頭するベスターは信じられる。

笑ってベスターと話せるカイジンの器のデカさにも頭が下がるが、今のベスターなら、カイジンとも仲良くやっていけるだろう。

 

…というか2人の話しが盛り上がって終わらない。

エルロックもだけど没頭すると話し聞かないし、興味のある話題だと会話が尽きないよな……

 

「じゃあ、あの、俺先に帰るね…」

 

 

 

 

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ヒュン

 

「やっぱり便利すぎる…日本でも欲しかったな、コレ」

 

元素魔法「拠点移動(ワープポータル)」。

これもベスターが設置した転移系魔法陣だ。

 

エルロックもどこでもドアとか彫ったけど、「拠点移動(ワープポータル)」は乗るだけで繋がったポータルに移動が出来るのが良い。

どこでもドアはエルロックが四次元ポケットも作った為に、エルロックとソウエイやソーカ達、諜報活動が出来る者達に渡し、移動時間の短縮に使っている。

一応原作通りに行先さえ指定すれば、どこにだって行けるが、上位の魔物や魔王達に見つかって警戒されるのも不味いので、慎重に扱っている

 

「さてと、そろそろミリムを迎えに行くか」

 

 

ボゴォォォ!!

 

「…えええええ…」

 

なんか火柱上がってんだけど……

 

 

 

 

ザワザワザワ……

 

「ソウエイにエルロック。この騒ぎと火柱はなんだ?」

 

「!リムル様、連絡が遅れ申し訳ありません。実は警戒網を抜けた反応がありまして───」

 

「4人の多分獣人の魔人が広場に居たんだよ。そして彼らというか、リーダー格の人がここはいい街だな。魔王カリオン様が支配するのに相応しいとか言い出して、リグルド君が当たり障り無い対応をしたら、リグルド君が殴られてボロボロになってね」

 

「幸いにもエルロック様が居たので、リグルドの怪我は治りましたが……」

 

「が?」

 

「……あちらをご覧ください」

 

「あ、あぁ。リグルドもしっかり休んでおけよ?」

 

「承知しました!」

 

どれどれ……、あ、なるほど。

ミリムがボコボコにしてたんだな。

まぁ多分魔王カリオンの寄越した使者で、エルロックの能力(スキル)やリグルドもエルロックから 技術(アーツ)を習ってるから対処出来たんだろうけど、波風立てたく無いから言葉での対応をし、ミリムがボコしたと。

 

ミリムは魔王で、この場合責任はミリムに行くだろうけど、この国で起きた騒動の責任を押し付けるのは良くないし、話しを聞きに行くか

 

「リムル様…申し訳ありません。侵入者に気付いたミリム様が飛び出してしまい、止める間もなく…」

 

「まぁ本気で動いたミリムを止められる者は居ないしな」

 

「おおリムルよ、あやつが舐めた真似をしおったからワタシがお仕置しておいたのだ!」

 

「私を庇ってくださったのです。あまり叱らないでください…」

 

「…しかし奴らは、魔王カリオンの部下だと言っておりました。先に手を出したのは向こうですが、奴らの報告次第ではカリオンのこちらに対する心証は悪くなるかもしれません」

 

「…ミリム、俺の許可無く暴れないと約束していなかったか?」

 

「うぇ!?これは…これは違うのだ。この街の者ではないから、セーフ、そうセーフなのだ」

 

「アウトだよ。だけど魔王の部下だからと手をこまねいたこちらの責任もあるし、昼飯抜きは辞めるが反省しろよ?」

 

「うぅ…わかったのだ」

 

「ともかく場所を移すか。一応あちらの言い分も気になる」

 

ちなみに俺が見た火柱は、ミリムに気づき慌てた男が繰り出した「豹牙爆炎掌(ひょうがばくえんしょう)」という技─────がミリムの覇気により上空に巻き上げられたものだったらしい。

 

ミリムのせい、いや、ミリムが対処したおかげで大したこと無さそうに見えていたが、リーダーの男で名をフォビオの実力は、 大賢者(エイチアルモノ)曰く

 

《警告。個体名フォビオの魔素量(エネルギー)は、個体名ベニマルを上回ります。》

 

…思った以上に大物だった。

一応俺やエルロックなら普通に倒せるんだろうけど、フォビオが仕える主の魔王カリオンは、それ以上の強者だろうし、争いが起きて街や住民に被害が出るのは避けたい

 

「…で、君達は何をしに来たんだ?」

 

「スライム風情に答える義理は無いね」

 

ザワッ

 

態度デカいし、コチラを舐めているからか皆キレてるな……

 

「いいから下がってろ」

 

「は…」

 

「は!こんな下等な魔物に従うのか。雑魚ばかりだと大変だな」

 

「そう言うからにはお前の主はさぞ、大物なんだろうな」

 

「ああ?当たり前だろ。お前カリオン様を知らねぇってのか?」

 

「では言葉に気をつけろ。そもそも先に手を出したのはそっちだ。お前の態度次第では今すぐ俺達は敵対関係になる」

 

「此方は君達に普通に接していたのにも関わらず、いきなりリグルド、ホブゴブリンのリーダーを殴ったのだからね」

 

「このジュラの大森林全てを敵に回す判断をカリオンでは無く、お前が下すのか?」

 

「…ちっ、スライムと人間風情が吹かしやがって」

 

大賢者(エイチアルモノ)の見立てでも、フォビオと戦闘になっても勝てる。

けどこんな態度でも魔王カリオンから任務を託された臣下である以上、フォビオを倒してはい戦争となるのはごめんだ

 

樹妖精(ドライアド)のトレイニーさんを呼んで、私達の支配領域を証明も出来るけど」

 

幸いフォビオの主への忠誠は本物らしい。

多分だけど、一昔前のベスターと同じ権力のある立場に酔って、本来の自分を忘れているんだと思う

 

「フォビオ様…」

 

「…ここへはカリオン様の命令で来た」

 

うまいこと交渉に持ち込めそうだ

 

「おい、フォビオとやら。スライムと人間風情と言ったな!。ワタシの友達を見下す発言は許さ───」

 

「ミリム、お前今度何かしたらマジで晩飯抜くからな」

 

「今日は特殊な薬草を使ったハンバーグだったんだけど……」

 

「ごめんなのだ……」

 

「遮って悪かったな。続けてくれ」

 

「……」

 

フォビオの話しによると、俺達を配下にスカウトしろとの命令を受けていたらしい。

正確には俺達か 豚頭帝(オークロード)

どちらか生き残った方をということだ。

つまり湿地帯での戦いを見ていた魔王がミリムの他にも居たって事だ。

 

後でミリムからも話しを聞く必要があるな

 

「魔王カリオンに伝えてくれ。日を改めて連絡をくれれば、交渉に応じる、と」

 

俺を落とすつもりなら、利益を提示してもらわないとな。

残念ながらフォビオは脳筋すぎる。

恐らくは力こそが全てな魔物の中でも、獣人種はその考えが大部分を占めていて、フォビオは特に強く出ているのだろう。

カリオンに忠誠を誓っていても、ある程度取り繕えなければいずれ破滅していた可能性が高い。

今回の件を糧に立ち振る舞いを見直して欲しい

 

「……」

 

ガタッ

 

「フォビオ様!」

 

きっと後悔させてやる…

 

乱雑に足音を鳴らして去って行くフォビオ。

気持ちは分からなくないけど、耳が良い奴が居るかもしれないのに、見える範囲で喋るなよ……。

あれは絶対何か仕掛けてくるな

 

「よし、ミリム。魔王カリオンについて話しが聞きたい」

 

「それはリムルにも教えられないぞ。お互い邪魔をしないという約束なのだ」

 

はい、秘密があると自白を頂きました。

やっぱり凄い力を持っていても、オツムが弱いな。

……早くに親を無くしたというし、教育も何も受けてないし無理もないかもしれないけどな。

ワガママな所も最初から強く、長い年月を己が力で切り開いたが故の物なんだろう。

とはいえ、叱ったらちゃんと聞くし、自分で何が悪いか良いかを選択出来るようだし、これもミリムの個性なんだろうな

 

「カリオンだけとの約束か?。それとも他の魔王も関係してるのかな?」

 

「確か魔王は10人いるようだけど、魔王レオン・クロムウェルも関係してるのかな?」

 

「レオン?何故アヤツが?。っと、これ以上は教えれぬのだ!」

 

レオン・クロムウェルは関係していないと。

ナイスだエルロック

 

「教えてくれないかー、残念。 親友(マブダチ)として知っときたかったんだけどなー。ほら、俺が知らずに邪魔しちゃうかもしれないしさ」

 

約束…でも… 親友(マブダチ)……

 

もう一押しだな

 

「そうだ。今度ミリム用に武器を作ってやるよ。 親友(マブダチ)の証としてさ」

 

「本当か!?やはり 親友(マブダチ)が一番なのだ!。何でも聞くがいい!」

 

「おう、じゃあさっそく……」

 

武器(オモチャ)で釣り、情報を得る事に成功した。

それで判明したのは、ミリムを含め魔王四名の企み。

傀儡の魔王を誕生させるという計画だった。

とりあえずレオン・クロムウェルは除外し、四名の内の一人はカリオンの可能性が高い

 

「…これって俺達が魔王の計画を邪魔したってことだよな」

 

予め裏で動いていたゲルミュッドやラプラスは魔王の誰かの手先とは考えていた。

ミリムの配下にしては邪悪で卑怯な感じだったし、他3名の配下の魔人である可能性は高い。

ミリムの民達の素性は知らないけど、忠誠心が高いし民のほとんどが 龍人族(ドラゴニュート)だという。

なら、俺みたいな擬態能力が無い限りは除外してもいいだろう

 

「ですね…。しかし、魔王の手先が新たな魔王を誕生させようとしていたという点は当たりでしたね。カリオンの部下の様に、他2名の配下若しくは魔王もここへ干渉してくるでしょうね」

 

「大変な事です。トレイニー様にも相談せねばなりませんな」

 

「大丈夫です。リムル様とエルロック様ならば、他の魔王など畏れるに足りません!」

 

「……シオン。貴方はそう楽観視して。他の魔王がミリム様の様な強者であれば、リムル様達はともかく僕たちは無事では済まなくなるのですよ?」

 

「まぁ気負いすぎると上手くいかないし、四名の内ミリムは味方で、魔王カリオンも部下のフォビオの失態を知れば、ある程度こちらを気にかけてくれるだろう。余程無能な王で無い限りはね」

 

魔王ミリムは来襲と共に起こった暴風は、より勢いを増しつつ、 俺達の国(テンペスト)を飲み込んでいく事になる

 

 

 

 

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ファルムス王国。

その大国は領土の一部がジュラの大森林に接していた

 

「馬鹿な!!オークの軍勢…しかも、 豚頭帝(オークロード)出現の可能性大だと!?」

 

その問題は既に解決しているのだが、真相を知るのは 魔国連邦(テンペスト)の国民を除いて、一部の物達だけであった。

森に接する領土を治める伯爵は悩んだ

 

「騎士は町の警備に必要だし、調査団を組織するには人員と金が無いし…。そうだ!」

 

 

──────かくして、矯正施設に収容されていた物達を強制的に駆り出し、荒くれ者達で組織された辺境調査団が誕生した

 

「森の調査ねぇ。…こりゃあアレか。強欲な伯爵サマにとって俺達は捨て駒ってことかよ」

 

辺境調査団の団長を任されたヨウムは知ることになる。

 

自身達の立場を変え、胃を引き換えにする変わりに多大な恩恵を得る事を……




ステータス
名前:エルロック=テンペスト(クニオ・イザワ)
種族:岩魔人(ロックマン)
称号:暴風の紋章
魔法:なし
ユニークスキル:『探索者(タンサクスルモノ)』『彫刻家(ホリダスモノ)』『忘却者(ワスレルモノ)』『撃退者(ゲキタイスルモノ)』『追撃者(オイハラウモノ)』『希望者(ノゾムモノ)』『傷病者(ウムモノ)』『 変質者(ウツロウモノ)』『集合者 (ツドウモノ)』『隣人者 (トナリアウモノ)』『 飢餓者(ウエルモノ)
エクストラスキル:『毒霧吐息』『麻痺吐息』『超音波』『威圧』『嵐装天鎧』『木装天鎧』『土壌固定』『氷零弾』『陽装天鎧』「炎熱操作」『 炎化爆獄陣(フレアサークル)』『 火炎蜥蜴召喚(サラマンダーしょうかん)』『溶装天鎧』『縮小玉』『魔塊転生』『超速再生』『武装具現』『妖血操糸』『技能発動』『種子改良』『軍装天鎧』『氷装天鎧』『電装天鎧』『記録複製』
コモンスキル:『念話』
耐性:痛覚無効、耐熱耐性、刺突耐性、物理攻撃耐性、電流耐性、麻痺耐性、腐食耐性、土耐性、熱変動無効、病毒無効
技術(アーツ)『握撃』『芯流法』『朧流』

かなりの距離を移動して書類手続きをしないといけないし、兄がポケモンZAを買ったので、プレイしたりと忙しいので11月に一話くらいしか投稿できないと思います。

幸いと言っていいか微妙ですが、転スラの小説が完結するので大分書きやすくなると思います。

兄は小説は買って無いけど、オーディオブックスは購入してるので、音声聞けばなんとか内容は把握出来るんですよね〜
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