ツンツン頭さんを守護りたいスレ【滞空回線は糞】   作:原石うじゃうじゃ

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 猿先生、メンゴ先生、猫先生、綾辻行人が作者は好きです。


【色物】性欲を持て余す

 学園都市最強の電撃使い、御坂美琴を交えた三人によるショッピング。

 女三人寄れば姦しい、なんて言葉はある。が、実際に女子が三人集まって、やかましいとまではいかないものの、佐天たちは楽しく会話を交わしていた。

 常盤台生徒という、本来エリート中のエリートの存在に飽き足らず、学園都市の頂点に立つレベル5。

 だというのに、美琴が放つ親しみが持てる優しい雰囲気。それが『尊敬』というフィルターこそあれど、同じ『女子生徒』としての仲を深める要因にもなっていた。

 

 第七学区にある洋服店、セブンスミスト。

 

 曰く、『普通』なそんな店を、佐天がわざわざ放課後のショッピングに選んだ訳は、この広大な光景に込められていた。

 

「うわぁ…いつの間にこんなに大きく……」

「でしょ?私もびっくりしたもん」

 

 佐天が期待していた通り、見事なリアクションを見せてくれた初春の表情に満足する。

 何を隠そう、佐天は他の友達から、第七学区にあるセブンスミストがついこの間、改装したのだという情報を仕入れていた。

 

 以前はたった一つのブースにしかなかった店舗が、他と合併したことで店の規模を倍以上に。

 更には商品も以前より充実していて、値段は以前のまま、クオリティは以前より上がるという学生に優しい進化を。

 

 新しい施設、新しい何か。ミーハーな一面を持つ少女であるなら、そんな場所にすぐ訪れたいと思うのは必然であろう。

 本来であれば、店内の改装とはそれなりの準備や時間が必要だが、ここは学園都市。

 工事が始まったのは昨日の夜で、そして何と、店を再び開いたのは今日の朝からという凄まじい速度で。

 

「相変わらず仕事が早いよねぇ」

 

 毎日、自分たちの事を守ってくれる『彼ら』に感謝の気持ちを込め、佐天は呟く。

 勿論、いくらここが学園都市とはいえ、普通にやってもこんなに早く店を開くことなどできない。

 改装工事は勿論、その他諸々の、佐天たち学生には想像もできないような細かい手続きの数々を、『私軍兵(フローター)』が終わらせたからこその早さ。

 それに畏敬の念を込めていると、初春が。

 

「でも、どうしてこんな風に?」

「ほら、セブンスミストって最近『漣家』に買収されたじゃん?社長も変わってさ、それから一気に企業が成長したからじゃない?」

「はぁ……漣家というと、あの『楽座市』のですか?」

「そうそう、もはや商売に関するものは全部ここだよねって」

「独占禁止法は大丈夫なのでしょうか…?」

 

 と、漣という言葉を聞いて、初春はどこか納得した風に。

 

「それにしても、ファーストフード店にこういった洋服店…最近どこでも漣の名前を聞いてるような気がしますね」

「あまりにも市場の影響力が大きすぎるってことで、それなりに黒い噂もあるんだよねぇ。聞きたい?漣家に関する『学園都市伝説』パート…」

「あ、結構です」

「え~」

 

 まぁ、あくまでも『都市伝説』は『都市伝説』であって、特に『漣家』に関する話の場合、それのほとんどの真相が違うことを、佐天も分かっている。

 あまりにも大きく、名を世界に轟かせる漣家の実態。

 それはどこまでも真っ白で、「実は裏では~」だとか、「裏社会を牛耳る真の顔が…」とか、そんな心躍る可愛らしい陰謀論を鼻で笑うような、商業に向ける誠実さ。

 『漣』の名を貸す。だなんて、まるでフィクションの世界でよく見るそれを、この現実世界で平然として行いながらも、やましい事を一つも行っていない企業の鑑、それが漣家である。

 と。

 

「そういえば、御坂さんは『楽座市』に行ったりするんですか?」

「え?」

「いえ、こういったチェーン店にも足を運ぶくらいですから、もしやと思って…」

 

 突然話を振られ、美琴は視線を横に向け。

 

「え~っと、そうね。実はグレー寄りなのよ」

「グレー、ですか?」

 

 佐天は首をかしげる。

 

「ほら、楽座市ってインターネットの通販サイトにもあるじゃない?ああいうのはいいんだけど。実際に生徒が楽座市の『競売』に参加するのは、一部の大人がいい顔をしなくてね」

「あ~…もしかして『競り』だからですか?何というか…」

「本当に一部だけよ。大体、楽座市なんてほとんどの人が参加したことあるしね、それに仮に参加したことがバレても、()()()が絶対に身分を示さないの」

「…?えっと」

「簡単に言えば、仮に常盤台の生徒が『()()』で変装して楽座市に行くとするでしょう?それを見た周りの人が『あなたの学校の生徒が参加しているのを見ました』って学校に連絡を入れるとして…学校側は勿論、詳しく調べるでしょう?目撃情報と照らし合わせて、本当に自分の生徒が参加していたかって。でも漣家は絶対に、その情報提示に応じないの」

「え」

 

 どれだけ粘っても、しつこく問いただしても、漣家の答えはたった一つ。

 

 『楽座市の、そして我々の客の情報は我々のもの』の一点。

 

 漣の一族が代々続けてきた楽座市に向ける情熱。知識でこそ知ってはいるが、それでも少し引いてしまう。

 

「それ、証拠もないから黙認し続けたらオッケーってことです…?意外とパワープレイ…というよりまんま裏の――」

「いやでも、警察とか大丈夫なんですか…?それにいくら漣家側が黙認するといっても、監視カメラの問題とか…」

「…………………………」

 

 美琴はニッコリ、見事な笑顔を見せ。

 サムズアップと共に。

 

「……………………………………………………何故か大丈夫なのよねー、これが」

「本当に大丈夫なんですか!?なんか予想以上に深い闇がありそうなんですけど…!?」

「いい初春さん?好奇心は猫を殺す、好奇心は鶴の恩返しを無下にしてしまうの。時には見るのを我慢して見ない選択をするのが重要なのよ」

「え、あの何の話を――」

「いい?決して漣家のデータベースには何があるんだろうなぁとか、次にどんなゲコ…グッズが出されるんだろうなぁとか、それを知りたいなんて思っちゃ駄目よ」

「え、」

「…いいわね?」

「あ、はい」

 

 言葉の節々に妙な説得力を感じるが、恐らく藪蛇案件だろうと、初春は察した。

 と。

 

「初春~!見て見て!すっごいヒモパン!」

 

 ――途中から声がしないと思ったら…

 どこから見つけてきたのか、もはや布部分が存在していない、あまりにも大胆な下着を両手で見せつけながら戻ってきた佐天。

 わざわざ下着売り場に行って、持ってきたのがこれというのを、初春は事実として認めたくなかった。

 

「初春、こんなのはどうじゃ?」

「無理に決まってるでしょう!?履けるわけないじゃないですか!」

「えー、でもこれならあたしにスカート捲られても堂々とできるんじゃない?」

「そもそも捲らないで下さいッ!というかこんなの履く人なんて…」

「え、でも……………」

 

 初春は、他にまともな下着はないのかと店内のあちこちを見回しながら。

 佐天が先ほど足を運んだのであろう、下着売り場の方に視線を向けた。

 そこで見たのは。まるで姉妹と見間違う程そっくりな、そしてとてつもなく整った顔をした、三人の美少女が織りなす甘い空間。

 …ではなく、その一人が、佐天が現在手に持っているものと全く同じ、もはや紐でしかない下着を己の身体に当てて。

 

「見なさい二人共、クソエロいわこの下着」

 

 初春は思った。

 いかにも『お嬢様』みたいな風貌をしているのに。

 発言の内容があまりにもガキ臭いと。

 

「…うわ」

「えぇ…」

 

 それを聞いた、ボブカットとツインテールの二人の少女は、互いに無表情のまま。

 

「エロを通り越して下品だと思う」

「花火に同意~っていうか誰に見せるのさ。昴って彼氏いたっけ?」

「…?自家発電に決まってるでしょう?鏡さえあれば問題なし。唆るわね、これは――!」

「千空に謝るべきだと思うな、私」

「今チクってやろうかな、この時間なら電話繋がるっしょ」

「めばえ、やめなさい。流石の私もあいつの邪魔をするのは申し訳ないもの」

 

 …よく見れば、あの残念な美少女が来ている制服は、長点上機学園のものではなかろうか。

 能力開発という一点においては、常盤台を超えて学園都市ナンバーワンを誇る超エリート校…の筈だ。

 最低限、レベル換算で3以上の超能力を持っていないと入学資格を与えられない常盤台とは違って、能力以外でも突出した一芸があれば、たとえ高位の能力者でなくともやっていける…なんて話もある。

 だが、初春は勿論知っている。徹底した能力開発を謳っておきながら、能力以外の要素も受け入れるということはそれ即ち、他の凄まじい『何かの才能』を持った、常盤台とは別ベクトルの厳しい世界。

 それに足を踏み入れた、選ばれた存在――の筈だ。

 

「てかそんなにエロ下着好きならさ、『そういうの』やればいいじゃん、グラビアとか」

「めばえ?私の身体は私だけのものなの。一文たりとも私以外の野郎と女に見せるつもりなんてないわ」

「花火~、この拗らせた変態怖いよ~」

「私パジャマ売り場行ってくるから」

「無視しないでよ!」

「待ちなさい、もう一つこの透け透けランジェリーが…」

 

 筈。

 そう、筈なのだ。

 先ほどからずっと、『筈』と執拗に付け加えるのは、自分より遥か上に位置するエリート生徒の実態が、こんなのだと認めたくないから。というのがある。

 それにさっきからずっと、声が大きいのだ。

 ゲームセンターならともかく、洋服店という声が通りやすい場所で、堂々とエロ下着について語る美少女の注目度の高さは、語るまでもないだろう。

 当然、そんな軽い騒ぎを店員が気づかない筈もなく――

 

「もう少し慎みを持ちなさいこのエロガキ!」

「あだっ!?」

 

 いつの間にか、彼女らの背後に立っていた金髪ポニーテールの少女に脛を蹴られ。

 それなりに店内からの注目を集めていた、変態少女の暴走は治まったのである。

 

 

 

 


 

 

 

 

640:ビスケットちゃん

何事かと外に出たらこれよ

 

641:名無しの転生者

同情する

 

642:名無しの転生者

うーんこの残念美人よ

 

643:名無しの転生者

ビスケットの姉貴流石っス

 

644:名無しの転生者

長点上機学園って布束さんがいるとこか

詳しくは知らんけど倍率ヤバそう(小並感)

 

645:名無しの転生者

そりゃいくら無能力者でもオッケーとはいえ、基本は徹底した能力開発が売りだからな

 

646:色欲クイーン

当然だけど、私無能力者だから

 

647:名無しの転生者

まぁそりゃそうなるか

 

648:名無しの転生者

むしろこいつに能力が発現するとして、一体何になるかが予想できん

 

649:名無しの転生者

透視じゃろ

 

650:名無しの転生者

いいや透明化だね

 

651:名無しの転生者

洗脳

 

652:名無しの転生者

感覚停止…

 

653:名無しの転生者

どいつもこいつもエロばっかじゃねぇか!

ちゃんとした能力選はねぇのか!

 

654:名無しの転生者

己の悪因悪果を呪え

 

655:名無しの転生者

あまりにも性にオープンすぎて初春さんたちドン引きしてるの草生えるんすよね

 

656:名無しの転生者

まるで青髪ピアスみたいでやんした…

 

657:名無しの転生者

参った、こればっかりは否定できない

 

658:名無しの転生者

まるでエースみたいでやんした…

 

659:名無しの転生者

取り消せよ…今の言葉…!

 

660:絶壁娘

何だ何の騒ぎだ?

 

661:名無しの転生者

あ、クロナちゃんだ

 

662:名無しの転生者

なんか久しぶりに見たような気がするわ、もしかしてセブンスミストにいるんか?

 

663:絶壁娘

一応な、久しぶりにちゃんとした料理が食べたかったから、トニオたちの所に行った帰りだ

 

664:名無しの転生者

喰種の身体も不便だよなぁ、転生者サポートのおかげでかなりマシになったとはいえ

 

665:名無しの転生者

コーヒー飲めるのだけは救いじゃな

 

666:名無しの転生者

でも何で喰種って人肉以外基本NGなのに、コーヒーだけは行けるんだろうな

 

667:絶壁娘

石田スイ先生が好きだったからだろう

あとついでに、今上条当麻たちも一緒にいるぞ

 

668:名無しの転生者

あぁ納得

え?

 

669:名無しの転生者

わーデートだぁ(すっとぼけ)

 




 HANA-BI
コテハン勢の中でも珍しく、私軍兵に所属せず学生生活を謳歌している転生者。
コテハンの元ネタは本名の『花火』と、作者が好きな映画の一つである監督北野武の『HANA-BI』から。
見た目はクズの本懐の安楽岡花火。

 レトルトラブ
同じく私軍兵に所属していない、一般学生の転生者。実は上条さんと同じ学校に通っていたりもする。
不純異性交遊のしまくりで成績が悪い原作とは違い、こっちは普通に地頭の問題で成績が悪かったりするので、逆に悲しき子。
見た目はレトルトパウチ!の朱鷺川めばえ。

 色欲クイーン
長点上機学園に在籍している転生者。
どこぞの一番星アイドルと同じく、転生者ブーストによってダンボール蛇もびっくりな「性欲を持て余す」状態になった。
青髪ピアスと双璧を成す、学園都市トップのエロガキである。
見た目は君は淫らな僕の女王の川奈昴。


Q.美琴に何があったんですか?
A.過去に好奇心で漣家データベースにハッキングしたらユイ&F.R.I.D.A.Y.&エミルカetcによる全力ファイアウォールをかまされて軽いトラウマに。
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