サタンブレイズ   作:幻視書房

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文面が多少おかしいと思うのですが暖かい目で見ていただけると幸いです。

完全オリジナルですが、もしかしたら何かの作品を参考にしているところもあるかと思います。ご了承ください。


序章――始まり

俺はおおきくなったら、この国をまとめる!

 

「はっ!? 夢か……」

悪夢にうなされていたかのように飛び起きる夢。今でも夢に出てくるガキの頃に唱えた俺の大きい目標、今となっては本当の夢に成り下がってしまった。

俺――斉藤託摩は早々に身支度を済ませ、自分の部屋を出て食卓に向かう。

 

「託摩、おはよう」

俺にあいさつをしてくれたのは俺のお袋、斎藤めぐみだ。俺のために毎日ご飯を作ってくれている。

俺の家族はこのお袋だけだ。いわゆる母子家庭、俺の家は2人家族なのだ。

昔は親父もいたのだが、ひょんなことから交通事故で亡くなってしまった。

というわけで、現在2人でこの家に住んでいるのだ。

「おはよう、お袋」

「今日から新学期で、新クラスでしょ? しっかりしなさいよ」

「わかっているよ、うるせぇな」

なんて平和な会話、俺はこの平和が一番好きなのだ。

 

 

学校に着くと皆中庭に集まっている。クラス替えの発表が張り出されている。

「えーっと、2年2組か……」

俺は早々に自分の名前を見つけ出し、クラスを特定する。

「託摩ー、お前も同じ2組のようだなー」

俺に陽気に話しかけてくるのは親友の村松智也、小学校からの付き合いだ。

「俺と共にこの17歳の1年間を共に駆け抜けようではないか!」

「何言ってんだ、あほくさ」

智也はいたって昔から馬鹿な発言をしている。これは相変わらずである。

俺らはこの球磨高等学校に進学し、1年も同じクラスだった程の腐れ縁だ。ただ、こいつの馬鹿に安心する面もいろいろとあるのだ。

「おっと、そろそろ始業式始まるみたいだ、早く行こうぜ」

そういって俺達は体育館へ移動する。

 

 

 

「えー、以上をもって私からの挨拶を終わります」

長々と続いた校長の挨拶も無事終わりを迎えた。夏だったら死人が出てもおかしくない長さだった。

「えー、つきましては着任された先生を紹介したいのですが、あいにく本日は席を外してまして、後日連絡したいと思います」

などと、どうでもよさそうな連絡を終えたところで智也が俺に声をかけてくる。

「託摩ー、知ってるか、今度やってくる先生って美人な外人先生らしいぜ」

智也の言い方からして、女の先生か、てかこいつはどこから情報を仕入れてるんだよ。

「そうなのか、俺は平和に学園生活を過ごせたらそれでいいよ」

これは俺の本音だ、間違っても不良に絡まれることのないようにしたい。

智也の面白くなさそうな顔を無視して俺は自分のクラスへと足を運ぶ。

 

初めて見る顔が多いのかクラス中にざわついている。俺はそんな中、机に突っ伏していた。

「うーい、今から新学期初のホームルームを始めるぞー」

などと、言いながらクラスに入ってくる女性。このクラスを受けもつ先生である。

「今日からこのクラスの担任になった天音恵(あまねめぐみ)よ。今日から1年間覚悟しとけよー、生徒諸君」

先生の挨拶の最中、隣の席に座っている智也が俺に語りかける。

「副担任の姿見かけないけど、もしかしてまだ着任してない先生かな?」

 天音先生が智也の疑問に答える。

「副担は始業式に言ったかのようにまだ着任してない先生よー、楽しみにしてなさいよ」

 そうして最初のホームルームが終わっていった、始業式に着任していない副担、いったいどんな人物なのか。

 

 

 

「託摩ー、帰りにゲーセン寄って帰ろうぜ」

「んー、いいぜって言いたいところなんだが……」

俺は手に持ってる一枚のメモ用紙を取り出した。

「あー、今日はその日か、しゃーないな、また今度行こうぜ」

「おう」

智也がその日と言ったのはお袋と当番で決めている買い物に行く日である。お袋一人で行くのもどうかと思い、俺とお袋とで交代で行くようにしているのだ。

智也と別れて、俺は商店街へと繰り出すのであった。

 

 

 

「少し遅れちまったな……、お袋待ちくたびれてなかったらいいけど」

俺は買い物袋を片手に夕方の住宅街を歩いていた。

「このメモを見るからに今日の晩飯はハンバーグと見た」

 などと、今日の献立を予想していたのだが、不意に違和感を覚える。

「……この通りってこんなに静かだっけか?」

 本来この時間になると学校から帰ってきた小学生達が無邪気に遊んでいたり、買い物帰りの主婦たちが世間話を延々としているはずなのだが、今日に至っては誰もいない、というより人の気配が全くしない。

「なんか嫌な予感がするな、早く帰ろう」

 こういう時の予感はたいてい的中するものだ。俺はこの予感が的中する前に早いこと家に戻ろうとしたのだが、時すでに遅し。何か音が聞こえてくる。

「こんなものですかぁ!」

「……くっ!?」

二人の荒々しい声が聞こえてくる。俺は恐る恐る顔を出して覗いてみると、そこには空を飛んでいる人達がいた。

 二人の背中に見えるものは、翼!? 片方は白い翼でもう片方は黒い翼が生えている。

二人は俺の気配に気づいたのか、俺に視線を移した。

「早く逃げなさい!!」

 黒い翼を生やしている人が俺に大声で叫ぶが目の前に一瞬で白い翼の人が現れる。

「人払いをしたつもりでしたが……見られてしまったからには生かしておけませんね」

 その刹那、俺の胸――心臓に突き刺さるものがあった。

 

 この日、俺は死んだ。

 

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