無個性(尚、最強の武闘系な)少女のヒーローアカデミア 作:平和推し
理由はネタバレですが、元オールマイトのサイドキックで、面倒な書類仕事ほとんどこなしていたと、緑谷から聞いたからです。
村上はとりあえず、ドラフト指名の資料に一通り目を通した。
(流石完璧美少女のオレ!と言いたくなるぐらい、大勢のヒーロー達から指名が来ているなぁ。)
「ドラグーンヒーロー『リューキュウ』、ファイバーヒーロー『ベストジーニスト』、忍者ヒーロー『エッジショット』、ラビットヒーロー『ミルコ』、シールドヒーロー『クラスト』、速すぎる男『ホークス』、フレイムヒーロー『エンデヴァー』、後は…」
資料を見ながらペンを回して暇を持て余していると緑谷が話しかけてきた。
「村上さん凄いね!?有名なヒーロー全部いるんじゃ無い!?」
「緑谷か…お前どうすんの?ほら
「その件何だけど…オールマイトがかつて師事していたヒーローの『グラントリノ』って人になったんだ。オールマイトが今でも膝が笑うくらいに凄いらしいよ」
「No.1がビビってんじゃねぇか、緑谷ほんとに大丈夫か?」
緑谷はオールマイトの様子を思い出したのか、ガクガクと蒼白くなりつつ…
「だ、大丈夫ダヨ!人って年齢重ねたらお、穏やかになるし!うん!」
「(全く大丈夫じゃ無さそう…)死ぬなよ?」
「大丈夫!それより村上さん?どのヒーローにするの?僕個人としてはミルコとかがイイんじゃ無い?」
緑谷の言うヒーロー、ミルコは『兎』の個性で敵を蹴り飛ばし、全国を跳ね回って活動する日本の女性ヒーローのトップであり、脳筋気味な村上との相性はいいのだが…
「ミルコか〜、オレ正直ヒーロー活動よりもそれに付随する事務作業とかに興味があるんだよ。緑谷、なんかそう言う意味でいいヒーローいるか?」
以外、村上は将来苦しめられるであろう事務作業を知りたいらしい…まぁ、ヒーローは事務所や事務員を持たないと、面倒な書類作業をしなくてはならない歩合制の個人事業職なので、当然と言えば当然なのだ。
それに今後の学校からヒーロー事務所へのインターンでより活動に関わる事が多いと言うのも理由のひとつである。
「うーん、あ!それなら『サー・ナイトアイ』は?」
「オールマイトの元サイドキックの?」
一応日本や主要国のヒーローデビューしたヒーローの名前と顔、戦闘スタイルなんかを大抵記憶している村上だったが、ナイトアイの名前がオタクな緑谷から出てきたのに少し疑問を抱いた。
「あの人は確かオールマイト事務所で書類関係の大活躍をしていたらしいんだよ!まぁコンビ解消しちゃったけど。」
「んじゃそれにするわ、ありがとな緑谷。」
村上は書類を相澤に提出し、帰宅しようと【舞空術】で空へ舞おうとした時、何やら俯き気味の飯田を見かけて話しかけた。
「委員長、なんかシケたツラだな!」
「村上君か…少し聞いてもらっていいか?」
そして村上は飯田と横並びになって話す。
「実は…兄さん、インゲニウムがヒーロー殺しに襲われて…全治3ヶ月の重症を負ってしまった。」
「そういえば、お前体育祭の途中で居なくなっていたな?お兄さん大丈夫か?」
「幸い後遺症は無いそうだが、…僕はヒーロー殺しを許せない。アイツは僕が必ず…」
そう言い拳を握り込む飯田の様子に村上は…
(今の飯田のコレは、私怨、つまり復讐心か…フッ若いな…いや、同い年やんけ)
シリアス返せとツッコミが入りそうなことを考えていた。
「飯田…ヒーローは殺さないが鉄則だ。インゲニウムの名前を継ぎたいのなら、ヤツを刑務所に必ずぶち込め」
「ッ!?俺を止めないのか?」
「アホか、復讐は何も生まないし、喜ばしいことでも歓迎されることでも無いがな、
村上は【舞空術】でふわりと浮き上がると飯田を見下ろし、
「飯田!ヒーロー殺しをお前が蹴り飛ばす時には誰か呼べ!やり過ぎないように止める奴が必要なのと、ついでにオレも一言言ってぶん殴るからよ!だから…友達頼ってなりたいヒーロー像しっかり見つめ続けろ!」
そう言い放った。
「…すまなかった村上君、少し視野が狭くなっていた…そうだ、例えば俺がヒーロー殺しに襲われていても、兄さんなら…インゲニウムならヤツを殺したりなんかしない…。俺もちゃんと友を頼ろう!」
「いい顔になったな、忘れんなよ
そう言って村上は元気よく空を駆けて帰って行った。
「本当にありがとう村上君…君のお陰で僕はしっかりと兄さんに顔向けできる、未来のヒーローでいられそうだ。」
その姿を見送りつつ、飯田は頭を下げた。
因み直ぐに麗日との約束を思い出して慌てて村上は学校に戻った。
【職場体験当日】
「ここがナイトアイの事務所…電車で来ると思われて迎えに駅行ってたらどうしよう…」
そう言いつつ村上は階段を上がりながら、ナイトアイへの土産である『オールマイトデビュー10周年記念!!限定生産、関節可動式フィギュア。直筆サイン色紙付き』の入った紙袋(近所の爺様がくれた)と、頭につけている紐を引っ張ると瞬きする謎メガネを確認していた。
「ユーモアってコレでいいのか?まぁ会えばわかるか!すみませーん!雄英高校の村上力華です!」
考えるのをやめてとりあえず当たって砕けろの精神で扉を開けた村上だったが…
「君が村上君か…なるほど…最低限のユーモア、こちらの趣味に合った土産モノ…やはり君こそが後継者か…」
「フッ…、いや人違いだ。」
「え?」
「ん?」
事務所に微妙な空気が流れた。
次回!無敵な先輩登場!
パワァー!!