無個性(尚、最強の武闘系な)少女のヒーローアカデミア   作:平和推し

49 / 65
 とうとう敵の喉笛に到達した村上、しかし敵もしぶとく最後の悪あがきに出る!


その6

 「ククク…ハッハッハ!!コレが発明品の力!」

 

 巨大な鉄の塊の中からウォルフラムは勝ち誇った様に叫ぶ、その間にも塊は互いが擦れる甲高い音と一緒に成長して巨大な化け物となり、緑谷達と対峙した。

 

 「まさか…こんな事にならなんて…」

 「くっ…メリッサさん!僕につかまって!」

 「デイブ!全く時間が無いというのに…」

 「…どうしてこうなった?」

 

 村上は思い出す…

 

 (確か…適当にボコボコにしたあのヴィランが“俺は人間をやめるぞ!ジョ◯ョー!!”みたいなノリで個性増幅装置を着けたらタワーの金属が奴に支配されてあんな風に塊になったんだった。すげえなぁ流石デヴィッド博士…まぁあのヴィランが鉄の中に引き摺り込んで隠してるけど)

 

 村上はコチラを叩き潰さんと振るわれる鋼鉄の塊を【威国】で粉砕し削り飛ばして無効化しながら緑谷達と博士の奪還について話し始める。

 

 「緑谷!オールマイト!博士どうやって助け出すか案があるなら話してくれ!」

 「位置がわからないと攻撃が…」

 「博士はあの腕の根本!ヴィラン本体は中心だ!」

 「なんだと!?村上少女確かなのか!」

 「【見聞色】と念能力の【凝】でハッキリと分かる!博士はオレが助け出すから二人は本体で!」

 

 言うが早いか、村上は自身の身体能力のみで音の壁を突破して、目の前に迫る巨大な鉄の塊を半分近く切り裂く、それだけには留まらず斬撃での竜巻が周囲を漂う金属すら粉砕し捻じ曲げる。

 刃渡りたった1メートル程度の強化カーボン製の刀で行われる無個性の少女の芸当に、メリッサもオールマイトや緑谷も、そしてウォルフラム本人ですら硬直してしまう。

 

 「オッサン!無事か!」

 「え?何が起きて…」

 「無事だな!ヨシ!」

 

 村上は脳の処理が追いついていないデヴィッドの拘束を素早く振るった刀による斬撃で粉微塵にすると博士を担いで他のビルの屋上に移す。

 

 「ハッ!?待ちやがれ!この小娘がぁ!!」

 

 我に返ったウォルフラムが博士を再び手にせんと金属を操るが、ここで致命的なミスを三つも犯していた。

 一つは切り裂かれた金属の鎧を修復していなかったこと、もう一つは博士を取り戻すために意識を村上に向けていたこと、最後に村上と比べてしまえば対した事が無いと判断していた二人の英雄(ヒーロー)は決してそんな事は無かったと言う事である!

 

 「今だ!緑谷少年!」

 「はい!」

 

 伸ばされたまま対した動きも見せない金属の上を猛スピードで走り、一気に懐まで距離を詰めた時、ようやく危機に気付いたウォルフラムは鎧を修復しようとしたが…それは遅すぎた。

 

 「目の前にあるピンチを…」

 「全力で乗り越え…」

 「人々を…」

 「全力で…」

 「助ける!」

 「それこそが…」

 「英雄(ヒーロー)!」

 

 「し、しまった!?お、俺の側に近寄るなぁぁ   ッッ」

 

 

 ウォルフラムはどこかの悪党のようなセリフを吐くがもう遅い!

 

 

 「往け!緑谷!オールマイト!」

 「トシ…!」

 「緑谷君…!」

 

 

 「「ダブルデトロイトォォォ…スマァァァシュ!!」」

 

 

 

 二人の英雄が振るった拳は、まるで山のような金属をヴィランごと粉砕して正義を執行した。

 

 

 後にI・アイランドの警備システムハッキング、及びセントラルタワーでの立てこもり事件、とマスメディアが放送したこの大事件は、首魁ヴィラン、ウォルフラムを英雄が打ち倒し…此処に決着!!

 

 その英雄はオールマイトと表向きには発表されるが、真実を知る物達はその裏で活躍したヒーローの卵達の存在を知っていた。

 そしてその中になんの個性も持たずしてヒーローとなる少女の名もあったのだが、今は誰も知らない。

 

 数日後…空港にて

 

 「本土に帰って来たぞー!」 

 「あのままあの島に居たかったです…」

 「どうしたトガちゃん?なんか拗ねて無いか?」

 「なんでもないです…(村上ちゃんと熱々な夏の思い出作れる機会があの島ぐらいなのです…学校が始まったら離れないと駄目ですから…)」

 

 村上はそうかと言ってトガを抱きしめる。

 

 「ふぉぉ!?(ナニナニ!?何だすか!?思わず訛りましたけどコレって村上ちゃんの胸が顔に!あっ♡少し汗と柔らかい甘い匂い…)」

 「寂しい事言うじゃ無いか?今のうちにオレ成分でも吸収しておけばいい…」

 「すううううううううう!!」*1

 「特に言わなくてもこんな感じだったな」

 

 周りで見ていた人々は“なんか百合百合してるけど…違うそうじゃないって思っちゃうな”と思っていた。

 

 

 その後帰りのバスの中で村上成分の吸いすぎで、気絶したトガを介抱している村上がいたとか…

 

 

 村上のアパートにて

 

 「もしもし?オレだよオレオレ!」

 「おや?オレオレ詐欺ですか?」

 「あんたの娘の力華だよ!父さん!I・アイランドから帰って来たから電話したんだよ。」

 

 村上はチケットを送ってくれた親に連絡をしていた。

 

 「そうかそうか、それで楽しかったか?」

 「めっちゃ楽しかったわ、まず体験型パビリオンでクラスメイトと会って…」

 「うんうん」

 「発明品とかもヤベーの!オレが知ってる科学者とか技術者の作品全部あった!」

 「ほうほう」

 「セントラルタワーも見応え抜群でな」

 「なるほどなるほど…」

 「最終的にそのタワーに立て籠って、人工島の警備システムハックしたテロリスト相手にケンカふっかけて、政府によって計画を凍結させられた発明品で大暴れしたテロリストの首魁をオールマイト達と一緒にぶっ飛ばした!」

 「そうか…ん!?待ってくれ!?今とんでもない事言わなかったか!?」

 「?トガちゃんとクラスメイトの見てる前でチューした事か?」

 「それもそうだけど…テロリスト?本当に何をしてるんだ!?」

 「ま、オレは元気無傷最強だから心配しないでくれ!」

 

 父は“違う違う、そうじゃない”とツッコミを入れるしかなかった。

*1
吸引力の変わらないただ一つの変態




 次回!林間学校編スタート!(村上の影響で本編のヴィランが何人かリストラされているのでオリジナルヴィラン参入した)ヴィラン連合はどうなるのか!
 村上達の運命は如何に!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。