仮面ライダー ビギンズストーリー   作:佐々木 空

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人知れず戦う者たち

「あの~先生?俺たち一体どこに向かってるんですか?」

「まぁまぁ、行けば分かるって。」

 

将汰と瀬戸は松岡に連れられ学園に戻ってきていた。

理由は自分たちが見たもの、あの場所で起こったことの全てを知るため。そのために松岡とある所に向かっていた。

 

「着いたぞ。ここだ。」

 

「ここって……」

 

学園の奥にある一室の前で止まる。その上には『植物観賞室』と書かれていた。

 

「確か植物観賞室ですよね。自然に育てたり人工的に作った植物を観察するための。」

「こんなところに一体何の用だ。」

「瀬戸、お前相変わらず口悪いな。まぁ、いいけどな。とりあえず中に入れ。」

 

松岡に促され二人は中に入る。そこには様々な花や植物が置かれていた。

 

「へぇ……初めて入ったけど、何かすげーな。」

「感激してる場合か。この中には、使い方次第で簡単に人を殺せるものもあるんだぞ。」

「ま、そういうのを見たり調べたりしてるんだけどな。ええ~と、ここをこうやってっと…」

 

そう言いながら壁に掛けてある棚を弄る。

 

「あの…先生、何を…」

 

「よっと。」

 

 

カチャン。

 

 

突然、音がしたかと思えば、松岡が弄っていた棚が扉の様に開いた。

 

「「……。」」

「よし、行くぞ。……って、どうしたお前ら?」

「それって扉だったんですか!?」

「いや、扉兼棚だ。」

「え!扉が本来の役割なの!?」

 

隠し扉に驚きつつも、二人は松岡と共に扉の奥に進んでいく。

扉の奥は地下へと続いていた。

 

 

 

 

 

しばらく進むと明かりが見えてきた。

階段を降り、明かりのある方へと進むと、そこには部屋があった。

 

「ここは……。」

「こいつは…作戦室か?」

「まぁ、そんなところだな。」

 

 

「将汰!と……瀬戸か?」

 

突然、誰かが将汰を呼ぶ。

そこにいたのは・・・

 

 

「士郎!?それに夏輝と陸も!お前ら何でここにいるんだよ!」

 

将汰の友人の宮野士郎と雨宮夏輝と皆本陸だった。

 

「いや…何か変なのに襲われて、それであいつに助けられてな。」

「あいつ?」

 

くいくい、と士郎が指差す方に目を向ける。そこにいたのは1人の男子だった。その男子に松岡が近づき、話しかけていた。

 

「すまんな桐山。無理言ってあいつ等を連れてきてくれて。」

「いえ、別に構いませんよ。それに、奴らが一般生徒の前に姿を現すなんて初めてですし…。白木も呼んでいるんですか?」

「ああ、一応な。もうすぐ来ると思うが…」

 

「あの……。」

 

将汰は松岡に遠慮気味に話しかける。

 

「ん?ああ、少し待っててくれないか。もう1人来るからな。……と、来たみたいだ。」

 

そういわれ入り口に目を向けると1人の男子が来ていた。

 

 

「すいません。ちょっと後始末に手間取っちゃって。」

「いや、俺も今、来たところだから気にしなくていいぞ。それじゃ…全員!注目ーーーー!!」

 

 

松岡の号令で全員の視線が集まる。

 

 

「まずは自己紹介からだ。といっても、俺のことは知ってるから省略するとしてこいつらな。」

 

桐山佐助(きりやまさすけ)。1年だ。」

 

「んで、俺は白木君也(しらききみや)。2年だ。よろしく。」

 

士郎達を助けた男子は桐山と、後から来た男子は白木と名乗った。

 

「自己紹介が終わったところで、次は俺たちについてだが…まぁ、簡単に言おう。」

 

そういうと松岡は少し間を空け、将汰たちが普段見る顔とはまったく違う、真剣な表情で言い放つ。

 

 

 

 

 

「お前たちを襲った連中はバダンという組織の劣兵だ。そして、俺たちはそれらと戦う戦士だ。お前たちが見た俺たちのあの姿を俺たちは仮面ライダーと呼んでいる。」

 

 

 

 

「仮面ライダー……。」

 

 

「そのバダンっていうのは何者だ。そして、何故あそこにいた。」

 

将汰が呆然としていると瀬戸が松岡に質問した。

 

「バダンについては俺たちもよくは分かっていない。だが、奴らは全員、異形の者でありこの学園に眠る何かを探しているということは分かっている。…まぁ、一般生徒の前に姿を現したのは今回が初めてだけどな。」

 

 

「なるほどな。それで?俺たちをどうするつもりだ。」

 

 

松岡たちの方を見ながら瀬戸は警戒する。

 

明らかにこれは普通の人間が知ってはいけないことだ。

 

それを知った自分たちをここに連れてきた。

 

警戒しない方がおかしい。

 

 

だが、

 

 

「いや、別に。ただ、このことは他言無用な、て話だ。だからそう警戒するなって。」

 

 

口止めだけをし、松岡は警戒する瀬戸を宥めながら全員に言い放つ。

 

「さぁ、今回はこれで終わりだ!もう下校時間はとっくに過ぎてるぞ。」

 

 

 

 

 

将汰はマンションにある自宅に帰りながら松岡に言われたことについて考えていた。

 

 

 

『お前ら、明日もいつも通りにしろよ。なに、心配するな。何かあったら俺たちが守ってやるから。』

 

 

 

守ってやるから、その言葉を聞いた時、瀬戸が何か反応したように見えたが気のせいだと思い、考えを続ける。

 

 

(守ってやる・・・そうだ。あの時、俺は守ってもらうだけだった。)

 

 

 

 

 

――――――結局、俺は何一つ変わっちゃいない。

 

 

――――――いつも、姉さんに守ってもらってばっかりだった。

 

 

――――――いつも、姉さんに心配をかけていた。

 

 

――――――そんな自分が嫌で

 

 

――――――そんな自分を変えたくてここに来たのに。

 

 

――――――結局、俺1人じゃ何もできない子供だ。

 

 

 

そう考えている内に、自分の部屋に着いたことに気づく。

 

 

「ただいま・・・。」

 

 

誰もいない部屋に声だけが響く。

 

 

「・・・ないのかよ。」

 

 

 

ドン!!

 

 

 

気づけば、将汰は自らの腕の壁に叩きつけていた。

 

 

 

 

「結局・・・俺には何もできないのかよ・・・!」

 

 

そうだ。

 

何も変わってはいない。

 

自分はまだ守られているだけの子供だ。

 

 

その事実に将汰は我慢できなかった。

 

 

ふと、机の上を見ると、見知らぬ物が置いてあった。

 

 

「・・・?何だこれ・・・?。」

 

 

 

そこには、1枚の紙と1つのカードデッキらしき物が置いてあった。

 

 

 

 




遅いと思いながらも、メリークリスマス。
頭の中ではどんどん話が進むのに文章にするのは大変だなと思いながら書いた第4話。

感想、誤字、脱字よろしくお願いいたします。
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