「これ程までに投稿が遅れた理由を、20文字以内で述べてください」
シニゴ
「期末試験、就活、ES、RESUME、面接」以上だあ!
ノア
「一文字オーバーです罰します。」
シニゴ
「待って!話せばわかぁァァァアァァァアーーーーーーーー
12AM
『……そうか。分かったよ。今日は話に付き合ってもらってごめんね。嫌な思いさせたかな?』
「いえ、別にいいですよ。どんな話題にせよ、人と会話する事は楽しいものだと私は考えていますから」
ボックス席を立つと、彼女は懐から財布を取り出した。
『あ、お代は別にいいよ』
「いえ、結構食べちゃいましたし……流石に奢りというわけには」
『いいよいいよ。私はこれでも大人なんだ。生徒の前ではカッコつけさせてくれ』
「それ、本人の前で言いますか?」
呆れ声だが、ふふっと彼女は笑った。先程までの剣幕が嘘のような、年相応の笑顔が可愛らしい。
最後に会釈だけして、店の外に出る。プラモデルが一杯に詰まったビニール袋の膨らみが、歩くたびに太ももにぶつかるが、そんな事は気にもしていない様子だった。
4PM
『君は結局、コユキにどうして欲しいんだい?』
使い終わった筆を清掃しているとふと思い出す。モーニング店で先生から言われた一言を。
「せめて反省してくれるだけの良心があってくれれば良かったんですけどね……」
尤も、そのような心があれば横領などといった犯罪を繰り返したりはしないのだが。
何れにせよ、彼女に期待していた、かつての自分が間違っていたのかも知れない。
嗚呼、思い返せばずっとそうだった。ヴァルキューレでもゲヘナでも問題を起こしてきたのは常に他人の心の末端も理解できないような、思考も振る舞いも幼い連中だった。そういった人種を相手にする度に私は言い表しようのない怒りを抱えては、ふとした時、『加害者への暴力』という形で発露させてきた。
その都度、相手の持つ良心だとか更生への期待と言ったものは手折られてきたし……その都度、私以外の誰かが悲しんできたのだ。今回はユウカさんやノアさんが……いや、もしかするともっと大勢の人達が悲しんでいるのかも知れない。
コユキさんは倫理観があれだが、数字やハッキングに関する才能は飛び抜けていていた。
だから、リオ会長やユウカさんの要請でセミナーとしての業務に一時期携わっていた。
ましてや本人は意外にも自己肯定感が低い。故に、他人から頼まれごとをされた際、喜んで引き受けていたのは想像に難くない。
ユウカさん達が彼女を可愛がっているのも、そう言った無邪気で幼い人間性に魅了されたからなのだろうか? 確かに初めて彼女に会った時は、よく笑い、よく話してくれる可愛らしい後輩だと思った。が、今となってはその全てが、彼女の悪意なき悪行を隠し通すための仮面のようで、憎々しく思えてしまう。
だからこそ疑問なのだ。どうしてユウカさんや、ミレニアムの皆はコユキさんのことを、そこまで疎ましく思っていないのか。
勿論、彼女を快く思っていない人だっている。C&Cのネル先輩がそうだ。彼女とはよくコユキのことに関する愚痴を語り合ったり、相談に乗ってもらったりもした。故に、彼女のコユキに対する認識について、私は人一倍の理解があるつもりだ。
だがかと言って、彼女は堪忍袋の緒が切れたとしても、私情に塗れてコユキに手を出したりはしないだろう。
彼女自身、コユキと幾度か対決することはあったそうだが、それはあくまで彼女が属するC&Cの任務としてであり、一つの職務として全うしただけだ。先日の私がとった行動とは全くの別物として考えるべきである。
嗚呼、本当に煩わしい。
何故、彼女のために私は悩まなければいけないのか。
何故、コユキさんのような人間に、ユウカさん達が心配を掛けるのか。私を盗撮までして。
何故、ネルさんや他の生徒は私のように
カンナ局長も、ヒナちゃんも、どうしてなのだ。
…………いや、そもそも、おかしいのは彼女達ではなく、
私がこのキヴォトスに順応できていないから、普通じゃないから、弾けてしまうのか?
仮に私が普通だとして、どうして私と似た行動を取るような子が他には居ないのか?
不思議なことに、疑いを周囲の人達にではなく、自身に向けてしまうと納得してしまいそうになる。
いや、納得せざるを得ない。そうでもしなければ理解できない。ユウカさん達が私に余所余所しくなったのも、ノアさんが私を盗撮したのも、全て私がおかしいからなのか?
そもそも、少し前に暴力沙汰を起こしたとはいえ、私とコユキさんの会話を盗撮したりしようなどと、どうして思うのだ?
単に、突発的にそうしただけと言っても無理があるし、ノア先輩は合理主義的な人間だ。何かしら理由があっての行動だと考えるべきだろうが、あの録画はまだ私がコユキさんに銃を突きつけるより前から撮られていたものだった。
という事はだ…………ノアさんは、元々私に対してよく思わぬところがあったという事だろう。そしてそれが今回、盗撮という形として成ったということか?
……そう言えば、これまで私はユウカさん達が
コユキさんを叩きつけたあの日から、ミレニアム全体で、私に対する見方が変わったような雰囲気は感じていた。
先輩・後輩達からの、私に対する視線や態度がいつもよりも隔たりを感じさせた。
ユウカさんは普段と変わらず、いつものように接してくれたが、今思うとあれはそんな私を気遣ったが故のものだったのかもしれない。
8PM
通りのコンビニで買った弁当を食べているが、まるで味がしない。
頭の中で不安が過ぎる。ユウカさんにとって、ミレニアムの皆にとって、私は一体何者なのだろうか?
コユキさん一人を排すれば、学園は私にとって、いや私だけじゃない。ユウカさんやノアさんにとっても、前より心地よい場所になると思っていた。
だと言うに現実はこれで、私も学園の皆も、何かしらに思い悩んでいる。
10PM
結局、私はどうすれば良かった。一人で抱え込まず、先輩達に相談するべきだった?
いや、それでは結局コユキさんが反省室送りにされるだけ。そして彼女達は……ユウカさんはまた差し入れでも持っていくように言うのだ。
何も変わらない。
先生に相談するべきだった?
いや、あの人は全ての生徒を助けようとするような人だ。例え相手が、七囚人のような悪人であったとしても先生は『大事な生徒だから』と手を差し伸べるだろう。私自身は七囚人に出会った事もなければ、そのような場面を目撃した訳ではないが、先生なら絶対にそうするだろうという確信がある。
しかし手を差し伸べられるのと、改心する事は全く別のことだ。前者は他人が、後者は自身で取り組むべき事なのだから。
そう言う意味では、コユキさんは本当にどうしようもない。彼女が本当の意味で改心する日など、本当に来るのだろうか?
今は先生の所でお世話になっているが、そこでの彼女は、先生の目にどう映っているのだろうか?
そして他でもない私自身は、先生や皆にどう映っているのだろうか。
「……寝よう」
結局、積もり続けた疑問は、睡魔がほんの一晩だけ消し去ってくれた。
8AM
先生、おはようございます。
『おはよう、カナエ』
突然の連絡ですみません。今日そちら(シャーレ)にお邪魔してもいいでしょうか?
『ええっと……私は良いけども』
コユキさんが嫌がりますか?
『うん、そうかもしれないね』
そうですか。だとしたら困りますね。今日の私は先生にじゃなく、コユキさんに用がある訳ですから。コユキさんが直接そう言ったのですか?
『一つ聞いてもいいかな?』
なんです?
『コユキに何するつもりかな?』
なんて事はありません。ちょっとした様子見ですよ。ついでに調子はどうかとか、先生に迷惑かけてないか、とか軽く質問するだけです。
『うーん……ちょっと訊いてみるね』
ありがとうございます。
返事は十分と経たずに返ってきた。
『いいよ』
9AM
私は今、あるビルの前にいる。自動ドアを通った先には受付があってそこで私は、先生にアポがあると話した。
確認が取れて、通行が許可された後はエレベーターでシャーレのオフィスへ向かう。先生が拠点としているシャーレは高階層に在る。エレベーターで一分程度は上昇し続けなくてはならない。
以前それを先生に訊いたら、セキリティ上わざとそのように設計されているのだと言っていた。
ほんの一分。ほんの一分だが、異常事態が発生した時、それで先生はオフィスから脱出できるよう、シャーレは設計されているのだろう。
だがその一分は、今の私にとってこの上なくもどかしい間のように感じた。
(落ち着け、落ち着け)
今日はただ、コユキさんの様子を見に来ただけ。それだけなのに、妙に緊張してしまう。嫌な予感もする、何故だ?
エレベーターが止まる。扉が左右にスライドする。オフィスへと通じる通路、その先に六角形型のモニュメントが設けられた広場が見える。
見慣れている筈の光景なのに、今日ばかりは異界か何かのように見えてしまう。
広場を横切り、通路の突き当たりに向かうと、左側には他より一層頑丈な造りのドア。この先に先生は居る。
ドアのすぐ隣に備え付けられたインターホンを押す。
オフィスの先生がインターホンに搭載されたカメラと通じているモニターで此方を確認し、問題が無ければドアのロックは解除される。
ガションッと、普通のドアからは鳴ることがないであろう解錠音が響く。オフィスに踏み入れると其処には──ー書類の束に忙殺されている先生と、そんな彼にコーヒーを淹れているコユキさんの姿が。
「あっ……」
此方に気付き、固まるコユキさん。
「いらっしゃい、カナエ」
目元に隈を付けた、笑顔の先生。
……お取り込み中でしたか?
『ううん。丁度休憩しようかなって思ってたところさ』
そうですか……目元のクマ、いつもよりはマシになっているような気がしますね。コユキさんのお陰で?
『そうだね。色々と助けてもらってるよ』
へえ……意外ですね。てっきり迷惑ばかり掛けているものかと思っていました。コユキさんですし。まあそれはそうとして………………思ったよりも元気そうですね、コユキさん。
「……あ……の」
どうしたんですか、固まっちゃって。
「えっえーと……あの……その……カナエ先輩……に」
『渡したい物があるそうだよ』
……渡したい物?
コユキさんが一歩踏み出す、先生に背中を押されて。
彼女は未だ私に怖気付いていてる。生まれたての子鹿のように。
それでも先生の一言で覚悟が付いたのか、私より頭一つ分は小さな身体を前進させて、頭を下げた。
「い、今まで……私の身勝手で、迷惑掛けてごめんなさい!」
普段の彼女なら絶対にしないであろう、綺麗な姿勢の謝罪だ。
「こ、これ、要らないなら捨ててもらってもいいので、う、受け取ってくれませんか……」
彼女は頭を下げたまま、妙に高級感のある平箱を私に差し出した。
暫くそれを凝視していると、先生から開けてみるように言われる。そっと受け取り、恐る恐る開けてみると、そこにはシロツメクサの花冠が。
それもただの花冠じゃない。手に取り、間近で見ると、所々四葉のクローバーがあしらわれているのが分かる。その数、7枚。感触からして造花ではない。
一つ見つけるだけでも大変なのに、7枚も!
苦労しただろうに。
「この四葉のクローバー、全部、コユキさん一人で見つけたんですか?」
『そうだよ』
先生が話す。
『始めは、私も手伝おうとしたんだけどね、「自分でやらなきゃ意味が無い」って断られたんだ。それからは毎日体中を土まみれにして帰って来てね』
驚いちゃった、と締め括った。
カナエがコユキへ視線を移すと、彼女はまだ頭を下げていた。艶やかなピンク色のツインテールを垂らして、微かではない位に震えていた。
自然的に差し出された彼女の頭に手を置くと、コユキはビクッと体を揺らす。
コユキの中で、再びあの日の光景が浮かび上がる。見開いた目で此方を凝視し、在らん限りの罵声と暴力で、自身を机に打ちつけたカナエの姿を。
しかしコユキの不安に反して、カナエはそうしなかった。寧ろ、猫でも撫でるような優しい手つきで、コユキの頭に触れている。
そして、うなじに手を回すと、グッと自身に引き寄せた。
「あむっ?!」
堪らず、コユキが声を漏らす。しかしカナエはそれが聞こえなかったかのように、更にグッと、彼女を抱きしめる部位に力を込める。
──不思議なものですね。あれ程まで憎たらしかった子が、これ程まで愛おしく思えるなんて。
コユキの細い体躯が、カナエに密着する。カナエはコユキを人形か何かのように、先生が声を掛けるその時まで抱きしめていた。
「コ〜ユ〜キ〜さーん」
ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥ
「は…………チャッ……」チーン
両者の身長差のせいで、カナエがコユキにベアハッグキメかけてる様に先生には見えた……が、カナエの名誉の為にも言わないでおく事にしたのであった。
ブルアカ進めるとね、コユキちゃんってさ、一周回って可愛く思えてくると思んだよね。なんだろう、適度な暴力と言葉責めで反抗心を削ぎ取って、此方の一挙一動にビクビクしながら恐怖で引き攣った笑顔で精一杯取り繕う彼女をチョークしてポニテの匂いを嗅ぎ取りたくなる性を刺激してくるよね。
主人公…もといカナエの愛銃ってどれがしっくりきますかね?自分としてはどれも似合うような感じなんですけども
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