100?いや、101カノだ!オレがアイツに堕ちるなんて有り得ない(完堕済み)   作:メガネズミ

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久々に長くなりました…分けても良かったかも?

アンケート結果ですが、圧倒的に出す方が優勢だったので出します。
目次が載ってるページにそのままポンと挿絵を載せておりますので、よければどーぞ。




第14話:終結‼︎F3‼︎疑念,証明,決着ゥゥーーーッ‼︎

 

 

 タケコ・スーパーデラックスとチャンコ爆錦に対する確かな違和感。けど、正直そこ止まりでしかない。隣に控えているチャンコ爆錦はガッツリ機械音声で喋ってはいるものの、読み上げアプリを使っている静という例がある以上は怪しむことしかできない。

 

 それこそなんかこう…明確に変なところとかがないと分からない。腹に鉄の胃袋でも仕込んでたら楽なんだけどな…ぶつかっただけでも感覚的に分かるだろうし。んなもん仕込んでるはずないけどさ。

 

 

 

「けっこうかれーのだ…」

 

「なんでアンタ食べれてるのよ⁉︎」

 

「楠莉は調合ミスって出来ちゃう劇薬とかをよく飲んでて、それに舌が慣れてるのだ」

 

「唐音ちゃん…辛いのは得意だって…」

 

「えぇ渾身のドヤ顔で…」

 

「……ッ‼︎ぐおあああアアア‼︎‼︎」

 

 …っと今はこっちだ。楠莉先輩の思わぬ活躍、さらに味覚以上に自尊心にダメージを負った唐音が限界の向こう側に行くことで、とうとうトップに。いや…なんというか…凄いな…?

 

 タピオカを痛み無視して食い切ったオレが言うのも確かに…ってなんか今回こういうの多くない?それだけ皆が死力を尽くしている…そういうことか。

 

「そこまで!」

 

 

 

 

「第3回戦の結果は…1位、恋太郎ファミリーチーム3ポイント!2位、呉莉羅連合とユウ君チーム2ポイント!3位、大食いチャンピオンチーム!1ポイント!」

 

 

 

「さぁ第4回戦は…ケーキです‼︎」

 

「甘いものなら任せてください!」

 

「えぇ、私たちに任せてちょうだい!」

 

「…………」

 

「……胡桃ちゃん?どうしたんだ?」

 

「いや…なんでもない…」

 

 一体どうしたんだろうか。距離が一気に縮まったわけでは無さそうだけど…何か思うところでもあったんだろうか。困ってそうだし助けてやりたいけど…まだそこまで距離を詰めきれてないしな…!例え恋太郎だって今はそこまで踏み込めないだろうし。

 

 

 それはそうとタケコ・スーパーデラックスとチャンコ爆錦に対しての、この違和感は一体…?何が隠されているんだろうか…?

 

 そんな事を考えながら歩いていたからだろうか。いつものように足を思い切り滑らせて…ちょうど4回戦のステージへと歩き始めていたチャンコ爆錦にぶつかってしまう。

 

『ガツン‼︎』

 

「ぅ゛あ゛…っ゛…⁉︎」

 

「む…ぶつかってすまないでチャンコ、そちらも前に気をつけるでチャンコ」

 

 痛い。なんだこの痛み。人間にぶつかった痛みじゃない。これまで転んだ勢いで壁とか色々なものにぶつかってきたけど…これはまるで…鉄…みたい…な…?

 

「あ…あぁ…こっちこそ…ぶつかって…ご…め…」

 

 なんだ…?あれ…?視界が…回って…?頭が…まっしろに…

 

「…河流ッ‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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…しろ!しっかりしろ河流!」

 

「ん…あれ…オレ…は…?」

 

「転んでチャンコ爆錦のお腹にぶつかって…その衝撃で気絶しちゃったんだよ…無事でよかった…」

 

「そっか…って4回戦は⁉︎」

 

「大食いチャンピオンチームがが1位、胡桃と羽香里と羽々里さんが頑張って2位だったよ!途中の追い上げは凄かった…唐音のアドバイスのおかげであんなにペースが早くなるなんて…」

 

 そうなのか…なんだろう…脂肪がどうとかそういう感じかな?あの2人に効くやつだと胸デカくなるとか?唐音はそういうの調べてそうだし。若干偏見入るから失礼なので、この思考は外に漏らさないでおこう。

 

 

 しっかし参ったな…さっきまで明らかに何か掴みかけてたのに…さっきの衝撃で頭が…ん?

 

「か…河流⁉︎頭から血が出てるじゃないか…⁉︎」

 

「ほんとだな…でも大丈夫そうだぜ?ちょっと切っちゃっただけみたいだし…止血すればすぐだぜ?」

 

「それはそうだけど…!でもなんで頭が…後頭部をぶつけてた訳でもないし…」

 

 なんだ。オレは何を忘れてる。確か…あいつとぶつかった時、何か感触が違ったはずだ。なんだった。あれは…あの感じは…

 

「…思い出した‼︎」

 

 ぶつかった感じはおおよそ人間のそれじゃない。まるで鋼鉄。服の質感もあったけど…その奥に間違いなく硬いものがあった。

 

 そして、この頭の切れ方。これは…硬いものの角に頭をぶつけてしまった時の切れ方だ。血の出方や痛みでなんとなく分かる。角があって、鉄の質感の何か。そして、異常なまでに噛まずに全てを呑んでいる2人。加えて大食い。これは…もしかするかもしれない。

 

 だが、正直それが間違っていた場合は単に失礼なだけになってしまう。勝てないからって難癖をつける、そんな印象を恋太郎ファミリーの皆に持たせたくはない。何か…何か良い方法はないか。恋太郎に止血してもらい、さらに頭に包帯を巻かれながら考える。

 

「いよいよ決勝戦!お題は…ラーメン‼︎また、決勝戦はポイント2倍です!」

 

「じゃあ河流…俺は皆のお腹を撫でに行くから…じゃないと吐きそうで…!」

 

「……言うなよ吐き気出てきちゃったじゃんか…ッ‼︎」

 

 ちくしょう。思考を回したり歩き回る事で吐くの我慢してたのに。それ言われたら思い出しちゃうだろ。

 

「じゃあ河流も撫でようか?」

 

「お言葉に甘えます」

 

 そりゃあ撫でてくれるってんなら撫でてもらいますよオレぁ。あったり前だろ恋太郎がお腹撫でてくれるんだぞ⁉︎従うだろ…!でもなんとかこの秘密を確かめる手段があれば…でもお腹…でも秘密…お腹…!

 

「よーしよしよし…」

 

「うへへへへ…へへへ…えへへへへ…」

 

 結局ここでひと足先にお腹をちょっと撫でてもらうことにしてあへあへしていると、地面スレスレの位置に視界がきた事で…ふとチャンコ爆錦の足元に赤い何かが見えた。ん?見間違いか?あれは……ふむふむ。なるほどな。謎が解けた。

 

 オレはちゃんとこの目でチャンコ爆錦が飲み込む姿は目撃済みだ。だが、飲み込んだはずの赤身があいつの足元から出てきた。これは…ほぼ黒だろ?

 

 すぐさまスタッフの人に声をかけ、チャンコ爆錦がどこか怪しいと言う情報、それまでの経緯を伝えた。半信半疑だったスタッフもオレの額の傷を見て目つきが変わっているし、いける。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 決勝のステージへと向かうチャンコ爆錦に大きな声で話しかける。先ほどの事や頭の包帯のことで、少し周りがザワついているようだ。ちょうど良い。視線が集まるに越したことはない。

 

「チャンコ爆錦!」

 

「ん…なんだチャンコ?」

 

「さっきはぶつかってごめん…!謝りかけてはいたけど、すぐ気絶しちゃって言い切れなかったし…!」

 

「それなら良かったでチャンコ、しかしその頭の包帯…大丈夫でチャンコか?」

 

「あぁ、この傷のおかげで分かったからな…!足元を見ろ!チャンコ爆錦ッ!

 

「…なにチャンコ?足元に一体何があるチャンコ…ッ⁉︎」

 

 …そう。チャンコ爆錦の足元には、彼が食べたはずの赤身のマグロと散らばった米があった。

 

「何よアレ…寿司?」

 

「赤身…なのだ?」

 

「先ほど私が食べた寿司に酷似している。類似度は99%」

 

 先ほどよりも大きくざわつく会場。皆が食べているのを目撃していただけに、それが足元にあることで何かがおかしいという話が広がっていく。ここに来て大食いチャンピオンに発覚した不正疑惑に、会場が大きく沸いている。

 

 え?スムージーの薬は不正じゃないのかって?あぁ…アレは…なんか恋太郎が差し替えてたらしいぞ?リムジンに乗った頃には予備で作ってた一切薬がないやつに差し替えて、捨てるのが勿体無い薬入りの方は保管されてるってさ。まぁこれも思考読み取ったからなんだけど。薬に頼って勝ったみたいな悔恨を残したくない…か。そう言われると納得だわ。

 

 …確かに不正っぽいもんな…薬。…ちょっと安易に力を求め過ぎた事に反省しないと。最終的にチャンコ爆錦みたいになるかもしれなかった事を思えば、恋太郎の選択は大正解だったと言う事だ。

 

 

 

 

 

 

 

「バカな…タンクから漏れるはずは無いチャンコ…!…はっ‼︎」

 

 …いや凄い簡単に白状したな⁉︎でも運が良かった…これで粘られてたらヤバかった。

 

「…やっぱりな!あれだけ噛まずに飲んでたのは…こういう事だったんだろ⁉︎」

 

「やけに身体がデカいと思ったら…!」

 

「[巨人ではなく人工の巨人であったか]」

 

 即座にチャンコ爆錦の身体を確認したスタッフが、レッドカードを掲げた。そんなの使うんだ。

 

「なななんとーッ!衝撃の事実が発覚しました!あの大食いチャンピオン、チャンコ爆錦は首から下げたタンクに直接食材を入れる事で食べたかに見せていた、偽物のチャンピオンだったのです‼︎なお、確認の取れたチャンコ爆錦は当然失格とします!」

 

 意気消沈、とばかりに項垂れるチャンコ爆錦。少し焦っているかのような動きのタケコ・スーパーデラックス。多分タケコも同じ仕掛け使ってんなこれ。

 

 スタッフがチェックしたところ、服越しに触れても実際の皮膚のような弾力が返ってきたとのこと。本当か?すっごい怪しいぞそれ…チャンコ爆錦の口元を覆ってたみたいなメイクかなんかじゃないのか?

 

 証明をし切ることは出来ないがほぼ確定でタケコ・スーパーデラックスも黒だ。だって調べた感じチャンコ爆錦とデビューのタイミングが同じだし。ほぼ同じような体型、ほぼ同じような食べ方。それでいてコンビを組んでいる状況。黒だろ。

 

 …まぁ良いか。どっちにせよ、余裕を残した大食いチャンピオン2人から1人に減ったのはかなりデカい。

 

 

「なぜだチャンコ…なぜタンクから漏れたでチャンコ…!」

 

 なぜ漏れたか?そんなの…簡単な話だ。

 

「お前の敗因はたったひとつだぜ…たったひとつの単純な答えだ………

 

「『お前はオレにぶつかった』」

 

「……それだけだぜ」

 

 

 

 

 

 

 

「全くカッコよくないのだ…」

 

「せっかく暴いたのに締まらないわね⁉︎」

 

「[空条のアニキのようにはいかねぇな]」

 

 

 

 

 

 

 

 

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 さて、残る相手は実質タケコ・スーパーデラックスだけとなったものの、それでも強大な事は事実だ。仮にあの仕掛けがタケコ・スーパーデラックスにもあったとしたら…かなりまずいだろう。だが、負けるわけにはいかない。

 

 なお、チャンコ爆錦が勝った際の試合を無効にしない代わりに、チャンコ爆錦が食べた分の量を食べれば良いと言う措置が取られ、当然のようにタケコ・スーパーデラックスはペロリとこれを完食。状況は比較的良くなったものの、それでもまだ立ち塞がる壁は高い。

 

 …とか言いながら、オレ達全員とも恋太郎にお腹を撫でてもらってます。さっき撫でてもらったろって?あれはカッコつけてる間に吐かないためのチャージタイムだったんだが?あぁ…気持ちいい…あへあへへへへへへへ……はっ!胡桃ちゃんを助けに…でも気持ち悪…うぇ…!

 

 

 

 

 

「決勝戦開始です…ッ‼︎」

 

 とうとう始まった決勝戦。首位はタケコ・スーパーデラックス。2位に胡桃ちゃんで、3位に呉莉羅連合ことボスゴリラ。じゃなかった総長。それとユウ君。3位はもう障害じゃないが、連合の頑張りを無駄にしまいと頑張るユウ君。それを見て立ち上がる呉莉羅連合。

 

 そうなんだ…途中で増える分には良いんだ…良い事を聞いた。しかし凄いな呉莉羅連合。なんならオレ達と違って最初から最後まで全員出場だし。下手すれば強敵になり得たかも知れない…!まぁでも一杯食べたあたりでユウ君以外搬送されて棄権扱いになったけど…

 

 

 

 

 

 

 

 

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 食べ切ったラーメンが20杯を超えた頃。あたしの腕はとうとう止まってしまった。そりゃそうだよ。あれだけ休みなしで食べていればそうなってしまう。対して、タケコ・スーパーデラックスはまだまだ余裕がありそうだ。

 

「このアタシでもない限り、全回戦出場なんてとんだ無謀だったのねぇ?ここまで一切温存せず無駄に食べ続けたりして…本当失敗だったわねぇ〜!」

 

「………ッ!」

 

 無理なのは、あたし自身が1番よく分かっていた。変な集団だと、馴れ合うつもりはないと手を跳ね除けた恋太郎ファミリーの皆は、自分が思っていたよりも何倍も食べれる人達だった。

 

 ファミリーの皆への愛情がもたらす味蕾で、米だけを限界まで食べ続けた愛城恋太郎。普段の咀嚼回数の多さによる、顎の強さを活かした好本静。顎の痛みを無理やり堪えて食べ切った清辺津河流。強靭な喉と、高所への恐怖を乗り越えた食欲で自分よりも早く食べ切った栄逢凪乃。劇薬で舌が慣れていると、辛みをものともしなかった薬膳楠莉。辛いものが得意という言葉の通り、過程はなんであれ有言実行してみせた院田唐音。脂肪が胸にもなるという言葉を聞いただけで、まるで別人のように食べる速度を上げた花園羽香里と花園羽々里。

 

 確かに恋太郎先輩の言うように、任せられる部分は任せれば良かった。あの人達のことを信じていれば良かった。自分は…あたしはここまで、ちゃんと優勝しようと食べるあの人達の隣で…ただ無駄に食べているだけだった。

 

 そんなことさえしていなければ。普段のあたしなら。こんなにおいしいラーメン…何杯だって食べられたのに…ッ‼︎

 

 

「「「「「「「「おかわりくださいッ!」」」」」」」」

 

 その時だった。皆の声が会場内に響いたのは。

 

「…な…なんで…」

 

「呉莉羅連合と同じだよ…!俺達ファミリーの全員にこの回の参加権はあるからな…ッ‼︎あとは俺達に任せろ…ッ!」

 

 違うよ。そうじゃ…ないんだよ……。聞きたいのは、なんで途中参加が出来たかとかじゃない。そんなことを聞きたかったんじゃない。あたしが…あたしが言いたかったのは…!

 

「違うよ…ッ!だってあたし…あんた達のことを散々…」

 

「ふんッ!アンタがどう思ってるかなんて知らないわよ…ッ!」

 

「私達にとっては…一緒にここまできたファミリーの仲間なんです…!」

 

「[あなたが側に居てくれたからこそここまで頑張れた]」

 

「『駆けつけたい』と思ってしまったのだから…仕方ない」

 

「母親って!そういうものだからッ‼︎」

 

「オェ…ッ!…く…胡桃だってファミリーの一員なのだ!」

 

「こんなに胡桃ちゃんが頑張ってるんだ…オレ達も頑張らないとな…ッ‼︎」

 

「無駄なんかじゃないよ胡桃。胡桃はさっきも皆に何か言おうとしてたり、お礼だって言ってただろ?言わなくても伝わる気持ちはあるし、言ったからこそ伝わる気持ちもある。ちゃんと胡桃の思いは皆に届いてる。胡桃はずっと…皆と一緒に戦ってたんだ…!

 

「つまり愛の力!」

 

 …皆と一緒にだの…愛だの…そんなものなんの役にって、いつものあたしだったら言ってたかも知れない。けど…決して綺麗事なんかじゃなかった。

 

 だって皆が来たら…また戦いたいって思えたから…‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 どうしても言いたかった事があったので、恋太郎の後にしっかり言わせてもらう。悪いな恋太郎…これだけは言っておきたかったんだよ…‼︎

 

「…もう恋太郎が言ったからさ。オレがこれを言わなくても良いかもだけど…自分の頑張りを否定しなくて良いんだよ。今日胡桃ちゃんが食べた事が、それが無駄だったなんて事は…絶対にない。どんな事だってそうだ。恋太郎が言ってた愛だって、無駄な事じゃない。まぁ今朝のスムージーは…胡桃ちゃんも知っての通り、色々あってオレとしては残念な結果になったけどな。」

 

 

「…隣のタケ野郎が何言っても関係ない。ファミリー皆でこいつに勝って優勝する…それで終わりだ‼︎」

 

「……うん…ッ‼︎」

 

 

 

 

 良い子だ…本当に良い子だ…胡桃ちゃん。しかし…だ。己の胃一つで戦う胡桃ちゃんになんて酷い言葉を…ッ‼︎許せねぇ…許せねぇぞタケコ・スーパーデラックス‼︎

 

 それに…これまでの事が無駄だと⁉︎ふざけるなよ大ズル野郎‼︎この大会…ズルしたお前らを除いた、参加した全ての人間が自前の胃だけで頑張ってきたんだ‼︎さっき運ばれてった呉莉羅連合だって…死力尽くして、必死になって食べてたんだ‼︎それを嘲笑うように、卑怯な手段でまともに食べすらしなかったお前が言うのか‼︎胡桃ちゃんが食べたことが無駄だったと⁉︎ふざけんじゃねぇ‼︎

 

 何が食への冒涜だ‼︎お前自身が‼︎あのチャンコ野郎と同じくらい……食を冒涜してんじゃねぇか‼︎

 

「有象無象が何を言っても敵じゃないわ…!このまま大差をつけて食べ切るだけ…!」

 

 …はっ、確かにそうだな。オレ達は有象無象かもしれない。けどな。これまで皆が…胡桃ちゃんが積み重ねたものは…無駄なんかじゃねぇ‼︎

 

「……ッ⁉︎」

 

 気づいたんだろ?もうそのタンクは限界で入らない…ってな。

 

 …もし。タンクの内容物を外に出せる仕組みが最初からあったとしたら、チャンコ野郎はああも動揺しなかった。外に出す機能がない、むしろ絶対に漏れないように作ったんだろう。安易にタンクが外れないよう、内容物が外に出ないようになっていたに違いない。つまり、大会が始まってから1回たりともタンクの中身を外に出す機会は無かった事になる。

 

 つまり…どれだけ大きなタンクを用意しても、いつかは容量の限界が来るって事だ。胡桃ちゃんと違ってただタンクの中に入れているだけな関係上、消化によるタンクの内容物の減少もない‼︎

 

 案の定だな。ようやく目に焦りが見えた。ラストスパートだ。皆も頑張っている。オレも吐きそうになるのを必死で堪え、ラーメンを口に運ぶだけだ…ッ‼︎

 

 

「さぁ決勝戦も後わずか!もはや両チームとも血まみれです!しかしどちらもこれまで食べた丼の数は同じ!現在の丼に残った麺を食べ切った方の勝ちです!」

 

 …くそ。ここまできて…もう食べられそうにない。オレだけじゃない。皆もそうだ。麺をなんとか口に運ぼうとしている胡桃ちゃんは今にも吐きそうだ。なんだ…恋太郎が近づいて…あっ。そうか。その手があったか恋太郎‼︎やっぱりお前は…最高にカッコいい男だぜ。

 

「…ゴクン!」

 

「…ブハァ‼︎‼︎」

 

「…終了‼︎フードファイトフェスティバル決勝戦!勝ったのは…」

 

 

 

 

「…恋太郎ファミリーチーム‼︎」

 

『ワァアアアアア‼︎‼︎』

 

「なんで…あんた達も限界だったはず…!」

 

「普通なら吐いてましたが…彼女にあ〜んしてもらったものを吐くなんて…俺には死んでも出来ないから…!

 

 まさか。まさか胡桃ちゃんにあ〜んしてもらう事で勝つなんて。確かに恋太郎は、彼女にあ〜んしてもらったものなんて絶対に吐かない‼︎かっけぇな…‼︎

 

 

 

 

 しかし参ったな…優勝賞品のジェラートなんだが…うっぷ。

 

「別腹って…比喩だったんだな…うっ!」

 

「女になったからって何も変わらなかった…うぇ…!」

 

「恋太郎や河流がジェラートを食べれそうにないわね…」

 

「だって限界だし…デザートだけ別カウントとか無理…んむ⁉︎

 

 …ってなんだ⁉︎誰かにストローの先を口に突っ込まれた。恋太郎もだ。突っ込んだのは…胡桃ちゃん⁉︎あれ…ちょっと飲んだらお腹が少し楽になった…?

 

「消化が良くなる薬の入ったスムージーなのだ!」

 

「そりゃあ分かってるけど…でもなんで今なんだ…?」

 

「これ…今朝俺がすり替えたやつ…?」

 

 そう。なんでこのタイミングで?しかも胡桃ちゃんが?頭の中に疑問符が湧いているものの、喋ろうとしている胡桃ちゃんの声に耳を傾ける。

 

「…今なら。今なら薬入りスムージーを飲んでもドーピングにもならないだろ?それならおいしいジェラートだって食べられるし…その。ほら…さっきあんたが言ってたやつさ、今朝のスムージーが残念な結果になったってやつ。これで残念な結果じゃなくなっただろ?無駄なことは何もないって言ってくれたの…あんた達なんだし。

 

「胡桃…ッ‼︎」

 

「く…胡桃ちゃん…ッ‼︎」

 

『『キュン…ッ‼︎』』

 

 良い子すぎる…ッ‼︎これは一本取られたな…とか言うつもりだったのに、なんかもうそういうの言えなくなっちまった。ええ子や…ッ…‼︎

 

 …その後。おいしくジェラートを食べた後、胡桃ちゃんが恋太郎ファミリーの皆とだけでなく、恋太郎との仲が進展したであろう事をなんとなーく確認した後に帰宅する流れとなった。

 

 

 

 

 

 ちなみにタケ野郎とチャンコ野郎はしっかり詐欺師としてテレビでのメディア出演とかが消えたそうな。めでたしめでたし。

 

 





まさかここまで1話が長くなるとは思ってなかったんです…‼︎

話の優先度はどっちがいいか教えてくれよな!

  • 本編を進めてほしいのだ!
  • 掲示板回を一区切りつける方が効率的
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