100?いや、101カノだ!オレがアイツに堕ちるなんて有り得ない(完堕済み) 作:メガネズミ
だいぶゴリ押しのタイトルですが、多分最後の方で理由が分かる人には分かります。
恋太郎を投げ込んでしばらくした辺りで、地面に横たわっていた大量の髪が天へと昇り始めた。いや何が起きてんだ。さっきまでの髪の動きとは明らかに違う。
遙か上空…それこそ宇宙とかに超巨大な美少女や赤ちゃんが出現したなんてことはないだろうから、本能とは違う意思で動いている可能性がある。いやないよな?いくらトンチキ世界だからってそんな唐突に光の巨○みたいな感じで出てきたとか無いよな?無いと良いなぁ…!
登っていく髪をよくよく見てみると、ここ周辺だけから伸びているわけじゃなさそうだ。とんでもない遠くからも…おそらく全ての髪が上に登っていっている。マジかぁ。凄い光景だな…一生に一度見るかどうかだろこんなの。でもこれからの人生考えると絶対無いとは言い切れないんじゃないか?凄いな楠莉先輩の薬。凄いな恋太郎ファミリー。多分これくらいのことなら101回なんて余裕で超えるだろ。
若干の熱気を感じて上を見上げると、髪が燃えていた。何で…って一応分かったけどさ。恋太郎の作戦が伝わってきたから納得できた。そう、『大量の髪を太陽で燃やしてしまおう』作戦!確かにこれなら行き場のない髪をどうにかする事も可能だ。
しかもこれ、最近活動が低下している太陽の問題も同時に解決する方法でもある。髪を薪に焚べるようなイメージで、髪の毛を燃料に太陽の活動を活発にさせる事が出来るのだ。いやよく思いついたな恋太郎。
多分あれなんだろうなぁ…『彼女の生きる星を守るのは彼氏の役目』とか思ってるんだろう。それが基準だと満たせる彼氏そう多くないだろ⁉︎並のラブコメを轢き潰していくつもりか?そんなの出来るの孫○空とかベ○ータくらいだろ。2人は結婚してるしラブコメじゃないしで比較対象でもないけどさ。とりあえずは一件落着か。いやぁ何とかなって良かった。
そう…思っていた。
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最近、羽々里さんの元気がない。前は急に家凸どころか潜んでいる事もあったのに、それが一切ない。羽香里に聞くと、ご飯も全然食べていないらしい。
見立てが甘かった。あれだけ聡明で凛々しく、何より優しい羽々里さんの事だ。自分が今回の件を起こしたとなれば…いったいどれほどの罪悪感を背負うかを、オレは考えきれていなかった。
多少はへこむか反省する程度で、髪が暴走したのだって羽々里さんに悪意が無かったんだからで収まる話だと思ってしまっていた。こんなトンチキ世界だし。
羽々里さんが学校に来なくなってからも何度かメッセージを送っているが、既読にすらならない。『何着せても良いですよ』とか、『したい事があったら聞きますよ?』とか。普段の羽々里さんなら目の色を変えて飛びつきそうな話にだって、全く反応してくれない。
どうしたものか。こういう時本当に無力だ。ただ気持ちに寄り添おうとしたって、羽々里さんの性格を思えばそれだけで解決はしないだろう。何かが要る。あの時の…誠実さを見せた恋太郎が羽々里さんの告白を真摯に受け止め、羽々里さんにも幸せになって欲しいと言って心を溶かしたような、何かが。
……待てよ?そういえばあの時…恋太郎は何で髪を燃やして解決したんだ?別に楠莉先輩とかに、髪の毛が無くなる薬とかを生やしてもらう方法だってあったかもしれない。何であの手段を取った?何か…何かあるかもしれない。あのタイミングでオレが読みとれたのは作戦だけだった。他に要素があるはずなんだ。何か…何か…
あっ。あったわ。ってかそうか…なるほど?それはそのためのものだったのか。オレはそこまで発想が追いつかなかったな…流石恋太郎。さて、だとしたら今日か?皆で羽々里さんの元へ行くことになっていたし。ギリギリで読み取るのが間に合って良かったなこれ。
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ここは花園邸だ。今日はファミリー全員で来ている。まぁ『来てる』のは元々ここに住んでいる羽香里や芽衣さん、羽々里さんを除いたメンツだけど。
「羽々里様…お食事のご用意が…っ…」
「お母様…ちゃんと食べなきゃだめですよ…?あの事件はもう解決したんです…そんなに自分を責めては…」
「……………」
羽香里と芽衣も声を掛けているみたいだけど、やっぱり足りないんだろうな。羽々里さんの罪悪感を軽減する何かがなければ、きっとダメだ。そうだろ?なぁ…恋太郎。
先陣を切ったのは恋太郎だ。ノックをした後、まさか来ると思っていなかったのか困惑する羽々里さんに『どうしても見て欲しいものがある』と言ってスマホを見せた。
どうしても見て欲しいもの…それは、とあるニュース映像だった。内容はこの前の事件について。『なんか髪っぽい良いにおいのやつ地上に溢れ事件』とかいうあんまりにもふざけ切った事件名だが、ここはあんまり関係ない。重要なのはここからだ。
今回の事件、実は街どころか世界規模で起こっていたのだが…それでも死傷者はゼロ。あれだけの災害規模、普通ならいくらか死者が出てもおかしくないのに。理由は簡単だ。オレや恋太郎を守ってくれたときのような、羽々里さんの優しさ。それが全ての人にも同様に発揮されていたということだ。
大量に溢れた髪自体が守ってくれていたおかげで、奇跡的に全員が助かったのだろう。加えて面白いのは…救いがあるのはここからだ。あの事件、世間ではまるでお母さんに包まれているような温もりがあったという事でリピートを望む声が続出している。既に署名活動も進んでいるらしい。いやどうなってんだよ。まぁプラスに働いてるから良いけどさ。
更に。続報としてニュースキャスターが繋げたのは、太陽とか研究所。あの髪のおかげでなんか世界が救われたとの事。そう、先ほども言っていた…『髪を燃やして太陽の活動を活発化させた』解決法だ。
ここまで言えば羽々里さんも分かってくれたはずだ。確かにあの事件は未曾有の大災害だったかもしれない。多くの人を巻き込んだものだったかもしれない。けど、結果的にはこうしてリピートを望む声すら出ている。その上…あの髪のおかげで太陽が活発化したことで、氷河期を回避することができた。これは間違いなく羽々里さんの功績だ。
今回の件がなければ、オレ達が住む世界が無くなっていたかもしれない。それを守ってくれたのが羽々里さんなんだ。
羽々里さんの手を取って、涙ながらに感謝を述べる恋太郎。いやお前も同じくらいすげぇって。まさか…氷河期化も髪の問題も解決しつつ、羽々里さんを罪悪感から救ってしまうなんて。あの時恋太郎がこんな回りくどい方法をとったのは、そういう事だった訳だ。いや本当あの場面でよく思いついたなお前。そういうクレバーなところも好きだ。
「恋太郎…ちゃん…ッッ…‼︎」
…よし。羽々里さんの凍りついた心が溶け出した。よし今だ行くぞ皆!ゴーゴーゴー‼︎少し強引ながらも唐音が扉を開き、続々と皆が入っていく。もちろんオレもだ。
ん?さっきまで恋太郎や羽々里さんと一緒にいたんじゃないのかって?じゃないとあの光景を実況できない?いやいや…頑張れば恋太郎の思念から記憶とか光景くらいリアルタイムで読み取れるし。結構距離近くないと無理だけどさ。まぁそんなのはどうでも良い。
「ちょっと羽々里、いつも能天気のくせに何くよくよしてんのよッ!」
「唐音ちゃん…ッ…!」
「そんな風に落ち込んで…いつものあんたらしくもない…っ」
「胡桃ちゃん…ッ…!」
「独りで閉じこもって悩むのは非生産的で無駄な時間」
「凪乃ちゃん…ッ…!」
「[気に病んでも損でやんす!、元気をお出しよ]」
「静ちゃん…ッ…!」
「家に篭っていてあんまり運動できていないだろう?一緒に汗を流そうよ!」
「育ちゃん…ッ…!」
「美しい私や皆さんを見れば元気になりますわ!」
「美々美ちゃん…ッ…!」
「楠莉も薬を作ってきたのだ!『超元気が出てハイになる薬』なのだ〜!」
「楠莉ちゃん…ッ…!」
「メッセージにも送った通り、オレも羽々里さんと一緒に色々したいですから!」
「河流ちゃん…ッ…!」
代わる代わるに皆から羽々里さんへの言葉を、心を込めて伝える。オレ達は羽々里さんに戻ってきて欲しいんだ。いつもの…ちょっと暴走しがちだけど、いざという時は凛々しくてかっこいい、優しくて素敵で母性溢れる羽々里さんに。
「お母様…。私だって、いつもの楽しそうなお母様に戻って欲しいんですッ!」
「羽香里…ッ…!」
「私めも、羽々里様が…ファミリーの皆さまが幸せそうにしていて下さる事が至上の喜びなのです…!ですから…どうか…!」
「芽衣…ッ…!」
もう…大丈夫だろうな。羽々里さんはほぼ完全に復活した。後は…もうちょこっとだけか。
「羽々里さん、皆…皆あなたのことを待っているんですッ‼︎」
「ふんッ!」
「………っ!」
「うんッ!」
「ですわ!」
「そうですッ!」
「そうでございます」
「[そうなんだぜ‼︎]」
「………唐突に語尾をつけるこの流れは一体何?理解不能…」
「まぁまぁ…なんかそういう流れってことですよ、凪乃さん」
「なのだ!」
「み…みんな…ッ‼︎」
こうして。羽々里さんは完全に復活した。そう、人類の…母として。……いやどうなってんだよこのオチ。訳がわからんッ…‼︎
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「あーまだ小説を閉じないで欲しいのだ!」
「この後ダイジェストでボク達の活躍を話すらしいから…」
「当然だッ!俺の大切な彼女達の活躍を描かないなんて有り得な…」
「尺と投稿時間がギリギリだから明日に回すって紙が」
「ギリギリに投稿するのは非効率的」
「[毎日連載故の行き当たりばったり]」
「まぁ…ダイジェストで流されるよりしっかりやってくれた方が良いものね?」
「お母様…触手プレイを見返したいだけでは…?」
「んじゃそういう訳で…髪回はこれで終わりではないぞよ?もうちっとだけ続くんじゃ!」
「河流アンタ…それ言いたかっただけじゃないの…?」
って事で思ったより文章多くなったので活躍を詳しく書くのは次回‼︎書かずに飛ばすなんてありえない…ッ‼︎
話の優先度はどっちがいいか教えてくれよな!
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本編を進めてほしいのだ!
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掲示板回を一区切りつける方が効率的