100?いや、101カノだ!オレがアイツに堕ちるなんて有り得ない(完堕済み) 作:メガネズミ
いよいよ羽々里さん加入…!
今回書いてたら長くなったので分割しました
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!オレは更にボロボロになって捕まったと思ったらいつのまにか敵ボスが恋太郎に告白していた…!
な…何を言ってるのかわからねーと思うがオレも何が起きたのか分からなかった…
頭がおかしくなりそうだった…空耳だとか聞き間違いだとかそんなチャチなもんじゃ断じてねぇ…もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…!
「ぐ…ぅ……げほッ…げほ…!」
「こっちもこっちで何をどうしたらそうなったのよ⁉︎」
「清辺津…また無茶ばっかりして…ッ!」
…にしても痛い。暗闇の中、焦ってスマホのライトを点けられずに辺りを走り回った結果。あちこちに身体をぶつけまくって身体中ボロボロになったのである。家具の隙間に隠れようとしてぶつけるのはもう懲り懲りだ。金持ちの家の家具ってなんであんなにゴツゴツしてるんです?とりあえず今のオレの見た目は…泥と血でぐしゃぐしゃ、切り傷に加えて打撲と…あと極度の疲労か。
これが満身創痍ってやつか…もう座ることもできないんだが?そのせいで警備員さんが縛り上げもせずに座らせてくれたのに、座った姿勢を維持できずに前に倒れるし。
「…えぇ!ご苦労様です。それにしても…手荒な真似をするような指示はしていなかったはずですが」
「いえ…お言葉ですが奥様。なんと言いますか…この侵入者は勝手に傷ついていったというか…虚偽では無いのです…!」
「……まぁそういう事にしておきましょう」
なんだろう。警備員さんにもすごく申し訳ない…!見た感じ恋太郎も院田さんも傷一つないし、多分花園さんの友人って事で可能な限り傷付けないようにしていたんじゃないだろうか。尚更申し訳ねぇなオイ。
「…愛城恋太郎。とにかく私は…あなたと羽香里の恋を絶対に、何があっても認める気はないわ」
「俺だって…どんな事があっても絶対に諦めることなんか出来ません!羽香里の事を必ず幸せにすると誓ったんです!」
「そう…あくまでも、嘘だらけの綺麗事を吐こうと言うのね」
敵ボスである花園羽々里さんが指を鳴らすと、奥から出てきたのはマッサージチェアっぽい何か。なんと特注の嘘発見機らしい。座った状態で問いに答えると、それが本当かどうかが分かる仕組みだそう。すごい便利。
トップバッターは院田さん。嘘か本当か一目瞭然の質問じゃなければ意味がないと言う事で、カップ数を聞いた花園羽々里さんを思わず二度見したのは許してほしい。いやこの空気感でそんな話題ぶち込むか普通⁉︎
結果はまぁ…うん。些細な嘘を見抜くとは言っていたけど、想定よりだいぶ細かかった。なんだよA寄りのBカップって。そこまで細かく読み取れる機能はなんなんだマジで。ってか座ってねーじゃねーか!今どう見ても降りてから判定してたぞこいつ⁉︎じゃあこれただの音声認識で座席は飾りか…?
次の質問は簡単だ。愛城恋太郎が好きかどうか。サラッと好きと答えた院田さんはウソ判定。えぇ…なんだこの機械?それを耳にした恋太郎が血ぃ吐いてら。あれどういう精神ダメージ?
もしかしてこの発見機…だいぶおかしな性能してるな?さっきの流れを考えれば…ほんの少しでも偽っているとダメ?だとしたら…こうしろってことか?
「院田さん!多分その機械は気持ちを少しでも偽ってたらウソ扱いになる!大好きとかめちゃくちゃ好きとか、その程度じゃダメだと思う!」
「そ…そうは言っても…!じゃあ…あり得ないほど大大大好き!」
『ウソ!ウソ!』
あっまた恋太郎が血を吐いてる。もう死にかけだな。物理ダメージのオレと違って精神的なダメージだから多分回復も早いだろうけど…でもこれ以上傷ついてほしくねぇな。頼むぞ院田さん。気持ちを微塵も偽ってないやつをもう一丁!
「院田さんッ…!」
「あぁもう…ッ!世界で一番大大大大大好きッッッ‼︎‼︎❤︎❤︎❤︎」
『ホント!ホント!』
「唐音ーッッッ‼︎‼︎❤︎❤︎❤︎」
上手くいったみたいだ…!多分試行錯誤しながらちょっとずつ好き度を上げていってたら全部ウソ扱いだったんだろうなぁ…!
「俺も唐音の事が世界で一番大大大大大好きッッ︎‼︎❤︎❤︎❤︎」
「何やってるのよあなた⁉︎」
いやホントマジで何やってるんだお前。まぁ?どうせ溢れ出る愛の衝動が抑え切れないとかそういうやつなんだろうけどさ…ほらみろ一言一句同じじゃねーか。
その後はまぁ…うん。
「この命にかえても必ず幸せにする」「俺の幸せなんかよりも羽香里の幸せの方が大切」「羽香里のためなら何度だって死ねる」「俺は…羽香里の事が世界で一番大大大大大好きッッ︎‼︎❤︎❤︎❤︎」
『ホント!ホント!ぜーんぶホント!』
「ぐぎゃああああああ‼︎‼︎そんなはずないわ…‼︎こんな…こんな誠実さお化けみたいな六股蛆虫男がこの世に存在するはずわけない…ッ!」
はいはい予定調和予定調和。だってオレ達の愛城恋太郎だぜ?嘘発見機って言った時点で大体お察しだったからな…まぁ見えすいたオチってやつだ。あっ。せっかくだしオレも言っとこ。なんか2人でイチャイチャしてるの見てたらすげー寂しくなってきたし。これが愛を叫びたいという衝動か…!
「オレだって…恋太郎ファミリーの皆のためなら死んだっていい!」
『ちょっとだけウソ!ウソ!』
「……あれ?んじゃ…」
「オレを除いた恋太郎ファミリーの皆のためなら死んだっていい!」
『ホント!ホント!』
「こっちかぁ…納得」
…あれ?なんか恋太郎と院田さんがこっちをバッと見た。今の流れでなんかおかしなところあったか?別に当たり前の事だと思うんだけど…だって恋太郎だって似たような事言ってたし。咄嗟にこれが出るのが良くない?大大大大大好きの方が良かった?…確かに。
「…………ッ!」
「清辺津アンタ…後で話があるわ…!」
何やら少し悪い空気を作ってしまった。せっかく恋太郎の身の潔白…潔白かこれ?六股は事実じゃないか?…まぁ潔白(?)を証明できたのに、この空気はいただけない。適当な話題を振って空気を変えようとして、とんでもない知らせが舞い込んできた。
「大変です奥様ッ!羽香里お嬢様が…お部屋の窓から飛び降りようと…ッ‼︎」
その言葉を聞いた瞬間、院田さんが最速で動き出す。花園羽々里さんを人質にしつつ、恋太郎に花園さんを助けに行かせようとしたのだ。「いつまでも待っていられるに決まってる」と恋太郎に伝えて。
そこからの恋太郎の行動は早かった。脇目もふらずに花園さんの部屋に駆け出していく。オレも行きたいが…体が動かねぇ。
その時だった。花園羽々里さんが院田さんに首を絞められたまま花園さんの元へ動き出す。なんてパワー…これが母の愛か。だが負けじと院田さんも引き止めようと頑張っている。これが親友の愛か。
さて。2人の…いや、3人の奮闘を見て動かないわけにはいかないな。ここからオレが出来ることは何か考えてみよう。ほとんど身体は動かないものの、ギリギリ這っていけば窓の縁までは辿り着けるはずだ。
もしも花園さんがなんらかの理由で落下してしまった場合。引っ張り上げられないと判断した時点で恋太郎は間違いなく自分も飛び降りて助けようとするだろう。ってかするな。あいつはそういう男だ。分の悪い賭けでも、それで全てが助かるなら賭けるような男だからな。だがいくら恋太郎とはいえ、この高さから飛び降りては無事で済むはずもない。
何かしら…着地に使えるものがあれば良いんだが。いやもうあるな?既に設置してあったもので…着地に使えるやつが。恋太郎の事だし、オレが気づいてる事なんて大体分かってるはずだ。屋敷の庭には噴水があった。あの水の中なら…2人分の衝撃でも吸収してくれるはず。
考えをまとめつつ、全身を使って這う事でなんとか窓に到着。しかし想定以上に外が暗い。何かしら照らせるものがあれば良いんだが。スマホのライトだけだと距離的に光が弱い。だが他に光るものなんてないぞ?
そう思っていると、花園さんが窓から落下した。幸いギリギリで恋太郎に腕を掴まれて地面に落ちなかったが、このままだと恋太郎も落ちてしまいそうだ。ズルズルと恋太郎の体が窓の外に引っ張られていく。ダメだ。光がないとか言ってる場合じゃない。こうなったら…これしかない。
不意に恋太郎と目が合った。なんで今とか、こっちを向く理由がどうとかじゃない。多分なんとなくだ。あいつもあいつでオレの事をよく分かってる。こういう時に何かしら動こうとしてるのは向こうにも伝わっている。ならすべきことは一つ。今出せるありったけの力を持って、ライトを点けた壊れかけのスマホを噴水に投げる。
「恋太郎…ッ!」
「分かった…ッ!」
良かった。意図は伝わったみたいだ。投げたスマホはクルクルと回りながらも、絶妙なタイミングで正確に噴水を光で照らす。これならほんの少しでも…飛び降りの成功率は上がるはず……ッ!
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「良くやった…よくやったよ恋太郎…ッ!」
無事、着水。まさかあの流れで壁を蹴って進路を変えるなんて。流石だよお前。やっぱり…愛城恋太郎はすごい男だ。
下で待機していた3人が噴水に飛び込み、恋太郎達を引き上げている。約1名溺れていたが、助けようとしたその心だけで十分だ。
下に向かっていった花園羽々里さんと院田さんも合流。その後は…まぁ、あれだ。院田さんが花園さんを叱って。花園羽々里さんに恋太郎が何かを言った。大方命に代えてもってやつだろうか?こんな姿を見せられてまで、花園羽々里さんは恋太郎の本心を疑うような人じゃなかったらしい。
頭を地面にまで下げ…土下座までして。花園さんのことを託そうとしている…のだと思う。多分。だってこの距離だぞ?声なんて聞こえないし。『今恋太郎が考えているであろうこと』と姿から会話を予想しているだけだからな。…合ってたっぽいなこれ。
いやぁ良かった良かった。どうにかなったみたいで何よりだ。
…もしかしたら。もしかしたら、オレなんかが居なくたって。恋太郎達は花園さんを助けられたのかもしれない。今みたいにスマホを投げなくたって、着水出来たのかもしれない。その前だってそうだ。囮になって逃げたのだって、無意味だったかもしれない。そもそもオレが居なければ、あの猫だって来なかったかもしれない。オレに懐いてたらしいし。そうなれば見つかることもなく、囮の必要すらなかったかもしれない。
思わずため息が溢れた。今のは良くない思考だ。切り替えていかなければ。そういえば…後で唐音さんから呼び出しくらってたな…嫌だなぁ。絶対怒られるやつじゃん。確かにあの時は不用意に自分以外とか言っちゃったけど…でも事実だし…どう言い訳したものか。憂鬱な気を紛らわせるために、話し合って解決したであろう恋太郎の方を見る。
………遠目に見える恋太郎は、花園羽々里さんの腕を取っていつにも増して真剣な眼差しでいる。ん?おい待てや。何か変な予感がする。普通なら「羽香里の事は任せてください」だろうけど。なんだ。オレは何を見落としている。
「恋太郎ちゃん私と付き合ってちょうだいッッ!❤︎❤︎❤︎」
…あ。思い出した。そういえばそんなこと言ってたっけか。つまりあれか⁉︎今の恋太郎のあの目は!何か新たに覚悟を決めた男の目は!「そういう事」だってのか…⁉︎いやいや…いくら恋太郎でも…母親になんて…!
ダメだ普通にありそうな気がする。それにもう一つの可能性として、いきなり花園羽々里さんがあのシリアスをぶち壊した理由が…『ビビーン!』、つまり運命の人関連であるならば。
色々と辻褄が合う…合ってしまう…!あっ恋太郎が頭を花園羽々里さんの胸に押し付けられてギュッとされてる。マジかよおい。これは確定事項だな…間違いない。いやぁ…流石に想像してなかったわ…まさか恋太郎ファミリーに加わるのか…彼女の母親が…そっか…。
ダメだぜんっぜん分からん‼︎どうして…どうしてこうなったんだ…⁉︎
次回、清辺津の色々!
ようやく明かされる過去…彼の自己否定精神の根源とは?
次次回でお泊まり開始予定です!
話の優先度はどっちがいいか教えてくれよな!
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本編を進めてほしいのだ!
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