100?いや、101カノだ!オレがアイツに堕ちるなんて有り得ない(完堕済み)   作:メガネズミ

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めちゃくちゃ遅れてしまいすみません…‼︎
評価・感想・閲覧・ここすき!!!!どれも励みになっています…‼︎




第79話:もう二度と…あんな想いは…‼︎

 

 

 なんか久しぶりな気がするな…具体的には4週間弱くらい。前話では羽々里さん達側に視点が移っていたので、一応今の状況のおさらいをしておこう。

 

 

 色々あってカマクル一行に加わることになったオレと恋太郎。いやマジで本当に色々あったんだが、今は省略だ。全部話すと凄い長さになるので、詳しくは前の話を読んでくれ。今はあれから数日経って宿屋に居るって状況だな。もちろん恋太郎と相部屋だ。転倒しまくるオレの介護に必須だから…まぁ仕方ない。オレが恋太郎の恋人って紹介だったのも、相部屋に拍車をかけていそうだ。

 

 

 

 

 あれからの出来事も色々あったが端折らせてもらう。当然のように無で転んだことで馬車から転げ落ちること十数回、歩いていて転倒すること数百回、そのまま連続で転倒してボロボロになること数十回。これでも相当恋太郎が防いでくれたんだけどな。防いでくれてなかったら多分今の十倍はやってる。まぁ異世界だし、地面が整備されてないところも多いから仕方ない。…仕方ないよな?

 

 

 それもあってかカマクル達にはガチの呪い扱いされてしまったけどな。確かに呪いじみてるけどそこまで強力なわけでも……いや強力だわ。普通に考えて、あの恋太郎がガチっているのにも関わらず転ぶって相当だぞ。もしかしてオレの転倒癖って…想定以上にイカれた呪いなのか…⁉︎

 

 

 

 まぁそんな転倒癖だが、何も全くマイナスの面だけしかなかったわけではない。転倒回数が101を越えたタイミングで、イオ姫の方から声をかけてくれたのだ。あまり言葉を発しないイオ姫が…なんと向こうから。「あの…」という非常に短い一言ではあったものの、間違いなくこちらに向けて、心配の情を込めた言葉だった。

 

 

 イオ姫は静のようにあまり声を出せない…というわけではなく、普通に話せていたらしい。だが、城内での扱いや人間関係によって次第に声を発しなくなっていき、今のように殆ど喋らなくなってしまった。

 

 

 それでも、その優しさは健在だったのだろう。あまりに不憫なオレの姿を見て、出会って数日のオレに声をかけてくれたのだ。そこからはあまり声は発さないものの、頷きや目配せのような合図で少しずつ意思疎通を始めることが出来た。声には出していなかったが、目を見開いて美味しそうにオレの作ったご飯を食べる姿はとても可愛らしかった。異世界の話であることを誤魔化しつつも、恋太郎とのエピソードを嬉しそうに語るオレの姿を見て、年相応の女子のように羨ましそうな視線を向けたり、時に驚いたり、笑ったりと。あぁ、この子も普通の女の子なんだな、と分かる数日だった。短い日数ではあったけど、心を通わせることが出来たと思う。

 

 

 

 

 そんなイオ姫だが、今は王国で投獄されてしまっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 まぁオレ達は知ってたけどな。だって物語の流れの一つだし。いやぁ凄い展開だよなこれ。本で読んでてマジでびっくりしたからな。冒険を経て王国に帰国したイオ姫は、無実の罪で捕らわれてしまう。もしも助けることが出来なければそのまま処刑される…という怒涛の展開。

 

 

 物語として楽しんでいるうちは良かったのだが、いざこうやって目の前でやられると…キツいものがある。

 

 

 ほんの少しの期間とはいえ。冒険し、言葉を交わし、一緒にご飯を食べ、同じ時を過ごして、笑い合った相手が無実の罪で投獄されるというのは…あまりに辛い。出来ることなら投獄されないように立ち回ってやりたかったが、無理だ。カマクル達では姫の投獄を止めることは出来なかった。

 

 

 

 …それにオレ達は可能な限り、原作の物語に沿わせなければいけない。そうでなければこの先の展開がどうなるのかが分からず、そのための対処すら出来ない。

 

 目の前で傷つく人がいると分かっているのに、それを止められない。…止めようともしないのだ。あぁ。本ッ当に…辛いな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思い出した。そういえば最初もそんな感じだったな。恋太郎が101回もフラれるのが分かっていたのに、オレは止めなかった。慰めることは出来ていたけど、それだけだ。恋太郎に許されていても、あの時の想いは後悔としてずっと残っている。いや、『残している』が正しいか。あの時の気持ちを忘れないように、二度とあんな想いはしたくないと考えて生きてきたのに。

 

 

「なぁ恋太郎…どうしたら良いだろうな?」

 

「河流…」

 

 

 宿屋のダブルサイズのベッドの上に乗ったまま、恋太郎の膝の中で俯きながら呟くオレ。そんなオレの姿を悲しそうな、悔しそうな感情が入り混じった目で見下ろす恋太郎。

 

 どうしたら良いのか分からない。だってあの時とは違い、物語の流れを大きく崩して困るのはオレだけじゃない。恋太郎が、ファミリーの皆が、元の世界に帰れなくなるかもしれない。

 

 

 それにカマクル達もだ。異世界、それも危険な中世の物語のハッピーエンドに介入するということは、下手をすればバッドエンドに変えかねないということ。もしもオレが良い方向に導こうとして、失敗したら?そう考えれば考えるほど、何をして良いのかが分からなくなる。

 

 そりゃあな?余計なちょっかいを出さずにファミリー優先で帰るのが簡単で、安全で雑に良いんだろう。安牌ってやつだ。

 

 

 

 でも。でもさ。

 

 

 分かるだろ恋太郎。オレの言いたい事が。心で通じ合ってるから、もう伝わってるだろうけど。あえて言わせくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「会って数日とはいえ、イオ姫とは…もう友達なんだよ…‼︎」

 

「……」

 

 

 言わなくたって分かるのは事実だ。でもどうしても言いたかった。言葉に出したかった。だってそうだろ?

 

 

 一国の姫なのに、あんなに優しい子なのに。城の中では良い扱いもされず、ひどい扱いを受けて。それでも誰かに迷惑はかけまいと1人で何もかもを抱え込んで、暗い気持ちを抑えて閉じこもろうとしている健気な女の子を。

 

 

「いつか救われるからって…何もしてやれないなんて…あんまりじゃねぇかよ…ッッッ!!!!」

 

 思わず涙が溢れてきた。ダメだ。一度涙腺が崩壊すると収まりそうもない。あの時と同じ、というわけにはいかない状況なんだ。オレの我儘を通せる訳もない。通せたとして、何が出来る?迷う気持ちで心がざわつく。頭がおかしくなりそうだ。

 

 

 イオ姫を助けてあげたい。何か出来ることをしてあげたい。でも…ファミリーの皆を、恋太郎を危険に晒すのは怖い。そんなオレの迷いを…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ!!!!あんな状態のイオ姫を放っておくなんて…出来ないよな、河流!!!!」

 

「れ…恋太郎ぉお…ッ…‼︎」

 

 

 

 

 簡単に吹き飛ばしてくれる恋太郎。ありがとな。そういうところが本当…

 

 

 

 世界で1番、大大大大大好きだぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まぁでもちゃんとファミリーの皆に確認をとってから、それから何をするかを決めないとな?」

 

「…おう‼︎」

 

 

 

 

 

 なお、オレの涙でびっしゃびしゃになったベッドのシーツを見て、カマクル達に『そういう事』だと勘違いされた。いや違うって!!!!大丈夫だぞ皆‼︎オレだけ抜け駆けは絶対しねぇからな‼︎するとしても全員で…いやそれもう抜け駆けじゃねぇな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 そして現在。物語の流れに沿いながら、鼠を僕とする獣使いが仲間になった事でなんとか城に潜入した、騎士カマクルの説得を受けて決意を改めたイオ姫と共に城から脱走中だ。

 

 

 一旦は皆と合流するという予定だが…どう合流したものか。王都をくまなく探すという手もあったが、流石にそれでは時間がかかり過ぎる…そう思っていた頃のことだった。脱走中のオレ達は、原作のとある場面に遭遇する事になる。敵側の帝国の四天王の1人である紅一点の智将がこちらを援助してくれるという流れなのだが、どうやら様子がおかしい。

 

 

 本来なら智将が出てくるタイミングなのに、なぜかそこにいるのはメイドさん…というか銘戸さん。じゃなかった芽衣さんだ。いやなんで!?!?!?

 

 

「そなた…ただのメイド殿では無いな?」

 

「ふふ…これくらいは見抜いて貰わないと困りますものね」

 

 

 思わず吹き出しそうになったものの、すっ転んだ事で誤魔化せた。ナイス転倒。続いて芽衣さんの陰から現れたのは…なんと羽香里。いやこっちもなんでだよ!?!?!?連続転倒で誤魔化せたから良かったものの、マジでびっくりしたぞ。

 

「そなたは一体…」

 

「かの四天王の1人…と言えば伝わりますか?」

 

 あまりの急展開に連続で転がっていったオレは、カマクル一行を離れてゴロゴロと転がっていく。転がっていく先はカマクル一行からほぼ見えないような方向。いやどうなってんだ。そうして建物の影になるような位置の壁に激突するかに思えたが、激突することはなかった。柔らかい何かに受け止められたのだ。回転の勢いと柔らかい何かに混乱するオレの耳に入ったのは…少し懐かしく感じる声たちだった。

 

 

 

 

「あびゃびゃびゃ!!!!見た皆⁉︎河流ちゃんが自分からママの胸に…ッ!!!!そしてよく頑張ってるわよ羽香里!!!!」

 

「あんまり大きな声出しちゃダメだのだ‼︎」

 

「き…気づかれないように…しないと…」

 

「あの勢いの河流を受け止めたら…相当キツかっただろうなぁ」

 

「ですが力づくで止めても河流さんが怪我をしてしまいますわ‼︎」

 

天から授かった特大エアバッグを所持している花園羽々里が受け止めるのが最適解」

 

「これであびゃってなければ本当に最適なんだけどな…‼︎」

 

「[趣味と実益を兼ね備えているでやんすな]」

 

「羽香里…」

 

 ダメだ分からん!!!!一体何が起きているんだ…ッッッ!?!?!?

 

 




このままだと異世界で計101話を迎えそうな気がしたので想定より巻きます…‼︎細かい部分を楽しみにしてくださっていた方がいたら申し訳ない…‼︎何かしら他に手段がないか模索中‼︎

話の優先度はどっちがいいか教えてくれよな!

  • 本編を進めてほしいのだ!
  • 掲示板回を一区切りつける方が効率的
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