100?いや、101カノだ!オレがアイツに堕ちるなんて有り得ない(完堕済み) 作:メガネズミ
今年中に101話まで辿り着ける…はず…‼︎
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前回までのあらすじ。マジで色々な冒険の末、ようやくクライマックスのシーンが描かれる王都に辿り着いたオレ達。王冠恋物語としてのラストを飾る流れにもって来れたことは素直に嬉しいが…どうしたものか。
一応、これまで通りの感じで言えば上手くやり切れる可能性は高い。今この瞬間だって、物語の通りに進んでいる。イオ姫は疫病の広がる王都の道端に倒れ伏す病人達をその聖なる力で治そうとしているしな。まぁ物語で決まってるとか関係なく、彼女なら治そうとするだろうけどさ。治せると分かっている訳でもないのに、逆に自分が疫病にかかるかもしれないのを承知の上で。病人の手を取るイオ姫。いやぁ…こんな健気な子は中々居ないぞ。本当に報われて欲しいもんだがなぁ。
これまでの姫の力では病気なんて…それも疫病なんて治せなかった。だが。目の前の人をただ助けたいと真摯に願う姫の想いにあの力は呼応したようで、痩せ細って青白くなっていた病人の顔がみるみるうちに生気を取り戻していく。やっぱりだ。これだけの規模の癒しの力を見れば間違いない。ここだ。ここが本当に終着点。ここからの流れを辿れば、物語のゴールには辿り着けそうではある。当初の目的を果たすという意味では、ちゃんと上手くいってはいるんだ。
ただまぁ…な。元の世界に帰れるかどうか、その目処が全く付いていないのは正直ヤバい。冒険の最中、原作から外れないようにしつつもオレや恋太郎、そしてファミリーの皆も情報をかき集めていた。元の世界に繋がる何かがないかと。
結論から言えば、何も無かった。
羽々里さんの情報網、芽衣さんの潜入捜査、楠莉先輩の薬を利用した聞き込み。いや別に違法じゃないぞ?『色々喋りたくなる薬』を取り締まる法なんてこの国には無いからな。セーフだ。多分。
他にも、上手いこと四天王(偽)の立場を利用した羽香里の捜査や、一言一句逃さず覚えている静の王冠恋物語の知識を元にした凪乃の効率的な痕跡探し、唐音と育の冒険者ギルドモノとか、胡桃ちゃんの食への嗅覚を利用した、人が集まりやすい食事処探し。
これがくる飯の流儀か。ってか何言ってんだオレは。変なイメージ出てきたぞ今。なんだよ『異世界に来たみたいだぜ。テンションあがるな〜』って。いやみたいってオレ達本当に来てるんだが⁉︎
ともかくだ。美々美先輩と愛々の美しさを応用した踊り子としての聞き込みとかも中にはあった。ちなみに踊り子と言っても、ドラ○エとかの踊り子とは違うぞ。中世における踊り子は、旅芸人の一種だ。いわゆる色っぽいイロイロがあるのは日銭を稼ぐのも大変な人達だけだったそうだ。スマホ使えない時でも凪乃ペディアのおかげでかなり助かるな本当。
とまぁそんな感じで皆で情報を集めていたんだが、まぁ全然ダメだ。唯一の手掛かりといえば、王冠恋物語の存在くらいか。この物語が最後まで進めば戻れるかもしれない…結局はそれに賭けるしかなさそうだ。
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そこから1ヶ月ほど。姫の治療と薬師達の力によって疫病は完全に収束した。本来であれば2ヶ月はかかるとされていたが、突如として現れた天才薬師によって早期に抗体が発見され、さらにとある商会の協力によって治療薬の増産体制が整っていたこともあって半分で済んだらしい。まぁこれくらいの改変ならセーフだろ…多分。皆だってそれなりに王都で暮らしていた分、そこに住んでいる人たちを少しくらい助けたくなったって所だろうか。そういう所も好きだ。
疫病の終息後、かつて姫を苦しめていた第二王子が投獄された。帝国との繋がりがあった…と言うか思いっきり国王と第一王子に謀反しようとしてたのがバレたのだ。情報を王国へ持って帰ったのは獣使いと盗賊達だ。流したのは帝国の四天王…というか羽香里だな。イオ姫の障害となる第二王子が投獄されたことで、これでハッピーエンド…というわけには行かない。まだ少しだけ、続きがあるんだ。
「まさかこれほど長い旅になるとは思わなかったのう…」
「あたし達もここまでとは思ってなかったよ!」
「オイラ達もでやんす!」
老騎士、獣使い、盗賊の下っ端。
「何度死にかけたか分からなかったな…」
「この旅じゃなくても死にかけてるだろお前は」
「まぁまぁ…確かに河流はそうなりかける事が多いですけど…」
オレ、盗賊の頭、従者モードの恋太郎。
「幾多の困難を乗り越えて…よく此処まで辿り着けたものだ」
「本当に長い旅でした…けれどあの旅は…!まさに、私にとって…夢にまで見しシャングリラ……‼︎」
そして…カマクルとイオ姫。
思えば多くの人と出会い、色々なことを知ったもんだ。長い長い旅路の終わり。それは少し寂しいようで、誇らしいようで。なんだろうなこれ。すげぇ最終回っぽいこと言ってる気がする。いや別に終わりじゃないからな?まぁ良いか。とにかく…これで冒険は終わり。オレ達が出来ることはここまで。あとは、カマクルとイオ姫の2人次第だ。
だって王冠恋物語は、立場を超えた愛の物語だ。ラストを飾るのは冒険が終わった後の、恋のお話なんだからな。
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「上手くいくと良いですわね…」
「上手く行かないと困るのだ!」
「結局帰る手立ては見つからなかったものね…」
「た…大陸の端から…端まで…探しても…噂一つ無い…なんて…」
「存在しない、と考えるのが妥当かと」
「そうなると物語通りになるのを待つしか無いわね…!」
「しかし本当にイオ姫と騎士カマクルはくっつくんでしょうか…?」
「恋太郎君や河流、ボク達の存在がどう影響するかは分からないからね…」
「痕跡が何も見つからなかった以上、残る手段は一つ」
「これで無事に帰れると良いんだけどさ…」
「どうなるんだろうな…2人とも…」
「………」
「静ちゃん…」
現在、イオ姫とカマクルが2人で部屋にいるのを皆で眺めている所だ。あの感じ、場面的にはまさにあのシーンだろう。物語の通りになるのか、それとも。正直不安ではある。立場の差ってのは、そう覆るものじゃ無い。ましてこの世界は創作とも限らない。許嫁を破棄して2人だけで、なんて簡単に言えるもんじゃない。
皆以上に近くで2人を見てきたこともあってか、どうしてもあの2人を『物語の中の登場人物』としては見れそうにない。ちょっとしたことで気が変わってしまうんじゃないかと、今になって焦り出す。思わずグッと強く手を握りしめようとすれば、オレとは違うゴツくて大きな男の手が添えられた。同時に、ビビッといつもの思念が飛んでくる。
なんだよ恋太郎。へぇ…そうか。なら大丈夫か。
少し前。オレがイオ姫に相談を受けた事があったのと同じように、恋太郎もカマクルから相談を受けた事があったらしい。内容は大体同じだった。オレと恋太郎の2人を大きく隔てた壁をどう乗り越えたか。その話を聞いて心底安心した。ならこの先の流れは…もう心配の必要はないか。
「ですが私たちは…愛し合ってはならない定め…!」
「そんな運命など跳ね除けて仕舞えばいい‼︎」
「……‼︎」
「共に行こう…イオ‼︎」
あぁ。良かった。2人は…幸せになれそうだ。
隣を見れば、啜り泣く声が2つ。恋太郎と…静だ。そりゃあそうだよな。王冠恋物語を読み込んでいた2人は、特に来るものがあるだろう。特に静はこの場面に救われたと言ってもいいしな。オレ?大号泣中だが?泣かないわけ無いだろうが。なんだったら水属性の面目躍如とばかりに泣いてるぞ。なんかこう…近いのは友達の結婚式とかそんな感じだろうな。体験した事ないけど。するならオレも同時だろうし。
後ろを振り返った静に習ってオレも後ろを見ると、皆も涙ぐんでいた。あぁ。なんていうか…こうして皆と一緒にハッピーエンドを…2人の行先を見れて良かった。
そう思った瞬間だった。ブツンと意識の紐が途切れて、視界が暗転する。恐怖や驚きを感じる暇もないまま、オレの世界は暗闇に沈んでいった。
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いやビビるわ!!!!死ぬかと思ったぞ。ってかマジで死んだかと思ったわ。あの瞬間、間違いなく一瞬逝ってた気がするくらいには怖かった。
目が覚めるとそこはいつもの屋上で、当然のように皆も居た。どうにも皆は長い夢を見ていたような感じらしい。最初は皆で同じ夢を見ていたのかって話になりかけたが、恋太郎の髪に着いていた髪飾りが従者の少年のものである事を静が見抜いたことで、やっぱり異世界だった説が浮上したのだった。
異世界の記憶に関しては、皆は夢のように少しぼやけているみたいだったが…オレや恋太郎はハッキリ覚えていた。恋太郎はまぁ恋太郎だから覚えているにしても、なんでオレまで覚えていたんだろうか。分からん。
ふとポケットに違和感を感じて手を突っ込んでみれば、硬いものが指先にぶつかった。取り出して手のひらに載せてみれば、そこには雫型の宝石があった。
そっか。相談に乗ったあの日、イオ姫から貰っていたんだった。聖なる力を込めた、世界で一つだけの厄除け。冒険の日々に思いを馳せるように、グッと宝石を握り込む。きっとこの石が記憶を繋ぎ止めてくれたんだろう。ありがとうイオ姫。そして…またな。
なお片手が塞がったことで盛大にコケた事を此処に記す。まぁ両手でいってたらちょうど老朽化した地面の穴にハマって出られなくなってたみたいだしセーフ。ありがとうなイオ姫‼︎オレの呪い…呪い?もだいぶマシになってるぞ!!!!
入りきらなかったので後書きに載せます‼︎
異世界において河流の転倒が酷くなったのは、異なる世界に飛ばされた事でおじいちゃんこと恋愛の神の干渉が限りなく薄くなった為でした‼︎ちゃんと普段働いてくれてるんですねぇ…
話の優先度はどっちがいいか教えてくれよな!
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本編を進めてほしいのだ!
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掲示板回を一区切りつける方が効率的