剣士や魔法使いを夢見たのに、カードバトラーってどういうことですか!?   作:ドラゴンスキー

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プロローグ

例え話をするとしよう。

あなたはダンジョンを探索し、出くわしたモンスターと戦闘を行う。

その時、どのような方法で戦闘をしているのだろうか。

 

剣で斬る。槍で突く。魔法で燃やしたり、凍らせたりする。

大体はそんなイメージだと思う。というか俺がそんなイメージを持っている。

 

この世界で魔力を扱える人は【覚醒者】と呼び、ダンジョンへ潜る資格を得ることができる。

覚醒者は魔力を扱うことができ、能力を得る。

剣や槍を具現化する。魔力を火や雷として相手を攻撃する。

うんうん、王道で実に良いぞ。まさしく俺の思い描くダンジョン攻略だ。

 

俺も覚醒者になるのなら、基本的にどのような能力になっても良かった。強いて言うなら剣が良かったが、槍でも魔法でも大抵の能力なら許せたし、その能力で頑張ろうとも思えた。

 

いや、違うな。憧れていたと言ってもいい。

そう、憧れていた。剣や槍でモンスターとの一進一退の戦いをしたり、大規模な魔法を使い大勢の敵を倒す。そういったファンタジーで、これでもかと言うほどの王道なダンジョン攻略を夢見てた。

だから能力が覚醒する前から剣術や槍術の訓練を受けたし、魔法のイメージトレーニングだって毎日欠かさずに行った。

でも、まさか、俺の覚醒した能力がこんなものなんて夢にも思わなかった―――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『魔剣士ジゼル』召喚ッ!攻撃を防げッ!!」

 

俺が手に持っている複数のカードの中から選んだ1枚を目の前にある(俺にしか見えない)板にたたき付けるようにして置く。すると俺の身体から魔力、あるいは精神力と呼ばれる何かが抜けていくような感覚を覚える。

すると目の前には立派な兜と鎧に身を包んだモノが現れた。その両手には剣というにはあまりにデカい直剣―――――所謂、大剣が握られている。

モンスターから繰り出された爪攻撃をジゼルと呼ばれた魔剣士がその魔剣で受け止める。本来の剣士の戦いであれば爪攻撃を剣で受け流し、返す剣で一刀両断といくところだが背後には俺がいたのでジゼルは防ぐという判断をした。

 

「ジゼル、押し返して攻撃だ!ファイヤーブレード!」

「…………ッ!」

「GUGYAAAAAAAAAAA!?」

 

ジゼルの剣から炎がゴウゴウと吹き出し、魔剣の力が解放される。

その剣の一振りは防御を許さず、目の前の狼と虎を足して2で割ったかのようなモンスターはその攻撃に耐えることができず、力無く倒れ、やがてその身体は煙となって消えた。魔石だけを残して。

俺は戦闘が終了したことを確認したら魔石を拾い上げバックパックへと収納する。

 

『え、何今の』、『ダンジョンでカードゲームしてんのか?w』、『場違いにもほどがあるだろ……』、『気が散るんですけど』、『ダンジョンでの戦闘って言ったら剣とか魔法じゃね、普通』。

 

周りのやつらも戦闘を終了していたらしく、珍妙なモノを見たというか、呆れたというか、そういった目をしている。

 

いや、違うんです!

俺もそう思うよ!コイツなにやってんだって。

でもさ、しょうが無いじゃん!こういう能力として覚醒しちゃったんだから!

 

 

 

 

そう俺、霧札一(きりふだはじめ)の覚醒した能力とは、【カードゲーム】だった―――――――!

 

 

「どうしてこうなった!?」

 





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