剣士や魔法使いを夢見たのに、カードバトラーってどういうことですか!? 作:ドラゴンスキー
始まりはアメリカのモンタナ州に住む男性の一件の通報だった。
曰く、自宅が謎の世界に侵食されている。
最寄りの警察署からその通報の内容に首を傾げながらも警官2人は現場へと向かった。
現場へと到着した警察は驚愕した。
そこには人間の理解を超えた世界が広がっていた。
通報した男の自宅を七色に輝く空間に支配されているようだった。
外からは中の様子が見えず、警官の1人は自分たちだけでは対処するのが不可能だと判断しパトカーについている無線機から応援を呼びに行った。もう一人の警官は、少し見てくる。すぐ戻ると伝え、好奇心に満ちた表情で七色の空間に入っていったが、応援が駆けつけてからも彼が帰ってくることはなかった。
それを知った国はすぐに現場に完全に武装した十数人からなる調査隊を編成し、調査に向かわせたが、帰ってきた人は一人だけだった。その人物が言うには「中へと入った途端、入ってきた入り口が消えた」、「中は迷宮のようになっていて、道に迷った」、「モンスターがいた」。「銃で応戦したがモンスターにはまったく効果がなかった」。
そのような異常な空間の中で起こった出来事を次々に話していくが「他のヤツらはどうなったんだ?」という質問を受けた後、彼はしばらく沈黙した。それまでの振り返りをするように、追悼するように目を閉じた後、ゆっくりと語り出した。「仲間なら……全員食われたよ。中のモンスターどもに」数時間以上における命のやりとりをする現場に居続けたことによる疲労なのか、仲間の死を告げた後は意識を失うかのように倒れ込んだ。
それから、アメリカという世界でもトップを争う大国が総力を上げて、その謎の空間について調査を行ったが、ほとんどのコトが謎だらけで結局分からないままとなった。
分かったことと言えば、内部は迷宮のように入り組んでいるということ。中にはこの世界には存在しないような、獰猛な動物――――モンスターが存在するということ。そのモンスターには近代武器は通用しなかったということ。
ネットでは『宇宙人から侵略されてんじゃね?w』、『異世界と繋がったことによる現象』だとかそういった議論が巻き起こったが、ネットで発言するほとんどの人はアメリカで起った事件で自分たちには関係がないと高をくくっていたが、そういって他人事だとは言えない状況に陥ってしまった。
謎の空間が世界の各地に現れるようになったのである。
アメリカを始めとして、中国、ロシア、ブラジル、日本―――――。
世界の各地に広がり、この問題はアメリカだけのものでなく世界規模の問題となり、この問題に対応するための世界会議が行われ、会議の末、その世界のことを世界共通で自分たちの国を侵略してくる謎の空間―――――
なにせ近代武器が使えないのだ。
このまま何もできず、自分たちの世界がダンジョンに飲み込まれていく様をただ見ているしかないのかと歯がゆい思いを募らせているその時、ダンジョンに取り込まれてしまったものの運良く生還できた人の中に、手から炎を出したり、剣を具現化できるような人たちが現れた。専門家は、ダンジョンの中に満ちあふれたエネルギー、仮に魔力という名前をつけるがその魔力に当てられたことによる影響だという可能性が高いと話している。帰還できた人のなかでも特殊な能力を使える人と使えない人がいて、特殊な能力を使える人のことを人々は【
試しにとダンジョンへ潜った覚醒者の一人が、近代兵武器を使っても倒せなかったモンスターを生み出した炎で攻撃すると簡単に倒せたということから、中にいるモンスターは魔力を通した攻撃だと通用すると言うことが世界に知れ渡った。また、なかにいるモンスターを一通り倒せばダンジョンの浸食を食い止めることができるという仮説が最近では分かった。
それから各国は人が覚醒者となるのを支援して、中にいるモンスターと戦い、倒すことによりなんとか自分たちの世界を守っているーーーー。
それが、今の世界の現状。
そして日本は全体の五分の三は残っているが5分の二はダンジョンに浸食されてしまっていた。しかし、ダンジョンに対する研究と覚醒者の育成が進められてきたことによりそれ以上の浸食をなんとか食い止めることに成功していた。
それから日本は、世界の脅威から国民を守る『自衛隊』とは別にダンジョンの浸食から人々の安全を守る覚醒者の集団『防衛隊』を組織し、民間でもダンジョンの問題を片付ける組織『冒険者』が作られた。
そして、子供のうちから、学生のうちから防衛隊や冒険者となるべく育てられる学校やダンジョンについて調査する研究施設も日本各地に作られるようになった。
なぜ、急にダンジョンが現れたのか。
なぜ、ダンジョンの中にはモンスターがいるのか。
ダンジョンに関係する謎を日本は。世界は知らなくてはならない。
ダンジョンの浸食を完全に消し去り、人々に安全を届けなければならない。
そうして研究者は、防衛隊は、冒険者は今日もダンジョンへ潜る。
この少年、霧札一もまた、そんな冒険者となって人々を世界を守るべく、東京都にある冒険者や防衛隊になるべく子供を育て上げる学校、星導高校への入学を目指す―――――――!
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