ラスティング・フロンティア〜一般ゲーマー、レアモンスターを倒さんとす〜 作:晩やん
「うわあああああああ!」
大きな声で叫ぶ彼の姿が見えた。
【
聳え立つ山へ向けて衝撃波を放つ。剣聖というジョブで初めに手に入れる事が出来るそのスキルは、使用者の熟練度により威力が高まる。遠距離を中心とし立ち回るナギの
剣舞【
刃隠心得【
まずは溶かしていこう。そう考え、大量の巨大火球を漂わせる。上忍として得ることが出来るその忍術は高い威力を誇る。エリアボスは賢い、自分への危機には触ろうとはしないだろう。そこで囲い込み、動きを封じる。忍術の熱で鉄塊が溶けてゆく。
【
空から流れ落ちる従剣たちが巨躯に突き刺さり、貫通する。エリアボスは暴れ、体についていた残骸が落ちる。忍術の熱で鉄塊が溶けてゆく。内側に向けてまた
もしかして………
【
いや、逆に…チャンスかもしれない。
塵の鎧を火球の熱で剥がそうとしていた。意図していない…けどここまで溜まってるんだ…、爆破してぶっ壊してもらおう。思考しながら走り、壁にささっている剣を回収。2本目、あと3本。
…手榴弾が飛ぶ、火球に当たる、爆破する。よし、行け。
大連鎖が起こる、怯むどころでは無い。ぐわん、と傾く。チャンスだよね。うん。3本目を回収、あと2本。残りは拾う必要なし…、戦闘後に。となると…接近しよう。刃隠心得【
根本についた。1本の従剣を防御に回し攻撃を放つ。
「【
————————————切る
完成。ふふ、質の悪い鉄のこけし。300円くらいかな。
「もうそろそろだよ!もう攻撃しにきて!」
ふふ…久しぶりに大きな声だした。
⬜︎ ⬜︎
手を地面に埋め体を支え始める。赤子のように自らを支えられないその残骸はそれでも敵を迎え討とうと構える。そりゃそうか。ただではやられないよな。
辺りを見渡す、攻略のチャンスがないかと無い頭を捻り出す。ふと地面にあった一本の剣を拾い上げると持ち主のところへ戻らんと空へ飛び始めた。
「頼む!飛ばしてくれ!」
【人型投石器】これの使い道は投げるだけじゃねえんだよな。剣の上に乗り、スキルを発動する。足が銀に染まり剣と一体化する。しっかり掴んでてくれよ!飛翔だ!
意思を受けとった剣聖は、手に向けて高速で剣を飛ばす。
【
まずは右手!
【人型投石器】それは地面と足を同化させる事で足を固定し、ありえない程体を曲げれるようになるスキルである。溜めれば溜めるほど威力は高まり、そこから放たれる飛び道具は確定で行動妨害を与える。だがこのスキルはこれだけでは無い。
物を投げなくても振りかぶり動作に移行できる。つまり…
超高威力チョップだ!
加速した肉体は鋭い刃となり敵の腕も丸ごと切り裂く。
っしゃあ!右手いったあ!もうそろそろ【人型投石器】が解ける!最後にもっぱついったらあ!!剣は旋回し骸の左手へと向かう。急速に加速する剣から身が外れそうに……いや外れていいんだ。
「5秒後に操作停止!」
意図を理解した剣聖は一度ボスから距離を離し、急加速させる。さあ、いくぞ…
剣が急停止し、慣性が前に乗り体をつんのめさせる。
前にぶっ飛ぶ!「解除!」
……擬似
両手破壊!後は頼んだ!

⬛︎ ⬛︎
よろけるエリアボスを見て微笑んでしまった。あぁ、やっぱり誘ってよかった。彼は絶対に必要な存在だ。ならば私がここにいる意義を、彼にとって有能である事を、証明してみせよう。
剣を構える。「エンチャント・ヴォーパル」堅く難く固い己の決意を剣に載せる。
【
振り下ろす。その
巨体が
ついでに彼も。こういう時この
さあ、終わりにしよっか
⬜︎ ⬜︎
うおっと、やっぱり剣聖ってすげえな。なれる奴頭がぶっとんでらぁ。
あいつの攻撃で巨体がぶっ倒れた!山削りおしまい、最後の仕上げだ!
「赤、青、黄…三色混合、拳気【過重黒衝】!」
「剣舞【断犀】」
剣と拳の一撃は甲高い音を鳴らし、エリアボスの討伐を告げた。
この頃にはすでに「脳天鉄槌ルート」の発見はされていますが周回勢の中だけで共有されています。