ラスティング・フロンティア〜一般ゲーマー、レアモンスターを倒さんとす〜   作:晩やん

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泣ける


目指せフィフティシア!無果落耀の古城骸前編

 散らばった残骸を見ながら進んでいく。悲惨な戦争が起こったのだと、見ただけで、まじまじと分からされる。「無果落耀(むからくよう)古城骸(こじょうがい)」に挑める最低レベルは「80」、攻略の安定には「90」が必要、らしい。けど敵は、うん………お察し。民間人なのに80レベル行ってる娘ちゃんと、一応99まで行ってる俺、そして我らが剣聖様。いや、まあ負ける訳ないよね。

 

 

 

何気に娘ちゃん強いな。後方支援型かあ。すごい穴がピッタリ埋まる感じ。前衛1、中衛1、後衛1、完璧すぎる。異形の敵もガンガンぶっ飛ばしてける。最高のトリオ!っとわけでも無いけど、ただ強い。でも、1つだけ、悪いところがあるとすれば…()()()()()()()

 

 

『流石に2人は引っ張れない』との事で、剣聖様でひとっ飛び〜〜!はできない、から歩いていかないと。歩く時間がなげぇし!話題が!ない!

 

 

「…娘ちゃん。どうしてフィフティシアに行きたいんだ?理由を聞いても…。」

 

 

なんとか話を繋げないと。静寂が一番きつい!

 

 

「…んー。ふつーに、ただ、行きたいだけ。」

 

 

「ふつう…。」

 

 

「普通ですかいな。」

 

 

普通ってやめてくれ−!これ以上話広げらんねーよ!

 

 

 

「あんたたちは?」

 

 

「強いモンスターがいて、それの情報収集のために、ライブラリに。」

 

 

「ライブラリィ?……あのインチキクラン。お父さんのお店に来てるの見たことあるけど、買い物もせずに…あのガキども…。」

 

 

なんか顔が、般若?みてえだな。笑える、笑えないけど。ライブラリ的には市場調査って感じだったんだろうけどさ、結構な憎悪向けてるなぁ…。親父さんのこと、お店のことは大事に思ってるんだなぁ。って話題ができた!

 

 

「あのさ、俺あんたの店、結構長い間利用しててな。」

 

耳が動いた!これは好印象では!

 

「すごくいい()()()だよな。これとか見てくれよ、あんたの親父さんに作ってもらった足装備なんだ。すっげよな、ゴーレムの素材で作ってもらったんだよ。親父さんの腕前ってすげえよな。」

 

 

身内を褒められれば嬉しい。話題もできて嬉しい。HAPPY & HAPPY !

 

 

「……………………」

 

 

……………?

 

 

 

 

 

「……なんで…鍛冶屋(うち)の事を…。」

 

 

あっ

 

 

「いや、あのその。はい。」

 

 

「……ストーカー?」

 

 

「…ストーカー。」

 

 

ドンびかれた!てか剣聖様は言うなや…。

 

 

正直に言うしか無いかぁ、ごめん親父さん。隠せなかったわ。

 

 

「………その、あんたの父親…鍛冶屋の親父から、実は君のことで依頼があってさ。」

 

 

正直にいうしかないかぁ。

 

 

「君がよくいなくなるから心配らしい、のよ。」

 

 

「…だから私に突っかかってきたんだ。別に隠すことなかったのに……。」

 

 

「ならしっかり親父さんと話してあげてくれ。」

 

 

そういうと少し哀愁?を感じた。

 

 

 

「その、よければね。」

 

 

 

 

 

 

「…………私は、フィフティシアに用はない。道中、目的地近くになったらあなたたちと離れるから。」

 

 

「危険じゃない?娘ちゃん80だし、近距離戦得意じゃないでしょ。帰れる?」

 

 

「うざい。保護者ヅラすんなよ。そもそもこれでも何十回も行ってるっつーの。」

 

 

「目的地は…?」

 

 

「古城にちょっとね。」

 

 

「何のために?」

 

 

「それは!…別にいいでしょ。」

 

 

 

 

再び静寂の時間が訪れる。こういう時は…なんて言えば

 

 

「今日…月が綺麗…だね。」

 

剣聖様が娘ちゃんと目を合わせながら言う。えぇ……。

 

 

「?………そう、ですね?」

 

 

日本文学的な意味とは、捉えてなさそう。文化圏の違いかなぁ。多分お互いに距離を測ってる感じで、うん。初々しいね!

 

 

 

 

 

「その…んー、あなたがつけてる足装備の、説明してもらっても?お父さんが作っているっていう…。」

 

「!」

 

 

 GK-leg:不和雷同

研究所を守護するために作られたガーディアンゴーレムから作られた足装備。不退転の覚悟を持つ時、持ち主に力を与える。ただ1人、長い間、主人の命を守り続ける機械は何にも流されない強さを持っていた。

 

 

「っとこんな感じで」

 

 

「どーいう効果が…」

 

「それは…」

 

「なるほど。じゃあ…」

 

 

思いの外会話が弾む。家族のことだと結構話せるんだ。

 

 

 

 

 

「かやの外…」

 

 

 

 

 

そう言いながら自動操縦し、敵を斬殺する剣聖の声が聞こえてきた。なんだか念を感じる…………気にせんとこ!

 

 

しかし、なかなか辿りつかないなあ。先導してるのは…俺?あっ。俺先頭じゃん。なんも考えてなかった。てかここどこ?

 

 

「ねぇ、ここって」

 

 

そのさきの言葉を聞く前に

 

 

()()()姿()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

周りが闇に包まれる。体が闇に包まれる。

 

 

 

輝く両目が、俺の肉体を捉える。

 

 

 

 

 

 

 

「グルアァァァァアアアアアア!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

『夜の帝王の狩場なんだけど…。』

 

 

『ユニークモンスター「夜襲のリュカオーン」に遭遇しました。』

 

 

ぬおん。うそん。

 

 

大声の咆哮により晴れた闇から七つの最強種(ユニークモンスター)の姿が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やることは1つ!

 

 

 

「逃げるぞおぉぉおおお!!!!!」

 

 

そう叫ぶと、剣聖様が娘ちゃんを拾って空を飛び始めた。俺の役割はNPCを死なせないこと。つまり、肉壁。

 

 

 

「かかってこいやぁああああああ!!!!」

 

 

「グルルルルルラァァァアア!!!!!!」

 

 

いくぞ、1分1秒少しでも長く耐え忍ぶ。

 

 

 

 

 

 

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