TS美少女おじさんは気軽に愛されたいから有名配信者を目指す   作:沙羅

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FPSでドン勝するまで絶食チャレンジPart10《前半》

 

『さぁ、やっていきますか!今日こそはなんか行ける気がするんですよね〜多分。きっと』

 

下を見ればいつも通り見慣れた空が目に入る。そしてそのまま(アバター)はそんな言葉と共に下へと落ちていく。……パラシュートとか付いてるよね?これ。付いてなかったらゲームの前に死ぬから付いてるか。

 

《コメント欄》

・保険かけるなw

・なんかフラグな気もしなく無い

・此処でブチ切れて全部無に返したらおもろい

・エビちゃんおは

・今日もエビってる

・今更だけど何でエビなんだよ

・古参がアピールしてるだけだから気にしなくて良いよ

・十回以上言ってるから気のせいだと思うよ

 

『はい到着っと。では早速地図を確認します。現在地は〜此処かな?赤いとこですね。で、近くの補給スポットはー』

 

もう何十回、いや配信外も含めると何百回はやって来たのでお馴染みの光景だ。ベタすぎるが、親の顔より見た光景と言う奴だろうか。んんっ……そんなネットのありふれた例えはそのまま沈めておいてゲームへと戻ろう。

 

『少し歩けば辿り着くくらいの距離ですね。これは行きたいけど……いや、行くしかないか。この時間無駄なんで考えるより先に行きます』

 

今は全裸なのと変わらない。そんな状態で戦地でぼうっと立っていたらあっという間にハチの巣になる。まぁ、向かった所で武器の取り合いになりそうなんだけど。考える事は皆同じだろうしな。

 

『道中に強い武器とか落ちてないですかね……無いか、無いね。そんなもん無いですよね、ハイハイ知ってましたよーだ』

 

《コメント欄》

・キレんな

・もしあっても先に取られてるだろうな

 

『もう少しかかりそうなんでその間私のね、最近ビックリした事と言うか学んだ事があるんですよ』

 

《コメント欄》

・お、何?

・ビックリした事?

・どしたん話聞こか?

・うんうん

・うんうん

・うんうん

 

『此処トイレじゃないんで、そんな唸らないで下さい。治安そんな悪くなりました?私の配信のコメント欄。男子便所と同レベル?』

 

《コメント欄》

・上手い事言ったと思ってそう

・臭

・エビちゃんのドヤ顔が目に浮かびますわ

・今日はこれで良いや

・脱線するな

・脱●?

・きたない

・久々に漸く来れたら掃溜めからグレートダウンしてて草

 

『私が悪いんだね、コメント拾ったから。話の風呂敷を広げちゃったからいけないんだね!ごめんね!!!!』

 

《コメント欄》

・ええんやで

・しょうがねえなぁ……

・何にビックリした?

・まぁカコちゃんはそう言う娘なのおじちゃんは知ってるから気にしてないよ

・↑こう言うコメントが何げにキモい

・指を指すな

・最近何にビックリしたの?

 

『じゃ、最近ビックリした事。最近ゲームをする様になって、と言うか習慣になってですね。PSが足りないPSが足りないって言われる様になった訳です。実際に言われたのは、"お前がカツ丼を取るのにはまだPSが低すぎる"みたいな感じで』

 

《コメント欄》

・あー成程

・確かにそうかもな

・ま、運も実力の内って言葉もあるぐらいだし、だからこそビギナーズラックって言葉だってあるし一概には言えない

・うんうん

 

『で、私は何言ってるんだろうこの人って思ったんですよ』

 

《コメント欄》

・?

・え、どう言う事?

・そのセリフを今俺は思っている

・まんま投げ返すわw

・ブーメランブーン

 

『だから私は聞いた訳です。P.S.(追伸)が足りないってどう言う事ですか?って』

 

《コメント欄》

・クッソwwwwwww

・そっちじゃねえww

・確かにそれもPSだけれども

・プレイヤースキルなjk

・↑おっさんじゃん乙

・乙って言うのも今時言わないぞ

・令和のオヤジ狩りが始まっててくさ

・オヤジを釣ろうとしてオヤジが釣られる

・この世は残酷だ

・もしかして エビちゃんおじさん説

・こんな可愛い美少女がおじさんだったら俺だって美少女だ

・そんなこと言うなら実際に証明してみろ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……おーい皆!敵と、敵さんと遭遇してるんですけどー』

 

コメ欄が盛り上がりすぎて、肝心の見せ場に気づいて貰えない。おーいこっちこっち!

 

『ちょ、ちょっと待って下さいね?あ、補給ボックスは良いですよ開けちゃって……ハイ、どうぞ』

 

こっち見ろよ!おい!!

 

《コメント欄》

・そう言えばエビちゃんどうなった?

・そうだこれ配信だっけ

・掲示板かと思ってた

・カコちゃんお待たせ

 

『お、やっと見……oh』

 

ガチャンと何かがセットされる音。そしてそんな目の前には、無防備なカモネギ()。そんなの最後まで見るまでも無い。

 

『ヘルプミ──』

 

命乞いも虚しく。数発の銃声の後、俺は体の自由を失いそのまま倒れた。動かなくなった俺を見て奴は何度か屈伸をした後、その場を後にした。

 

『何だアイツ……次は絶対に勝って煽ってやるから見てろよ』

 

ユーザーIDをしっかり覚えた俺に死角は無い。次のリベンジを誓い、更なる戦地へと足を踏み込んだ。

 

 

 

 

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