キングエンジン(魔改造)でキヴォトス闊歩   作:匿名ゴボウ

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 今回短めです。


キングエンジンとはなんぞや?

 

 

 

「“そういえばオールライトさん”」

 

「ん?」

 

「確か戦う前にエンジンのような音が聞こえた気がするんですけど、やはり武器は持っていたんですか?“」

 

 便利屋&傭兵団との戦闘の後、職員室として使っているアビドス高校の一室で、いきなり先生がそんなことを聞いてきた。

 

「いや、武器は持っていない」

 

「”ですよね、普通に拳で戦っていましたし。あ、もしかして身体に何か仕込んであるとかですか!?“」

 

 うお!? なんだこの先生急に興奮し出したぞ!?

 

 い、いや、そういえば先生は男のロマンというものが好きという情報があったな。恐らくそれか…普通に共感できる。私もロボットとか好きだし、何より今使っているキングエンジンも大好物だ。

 

「サイボーグでもないさ。最初に言っただろう? 私には異能があると」

 

「”異能…生徒達のヘイローのようなものですか?“」

 

「あれは異能というよりは、生物としてのニュートラルな力だろう? 異能というのは、そうだな…個体別技能、言うなればユニークスキルと言うものだ。これがな」

 

 そう言って、私はキングエンジンをゆっくりと始動させる。

 

 ___ドッドッドッ…

 

「”ユニークスキル…!”」

 

「この音は心臓の鼓動。鼓動の間隔をトルクと称して、そのトルクを上げれば上げるほど身体能力及び身体の発熱が上昇する異能…」

 

「“心臓の音!? しかも効果がカッコいい!”」

 

「名を『キングエンジン』と言う」

 

「“キングエンジン! 名前もカッコいい! ロマンの塊じゃないですか!”」

 

「HAHAHA! もっと褒めてくれ! しかもこのキングエンジンの真骨頂は他にもあるんだぜ? まぁまだトルクの限界値まで使ったことないから真骨頂などまだ知らんがな!」

 

「“オールライトさん…いや、オールライト!”」

 

「おう!?」

 

 急に呼び捨て!?

 

「“貴方を友と呼んでもいいかい!?”」

 

「オーケイだ!」

 

 あっ、私のバカ!? 何二つ返事してんだ!?

 

「“ほ、他にも能力は!?”」

 

「Hmm…能力と言っていいのかは分からんが、最初に言った通りトルクを上げれば上げるほど身体能力と共に身体が発熱し、体温が上昇する。そうだな…大体バイク程のトルクレベルになるとパンチに火傷の付属効果が期待できる」

 

「”近接なら最強格の異能じゃないか! 聞いた感じ、まるで太陽が戦っているみたいだね!“」

 

「HAHA! 粋な事言うね、先生! しかし私は永遠に地上を照らす太陽とは違って、手に届く範囲の人間しか助けられないのさ」

 

「”そんな事はないさ!”」

 

 うお、急に立ち上がった?

 

 立ち上がった先生は未だキングエンジンを使っている私の手を両手で握る。

 

「“人を救う、これは誰にでもできる事じゃない。力を持つ者が、自分にとっての正しい正義を突き通す事で出来ることだと私は思う。私には力は無い。でも、私が正しいと思える正義は突き通す覚悟がある。君にもある筈だ。ヒーローを志したいと思った、そのオリジン! 『オールライト(全てを照らす)』の名を名乗ろうと思ったその原点が!”」

 

「原点…オリジン、か」

 

 本当にこの先生は…いっそ気持ち悪いを通り越して逆に好きになれる性格だな、全く。

 

 奇しくも私がオールマイトのようになりたいと思ったそのきっかけである漫画に出てくる単語を次々と出して…そうだな、私には原点がある。その身任せのオールマイトムーヴだって、私は無意識にその憧憬の真似をしているだけなんだ。

 

 しかしそれが楽しかった。私にとっての楽しい行いで、人が救えることがもっと楽しかった。

 

「…HAHA、参ったな。成人男性に迫られて、悪く無いと思ってしまっている私がいる」

 

「“うぇ!? そ、そんなつもりじゃないんだけど!?”」

 

「HAHA! 分かってるさ! 揶揄っただけさ。その通り、私には憧れがある。全てを救い、平和の象徴と呼ばれた最高にクールな男に私はなりたいと思ったんだ。思い出させてくれてセンキュー、先生」

 

「“大した事はしてないよ。ただ、私は好き勝手趣味について話しただけだしね”」

 

 そういえば先生の趣味が暴走してから始まったんだったな、この話。

 

 しかし、この話が出来て、私はとても有意義に思えた。

 

 何故なら、今の話を得て私はより一層傭兵稼業に勤しもうと思ったからだ。

 

 想いではなく、決意。半端な決意ではない、正真正銘、これからの人生に影響するケツイ。

 

「決めた、これから私は先生の依頼ならどんな依頼が舞い込んでも最優先に受けてやる。これは礼だ、ありがたく受け取っていてくれ」

 

「“本当かい? それならこれから遠慮なく頼るとするよ!”」

 

「もしアンタが困った時はいつでも呼びな! その時はすぐ駆けつけてこう言ってやる! ___私が来た! ってね!」

 

 

 






 先生にキングエンジンの説明する回(生徒達は学習中)。
 ロマン溢れるキングエンジン(魔改造)になら先生は食いつくと思ったよね。
 で、皆さんご存知のオールライトさんの由来は『All light』。直訳すると『全ての光』だけど、私はこれを『全てを照らす』という意味にして付けました。オールマイトと似てて良い感じでしょう?
 オールライトさんの憧憬はご存知周知のオールマイト。シンプルに最強のヒーロー、平和の象徴である彼の存在自体を憧れに持っている。しかし力の無かった前世では悪い事象が目の前で起ころうと見て見ぬふりをしていたけれど、力のある今世では進んで治安維持に努めているヒーローの卵となりました。
 なんか分からないけど、ブルアカのオリ主って先生に確信を突かれるシーンがほぼ全ての作品にあるから、このオールライトさんは先生によってオリジンを思い出して欲しいっていう思いが出てきましたね。短めですが書いちゃいました。
 (因みに完結では)ないです。

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