生きる怨霊の地上生活   作:にけth

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追魂体質②

 気が付けば朝だった。昨日は普通にわいわいして弾幕の練習をして何故か謎の瞑想タイムを作られて……

 あ、あと私にお酒を勧めた魔理沙が霊夢に殴られてたね。前の私の記憶にないし、そのうち買って渡すつもりだから味知りたかったんだけど

 

「紫…さん。昨日何してたの?」

「一昨日と比べて距離遠くないかしら?」

 

 昨日と同じ部屋で起きた、服を着てから霊夢を探しに歩いていたらいた紫。まぁそんな感じ

 目の前には昨日あったほとんどの出来事の原因。瞑想タイムの間に潰された膝掛け代わりの怨霊の怨みぃ!

 

「昨日、さとりが来たんだけど。なんでトラブルの元になるのが分かりきってる旧地獄の主に話たの?」

「結構いろいろあるのよ。具体的にはどんなトラブルになったのかしら?」

 

 トラブル…何も無いね。相手がさとりじゃ無ければ寝込みを襲われてた可能性高いけど

 

「どうせ、能力やら式神やらで監視してたんじゃないの?」

「あら?バレちゃった?」「ほらー」

 

 さとりの元に来たのが式神だったらしいし、部下?配下?はいるのだろう。それじゃあ見張ってる可能性高いよね

 

「まぁいいか、文句の言い方はそのうち学ぶよ。それで?話戻すけど昨日何してたの?」

「まぁ、ほとんど貴方の体の検査と検証よ。これサンプルよ、持っておきなさい」

 

 紫が15センチ程度の密閉されたガラスの容器を渡してきた。中には2センチくらいの肌色で丸くない豆のような物が入っている

 

「何これ?」

 

 よく見たら青い筋も見える

 

「あなたの体を再現した追魂体質の肉体よ」「ヒェッ」

 

 何当然のようにカトリックとかで禁止されてる事やってるの!?

 

「後で試したい事があるから、霊夢に話す前にあなたに話したのだけど……」

「妖怪って…恐ろしい……」

 

 ◇ ◆ ◇

 

 博麗神社の正面側に出ると掃除をしている霊夢がいた。何故か凄く安心する

 

「黄泉が真っ青だけど。あんた何したの?」

「実験動物を見せただけよ」

 

 ネズミ扱いかぁ……

 

「追魂体質の性質を調べたいのよ。私は魂に追ていく性質ともう1つ、魂に適応する性質があると予想してるのだけど…試す手段がなかったのよね」

「だから、こんな物作ったと……」

 

 怖い…普通こんな事平気でやらないよ……

 

「どんな物よ……」「これ」

 

 さっき渡されたガラスの容器を見せる

 中身の、生きてるのかな……

 

「追魂体質を持った黄泉のコピー品よ。黄泉、それに怨霊を取り憑かせてくれない?」

「取り憑くのって罰で禁止にした事じゃないの?」「ちょっとあんた、裏に来なさい」

 

 霊夢が紫を連れていった

 とりあえず怨霊一体憑けてみるか

 

「あ、抜けない。しっかりコピー出来てるんだ…」

 

 なんか嫌だなぁ

 ……なんか目に見えて大きくなってきてない?

 物理法則を完全に無視した体だし、何が起こっても不思議じゃないかぁ

 大丈夫?容器壊れない?もう5センチくらいにまでなってるけど

 

「というか私の体、こんなシンプル化け物だったの?」

 

 前の私は気付かなかったの?

 

「まぁ、そういう事になるわね。多分凄く熱いからそれに触らない方がいいわよ」

「そう?」「そういえばあんたの感覚バグってたわね」

 

 怨霊の温度、80℃くらいらしいね

 

「前のあんた、アリスにここに運ばれて来た時凄い熱出してたのよ。怨霊に取り憑かれていると思ってたのだけてたけど、アリスの伝言も踏まえて結界で囲うだけだったのだけど……」

「あー、確か全然動かなかったんだっけ?イマイチよく分からないよね」

 

 霊夢は帰ってきたけど紫は?

 

「でも確かその時って大量の霊力と核が私に入って来ていたんじゃないの?そっちに理由があるかもよ?」

 

 そういえば怨霊と相性のいい体だったから霊力とかが吸い込まれていったのだと思ってたけど、違う可能性もあるのか……

 一応、怨霊ちょっとだけ壊して核と霊力撒いとこう

 

「容器から出して起きなさい。最低でも半日はかかると思うわ」

 

 紫が帰ってきた。何してたんだろう

 

「思いのほか早かったわね」「あいにく、数字には強いもので」

「何してたの?数字?」

 

 全く状況が読めない

 

「軽い封印よ、条件を達成すると簡単に解除される変わりに強力にするタイプの。小鈴ちゃんの所で読んだ未解決問題を出したのだけど……」

「幻想郷にその問題があるって事は外の世界ではもう解明されているのよ。その手のやり方で私に勝てる訳無いでしょう?」

「なるほどね……」

 

 ……逆に言えばその問題、紫が知らなかったら封印されたままだったって事?殺意高くない?

 

「どうせそのセコい能力で抜け出せたんでしょうけど、まさか正面から突破されるとはね」

 

 『境界を操る程度の能力』だっけ?まぁよく分からないけど確かに出て来れそう?

 

「話を戻すわ。とりあえず早く出しなさい、容器が割れてしまうわ」

 

 あ、忘れてた…もうパンパンだね……

 容器を開け、中身を取り出す。大きくなっているとは言え、まだ手のひらサイズだ

 突如、私の本能が警報を鳴らした

 

「黄泉!投げて!」

 

 全てがゆっくり動いているように見える

 霊夢がお札を投げ、ゆっくりこちらに飛んできているのが見える

 手のひらにあるグロい物が震えたのは分かった。だが、それ以外分からなかった

 なぜ、私は今後ろに飛ばされているのか。なぜ、お腹に激痛が走っているのか。そして、目の前にいる知らない人がなんなのか

 

「『動くな』」

 

 博麗神社の鳥居にぶつかり、目の前が真っ暗になる前に咄嗟に叫べた私は多分天才だろう

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