「さて、もうみんな帰ったけどこの二人をどうするか……」
酒で倒れている霊夢と魔理沙。なんでこの二人だけ?
もしかしてなんか盛られてたりする?
まぁそうだった場合今頃なんか起こってそうだから無いとして、霊夢はとりあえず神社の中に
問題は魔理沙、博麗神社には布団が一枚しか無いらしいし…
私が泊まってた時、霊夢は布団使って無かったらしい
「ウチに運ぶでいいかな」
とりあえず霊夢を広げた布団まで運び、中に入れた
◇ ◆ ◇
「藍、あの光景。どう思う?」
紫は宴会から帰った後、仕事を片付けながら黄泉の様子を見ていた
「微笑ましい光景ですね、友人に布団を着せるために家まで運ぶ。冷静に考えれば一度帰って布団を回収してから博麗神社で寝かせる方が合理的だとは思いますが」
「遠いのに三回も行き来してたら夜が明けちゃうわよ?」
「そうでした」
黄泉の飛行速度は怨霊の速度と同じであるため、早いとは言えない
遅いとは言ってないが……
「ところで、私も同じ状況なら背負ってもらえそうかしら?」
『お前最近マジでどうした?』っと言いたげな目で紫を見る藍
「……どう答えれば満足ですか、『そうですね!』や『気持ち悪いですよ』など。いろいろありますけど」
紫が黄泉の様子を見てはかなりの頻度で話しかけられている藍。さすがにそろそろ鬱陶しく感じてる頃合らしい
「それに、見てるなら手伝ってあげたらいいじゃないですか。博麗神社から間欠泉センターまで、あの子の飛行速度じゃ3時間はかかりますよ」
「結構遠いのよね、そうするわ」
◇ ◆ ◇
「……二度寝しようかな」
朝になった
昨夜、紫が送ってくれた上に魔理沙も家に帰してくれた
まぁついでに妖夢の件の説教くらったけど
瞬間移動能力って本当に羨ましいよ
「今日から活動開始かぁ」
昨夜咲夜にしっかり言ったし、多分紫にもバレてるんだろうからね
とりあえず巡回ルート決めと活動時間……
ルートはその日毎に適当に買えるとして、時間は…
「怨霊の活発化する時間って何時だろ…1〜3時?」
……そもそも知識が無い
前の私の知識って広く浅くだからなぁ、話を合わせる程度の知識しかない
とりあえずしばらく巡回じゃなくてマニュアル作りかな
看板だけ作って怨霊の目撃情報だけ集めようそうしよう
「本借りれる所…いや、普通に霊夢か紫に聞くのか手っ取り早い?」
本を読むにはお金や時間がかかる。だけど代わりに疑問に思っていなかった事まで知ることが出来る
逆に人に聞くのはお金も時間もかからない。でも質問しなかった内容を知ることは出来ない
聞く方のデメリットが小さく見えるが、推理小説などでもあるだろう?
ほんのちょっとした知識が答えに繋がる光景が
それに、本なら借りてる期間中なら何回も読み直せる
「……どーしよ」
自分で調べずに人に聴きまくる習慣が出来たらやだしなぁ
そんな事を考えていると、
「黄泉さんいますか?」
妖夢の声が聞こえていた
浄土の者ならその辺詳しそうだしちょうどいいし聞いてみようそうしよう
「いるよー、入って来てー」「お邪魔します」
◇ ◆ ◇
「何かあったの?」
自分の要件の前に相手の要件、私のは優先度低いしね
「昨日の件のお詫びを」「あー、別にいいのに気にしないで」
一応体の上下がサヨナラしたんだった
追魂体質じゃなかったら死んでたしね
妖夢がおまんじゅうがたくさん入った包みを広げる
「そういえば、私の方はがっつり紫にバレて怒られちゃったけど。どうだった?」
「私の方もそんな感じです…幽々子様から『相手の言い分もちゃんと聞くのよ?』っと……」
「まぁバレたらそうなるよね」
初撃防いで無かったら言い分も何も無かった気が……
とりあえず持ってきてくれたおまんじゅうを口に運ぶ
「……!」
口に入れた瞬間。先ほどまでよ眠さが吹き飛ぶように目が開き、頬に熱を感じた
何気に初めて甘いものを食べるけど、いいなこれ……
「どうでしょうか?」「すごく美味しい!」
「それは良かったです」
前の私も甘いものが好きだったのかな?
いや、逆にほとんど食べた事が無い可能性もある
どっちだ……
「そういえば、なんで昨日一番に紫の名前が出てきたの?」
魔理沙が私の身分?立場?を伝えた時に、『ちなみに紫様は関わっていたりしてませんか?』的なこと聞かれた
普通、ここで名前が出てくるとしたら霊夢だ
いや…魔理沙が『
「実は紫様と私の…上司?の幽々子様の交流がそれなりに深いんですよ、立場ではなく交友的な意味で」
「なるほど……」
上司同士で仲良かったら簡単に話が飛んでくるって事か
「その幽々子って人、昨日の宴会にいたの?」
それなら一通り挨拶したし顔浮かんでくるかもだけど
「いえ、幽々子様はあまり行かないんですよ。気が向いた時だけ来てくれますけど……」
「まぁあくまで遊びやら交流程度の場だろうしね」
「百物語とか、私の反応を見るためにわざわざ出た時もありましたけどね……」
「後ろに幽霊いるのに怖い話苦手なの?」
妖夢には普通のよりかなり大きな幽霊がくっ付いている。どうせだし聞いとこう
「昨日から気になってたんだけど、その幽霊。なんでそんなに大きいの?」
「大きい理由に関してはよく分かりませんが、この半霊。私の体の一部なんですよ」
「……?」
幽霊が体の一部ってなんか…変じゃない?いろいろと
「私の一族、魂魄家は代々半人半霊の子が生まれる家系です。半人半霊は人間と幽霊、両方の特徴を持った種族でして、体温も人よりちょっと低いんですよ」
「変わった家系なんだね……」
私は逆に体温高いし、ちょっと似てるのかな?
もともとそういう体なのと追魂体質によるものなのとでは話が違う気もするけど
「この半霊、夏場はひんやりしていて気持ちいいんですよね」
「何それいいなー!」
私の場合は冬は怨霊抱いて暖まれるけど、夏は本当にどうしようもない
厚着すればなんとかなる冬と、むしろ服を減らさないといけない夏。うん、冷たい方がいいな
「ところでなんだけど、その短い方の剣?刀?はどういう性能してるの?」
切断された怨霊が私の能力の適応外になり、消えていった。お腹ズバンッされた時は長い方だったから良かったけど多分短い方だとお陀仏だったよ
「これは魂魄家の家宝、『迷いを断ち切る剣』である白楼剣です」
「名前かっこよ!」
名付けした人に一言言いたい、そのセンス分けて