既にお読みいただいた方もいらっしゃると思いますが、文字数が足りないので、少しだけ続きの会話も入れようと思います。
会話(八話)『皆が寝静まった後』
以下はルクルットが見たモモンとナーベの会話の内容です。物語には関係ないので読みたい方だけどうぞ。
「しかし、今日のナーベは良かったぞ。人間とも普通に会話できていたし、ルクルットとかいうのがうるさかったがよく我慢した。偉いぞ。」
「身に余る光栄にございます。」
「何か褒美をやろう。罰を与えてばかりではいけないからな。何が欲しい?私にできることであれば与えよう。」
「シモベである私が御方から褒美を欲するなど。」
「ナーベ、私がお前に褒美を与えたいのだ。それとも褒美を与えられるのは嫌か?」
「滅相もございません。それでは、恐れながら昨夜のようにモモンさんとお話しさせていただきたいです。」
「昨夜のように、と言うと朝まで喋っていたいということか?」
「その通りでございます。」
「うーむ、元々私はその予定だったので却下だ。他に何かないか?今であれば聞くぞ?」
「はっ。それでしたら、その、、いえ何でもありません。」
「なんだ?気になるじゃないか。私は途中でやめられるのが嫌いなんだ。言ってみよ。」
「そ、それでは恐れ多くもお尋ねします。その、本日は、な、撫でては頂け、ない、のでしょうか?」
「え?あーーーーー。そ、そうだったな。今日はまだ撫でていなかったな。わかった。それを褒美として与えよう。じゃあ、な、撫でる、、ぞ?」
「ありがとうございます!」
ナデナデ
「そ、それにしてもナーベの髪は綺麗だな。あ!いや別にやましい──」
「あ、ありがとう、ございます……」
「う、うむ。しかしナーベよ、お前が望むのならば毎日でも撫でてやるぞ?ナザリックにいた頃も──」
「はい!ではお願い致します──っ!」
「へ?あ、あぁ、もちろんだとも!これからは毎日お前の頭を撫でてやろう。」
ナデナデ ナデナデ
「きょ、今日はこのくらいでいいか?」
「はっ!ありがとうございます!私如きの願いを叶えていただき、光栄の極みにございます」
「構わないさ。私もこの世界に来てまさかナーベの頭を再び撫でられるとは思っていなかったから、嬉しく思っているぞ」
「そ、それでしたら、い、いくらでも…」
「ちょっと待って。あ、いやコホン。ナーベよ、よく聞け」
「はっ!」
「こういうのは1日1回という縛りがあるからこそ……そう!価値があるのだ!」
「価値…でございますか?」
「そうだ、例えばだが、1日中私がナーベの頭を撫でていたとしよう」
「い、1日中……」
「そうだ。ただそうしてしまった時、私もナーベもそのありがたみを感じなくなってしまうのだ」
「は、はあ……そ、そうで、ございます!!モモン様の仰ることが正しいかと!」
「ナーベ。何か言いたいことがあれば言っても良いのだぞ?あと「さん」な?」
「申し訳ございません。モモンさん。私に異論などございません。モモンさんに1日中撫でて頂けた方が良いなどとは思っておりません!」
「そ、そうか…。つ、つまりだな、私が言いたいのは、ナーベも呼吸をするだろう?しかし、お前は空気に感謝などしない、違うか?」
「はい。しません」
「それと同じことだ。私たちは空気があることを当たり前だと思ってしまっている。感謝を忘れて、空気があることがどれ程幸せなことかに気が付かなくなってしまうんだ。それと一緒で1日に何回も頭を撫でていたら、それはいずれ当たり前になってしまい、価値にすら気付かなくなるものなのだ」
「なるほど!!流石はモモンさんです。つまり頭を撫でるというのは、空気がないところに、空気を送り込む──ということでよろしいでしょうか?」
「う〜ん…?ま、まあそういうことだな。だから頭を撫でるのは1日1回までだ」
シュン「かしこまりました…モモン様」
「だから『さん』だって!」