英雄と美姫の物語   作:ながしながされ

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 未熟者が何を言ってるんだって話なのですが、最近スランプ気味というか書く手が止まりがちになってきてしまいました…



会話(十一話)『深きお考えゲーム』

 アインズはナーベラルの自身に対する考え方を変えようと、別角度から攻めてみることを思いついた。

 

 

「ナーベラル」

 

 

「はっ!」

 

 

「深きお考えゲームでもしようか」

 

 

「ふ、深きお考えゲーム…ですか?」

 

 

「そうだ。これからルールを説明する」

 

 

「はい」

 

 

「この深きお考えゲームは、私が何を考えているのか、というのをナーベラルに当ててもらう」

 

 

「はい」

 

 

「そして、そのゲームが始まったら、私はアインズでもモモンでもなく、そうだな…ナーベラルの部下ということにしよう」

 

 

「ぶ、部下ですか!?」

 

 

「そうだ。そのゲーム中の時は私を部下だと思ってくれ」

 

 

「ぶ、部下…アインズ様が部下…。ですが、そのような不敬なことは──」

 

 

「まて、これは私の深きお考えがあるのだ」

 

 

「深きお考えが!?な、なるほど…。そういうことであれば、かしこまりました」

 

 

「うんうん。それで、そのゲームが始まったら、部下である私がナーベラルに『こういう時、アインズは何をお考えなのですか?』と問いかける」

 

 

「はい」

 

 

「そしたらナーベラルは私に、『アインズ様はこういう時は、こんなことを考えている』というのを教えてくれないか?」

 

 

「はい。ですが、私如きではアインズ様のお考えの全てなど──」

 

 

「いや、全てではなくて良い。ナーベラルが考える、アインズの考えはきっとこうじゃないか、というのを喋って欲しい」

 

 

「か、かしこまりました。しかし、アインズ様。その深きお考えゲームをする際に当たって、私はアインズ様を何とお呼びすれば?」

 

 

「あー、確かにそうか。アインズとかモモンだと、いつも通りで部下っぽくないか。うーーーん。じゃあ、悟、でいいんじゃないか?」

 

 

「悟様ですね」

 

 

「『様』をつけるな。部下に対して『様』は流石につけないだろう?まあ、『さん』をつけるくらいなら許すが」

 

 

「では、悟さん」

 

 

「…………すまん、もう一度言ってもらえるか?」

 

 

「悟さん」

 

 

「………………」

 

 

「悟さん?どうされましたか?」

 

 

「…………やめておこう」

 

 

「…?かしこまりました。それではお名前はいかがなさいますか?」

 

 

「うーん。ナーベラルから何か良い案はないか?これなら呼びやすい、みたいな」

 

 

「では、月光はいかがでしょう?」

 

 

「月光!?なんかかっこいいなそれ」

 

 

「はい。アインズ様は、暗闇でも光を照らして下さった御方であります故、月光が良いかと愚考します」

 

 

「月光か…悪くない。そんな名前のメンバーがいればブループラネットさんと仲が良さそうだな」

 

 

「左様ですか。それでは、ゲーム中はアインズ様を月光とお呼び致します」

 

 

「じゃあゲームを始める前に、少し部下っぽく接してみてくれ」

 

 

「わかったわ」

 

 

「おお、新鮮だな」

 

 

「そう?」

 

 

「何か私に命令を出してみてくれ」

 

 

「それは別に構わないけれど…月光、どうしてあなたは私に敬語を使わないの?私の部下でしょう?」

 

 

「あ、そうか。すまな──すみません。ナーベラル様」

 

 

「まあ、許してあげるわ。今後も敬語を使いなさい」

 

 

「はいっ!ナーベラル様!」

 

 

「う、うん。で、ではそろそろゲームを始めない?」

 

 

「はっ!それではゲームを始めます!アインズが──」

 

 

「待って!!」

 

 

「あぁ、はい。ど、どうしました?」

 

 

「なぜ『様』を付けないの?私の部下なのでしょ?私の部下なら、私が最も敬愛するアインズ様を呼び捨てにするなど言語両断よ」

 

 

「あ、ああ、そ、そうですね。申し訳ございませんでした」

 

m(_ _)m

 

「あ、いえ!!!頭をお上げくださいアインズ様!」

 

 

「いや、私はアインズではなく──」

 

 

「だから『様』を付けなさい!──じゃなくて、えっと、と、とにかく、私如きに頭をお下げになられないで下さい!」

 

 

「あ、そ、そうか、す、すまない」

 

 

「敬語で喋りなさい」

 

 

「え?ああ、そうか、じゃなくて──す、すみません」

 

 

「頭を下げないでください!」

 

 

「え、えっと、ナーベラル、じゃない、ナーベラル様、すみませんでした」

 

 

「あ……いえ、その…ご、ごめんなさい。アインズ様」

 

 

「あれ俺って月光じゃ…」

 

 

「あ、げ、月光?も、申し訳ございませんでした。月光」

 

 

「あれ?待て、一旦待ってくれ」

 

 

「わかった…りました」

 

 

「うん、何でも良いから一旦聞いてくれ」

 

 

「どうしたの?月光?」

 

 

「お互い混乱しすぎだ…」

 

 

「…そうですね」

 

 

「えっとまず、私は何をするんだったか?月光だよな?アインズではなく」

 

 

「アインズ『様』よ」

 

 

「ああ、そう、アインズ様ね。それで、ナーベラルがアインズ様をやるんだったよな?」

 

 

「え?何を言っているの?アインズ様は月光でしょう?」

 

 

「ん?私が月光をやって、アインズ様もやるのか…?」

 

 

「そうよ。ただ、あなたは月光よ」

 

 

「……??訳がわからんぞ。ちょっとゲームのことは忘れてくれ」

 

 

「かしこまりました。えっと……アインズ様…?月光…?」

 

 

「月光も忘れろ。良い名前だったが、混乱してしまう」

 

 

「で、では何とお呼びすればよろしいのでしょうか?……さ、悟さん?」

 

 

「え?悟さん…?あれ、悟さんも私がやる予定だったか?」

 

 

「は、はい。そうです」

 

 

「あれ?そうだったか?悟さんはなんか恥ずかしいから辞めたんじゃなかったか?」

 

 

「悟さんが恥ずかしいと仰ったのですか?」

 

 

「悟さんが言ったのではなく、私がそう言ったのだ…?」

 

 

「…?では、悟さんはどなたなのでしょうか?」

 

 

「それは…私だ」

 

 

「…?アインズ様はどなたですか?」

 

 

「私だ」

 

 

「…?月光は?」

 

 

「私です」

 

 

「…?申し訳ございません。私には何を仰られているのか分かりません」

 

 

「そうだな…今日はよく分からないからモモンガと呼んでくれ」

 

 

「モモンガ様」

 

 

「うん。じゃあ、これで終わりにしよう」

 

 

「かしこまりました──しかし、アインズ様の深きお考えとは一体何だったのでしょうか?もしかしてこれがアインズ様の深きお考え…?」

 

 

「あー、多分そうだな。アインズ様は深きお考えとやらがすごく凄いからな」

 

 

「なるほど!流石はモモンガ様です!」

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