進撃の王国心III   作:いすゞ

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この前買い物行った時にBling-Bang-Bang-Bornを歌う子供がいてニヤけていました











第3話 マッシュ・バーンデッドと新たな友情

 

 

 

これまでのお話

 

幻想郷に突如現れた言峰率いるハートレス達。

言峰に消された霊夢の悲しみの中、ネルはキーブレードを手にし、そこにセイバーと名乗る女性騎士、レミリアの妹フランと協力し安全な場所に避難することになった。

 

そして、レミリアから父エレンを継ぐ新たな旅の幕開けが始まろうとしてる事を知る。

 

こうして、ネル、セイバー、フランの三人の旅が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異空間を走るグミシップ。

 

 

窓の景色をただ眺めるネル。

 

 

 

ネル「…これが世界…」

 

 

フラン「……ねぇ、ネル」

 

 

ネル「ん?」

 

 

フラン「ネルはさ、エレンについて何も知らなかったの?」

 

 

ネル「うん……知らなかったんだと思う」

 

 

フラン「思う?」

 

 

ネル「私、母様からエレンの事について何も聞かされなかった……けれど、どこか記憶では知ってる気がするんだ」

 

 

フラン「記憶?」

 

 

ネル「うん……多分このキーブレード…エレンが使っていたキーブレードから私の中に流れてきたんだと思う」

 

 

セイバー「流れてきた……とは?」 

 

 

ネル「だから、きっとキーブレードが私の中に記憶と力を与えてくれたんじゃないかって思ってる」

 

 

フラン「……ふーん、確かに不思議な武器ではあるけどそんな力もあるんだねー」

 

 

ネル「え?そうかな?」

 

 

フラン「うん!だってそんな不思議な事、私はじめて知ったんだもん!」

 

 

ネル「不思議……なのかな?でも、私がもし本当にエレンの力を継承したのなら、こんな私にも何かできるのかもしれないって思えてきて……」

 

 

セイバー「……」

 

 

 

ネルとフランの会話を静かに聞いていたセイバー。

 

 

 

フラン「まぁ、取り敢えずさ。どこに行く?」

 

 

 

セイバー「一先ず、ネルには更なる強さを身に着けて貰うために、様々な世界でハートレスを倒しつつ経験を積む必要があります」 

 

 

ネル「でも私、一応母様…霊夢からある程度戦闘技術は教わったけど…」

 

 

セイバー「それでも貴方は更に強くなる必要があります」

 

 

ネル「そう…なんだ」

 

 

 

フラン「じゃあ、行くべき世界は……」

 

 

 

その時、ネルの手にキーブレードが光り出す。

 

 

 

ネル「え?キーブレードが……」

 

 

 

 

キーブレードの光が強く輝くと、3人を乗せたグミシップはどこか違う世界へと飛ばされるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当たり前のように魔法が存在し、誰もが当たり前のように魔法が使える世界「魔法界」。

 

卓越した魔法使いたちが所属する魔法局によって管理される社会では、魔法の能力が高ければ社会の上層になれる一方で、能力が低いと落ちこぼれ扱いを受け、さらに魔法が一切使えない魔法不全者は殺処分される厳しい社会でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イーストン校のアドラ寮。

 

 

その部屋の一角で筋トレに励む青年がいた。

 

 

 

「98……99……100!」

 

 

 

青年は筋肉に負荷をかけ、筋繊維が千切れるまで全力でバーベルを持ち上げた。

 

 

そして、ゆっくりとバーベルを元の位置に戻すと、静かに呼吸を繰り返しながら、部屋に置かれた姿見に映る自身の身体を確認した。

 

 

 

贅肉の欠片も感じられない鍛え上げられた筋肉。

 

 

 

一目見ただけで誰もが羨むほどの逞しい肉体だった。

 

 

 

 

「マッシュくん!!大変だよ!」

 

 

 

部屋のドアから青年マッシュの相部屋であるフィンが慌てた様子で駆け込んできた。

 

 

 

マッシュ「どうしたのフィンくん……そんなに慌てて?」

 

 

 

フィンの慌てた様子を見たにマッシュは筋トレを止めた。

 

 

 

フィン「大変なんだよ!学校に黒い影か何かの化け物が現れたんだよ!」

 

 

マッシュ「黒い影の化け物……?」

 

 

フィン「うん!その黒い影の化け物が学校中で暴れ回っているらしいんだ!もう先生達も手に負えなくてさ!」

 

 

マッシュ「先生達でも手に負えない?……それ、僕でも手に負えないんじゃ…」

 

 

フィン「いいから!早く来て!」

 

 

マッシュ「ちょ……ちょっと待って!まだ着替え……!」

 

 

マッシュはフィンに引っ張られながら、急いで学生服に着替えた。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校舎内の廊下で赤髪の青年ドット・バレットがハートレス達と対峙していた。

 

 

 

ドット「倒しても倒しても湧いて出てきやがって!!邪魔なんだよ!!」

 

 

 

彼の放った魔力弾は、ハートレスの集団を吹き飛ばした。

 

 

しかし、すぐに新しいハートレスが現れる共に一斉に襲いかかる。

 

 

 

ドット「ちっ……!」

 

 

 

舌打ちをすると再度杖を振り呪文を唱える。

 

 

 

しかし、その直後に数体のハートレスが飛びかかる。

 

 

 

ドット「やべ……!」 

 

 

 

その時、彼の前で閃光が走りハートレスが消える。

 

 

 

ネル「ここにもハートレスがいるなんて!」

 

 

 

キーブレードを握りしめたネルがドットの前に現れる。

 

 

 

ドット「?き、君は?」

 

 

ネル「それよりもあなたは此処から避難して下さい!ここは私が!」

 

 

ドット「い、いや!女の子一人でこいつ等の相手は…!」

 

 

ネル「大丈夫です!私は強いですから!」

 

 

 

ネルは自信ありげな表情で言う。

 

 

 

「ならここは僕に任せて…!」

 

 

ドット「っ!マッシュ!!」

 

 

 

突然、マッシュがドットとネルの背後に現れた。

 

 

 

ネル「あ、あなたは……?」

 

 

マッシュ「大丈夫だよ!彼の友達だから!」

 

 

ネル「……そ、そうですか?」

 

 

ドット「それよりも!お前に任せろって大丈夫なのか?」

 

 

マッシュ「大丈夫!意外と僕の拳で消えるみたいだから……」

 

 

 

 

そう言うとマッシュは指をポキポキ鳴らした。

 

 

 

ネル「それなら……わかりました!では、一緒にお願いします!」 

 

 

マッシュ「うん、君も気をつけてね?」

 

 

ネルはキーブレードを構えるとマッシュは拳を握る。

 

 

ハートレスがこちらに走ってくると共にネルとマッシュも駆け出しハートレスを蹴散らす。

 

 

 

ネル「はぁ!」

 

 

 

ネルはキーブレードでハートレスを薙ぎ払う。

 

 

 

ネル「っ!まだまだ!」

 

 

 

すかさずキーブレードをぶん回しハートレスを次々と消し去る。

 

 

 

マッシュ「っ!」

 

 

 

マッシュは蹴り技で襲いかかるハートレスを蹴散らす共にネルの横に立つ。

 

 

 

ネル「あ、ありがとう…!」

 

 

マッシュ「君…もしかして…魔法を……?」

 

 

 

その時、マッシュの背後からハートレスが襲いかかるがノールックで拳を突き出す。

 

 

 

マッシュ「……来るのがわかってた」

 

 

ネル「す、すごい……」

 

 

 

ネルは驚きながら言う中、マッシュは静かに目の前の敵に集中する。

 

 

 

マッシュ「さぁ、まだ来るよ?」

 

 

マッシュはそう言いながら構える。

 

 

 

ネル「は、はい!」

 

 

 

ネルはキーブレードを構え直し、マッシュと共にハートレスを倒していく。

 

 

すると、徐々にハートレスの数は減っていく。

 

 

 

ネル「これで……終わり!」

 

 

 

ネルが最後のハートレスを薙ぎ払い、辺りのハートレスは全て消えた。

 

 

 

ドット「す、すげぇ……!」

 

 

 

ドットが二人を見て言う。

 

 

 

ネル「……ふぅ……大丈夫でしたか?」

 

 

 

ネルは二人に向き直ると聞く。

 

 

 

マッシュ「あぁ、大丈夫……」

 

 

ネル「それにしても……あなたは一体…ハートレスを素手で倒すなんて…」

 

 

ドット「そういうあんたもだ。なんだその武器は?それに額のあざがないが…?まさか……あんたは……」

 

 

マッシュ「もしかして…僕と同じ…魔法を…」

 

 

 

 

と、その時校内に悲鳴が上がる。

 

 

 

「きゃー!!」

 

 

 

ネル「っ!悲鳴!?」

 

 

マッシュ「この声は……」

 

 

 

ドット「おいおい、レモンちゃんの声じゃねーかよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3人は悲鳴が上がった方に駆け出す。

 

 

すると、そこには1人の少女を取り囲む生徒達の光景。

 

 

ドット「レモンちゃん!」

 

 

レモン「っ!マッシュくんにドットくん!?お願い、この人達をなんとかして!!」

 

 

 

レモンという少女は泣きながら二人に叫ぶ。

 

 

ドット「ちっ……あいつ等!レモンちゃんを泣かせやがって……」

 

 

ドットは舌打ちをすると、生徒達に向かって駆け出した。

 

 

 

ネル「……私も行きます!」

 

 

 

ネルも続けて駆け出して行った。

 

 

 

すると、突然二人の足元に魔法陣が浮かぶと光出す。

 

 

 

 

ドット「うおっ!なんだ!?」

 

 

 

すると、マッシュが2人の襟袖を掴み後退させる

 

 

 

 

マッシュ「これは、恐らく危険だね…」

 

 

ネル「え……?」

 

 

ドット「……確かに、この感じは……!」

 

 

 

すると魔法陣はレモンの足元に移動すると共に、床が光出す。

 

 

 

レモン「え?きゃあああ!!」

 

 

 

魔法陣の光に飲み込まれたレモンは消えた。

 

 

 

ドット「……れ、レモンちゃん?!!」

 

 

ネル「っ……そんな……」

 

 

マッシュ「一体何が…!」

 

 

ネル「まさか、転移魔法……?」

 

 

すると突然、生徒達がこちらに気が付き3人に襲いかかる。

 

 

ネル「くっ!」

 

 

 

ドット「おい、一体何しやがる!」

 

 

マッシュ「もしかしたら、意識がない…?」

 

 

マッシュは迫り来る無数の攻撃を避けると同時にカウンターでパンチや蹴りを繰り出し、次々と生徒達を倒していく。

 

すると、生徒の体から糸が現れる。

 

 

マッシュ「糸?まさか…」

 

 

その時、頭上から数多の弾幕が降り注ぎ生徒達を吹き飛ばす。

 

 

 

ネル「っ!」

 

 

 

見上げると、そこには空中に浮くフランの姿。

 

 

 

ネル「フラン!?」

 

 

フラン「やっと見つけたよネル!探したんだから!」

 

 

 

フランはネルに抱きつく。 

 

 

 

ネル「いや、今はそれどころじゃ……」

 

 

 

すると、今度はハートレス達が現れ、フランに向かって襲いかかるが、光の閃光と共に再び消滅する。

 

 

目の前に現れたのはセイバー。

 

 

 

セイバー「ようやく見つけましたよネル」

 

 

ネル「セイバー!」

 

 

セイバー「それよりもあの方たちは…!?」

 

 

マッシュ「気を付けて、彼等は何者かに操られてるみたいだ」

 

 

ネル「え?操られてる?」

 

 

 

すると、フラフラした生徒一人が杖を取り出しネル達に魔法攻撃を仕掛ける。

 

 

 

セイバー「……どうやらその様ですね」

 

 

 

すると、生徒達が一斉に魔法攻撃が繰り出し避けることに精一杯になる。

 

 

 

ネル「っ……!」

 

 

マッシュ「一先ず、ここだと分が悪い。逃げよう」

 

 

ドット「はぁ!?お前、レモンちゃんを助けないと…!!」

 

 

マッシュ「このままでは僕たちも危ない」

 

 

ドット「……チッ!わかった!逃げればいいんだろ!」

 

 

 

5人はその場から逃げ出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある教室に逃げ込んだネル達は辺りを見渡す。

 

 

 

ネル「はぁ……とりあずここは安全かな?」

 

 

 

マッシュ「……それで、あの糸は……」

 

 

 

するとセイバーが口を開いた。

 

 

 

セイバー「恐らく、強大な力を持つハートレスの能力です」

 

 

フラン「え?それって……」

 

 

ドット「……どういうことだ?」

 

 

セイバー「この建物のどこかにハートレス達の親玉がいるということです。つまり、その親玉を叩けば操られている人達やハートレスも消滅するかと」

 

 

ドット「とは言ってもこの広い学校の中に一体何処にいるんだよ」

 

 

マッシュ「あの……一体君達は?」

 

 

 

フラン「あ、そうだったね。私はフラン!そしてこっちがセイバー!」

 

 

 

マッシュ「僕はマッシュ・バーンデッド」

 

 

ドット「俺はドット・バレットだ。よろしく」

 

 

ネル「私はネルです」

 

 

マッシュ「ところでずっと気になっていたんだけど、君達の額には痣がない……けど、これは一体……?」

 

 

ネル「痣……?」

 

 

フラン「……痣って何?どういうこと?」

 

 

ドット「どういうことって、君達は生まれつき額に痣がないのか?」

 

 

 

言われてみばとネルはマッシュとドットに線の入った痣が入っていることに気が付く。

 

 

どうやら、この世界の人間は何かしらの理由で額に痣があるらしい。

 

 

 

ドット「君達は一体何者なんだ?」

 

 

ネル「……え、えっと……」

 

 

セイバー「私達は、生まれつき額に痣がないのです」

 

 

ドット「生まれつき……つまり、それは……!」

 

 

マッシュ「僕と同じ、生まれつき痣がない人がいたんだ…」

 

 

ネル「え?マッシュさんも痣がないってこと?でもそれ…」

 

マッシュ「これは描いたものなんだ。本当の痣じゃないんだ…」

 

 

 

すると、突然マッシュが悲しい顔をする

 

 

 

ネル「っ!大丈夫ですか?」

 

 

セイバー「……どうやら、彼もなにかあるということですね」

 

 

ドット「ほう、マッシュと同じ様に生まれつき痣がない奴もいるんだな。だとしても身なりじゃ先生に見つかるとまずいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アドラ寮の制服に身を包み、適当に顔に線を付けたネル、フラン、セイバーの三人。

 

 

ネル「あの、この制服お借りして大丈夫なのですか?」

 

 

ドット「気にするな。目立つ格好するよりかはマシだ」

 

 

フラン「ちょっと!私は体小さいからダボダボなんだけどー!」

 

 

セイバー「フラン、我慢しなさい」

 

 

フラン「ぶー!」

 

 

 

こうして、3人はアドラ寮の学生に紛れ込み、校内を捜索する事にした。

 

 

 

 

ネル「……にしても広い学校だね」

 

 

ドット「あぁ……あらゆる魔法使いを輩出した名門校だからな」

 

 

 

もっもっもっもっ…

 

 

 

フラン「魔法ならフランも使えるよ!」

 

 

 

ドット「え?でも、痣がない奴は魔法は使えないはず……」

 

 

 

もっもっもっもっ…

 

 

 

ネル「さっきから何この音…」

 

 

 

音の方向へ無理向くとマッシュがシュークリームを頬張っている。

 

 

 

ネル「……マッシュさん?」

 

 

ドット「おいおい、お前なんでこんな時にシュークリームなんか食ってんだよ!」

 

 

フラン「うわ!!アンタ1人だけ食べててずるい!!フランも食べたい!」

 

 

セイバー「フラン!そんな事を言ってる場合ではありません!」

 

 

ドット「そうだ!言ってやれセイバーちゃん!」

 

 

セイバー「お腹が空きました!!私にも1つください!」

 

 

ドット「え?」

 

 

 

フラン、セイバーの話を聞いたドットは唖然とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

闇奥深くで目を覚ますレモン。

 

 

 

レモン「うっ……アイタタ…ここは…どこ?」

 

 

 

レモンは辺りを見渡すと、そこは暗い空間。

 

 

 

レモン「確か……あの魔法陣に飲み込まれて……」

 

 

 

すると、突然目の前にハートレスが現れる。

 

 

 

レモン「……っ!」

 

 

 

ハートレスはレモンに向かって襲いかかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校内をくまなく探すが、なかなか見つからない一行。

 

 

 

ネル「全然見当たらないね……」

 

 

ドット「それどころか、化け物どもの姿も見なくなったな…」

 

 

フラン「んー!シュークリームおいしー!」モッモッモッ

 

 

セイバー「マッシュ!もう一つシュークリームを!」

 

 

マッシュ「この気持ちを分かち合える仲間ができて……嬉しい……」パァ

 

 

ネル「何このカオスな空間は……」

 

 

ドット「ったく……こんな時にシュークリームなんか食ってる場合かよ」

 

 

 

その時、何かの気配を察知したネル。

 

 

いる!この近くに!

 

 

 

ネル「皆さん!ハートレスが!」

 

 

ドット、フラン、セイバー「え?」

 

 

 

すると、暗い空間から無数の闇の魔弾が降り注ぐ。

 

 

 

ドット「な、なんだ!?」

 

 

 

ネルはとっさに防御魔法を張り防ぐ。

 

 

 

ネル「一体……なに……っ!?」

 

 

 

振り向くと暗闇の奥に一つ光る目。

 

 

 

それはゆっくりとこちらに近づいてくるとやがて姿を現せる。

 

 

その姿を見たネル達は驚愕する。

 

 

 

ドット「れ、レモンちゃん!?」

 

 

 

ネル「……まさか、ハートレスに乗っ取られた!?」

 

 

 

セイバー「あの雰囲気、どうやらそうみたいです」

 

 

 

レモン「……」

 

 

 

フラフラとした足取りで杖を取り出すとネル達に再び攻撃を仕掛ける

 

 

 

 

ネル「っ!」

 

 

ドット「くっ!レモンちゃん、目を覚ましてくれ!!」

 

 

フラン「ねぇ!あの魔法はなんなの!?なんで彼女はあんな事になってるの!?」

 

 

セイバー「……恐らく、あの魔法はハートレスの能力で、彼女はそれに取り込まれてしまったのでしょう」

 

 

ドット「俺たちの知るレモンちゃんからは知り得ない魔法を使ってやがる…!今度は何をする気だ…」

 

 

セイバー「待ってください。彼女の背後にある回廊の入り口。もしかすると、あそこに入れば元凶が…」

 

 

ネル「っ!」 

 

 

 

ネルはレモンに向かって走り出す。

 

 

 

ドット「おい!待て!!」

 

 

 

フラン「ネル!」

 

 

セイバー「……どうやら、行くしかなさそうですね」

 

 

ドット「ったく……しょうがねぇな……」

 

 

 

3人も後を続く。

 

 

 

すると、レモンが再び杖を振り出すと4人に両手、両足の枷が付けられ動きを封じられる。

 

 

 

ネル「くっ……動けない……!」

 

 

フラン「……っ!」

 

 

 

すると、レモンは杖に魔力を溜めると4人に向けて放つと辺りに爆煙が巻き起こった。

 

 

 

ネル「あれ?無事?」

 

 

 

次に気がついた時にはネル、フラン、セイバーは無事だった。

 

 

 

マッシュ「3人とも大丈夫かな?」

 

 

ネル「マッシュさん!」

 

 

フラン「つか私達よりもドットは!?」

 

 

マッシュ「彼ならあそこ」

 

 

 

指を差した方へ向くと黒焦げになったドットが倒れていた。

 

 

 

ネル「ドットさん!?」

 

 

セイバー「息はあります、彼は無事の様ですね」

 

 

フラン「いやいや、無事ではないと思うよこれ!」

 

 

 

ドットの元へ駆け寄るとフランは水魔法で消火。

 

 

そして、3人はレモンの元へ向かう。

 

 

 

ネル「……」

 

 

 

すると、突然マッシュが前に立つ。

 

 

 

ネル「……っ!」

 

 

マッシュ「レモンちゃんの事は任せて、君達は先に行って」

 

 

ネル「で、ですが!」

 

 

マッシュ「大丈夫、僕なら彼女を傷付けずに助ける」

 

 

ネル「……わかりました。行こうフラン!セイバー!」

 

 

フラン「え!?う、うん……」

 

 

 

 

ネル達は迷わず回廊へ飛び込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

闇の奥深くへと降り立つ3人。

 

 

 

ネル「ここにレモンさんを操った元凶が…」

 

 

セイバー「油断しない様に、何処から来るか分かりません」

 

 

フラン「闇が深いから不意打ちを食らわないように慎重に……」

 

 

 

すると突然現れた闇の魔弾に攻撃される。

 

 

 

フラン「もう来たの!?」

 

 

 

すると、次々と闇の魔法が襲いかかる。

 

 

ネルは防御魔法を展開し防ぐ。

 

 

 

セイバー「……どうやら、そこにいるみたいですね」

 

 

 

3人は武器を構える。

 

 

ネル達は迫り来る無数の魔法を避けると同時に反撃する

 

 

 

フラン「ええい!こんな暗いと攻撃もままならない!こうなりゃ!えいっ!!」

 

 

 

フランは手を上に掲げると辺り一面に光を放つ。

 

 

 

ネル「うわっ!眩しい!」

 

 

セイバー「……っ!」

 

 

 

フランの魔法で闇が晴れ、その中心には1つの影

 

 

 

ネル「あれは……!?」

 

 

 

それはクモ型のハートレスが姿を現す。

 

 

 

セイバー「あれが……!」

 

 

ネル「ハートレス……!!」

 

 

 

セイバーとフランは武器を構える。 

 

 

それを見たハートレスは無数の闇の魔法を繰り出す。

 

 

2人は防ぐも、全てを避ける事は出来ず魔法が直撃する。

 

 

 

ネル「っ!」

 

 

 

跳躍したネルはハートレスの頭上からキーブレードを振り下ろそうとする。

 

 

しかし、ハートレスは素早く避けたと同時にネルに攻撃する。 

 

 

 

フラン「ネル!!」

 

 

 

2人は助けようとするも、無数の闇の魔弾が2人を襲う。

 

 

 

セイバー「くっ!」 

 

 

フラン「っ!」

 

 

 

2人が怯んだ隙をつき、再び無数の魔法が襲いかかる。

 

 

そして、2人の体は地面に倒れてしまった。

 

 

 

ネル「……っ!そんな……」

 

 

 

 

 

絶望したその時だった……

 

 

 

キーブレードから光が放たれ光の刃がハートレスの体を切り裂く。

 

 

すると、ハートレスは苦しみながら後退する。

 

 

 

ネル「どうやら効いてるみたいね!」

 

 

セイバー「ネル!油断しない様に!」

 

 

ネル「わかってる!はぁぁぁ!!」

 

 

 

ハートレスに攻撃を仕掛ける。

 

 

しかし、ハートレスの口から糸が吐き出され、ネルの体に巻き付く。

 

 

 

ネル「しまっ……!」

 

 

 

 

振り解こうとするも、糸は締め付ける力を強めていく。

 

 

 

 

セイバー「ネルを離しなさい!」

 

 

 

そこにセイバーが駆けつけ、剣で糸を切り裂き救出しようとする。

 

 

 

ネル「ぐっ!くううぅ!!」

 

 

 

セイバー(このままではネルが締め付けられて最悪死に至る可能性が…!)

 

 

 

ネル「このぉ!!」

 

 

 

 

ネルとセイバーに近づくハートレスが攻撃しようとした時、頭上から何者かがハートレスの脳天に蹴りを入れる。

 

 

 

???「大丈夫かい?」

 

 

 

セイバー「あ、あなたは…!」

 

 

 

ネル「マッシュさん!」

 

 

 

マッシュ「ごめん、遅くなった」

 

 

 

フラン「アンタ、あの女の子は!?」

 

 

 

マッシュ「レモンちゃんは大丈夫。君達がコイツに一撃を与えたお陰で洗脳は解けたみたいかな?」

 

 

ネル「よかった……」

 

 

 

 

ハートレスは再び糸を吐き出し、マッシュを拘束するが、そのまま体を捻らせ拘束を解いた。

 

 

ハートレスの懐に潜り込んだマッシュは腹部を殴った。

 

 

 

すると、ハートレスはもがき苦しむと共に雄叫びを上げて手下のハートレス達を呼び寄せる。

 

 

 

マッシュ「チッ!」

 

 

 

ハートレス達は一斉に襲いかかろうとしたが、マッシュが拳を地面に叩き込むと、地面が隆起しハートレス達を吹き飛ばす。

 

 

 

ネル「す、凄い……」

 

 

セイバー「……っ!」 

 

 

 

そして、セイバーは剣に光を纏い斬りかかる。 

 

 

しかし、ハートレスの糸で防がれてしまう。

 

 

 

セイバー「くっ!この……!」

 

 

 

すると、ハートレスは口から糸を吐きだしセイバーに巻き付けるとそのまま拘束する。

 

 

 

セイバー「なっ……!?」

 

 

ネル「セイバー!!」

 

 

 

ハートレスはセイバーに糸を吐きつけ、そのまま巻き付ける。

 

 

 

ネル「っ!セイバー!!」

 

 

フラン「ちょっと!アンタ達!」

 

 

 

すると、マッシュが拳による風圧で糸を吹き飛ばす。

 

 

 

セイバー「助かりました…」

 

 

マッシュ「……うん」

 

 

 

そして、再び襲いかかろうとすると突然地面から闇の魔弾が現れ襲いかかる。

 

 

4人は咄嗟に避けるとハートレス達は地面に潜る様に姿を消した。

 

 

 

ネル「何処に行った!?」

 

 

マッシュ「気を抜かないで。まだ、近くにいる」

 

 

 

すると、突如地面から無数の闇の魔弾が襲いかかる。

 

 

 

ネル「うわっ!?」

 

 

セイバー「くっ!」

 

 

 

4人は防ぐも、防ぎきれずダメージを負ってしまう。

 

 

 

フラン「うう……痛いよぉ……」

 

 

 

4人が怯むとハートレス達は再び姿を現わすと同時に襲い掛かる。

 

 

しかし、マッシュルが足で地面を力強く踏みつけると地面が隆起しハートレスは転ぶ。

 

 

 

マッシュ「ネルさん、ごめん!」

 

 

ネル「え?」

 

 

 

マッシュがネルの腕を掴むとともに、ハートレスに目掛けて投げる。

 

 

 

 

ネル「うああああぁ!?!?で、でも!チャンス!!」

 

 

 

飛ばされたネルはキーブレードを大きく振りかぶると共にハートレスを真っ二つに斬り裂く。 

 

 

ハートレスは悲鳴と共に消滅してしまう。

 

 

 

ネル「よし!やった!」

 

 

セイバー「やりましたね」

 

 

 

ハートレスを倒した事で安堵したその時だった。

 

 

突如地面から無数の闇の魔弾が襲いかかる。

 

 

 

 

ネル「っ!危ない!!」

 

 

 

 

4人は咄嗟に避ける。

 

 

 

セイバー「今度は何処に……!?」

 

 

マッシュ「上?」

 

 

 

 

上を見上げると共にそこにいたのは黒いコート着た人物。

 

 

 

ネル「アイツは…!?」

 

 

 

間違いない幻想郷で出会った黒いコート!

 

 

黒いコートはネル達を見下ろす。 

 

 

そして、そのまま飛び降りると同時に闇の魔法を放つと4人を襲う。

 

 

4人は攻撃を避けるが、地面に着地した黒いコートはすぐさま反撃する。

 

 

 

フラン「この!やられっぱなしじゃ!」

 

 

 

フランは魔法で攻撃をするも避けられてしまう。

 

 

 

セイバー「くっ!なんて素早い……!」

 

 

 

すると、黒いコートは4人を囲う様に無数の魔法陣を展開させる。

 

 

 

ネル「っ!まずい!」

 

 

 

ネル達が身構えたその時だった……

 

 

 

マッシュ「っ!!」

 

 

 

彼の蹴りによる風圧で魔法陣が打ち砕かれる。

 

 

 

ネル「マッシュさん!」

 

 

セイバー「……助かりました」

 

 

 

 

黒いコートは舌打ちをしながら後退する。

 

 

そして、闇の魔法で攻撃するも、セイバーの剣による衝撃波で防ぐ。

 

 

 

「……」

 

 

 

マッシュ「ネルさん達の知り合いじゃ…ないんだよね?」

 

 

ネル「うん!寧ろ敵よ敵!!」

 

 

 

 

黒いコートは闇魔法を放つが、マッシュの放つ風圧によってかき消される。

 

 

 

ネル「アイツ……私達に反撃する暇も与えない気……!」

 

 

 

4人が身構えた時、突如として辺り一帯を激しい光が覆う。

 

 

黒いコートは思わず怯むと4人はその隙をついて一気に攻撃した

 

 

しかし、黒いコートはその攻撃を防いだと同時に消失してしまった。

 

 

 

ネル「……っ!」

 

 

 

セイバー「逃げられた……」

 

 

フラン「でも、これで終わった……よね?」

 

 

マッシュ「それじゃ、早くここから出よう」

 

 

ネル「でもどうやって?ここかなり深い場所だと…」

 

 

 

その時、マッシュは少女3人を抱きかかえる。

 

 

 

ネル「え?」

 

 

フラン「な、なにするんだっ!」

 

 

マッシュ「ちょっと我慢しててね」

 

 

ネル「え?あ、うん……」

 

 

 

3人を抱えながらも軽々とジャンプし一気に地上へと戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無事にイーストン校へと帰還したネル達。

 

 

 

レモン「ごめんね、私の知らない所でそんなことになっていたなんて…」

 

 

ネル「ううん、気にしないで」

 

 

フラン「それより……ドットは大丈夫なの?彼、黒焦げになってたけど」

 

 

ネル「うん……でも、命に別状はないって……」

 

 

マッシュ「ドットくんなら保健室で安静にしてるって」

 

 

ネル「そっか……」

 

 

マッシュ「でも君達のお陰で騒動を収めることができたよ。ありがとう」

 

 

ネル「私達は何もしてないよ。それに……」

 

 

セイバー「?」

 

 

ネル「これは、私達だけの問題じゃなかったし……マッシュさんがいなかったら、私達は助からなかったよ」

 

 

マッシュ「あはは……そうかな?」

 

 

セイバー「……」

 

 

フラン「ねぇ、アンタさ。この世界じゃ魔法が当たり前の世界でしょ?なんでアンタは魔法が使えなかったの?」

 

 

マッシュ「何言ってるの使えるよ?魔法」

 

 

フラン「は?」

 

 

マッシュ「それより、これあげる」

 

 

 

話を逸らすかのようにマッシュは懐から取り出した物をネルに手渡す。

 

 

 

ネル「これは?」

 

 

マッシュ「それは、僕の特製シュークリームだよ。食べてみて」

 

 

ネル「あ、うん……いただきます……」

 

 

 

渡されたシュークリームを一口食べると、あまりのおいしさに思わず目を見開く。 

 

 

 

 

ネル「……っ!おいしい!」

 

 

マッシュ「そう?それは良かった」

 

 

セイバー「それにしても彼は不思議な人ですね」

 

 

ネル「うん、魔法が使えるのに使えないって言ってたり……あっと言う間に相手を撃退したり……」

 

 

 

すると、シュークリームから光が溢れる。

 

 

 

ネル「わわっ!何!?」

 

 

 

すると、手からキーブレードも現れる。

 

 

シュークリームから光線が放たれ空に鍵穴が開く。

 

 

 

ネル「っ!」

 

 

 

キーブレードを鍵穴に向けるとキーブレードから光線が放たれると鍵穴を包み込んだ。

 

 

ネル「……え?」

 

 

 

すると、徐々に光線に包まれながら鍵穴が消えていく……

 

 

マッシュ「あの鍵穴は……?」

 

 

ネル「わからない……けど、これで終わったのかな?」

 

 

セイバー「いえ、これは次の旅が始まるのです」

 

 

フラン「ってことは…行かなきゃね」

 

 

マッシュ「もう行くのかい?」

 

 

ネル「うん。次の世界にね」

 

 

セイバー「マッシュ、お世話になりました」

 

 

マッシュ「僕こそ、君達に会えてよかったよ」

 

 

レモン「また会えますか?」

 

 

ネル「きっと会えるよ!」

 

 

フラン「うんうん、ドットが元気になったらまた会いに行くよ!」

 

 

セイバー「それでは、また」

 

 

 

こうして、ネル、セイバー、フランの三人は次の世界へ目指すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荒野の世界で一人空を眺めるアリス・マーガトロイド。

 

 

 

 

アリス「霊夢…あなたも消えたのね…」

 

 

「おや?アリスさんじゃないですか」

 

 

 

突然後ろから話しかけられる。

 

 

振り向くとそこにはフリーザの姿が現れる。

 

 

 

アリス「何しに来たのですか?あなたの役目はここではないはず…」

 

 

フリーザ「ククク、そう冷たくしないでくださいよ。勿論順調に計画は進めてます」

 

 

アリス「だったらなぜ?」

 

 

フリーザ「言峰から聞きました。あの博麗霊夢が消滅したことを」

 

 

アリス「……ええ。霊夢は消えた。私達、機関の邪魔者がまた一人消えて清々したわ」

 

 

フリーザ「そうですか。しかし、あなたは博麗霊夢と昔馴染みのはず…少しの情もないのでしょうか?」

 

 

アリス「情なんて……そんなものはないわ。あの博麗の巫女は自分を守る為に戦ったのよ。そして言峰に負けて散ったそれだけよ」

 

 

フリーザ「……ほほう、本当に冷たい心をお持ちのようで」

 

 

 

アリス「それよりも、例のキーブレード使いが世界を巡り渡っているらしいけど、その対策はしているのかしら?」

 

 

 

フリーザ「ご安心を、例の新人がやってくれるでしょう…」

 

 

そう言うと、フリーザは闇の回廊へと姿を消す。

 

 

アリスは再び空を見上げる。

 

 

 

 

to be Continue






次回は6/20に投稿します

次はソウルイーターの世界へ
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