ポケモン不思議のダンジョン Drop of Mind   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

ハロルドはジオとの戦いを経て、コーディリアの屋敷で休息を取る。
コーディリアはお茶会を開く事を提案し、ウララはその計画に大喜びする。
メイドが紅茶とお菓子を運び、皆は安らぎのひとときを楽しむ。
しかし、ハロルドは未来の危険を考え、仲間の大切さを感じる。
ウララは兄の形見を大切に思い、コーディリアは屋敷を守るこ事誇りを持つ。
お茶会は平和な日常の象徴となり、ハロルド達に癒しをもたらすのだった。


Chapter 19

 だって、冒険が楽しくなってきたんだもの。

 

 Chapter 19

 狙われたしんかポケモン 彼女は何に進化する

                -Evolution-

 

 お茶会を終えて、四匹がゆっくりと身体を休めていた頃……。

 

きゃぁああぁぁぁ! 助けてぇええぇえぇ!

 兎のような耳、ふさふさとした胸元の毛と尻尾。

 珍しい雌のイーブイが、

 洞窟の中でアーボやスカンプーなどの盗賊ポケモンに追いかけられていた。

「お前は色んなポケモンに進化できるんだよなぁ」

「何に進化するか、楽しみだよなぁ」

「やめてっ、やめてぇえええぇぇぇぇぇ!!

 下衆な目でイーブイを見る盗賊ポケモンに、イーブイは恐怖してしまった。

 

 四匹はそんな事は知らず、探索者協会に次の依頼を探しに来ていた。

「さあて、次はどんな依頼にしようかしら」

「おっ、やる気満々だねぇ、お嬢ちゃん」

「だって、冒険が楽しくなってきたんだもの」

 コーディリアがわくわくしながらつながりオーブを検索していると、

 困った顔のイーブイを見つけた。

 

 今、盗賊に追いかけられています どうか助けてください

 場所はヘドロの洞窟です 報酬はモモンのみを3個です

 イーブイ

 

「私と同じノーマルタイプのポケモンじゃない! ねえハロルド、これを受けましょう」

「そうだね。困ってるポケモンは放っておけないからね」

「私も賛成です」

「異議なし!」

 全員一致で、ハロルド達はイーブイを助ける依頼を受ける事にした。

 アーマルドは「いい返事だ」と言った後、ヘドロの洞窟へ行くための地図を渡した。

「じゃ、頑張ってくるんだぞ」

「はーいっ!」

 

 盗賊に追われるイーブイを助けるため、ヘドロの洞窟に辿り着いたハロルド一行。

 この中はどくタイプのポケモンが多いため、

 ハロルドやコーディリアの技は上手く効果が通らないものが多く、

 マクベスとウララが弱点を突いて倒していった。

「こういう時、エスパー技って便利なのね」

「最近ではあくタイプも強くなってきましたが……。あ、ベトベタのワナがありますよ」

 マクベスは上手く罠を潜り抜け、ハロルド達のために罠を外した。

「ありがとね、マクベス!」

「どういたしまして」

 コーディリアが道を歩き、続いてハロルドとウララが彼についていく。

 すると、四匹を待ち構えたかのように、二匹のベトベターが姿を現した。

「あ、これは大丈夫ね」

「大丈夫?」

「マクベスは毒効かないし、ウララはエスパー技使えるでしょ? 余裕よ!」

 コーディリアのその言葉を聞いたベトベターはいきなり襲いかかってきた。

 ヘドロこうげきがウララに命中し、彼女の身体がヘドロまみれになる。

「何をするんですか」

「余所見しないでよね!」

 コーディリアはとびひざげりでベトベターを攻撃するが、効果は今一つなので倒せなかった。

 ウララはコーディリアが攻撃したベトベターにサイコキネシスを放ちとどめを刺した。

 残ったもう一匹のベトベターは、

 ハロルドのみずでっぽうとマクベスのしねんのずつきで撃破した。

 

「よし、この調子で行くわよ!」

「はい!」

 

 四匹はヘドロの洞窟の罠を掻い潜り、敵を倒し、道具を拾い、地下三階へと辿り着く。

 その部屋から、少女の叫び声が聞こえた。

た~~~す~~~け~~~て~~~!

「あっ!」

 なんと、イーブイが巨大化したベトベトンの中に閉じ込められていた。

「な、なんでこんなに大きいの……?」

「多分、ヘドロを吸い取りすぎたからだと思う。じゃなくて! 早くイーブイを助けよう!」

 このままではイーブイがヘドロに飲み込まれてしまう。

 早めに彼女を解放して、依頼を達成しよう。

 ハロルド、コーディリア、マクベス、ウララは、巨大ベトベトンに挑む体勢を取った。

 

「はっ!」

 コーディリアは先制してねこだましで巨大ベトベトンを怯ませる。

「しねんのずつき!」

 マクベスは額に思念を集めて巨大ベトベトンに頭突きを放つ。

 しかし、巨大ベトベトンは余裕で動いていた。

「弱点を突いたのに、なんと固い……!」

「ゲゲゲゲゲゲ」

 巨大ベトベトンは身体をうねらせている。

 反対に、取り込まれているイーブイは苦しそうな表情だ。

「許さない……いくよ! みずでっぽう!」

 ハロルドはみずでっぽうを乱射してベトベトンの身体をびしょ濡れにする。

「これで、どうです!」

 ウララはバッグの中にあるゴローンのいしを投げつけるが、

 何故かベトベトンは何も反応しなかった。

「あれ? 痛がらない? どうして……?」

「……ウララ、それ、ゴローソのいしよ」

あぁぁぁぁぁぁぁ!

 ウララが使った道具は、ゴローンのいしのそっくりどうぐ、ゴローソのいしだった。

 ウソハチ、ウソッキーが食べると美味しいのだが、

 他のポケモンは食べられないとても固いお菓子だ。

「ごめんなさい、ごめんなさい!」

「いいのよ、後は私が倒すから! とびひざげり!」

 コーディリアは高く飛び上がり、巨大ベトベトンをとびひざげりで吹き飛ばす。

 ハロルドは本物のゴローンのいしを遠くから投げつけて攻撃する。

「イーブイさんを返してください! ミストボール・バレット!!」

 ウララは羽毛でたくさんの球を作り、それをサイコキネシスで操り巨大ベトベトンにぶつけた。

 何度も弱点タイプの技を食らったため、巨大ベトベトンは耐え切れず戦闘不能になり、

 囚われのイーブイを解放した。

 

「う……ぅ……」

「だ、大丈夫? 今、ボクが綺麗にするからね」

 ヘドロまみれになっているイーブイの身体を、ハロルドは優しくみずでっぽうで綺麗にした。

 すると、ドロドロのイーブイの顔が見えてきて、イーブイは笑顔でハロルドにこう言った。

「あ、アシマリのお姉ちゃん! 助けてくれてありがとう!」

「お姉ちゃん……? あ、あのねぇ、ボクはこう見えても♂なんだよ?」

「ありがとう、お姉ちゃん! ありがとう、お姉ちゃん!」

ボクはお姉ちゃんじゃないっての!

 ハロルドが自分の本当の性別をイーブイに言ったが、

 イーブイはなおもハロルドをお姉ちゃんと呼んでいる。

 ♀に間違われるのは気にしていなかったが、流石に♀扱いされるのにイラついたのか、

 ハロルドはついイーブイに怒鳴ってしまう。

 すると、イーブイの目に涙が浮かび、泣き出してしまった。

「うっ……ううっ……うっ……」

「あ、ごめんなさい。ハロルドが失礼な事を言って。

 もう貴女は大丈夫よ、盗賊に怯える心配はないわ」

「お、ねえちゃん、ありがとう……」

「どういたしまして」

 コーディリアはハロルドの非礼を詫びるようにニッコリと笑みを浮かべた。

 彼女の顔を見たイーブイはすぐに泣き止んだ。

「さあ、もう帰りましょう」

「……うん!」

 

「はい、モモンのみだよ」

 こうして、ハロルド達は無事にイーブイを助け、彼女からモモンのみを3個貰った。

「イーブイは、色んなポケモンに進化する可能性を持っているんだ。キミは何に進化したいの?」

 ハロルドはイーブイに何に進化するかを聞いた。

 先程は怒鳴ってしまったが、すぐに仲直りしたためやはり子供同士だと言える。

「う~ん、お……兄ちゃんみたいにシャワーズに進化したいし、ニンフィアにもなりたい。

 エーフィやグレイシアにもなりたいな。迷っちゃうよ」

 イーブイは何に進化するか迷っていた。

 候補は特殊攻撃や特殊防御が高い進化先が中心になっている。

 何に進化するかはイーブイそれぞれだが、マクベスは穏やかな声でこう言った。

「貴女の道を誰かが決めては分かり切った事になります。

 本当に自由に進化したいのであれば、貴女の心のままに進化してください」

「ありがとう、メタグロスおじちゃん!」

「……どういたしまして」

「それじゃあ、またね~!」

「何に進化するか、楽しみだわ」

 ハロルド達は、笑顔で去っていくイーブイを見送るのであった。

 

 時代が変わったのに暗いニュースばかり。

 

 事件を防ぐための司法だというのに。

 

 事件が起きてから防いでしまう。

 

 もう遅いんだよ。

 

 司法なんて意味がない。

 

 だから

 

 起きる前に 消す。




結末は私が何も知らずにたまたま書いたものでしたが、
アニポケのコハルのイーブイに対する皮肉になってしまいましたね。
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