ポケモン不思議のダンジョン Drop of Mind   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

ハロルド達は、ルキウスを止めるため精神電波塔を登る。
道中、モンスターハウスに遭遇し、仲間の力を合わせて敵を撃退する。
こころのしずくの導きにより、彼らは進むべき道を見つける。
最上階でルキウスと対峙し、彼の復讐計画を阻止するために戦う決意を固めるのだった。


Chapter 32

 ネバーランド計画を……邪魔するなぁぁぁぁ!!

 

 Chapter 32

 兄弟の理想郷 熾烈なる争いは終焉を迎える

         -Entscheidungsschlacht-

 

 ルキウスとの最終決戦が、始まった。

 

「動くな!」

 ルキウスはかげぬいを連射し、ハロルドとマクベスの動きを止める。

 攻撃が当たらなかったコーディリアは、マクベスにオボンのみを与えて傷を癒した。

「お前の攻撃は、俺には当たらない」

「ふふっ、当たるわよ!」

 くさ・ゴーストタイプのルキウスには、ノーマル・かくとうタイプの技が通じない。

 しかしコーディリアは余裕の笑みを浮かべている。

 何が来るかとルキウスが身構えると、コーディリアはルキウスを見破った。

「なっ、俺の正体を見破った!?」

「これで、私の攻撃は貴方に当たるようになったわ。さあ、行くわよ! とびひざげり!」

ぐぼはぁぁぁぁぁ!

 ルキウスはコーディリアのとびひざげりをまともに食らって大ダメージを受ける。

「元に戻って、ルキウス!」

 ハロルドは効果は今一つながらも、みずでっぽうでルキウスを攻撃する。

「コメットパンチ!」

 マクベスのコメットパンチがクリーンヒットして、ルキウスは吹っ飛ばされた。

「よし!」

「と思ったか? 裏切りの伏線、回収!」

 ルキウスが手を挙げると、コーディリアの身体が黒く光り出し、彼女の瞳が黒く染まった。

「コーディリア、どうしたの?」

「……殺す!!」

「うわっ!」

 コーディリアはゴローンのいしをハロルドに投げつける。

 裏切りフラグの回収により、コーディリアはハロルドに牙を剥いたのだ。

「ははははは! どうだ、仲間に裏切られる気分は! はっぱカッター!」

「うわああああ!」

 ルキウスは笑いながら葉っぱを飛ばしてハロルドの弱点を突く。

「負けるものか! ♪~♪♪~」

 ハロルドはチャームボイスでルキウスの精神を攻撃する。

「もぐもぐ……」

「もぐもぐ……」

 マクベスはビルドアップタネを食べ、自身の攻撃と防御を上げる。

 ルキウスももうげきのタネを食べ、自身の攻撃と特攻を上げる。

「コメットパンチ!」

「それっ!」

 マクベスは強化されたコメットパンチをルキウスに向けて放つ。

 ハロルドはゴローンのいしを投げて追撃する。

「あぁぁぁああぁぁっ!」

 コーディリアは訳も分からず自分を攻撃した。

 裏切りフラグは、自身をも裏切るという事か。

「リーフブレード」

「……とびひざげり」

「ぐあぁぁぁっ!」

 ルキウスは羽を刃のように鋭くしてマクベスを斬りつける。

 さらに、裏切り状態のコーディリアがマクベスにとびひざげりを食らわせた。

「マクベス、ハロルド、私から離れて……身体が勝手に動くの……」

「コーディリア……」

「お嬢様……」

 コーディリアは裏切りに必死に抗っている。

 ハロルドとマクベスはそんな彼女を見た後、ルキウスを倒すために前を向く。

「れいとうパンチ!」

「♪~~~♪♪♪~~~~♪~」

 そして、マクベスはれいとうパンチ、ハロルドはチャームボイスでルキウスを打ち据えた。

 れいとうパンチはルキウスの弱点なので、大ダメージを与える事に成功した。

 

「……ハロルド……」

「ルキウス……」

 ハロルドは傷つきながらも三匹を睨みつけるルキウスを見て哀れむ。

「何故兄さんはネバーランド計画を邪魔する!? 悪い大人から子供を守って何が悪いんだ!?」

「大人を消し去っても、世の中は平和にならない!」

「黙れ! そんな奇麗事には騙されないぞ!

 悪い大人のせいで子供の命が失われている事実から目を背ける気か!?」

「……違う。目は背けないよ。

 事件が起こったからこそ、そこから何をするべきか、

 そして二度と起こらないようにするのかを学ぶんだ。

 確かにヒトやポケモンには光も闇もある。

 だけど、だからこそ、ボクは光が強くなる事を信じているんだ」

 ハロルドはルキウスに厳しい現実を言われながらも決して彼から目を背けなかった。

 彼は世の中がどんなに腐っていても、ヒトやポケモンの心に闇があっても、

 その中にある光を信じ続けているのだ。

 ルキウスは、到底兄の言う事が信じられなかった……いや、信じたくなかった。

「だが、現に凶悪事件は起こり続けている!

 だからネバーランド計画が必要なのだ!! リーフブレード!!」

きゃあああぁぁぁぁぁぁ!

 ルキウスはリーフブレードをコーディリアに叩きつける。

 その一撃により、コーディリアは致命傷を負う。

「兄さんは何も分かっていない。

 闇を持たない大人はいない……だから大人は存在してはいけない!」

「闇ばかり見るからいけないんだ! キミは光を信じていないからこんな事ができるんだ!」

黙れぇぇぇぇぇ!!

 ハロルドはさくれつのえだを振り、爆発を起こしてルキウスを攻撃した。

「……う、ぐっ……」

 コーディリアは足を引き摺りながら立ち上がる。

「無理しないで、コーディリア! これを食べて!」

 ハロルドはげんきのタネをコーディリアに与える。

 コーディリアがそれをゆっくりと食べると、彼女が負った傷が全て癒えた。

「ありがとう、ハロルド! 反撃開始よ!」

 コーディリアはルキウスの懐に近付き、ばくれつのタネを食べて爆発させる。

 爆風はルキウスを包み込んで大ダメージを与えた。

「しねんのずつき!」

「かげぬい!」

 マクベスが思念を込めた頭突きで攻撃し、ルキウスはかげぬいでマクベスに反撃。

 弱点を突かれたマクベスは瀕死になってしまった。

「マクベス! そんな……! 助けなきゃ!! 私はマクベスを裏切らない!!」

 瀕死の執事を見たコーディリアは、

 裏切り状態を自力で解除してマクベス目掛けてふっかつのタネを投げた。

「お嬢様……よくぞ裏切りから解き放たれましたね」

「マクベスが倒れてたからよ」

 コーディリアは当然のように言い放つ。

 ルキウスは舌打ちしてマクベスにかげぬいを放つが、コーディリアが庇った。

「それっ!」

「コメットパンチ!」

「♪~~~♪♪♪~~~~♪~」

 続いて、コーディリアがゴローンのいし、マクベスがコメットパンチ、

 ハロルドがチャームボイスで追撃する。

「かげぬい」

「ぐぅぅぅっ!」

 ルキウスはマクベスを狙ってかげぬいで攻撃し、再び彼の弱点を突いて大ダメージを与える。

 ハロルドはさくれつのえだを振るい、マクベスはゴローンのいしを投げつける。

「リーフブレード!」

「とびひざげり!」

 ルキウスはコーディリアをリーフブレードで切り裂きコーディリアはとびひざげりで反撃する。

「しねんのずつき!」

「ぐぁぁっ!」

 マクベスが額に思念を溜め、思いっきりルキウスに頭突きする。

「今です、ハロルド!」

「いくぞ! ハイドロポンプ!!」

ぐあああああああああああああ!!

 ハロルドは、渾身の力を込めたハイドロポンプをルキウスに向けて放つ。

 強力な技が直撃したルキウスは体力が大幅に減り、彼を瀕死寸前まで追い込んだ。

 

「……お前達、理解してくれないのか……」

 ルキウスは歯を食いしばり、三匹を呪うようにこう言った。

「…………」

「俺は全ての大人に絶望した……俺は世の中に失望した……だから、だから、

 ありとあらゆる世界をこころのしずくで変えたいんだ……。

 ネバーランド計画を……邪魔するなぁぁぁぁ!!

 ルキウスが叫ぶと、彼の身体が漆黒に染まり、全身からどす黒いオーラを放つ。

 ネバーランド計画を邪魔されたくないというルキウスの思いが、彼を強化したのだ。

「うっ……風が!」

「息が苦しい……!」

「動けません……!」

 ルキウスから吹き荒れる絶望の風が、ハロルド、コーディリア、マクベスを息苦しくさせる。

 ハロルドは歩こうとするが、風に阻まれて歩く事すらできない。

「ははははははははははは! 最早俺に勝てるものなどいない!

 世界はネバーランド計画により変わるのだ! ははははははははははははは!!」

 勝利を確信したルキウスが、狂気を纏った高笑いを響かせた、その時だった。

 

「こころのしずくが……!」

「うっ……眩しい……!」

 突然、ハロルドが首にかけていたこころのしずくが眩い光を放った。

 ルキウスはその眩しさに目を晦ませる。

 すると、光が広がっていき、この場を包み込んでいった。

 まるで、ネバーランド計画を阻止しようとするハロルド達を応援するかのような光だった。

 

「風が治まった……」

「なんだか、勇気が湧いてくるわ……」

「全く不安ではありません……」

 そして、光が消えると、絶望の風が治まった。

 ハロルド、コーディリア、マクベスからも、不安感が消えていった。

 

「こころのしずくが、ボク達に勇気を与えてくれた」

「……それがどうした? たとえ回復したとしても俺に勝てるはずはない。

 ハロルド、これを食らえ!」

 ルキウスは桃色の塊をハロルドに飛ばした。

「これもまたフラグなの?」

「そうだ……さあ、かかってこい! 世界の運命は、この戦いで決まる!」

「もちろんだ! ♪~~♪~~♪♪♪~」

「食らいなさい!」

「参ります!」

 ハロルドはチャームボイス、マクベスはコメットパンチ、コーディリアはとびひざげりで攻撃。

「はっぱカッター、みだれうち」

 ルキウスははっぱカッターを連射して、ハロルドとコーディリアを刺し貫く。

「PPが少なくなったわね……」

 コーディリアはピーピーマックスを使った後、再びとびひざげりを放つ。

 ハロルドはハイドロポンプ、マクベスはれいとうパンチで攻撃した。

「かげぬい」

 ルキウスは飛び上がり、マクベス目掛けて影の矢を放つ。

「えいっ!」

「それっ!」

「はっ!」

 ハロルド、コーディリア、マクベスは、道具を使ってルキウスに反撃する。

 ルキウスは、はっぱカッターの乱れ撃ちや、リーフブレードで主にハロルドを攻撃した。

 そして、ルキウスは手を挙げてハロルドの伏線を回収した。

「な、何の伏線を回収したの?」

「お前と俺は兄弟だ。だから、お前が俺を攻撃したら、お前もその分だけ傷つく」

「えっ、どういう……うぐっ!」

 ハロルドがルキウスに聞こうとすると、急に身体に痛みを感じる。

「そうら、効果が表れた。お前は俺に攻撃できない。そして、俺にはまだこれが残っている」

 ルキウスはそう言って、こころのしずくを取り出した。

 彼の手にあるそれは、黒く染まっていた。

「それは……こころのしずく!」

「人やポケモンの心を操れるこのこころのしずくがあれば、

 お前達を動けなくさせる事ぐらい簡単だ! エターナルターン!!」

 ルキウスがこころのしずくを掲げると、漆黒の光が塔の中を包み込む。

 光を浴びたハロルド、コーディリア、マクベスは動けなくなった。

「「「う、動けない……!」」」

「ずっと俺のターンだ!」

 ルキウスはマクベスに裏切りフラグを付与し、すぐに回収して彼を裏切り状態にする。

 さらにマクベスに死亡フラグと絆フラグを付与してパーティーの崩壊を図った。

 そして、ようやく三匹が動けるようになった時、マクベスの身体は虹色に光っていた。

「コメットパンチ」

「きゃあっ!」

「どうすればいいんだ……こんなにたくさんのフラグをどうすれば打ち消せるんだ……」

 ルキウスが付与した伏線を回収されたせいで、コーディリアとマクベスが同士討ちしている。

 ハロルドが困っていると、こころのしずくが光り出した。

「もしかして、ボクに力を貸してくれるって事?」

 こころのしずくは頷くように強く光る。

 ハロルドは頷くと、こころのしずくを掲げる。

「こころのしずくよ! 運命を打破してくれ!」

 ハロルドが宣言すると、こころのしずくが一際強く光り、

 その光を浴びたマクベスは正気に戻った。

「……ん? 私は何を……」

「こころのしずくが力を貸してくれたんだ。マクベスがピンチだったから、ね」

 不都合なフラグや設定は、叩き潰す。

 彼のその思いがこころのしずくと共鳴し、マクベスのフラグを消し去ったのだ。

「ありがとうございます」

「チッ……」

 舌打ちしたルキウスはリーフブレードを作り、それを振るって衝撃波を飛ばす。

「うぐっ! 負けませんよ! れいとうパンチ!」

「食らいなさい!」

「♪~~♪♪~~♪♪~~」

 マクベスはれいとうパンチで反撃し、コーディリアはさくれつのえだを振るう。

 ハロルドは自傷覚悟でチャームボイスを繰り出し、ルキウスの心に訴えかけた。

「お願い、復讐で世界を変えないで。せめて、愛で世界を変えよう?」

「黙れ! リーフブレード!」

「危ない!」

 ルキウスはリーフブレードをハロルドに振るう。

 マクベスはギリギリでハロルドを庇い、攻撃から身を守った。

「ありがとう、マクベス。ボクは……負けない! ボクはキミを、悪い夢から覚ます!」

 ハロルドが強く叫ぶと、こころのしずくが再び強く光った。

 すると、ハロルド、コーディリア、マクベスの目が光り輝いた。

「ボクはこの物語の主人公だ!」

「そうよ! だから、あなたには負けない!」

「れいとうパンチ!」

ぐぼはぁぁぁぁぁ!

 コーディリアはハロルドをげんきのタネで癒し、マクベスはれいとうパンチを繰り出す。

「……やるな。だが、兄さんが主人公だからといって俺のこの攻撃はかわせるかな?」

 そう言って、ルキウスはハロルドにリーフブレードを振りかざした。

「かわせるよ!」

「何っ!?」

 主人公補正を受けたハロルドはルキウスのリーフブレードを楽々と回避する。

「とびひざげり!」

「れいとうパンチ!」

ぐあああぁぁぁぁぁぁ!

 コーディリアとマクベスも、強化されたとびひざげりとれいとうパンチで、

 ルキウスに大ダメージを与える。

「はっぱカッター、みだれうち!」

 ルキウスは反撃としてはっぱカッターを連射する。

 コーディリアとマクベスには命中したが、

 主人公補正を受けたハロルドは華麗な動きで攻撃をかわした。

「ボクはどんな悪い運命も回避してみせる」

「生意気な……! お前にはこれが似合うぞ!」

 ルキウスはハロルドに黒い塊を飛ばし、死亡フラグを付与する。

 だが、ハロルドは余裕の笑みを浮かべている。

「ボクにはこれがあるのさ」

 ハロルドはこころのしずくを光り輝かせ、自身の死亡フラグを打ち破った。

「馬鹿な……伏線は破れないはずなのに……!」

「ボクは主人公で、キミはボクの弟だ! だから、ボクはキミを、止める!

 ♪~~♪♪~~♪♪~~」

 ハロルドはチャームボイスでルキウスに訴える。

 ルキウスはかげぬいやリーフブレードで反撃するが、

 天恵の強運を受けているハロルド達には通じない。

「れいとうパンチ!」

 マクベスは腕に冷気を纏わせ、渾身の力を込めたれいとうパンチを繰り出した。

「ぐはっ……」

「お次はこれよ! とびひざげり!!」

 コーディリアは高く飛び上がり、膝蹴りを思いっきりぶちかます。

 彼女の思いは、とびひざげりの威力をさらに強化した。

「今よ、ハロルド!」

「うん!」

 ハロルドは全身に力を溜めて、水と光を纏う。

 コーディリアとマクベスの思いを背負ったハロルドは、ルキウスに向けて突っ込んでいく。

「これが、ボクの思いを込めた一撃だ! スーパーアクアトルネード!!」

ぐあああああああああああああ!!

 ハロルドは力を解放し、大きな渦潮を作って全力でルキウスを飲み込む。

 効果が今一つの技だったが、ハロルドの全力の思いが技を強め、

 ルキウスの体力を大幅に減らしていく。

 そして、ついにルキウスは瀕死状態になった。

 

「ぐ……っ……何故、俺は敗れた……。ネバーランド計画は……やはり無理だったのか……」

 倒れているルキウスを見下ろしながら、ハロルドは優しくこう言った。

「確かに、大人は悪い存在なのかもしれない。世の中は理不尽ばかり起きてるかもしれない。

 でも、今を生きるヒトやポケモンはそんな理不尽な世の中に

 足掻いて足掻いて足掻きまくって生きているんだ。この先にある希望を信じて、ね」

「だが……希望なんてもうこの現実には、無い……」

 ルキウスは半ば、世の中を見限っていた。

 ハロルドは哀れみながらも、微笑みながらこう言った。

「あるよ。それを今から作るからね。……本末転倒になっちゃうけれど、こうするしかないんだ」

 ハロルドはゆっくりと、塔の装置がある場所に歩いていく。

 

「ルキウスがやろうとした事は許さない。

 でも、ルキウスは狂わされていただけだった。ルキウスの気持ち、今なら分かるよ。

 身勝手な人が多くを奪い、残された人の人生を狂わせるなら、

 二度とそんなのが生まれないようにしたいんだ。

 人の心から事件が生まれるなら、人の心を根っこから変えればいい。

 現実ではそれは不可能に近いけど、こころのしずくを使えば、願いは叶う」

 人間もポケモンも、一つ一つが自立しており、

 心を制御したり意のままに操ったりするのは現実ではほぼ不可能だ。

 だが、ウララとノゾムが変化したこころのしずくは、

 その「心」をコントロールできるほどの力を持っているため、願いは叶えられる。

 ハロルドは、こころのしずくを塔の装置に置いた。

「こころのしずくよ……全ての悲しい事件を、空の彼方へと消し去ってください。

 そして、悲劇が二度と起こらないように、

 世界中のみんなの心を優しさと思いやりで溢れさせてください」

 そしてハロルドはこころのしずくに祈りを捧げた。

 すると、こころのしずくがハロルドの願いに共鳴するかのように優しく光り輝いた。

 蛍の光のように淡い光が、精神電波塔だけでなく、

 ベシク街や、その他の町までもを、慈悲深い聖母のように包み込んだ。




次回が、この長編小説の最終回となります。
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