ポケモン不思議のダンジョン Drop of Mind 作:アヤ・ノア
リンドのもりで異変が発生し、ハロルド達は依頼を受けて洞窟へ向かう。
洞窟では、ゴーストのフーリが実験を行い、森のポケモン達に危害を加えていた。
ハロルド達はフーリとその部下と戦い、見事に勝利を収める。
フーリの悪事が明らかになり、森の平和が取り戻されるのだった。
この世界の事、もっと知らなくちゃ!
Chapter 06
知らざるは恥 街と住民と探索者と
-Anhorung-
こうして、リンドのもりの異変を解決した探索者達は、
探索者協会を出て、ベシク街を歩いていた。
理由は、コーディリアが探索者協会以外の場所も知り、自身の見聞を広めるためだ。
「もっと世界の事を知らなきゃ! まずは、ベシク街から知るわよ!」
「かしこまりました、お嬢様」
コーディリアはハロルドとマクベスを引き連れて、ベシク街を探索する事にした。
「まず、ここからだね」
「何度か利用してるけど、改めて入るのは新鮮ね」
最初に三匹が入ったのは、ムーランドが経営する銀行だった。
ここは、ポケを預ける事ができる施設だ。
通常、全滅した場合、ポケが「寄付金」と称して減少するが、銀行に預けた分は減らないのだ。
「ポケはちゃんと守っておるぞ~。安心してくれ~」
(……年寄りみたいな事、言わないでよ)
このムーランドは、口調に反して結構若いらしい。
その理由は、威厳を見せるためだとか。
「おや、いらっしゃい!」
「こんにちは」
次に三匹が入ったのは、ガルーラが運営している倉庫だった。
ここには、50個までの道具を預ける事ができ、
銀行同様に、ダンジョンで全滅してもここに預けた道具がなくなる事はない。
「あんた達が集めた道具は、ちゃんと、責任を持ってあたしが預かるよ。
だから、安心して探索しな!」
「分かったわ、朗報を期待しなさい!」
次に一行が行った施設は、カクレオン商店だった。
この店はカクレオン商会という、
商品の卸売りや利益の分配、新製品の開発などを行う商業組合に属する商店だ。
「いらっしゃい。ポケを払えば何でも売るよ」
「改めて、よろしくね」
ハロルドは店長のカクレオンに挨拶をした。
コーディリアとマクベスも、深々とお辞儀した。
「あ、それと、ダンジョンの中にいるカクレオンは私達の同業者だよ。
……泥棒お断り、分かったね」
「も、もちろんよ」
「オレは、技教え屋のルチャブルだーッ!!」
次に三匹が行った施設は、ルチャブルが運営している技教え屋だった。
ここでは不要になった技を1つ変える事ができる。
「技を思い出したり忘れたりする事ができるんだトウーッ!」
(……暑苦しいわね)
ルチャブルは矢鱈と暑苦しい口調で三匹に話した。
コーディリアは心の中で悪態をついている。
(……技を変えようかな。でも、この技は必要だし……)
「今は保留だよ。ありがとう、ルチャブル」
「よーし! 必要になったらいつでもオレを見て思い出せーッ!」
(……印象に残るから、ある意味で思い出すわよ)
「キィキィ~。あ、これは営業口調ですよ」
次に、一行はクレッフィが運営している鍵開け屋に行った。
ここでは、ダンジョンで手に入れた鍵のかかった宝箱を開ける事ができる。
中には貴重な道具が入っている事があり、
探索者はカクレオン商店に次いでこの店を利用する事が多いのだ。
「有償ですか?」
「もちろんです、これも商売ですから」
「この鍵開け屋さんは、こうして成り立っているんだね」
「期待して待ってなさいよ」
「はい!」
コーディリアの自信満々な表情と言葉に、クレッフィも釣られて笑みを浮かべた。
「いらっしゃいませ! パッチールカフェでございます」
最後に一行が行った場所は、パッチールカフェだった。
ここでは、色んな飲み物や、お菓子を作ってそれを出してくれる店だ。
「きのみを使ったドリンクはどうですか? それとも、タネを使ったお菓子はどうですか?」
パッチールは笑顔で三匹を出迎えてくれた。
このパッチールの模様も、2の32乗分の1である事は有名である。
「私達は、もう満腹でございます」
「だから、ここに用はない……と言いたいところだけど、少しメニューを見たいね」
ハロルドは、パッチールカフェのメニューを見ていた。
メニューには、ホットドリンク、ポーション、ベリーミルク、玉露茶、レモンオレと書かれた。
左から、辛いもの、渋いもの、甘いもの、苦いもの、酸っぱいもののようだ。
ポケモンだけの世界とはいえ、現実世界に存在するものはある程度存在するようだ。
「ボクが飲めるのは、レモンオレかな」
「私はベリーミルクね」
「私は何でも飲めます」
ハロルドはのんき、コーディリアはようき、マクベスはまじめな性格のため、
好みはこのようになった。
辺りを見渡すと、周りのポケモン達はワイワイと談笑していた。
それを見たハロルド達は笑みを浮かべた。
「ありがとうございました!」
「ありがとうございました! また来てください!」
三匹は、パッチールカフェを後にした。
「ベシク街はこんなところだね」
「疲れたところだし、屋敷に戻りましょう」
「かしこまりました、お嬢様」
三匹は、コーディリアの屋敷を目指して歩いていった。
こうして、一行はベシク街の施設を一通り回り終えたのであった。
しかし、それを見ていた影が、三匹いた。
ホットドリンク、ポーション、ベリーミルク、玉露茶、レモンオレは、
ポケダンや本編にも出てきませんが、某フリーゲームの回復アイテムを参考にしました。