セカイコネクト!プリキュア 〜悪役転生者の活動記〜   作:HeroGirlに憧れて

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第四話

 新しいプリキュア、キュアレーヴが誕生した翌日。今日もまたモール近くの道で店を開いていると、ふらふらとした足取りで不気味な小枝のような男が歩いてきた。

 服装は現代の日本社会に適したものに変わっていたが、コカーツだ。

 

「おい、イテツキー」

「僕の名前は射手月いてつきゆきさ。変なふうに呼ばないでくれ」

「……ちっ、射手月。お前はなぜ行動しない?」

 

 ぎろりと睨みつけてくるコカーツに顔を向けず、切れたシロップを補充する。

 

「急いては事を仕損じる。こちらの世界にはそんな言葉があるらしいね。僕はまずは情報収集に努めているだけで、君の邪魔はしないよ」

「……ふん。そうかよ」

 

 そう言い残し、立ち去ろうとするコカーツを呼び止めると、「なんだよ」と、機嫌悪そうに振り返る。

 

「これ、僕お手製のかき氷。おまけしてあげるよ」

 

 パパっと仕上げたかき氷を突き出すと、意外と素直に受け取ったコカーツは、かき氷片手に去っていった。

 

「……焦って失敗しなければ良いけれど」

 

 立ち去るコカーツの後ろ姿を眺めながらそう呟くも、新しく来た客に笑顔で接客するのだった。

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 喜ばしい事にカップとスプーンが品切れを起こしたので、本日は早くも店仕舞いにすると、闇の力の気配を感じたので早速そちらへ転移で向かう。と、

 

「なるほど。中学校かな、あそこは」

 

 昏倒している中学生達が散見する校庭のど真ん中でで、サッカーボールが依り代になったであろうセメンダーが暴れ回っていた。

 と、そこへ制服姿の少女二人が校舎から駆け出てきて、セメンダーの近くに仁王立ちしていたコカーツへ向けて何か叫ぶのが見えた。

 少し近づこうと、少女達の背後にある校舎内へ転移すると、こっそりと窓から覗き見る。すると、

 

「「キラハートパクト!」」

 

 少女二人がそう言ってコンパクトを取り出すと、コンパクトから光が溢れて空間がアイドルのステージの様に煌びやかなものへ変質した。

 

「「プリキラジュエル!」」

「タンドレス!」「レーヴ!」

 

 そんな変わった煌びやかな世界でそれぞれの手に持つコンパクトにピンクと青の宝石をセットする。

 

「プリキュア!コネクトリンク!」

 

 その声と共に、二人の体が光に包まれる。髪の色がタンドレスはピンク色に、レーヴは水色へと変わると、髪飾りが生成される。そして、光の粒子が集まると服、ブーツ、ソックス、手袋、装飾品と順に生成される。

 

「世界にひろがるおっきな愛!キュアタンドレス!」

「世界にときめく無限の夢!キュアレーヴ!」

 

「「輝く未来を抱きしめて!セカイコネクト!プリキュア!」」

 

 決めポーズを決める二人のプリキュア、ピンクのキュアタンドレスと青のキュアレーヴ。

 その姿を確認し、ニヤリと獰猛に口角を上げるとコカーツは側のセメンダーへ指示を出す。

 セメンダーのパンチが伸びて迫るが、それを高く跳躍して躱すと、プリキュア二人でダブルキックをセメンダーの顔面へと叩き込まれる。

 

「せめんだ〜!」

 

 蹴りによって転倒するセメンダー。しかし、

 

「って、ええーっ!?」

「は、はやっ!?」

 

 倒れたセメンダーは手足を格納したかと思うと、勢いよく転がり始めた。

 

「せめんだー!」

「「きゃああぁぁあっ!!!」」

 

 転がるセメンダーによって轢き飛ばされるプリキュア。地面に高所から勢いよく落ちて背中を強かに打ちつける。

 

「せめんだ〜!」

 

 倒れたままのプリキュア達へ向けて転がるセメンダー。あわや轢かれると思ったその時、

 

「……っ、キラハートシールド!」

 

 なんとか上体を起こしたキュアタンドレスの張った光の盾でなんとかセメンダーの攻撃を防ぐ。そこへ、

 

「はああああああっ!!」

 

 キュアタンドレスを飛び越えて勢いよくセメンダーへと蹴りを放つ。

 

「せめっ!?」

 

 勢いよく吹き飛ぶセメンダー。それを見て、忌々しげな表情をするコカーツはあたりを見渡した。

 

「ちっ!セメンダー、周りのゴミどもを踏み潰してやれ!」

「セメンダー!」

 

 その命令を聞き、セメンダーは再び手足を折りたたみ、転がりだす。

 しかし今度は、プリキュアへ向けてではなく周りで横たわる中学生達へ向けて転がりだした。

 

「なっ!?」

「ちょっと待ちなさい!!」

 

 慌てて追いかけるプリキュア。しかし、転がるセメンダーの速度には追いつけなかった。

 

「……仕方無いか」

 

 そう零すと、僕はセメンダーの転がる先へと転移した。

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