星野家弟は幸せな未来を望んでいる   作:通りすがりの邪教徒

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B小町 新メンバー加入 そして本格始動へ

 

 長きにわたって撮影されて来た今ガチは終わりを迎え、ネットが盛り上がっている中、僕は今日も今日とて仕事だ。

 

 今日は今ガチの打ち上げがあるので、兄貴は家に居ない。兄貴に、彼女が出来て良かったなと言ったら、仕事上の関係だから本気で付き合ってないとか言いやがった。

 黒川さんにキスまでしといて何済ました顔で言ってんだ? 一発ぶん殴ってやりたいと思ったのは人生で初めてだった。

 

「はぁ……ワイも彼女欲しい……」

「やっほー! 充瑠くん。今日も張り切って、ラジオ収録頑張ろう!」

「うっす、鈴代姉さん!」

「いや〜。今ガチ終わっちゃったね。Twitterで炎上した時はどうなるかと思ったよね」

「僕もですけど、東ブレのキャスト陣が皆心配してたっす」

「ま、終わり良ければ何とかって言うしね。さぁさぁ充瑠くん! 切り替えて行くよ!」

 

 そうだな。兄貴のことばかり気にしてたってしょうがない。今は目の前の仕事に集中しないとな。

 

「鈴代さん、今日はお疲れ様でした!」

「充瑠くん、またね〜! 道中には気をつけるんだよ〜!」

「はい!」

 

 1時間後。ラジオ収録が終わり、午後からは来季の夏アニメとして放送されるアニメのアフレコ現場に行くために、急いで移動しなくてはならない為、ブースを出て直ぐに電車に乗り、タクシーでスタジオまで移動した。

 

 僕が次に出る来季放送されるアニメのあらすじは、ゲームセンターのアルバイトと客の英国少女による異文化交流が描かれるラブコメディということで……またしてもラブコメだ。

 

 最近ラブコメに出ることが多い気がする。今季の秋アニメでもまたラブコメの主人公として2作くらい出るし……このままじゃ僕、ラブコメ主人公声優として声優界隈で定着しそうだな。

 でも、共演者に知ってる人が居るだけでも安心するので、最後までやり切ろうと思います。

 

「ハロー! 星野くん!」

「天城さん、こんにちは」

 

 現場に到着すると、英国少女役の天城○リーさんとスタジオの外で遭遇したので、一緒に向かうこととなった。

 天城さんは何とアメリカ出身とのことで、隣で英語ペラペラのアフレコを聞いた時、心の中でマジかよスゲー! と終わってる語彙力しか出て来なかった。

 

 僕も今後のために英語喋れるようにスピードラーニングで勉強でもしようかな? ギターを飽きずに続けて来たから、頑張れば上手く行くんじゃないかな? 僕の先輩には英語だけじゃなくてロシア語とか中国語も話せる人おるし、外国人キャラを演じるってどんな感じなのか、今度会えた時にでも聞いてみようかな。

 

 てか目の前に本物のアメリカ出身いるんだし、天城さんに聞けば良いじゃん。ラジオとか出来たら聞いてみようかな。

 

「はい、本日の収録は以上です!」

「お疲れ様でした。天城さん、また」

「うん! バイバ〜イ!」

 

 監督の声で収録が終わり、皆さんに挨拶を済ませて外に出ると、日は落ちており、すでに暗くなっていた。今日も忙しさでお昼を食べることができなかったのでらお腹を空かせながらへと走っていると、緑色のネオンが視界に入った。

 

「あっファミマ! ファミチキでも買おーっと!」

 

 こうしてチキンを片手に小腹を満たしながら、苺プロへと向かった。

 

 

 

 

 

 苺プロに到着し、扉を開けようとしたら何やら事務所内が賑わっていた。誰かお客さんでも来ているのだろうか? そう思いながら扉を開けると、驚きの光景を目にした。

 

「ようこそ、B小町へ!」

 

 なんとそこには今ガチに出演していたMEMちょさんがいたのだ。それに手を差し伸べる姉ちゃんのこの光景……もしかして、もしかしちゃって!? MEMちょさんがB小町に入るっていうのか。

 

「あ〜えっと……ただいま……」

「じゅうくん。おかえり! ちょうど良いところに来たね、あのMEMちょが新メンバーとして入ってくれる事になったんだ!」

「やっぱりな。見れば何とな〜く分かるよ……」

「あー! 君はこの前焼肉屋で会ったアクたんの弟くんだよね!?」

「そうです。改めて、星野充瑠です。苺プロの一員として、今後ともよろしくお願いします」

「よろしくね、じゅうたん!」

 

 何すかそのあだ名。それじゃあまるで床に敷くカーペットみたいになってるじゃないですかい。

 

「あの……有馬さんは何でおいおい泣いてんですか?」

「いや、ちょっとね……。でももう落ち着いたわ」

「そうですか。んで、MEMちょさんを連れて来たのってやっぱり兄貴? スカウトマンのセンスあるんじゃね?」

「ああ、そうだ。アイドルに興味があったみたいだからな。有馬、ルビーとメムをよろしくな」

「言われなくても、このグループは私が何とかするわ」

 

 有馬さん、頼もしいな。この3人なら絶対に人気が出る。僕はそう確信した。

 

「ねぇ、充瑠。この後メムとルビーでご飯行くんだけど来る?」

「良いですよ、ちょうどお腹がぺこだったので。兄貴はどうするよ?」

「俺は良いから4人で行ってこい。やりたい事があるからな」

「ってことなんで、何処行きますか?」

「じゃあ、お姉さんがとっておきの店に連れてってあげる!」

 

 MEMちょさんのとっておきのお店? もしかして、大人気YouTuberならではの御用達の店ってやつか!? それは楽しみだ! と思いながら僕らは一緒にご飯を食べに街へと繰り出した。

 

 

 

 

 

 やって来たのは東京都中央区月島。そこのもんじゃストリートの中にある店へと、MEMちょさんに案内された。

 

「こ、この店は!?」

「じゅうたん、ここの店知ってるの?」

「知ってるも何も、この店は僕の好きなアニメに出て来た店ですよ! 一度来てみたかったんだ〜!」

 

 MEMちょさんに連れて来てもらったもんじゃ屋は、江戸前○ルフというアニメに出て来たお店だった。

 まさかMEMちょさんの歓迎会序でに、アニメの聖地巡礼まで出来てしまうとは……メムさん、偶然とは言えアンタ最高だぜ。

 

「じゅうたんが気に入ってくれたなら、お姉さん嬉しいよ! ささ、早く入ろう!」

 

 今日はメムさんが奢ってくれるとの事だったので、遠慮なく頂きたいと思います。流石は大人気YouTuberだな、きっと金持ちなんだろうなぁ。

 

 数分後に、注文したもんじゃが幾つか来て、全部店員さんに作ってもらうスタイルにしてもらった。めんたい餅チーズもんじゃとかいうデブ活の塊のやつめっちゃ美味しそう。

 

「あぁ……夢にまで見ためんたい餅チーズ……うまぁ〜!」

「これ絶対太るやつよね。でも……美味しいから良いや」

「こんなに美味しいのがまだあったんだね! もんじゃって初見はグロいなって思ったけど、結構気に入っちゃった!」

「良かった良かった。連れて来た甲斐があったよ」

「兄貴も来れば良かったのに」

「アイツは黒川あかねとヨロシクやってれば良いのよ。それよりも充瑠、この焼きうどん私が作ったんだけど食べてみる?」

「ああ、はい。うん……美味しく出来てますよ! ソースの量もちょうど良いし」

「ふふっ、良かったわ」

 

 もんじゃを食べながら、メムさんと色々話をすることが出来た。この前はちょっとしか話せなかったし、良い機会だと思ったのだ。

 

「そう言えば、東京ブレイドの同時視聴したんだけど、すっごく面白かったよ! リスナーさんから劇場版もやるって聞いたから楽しみにしてるね!」

「ありがとうございます。実は今ガチが放送されてた最中にオールアップはしてるんです。あとは公開するのを待つだけですよ」

「お姉ちゃんもすっごく楽しみ! 確か学校が夏休みに入ってから公開だよね。待ちきれなーい!」

「2人ともすっかり東京ブレイドのファンね。私も充瑠が出てるって知って観てからハマっちゃったし……楽しみにしてる」

 

 こんなに言ってもらえるなんてめっちゃ嬉しい! そんな3人には是非とも劇場版を楽しみししてて欲しい。今回のは面白いって自信ありますので。

 

 かくして、姉ちゃんたちのグループにMEMちょさんが加入。新生B小町は正式なスタートを迎えることとなったのだった。

 





彼はまだ知らない。MEMちょが25歳であることを
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