「本当にここに要救助者がいるのか?」
『そのはずなんですが……』
現在、ファクターとアーランはファクターが救助者がいるはずと言っていた収容部分の1階の南東の部屋に向かっていた。
「ファクターだから、信用しているが……根拠はあるのか?」
『勘なので根拠はありませんが……それでも嫌な予感がするんです……』
「……そうか。」
2人が走りながら角を曲がろうとした時、誰かとぶつかりそうになった。
『おおっと!すみません。怪我は無いですか?』
「うん、ウチは大丈夫……って!?レギオン!?」
そう驚き、大きな弓を構えた人物はピンク色のレイヤーカットの髪に、あちこちの服にリボンの紐のような装飾が付いており、そして眼はピンクと青の二色がある少女______『三月なのか』だった。
『まだ倒しきって……!』
「よせ!三月!その人は味方だ!」
なのかを制したのは、黒髪の短髪、黒いインナーに羽織った白いジャケットに緑や赤の謎の装飾、そして真っ赤なアイシャドウが両目の目元付近にある青年______『丹恒』だった。
「え?え?レギオンが味方?どういうこと……?」
「……列車内で話しただろう……」
『(彼女らの活躍のことを知っているけど……いらない混乱を避けるために知らないふりをしておこう……)えーっと……あなた達が星穹列車のメンバー……ですか?』
「ああ。俺達はアスター所長の依頼を受けて、救援に来た丹恒だ。そして、こっちが三月なのかだ。」
「えーっと……アンタは本当に人を襲ったりしない……?」
『何度目か分からないよく聞かれる質問だけど、本当に襲わないですよ。』
「うっ……さっきは攻撃しようとして本当にごめんね……」
『気にしないでください。それが当然の反応ですので。』
「……優しいんだね。ありがとう。」
「……貴様たちは、仲間なのか?」
「そうだよ、ウチらは星穹列車の乗員だから安心して。」
「……お前は防衛課のスタッフを攻撃しようとしたから、彼らからしたら俺達のことを信用することができないだろ。」
と、丹恒がツッコむ。
「うぅ……」
『その辺にしてあげてください……丹恒さん。俺はもう許したので大丈夫です。』
「……すまない。感謝する、ヴォイドレンジャーさん。」
『その事なんですが……私はファクターって呼んでください。本名は分からないから偽名だけど……それに敬語を使わなくても大丈夫です。ほぼ同い年なので。』
「分かった。突然質問してすまないが、ファクターはアーランと共に、ここへ何をしに来たんだ?」
『俺は人の気配が収容部分の南東の方にあると勘がささやいていたから、アーランさんと共に救助しに向かっていたところ、丹恒さん達と出会った……ってとこですね。』
「なるほど。実は俺達も南東の方に用があってここに来た。」
「貴様達もか?」
「ああ。実は救援に向かおうとした時、突如、星穹列車に救難信号が受信されたんだ。だが、救難者の座標が宇宙ステーション内に発信されたものではなかった。怪しいとは思ったが、本当に救助を必要とされているのではないかと思い、三月と共に救助へ向かったということだ。」
『なるほど……(絶対にカフカの仕業だな……)』
「貴様達も救助しに向かうのなら俺達も行こう。幸い、全員の避難が終わったしな。人手が多い方がいいだろう。」
「……ちょっと待って?宇宙ステーションで働いている人達がたくさんいるのにどうやって全員避難させたの?」
「ああ……それは。」
『俺の能力を使ったからです!』バァン!!!
と、ファクターが言った。
「能力とは?」
『俺の能力は倒した敵ならその敵の外見と能力をコピーできる能力だから、それを使ってワープさせて全員避難させました!』ドンッ!
「え、何それ……チート過ぎない……?」
と、なのかがツッコんだ。
『まぁ、俺のことはゲームで例えるなら火力ゴリゴリのサポートキャラだと思えばいいですよ。』
「何を言ってんの……?」
「……話がそれたな。とにかく、今は南東の部屋に向かうぞ。」
こうして4人は収容部分の1階の南東の部屋へ向かった。
~~~~
~穹 side~
暗い……ここは……どこだ?
「この……宇宙……ものじゃない……」
誰だ……何を……言ってるんだ……
「まだ……気にしてる……生きた人間達……間違いない……」
女の子……?
「……心拍、脈拍ともに弱いな。三月、人工呼吸の準備を。」
…………え?
「えっ!?ウチが?ウチは……経験不足だから!丹恒がやってよ!」
目を開けると、そこにはイケメンの男が目を閉じながら俺の唇を奪おうとしていた。
(え?俺はここでファーストキスを奪われるのか?)
あまりのできごとにフリーズした俺はただ黙って見ることしかできなかった。
このまま見ず知らずの男に俺の純潔を汚されてしまうのか……そう思った時、
「ま、____待って!起きたよ!」
突如、左から女の子が男の顔を押しのけて俺と男のBとLの展開になることは防げた。
(ありがとう、見ず知らずの女の子よ。お前のおかげでもうお嫁に行けない……*1にならずに済んだよ。)
と、灰色の髪の男子____『穹』は心の中でなのかにお礼を言った。
「……ッ」
(何だ……頭が……痛い。)
目が覚めると突如、頭痛が起きたため、右手で頭を押さえた。
「大丈夫、ウチの声は聞こえる?自分の名前は覚えてる?」
少女の問いかけに答えようとしたが、記憶が……失っていた。
「何も……思い出せない。」
「……それは相当マズいね、頑張って思い出せない?アンタの名前は……」
名前なら……憶えている。
「俺は穹。」
そう言うと、今度は俺とキスをしようとした男が言った。
「よろしく頼む。俺は丹恒、こっちは三月なのかだ。」
そう言ったキス男……丹恒は自己紹介をした。
「そして、お前と共に倒れていたお前と似た雰囲気を持つ少女を介抱している、白い髪の男はアーラン。もう1人はファクターだ。」
俺と一緒に倒れてた少女……?
そう思いながら見ると、俺と似た雰囲気を持つ少女が俺を見ていた。
~~~~
~星 side~
目を覚ました私が見た光景は、
『あ、やっと起きたね!怪我は無い?』
「ここに倒れてると体が痛むから運ぼうとしたが……その必要はなさそうだな。」
白い髪の男の子と、もう1人は……
(……人、なの?)
何か敵にいそうなゴッツイ鎧を着た生物だった……
『まぁ……後で俺のことは説明するとして、君はどうしてここにいたのか思い出せないかい?』
(意外と口調が丁寧……)
完全に敵の見た目をしているのにと中身とのギャップに驚きつつも、思い出そうとしたが……
「……ッ、何も……思い出せない。」
記憶を失っているのか、頭痛が起こり、痛みを押さえるために右手で頭を押さえた。
『……そっか。じゃあ、名前は思い出せるかい?』
名前なら……分かる。
「私は星。」
『星か、いい名前だな。』
「ありがとう。」
名前を褒めてくれた敵みたいな人が続けて言った。
『俺の名はファクター。といっても君と同じように記憶喪失だから本当の名前じゃなくて偽名何だけど……そして、この人がアーランさんだ。』
「よろしく頼む。星。」
『そして、左にいる黒髪の男は丹恒さん。ピンクの髪の女の子が三月なのかさんだ。』
「ふむふむ。」
『君は君と同じ灰色の髪の男の子と一緒に倒れていたから、二手に分かれて生存確認をしていたんだ。それで共に倒れていた子は……双子か従妹なのかい?』
そう言われて質問されている男の子を見る。なるほど、確かに私と雰囲気が似ている。
顔がいいのは事実だ。もしもこのルックスで告白されたら男女問わず堕ちるだろう……
(……まぁ、私の方が100倍可愛いけどね!)ドォン!!!
そう思い、ドヤ顔しながら見てると、男の子が私の方に向いた。
「……確かに俺と似てるな。」
そう言いながら、私の方に近づいて来た。
「……あなたも私と似てるね。」
「……お前も顔良いな……」
「ありがとう。そういうあなたも顔良いね。」
「ありがとな。言われずとも分かってる。」
なるほど。性格も私と似ている。確かに、私の美貌になかなか抵抗できるほどの顔立ちだ。
だが、それでも
「「まあ。私(俺)の方が可愛いけれど(けどな)。」」
……この場が一瞬、沈黙した。
「「……は?」」
そして、星と穹による謎のマウント合戦が始まった。
「なんで、あなたが可愛いに入るの?どっちかと言えば、私でしょう?」
「違うな。俺は可愛さとカッコよさ、そしてセクシーさがトリプルにあるんだよ。」
「なんで、セクシーさが追加されてんの?全裸じゃないじゃん。服着こんでんじゃん。」
「俺は同姓にもモテるからだ。ついさっき俺の顔面に見惚れて丹恒にキスされかけたんだぞ!」
「……断じて違う。あれは救命活d」
「は?それなら私は異性にモテまくりだし?私の美貌で2人も異性が近づいてますし?」
「……好きにしろ。」
「そういうお前こそ俺を差し置いて、セクシーさを追加しようとしてんじゃん。」
「私が銀河一セクシーでキュートでクールなのは私が生まれた瞬間から常識でしょ?」
「いやいや俺が一番可愛くて、カッコよくて、色気があるってのは宇宙ができた瞬間から決定事項だから。」
「は?」
「は?」
「2人とも落ち着いて~!」
~~~~
ファクターはこの光景を見てこう思った。
(2人いたらこうなるんだ……)
開拓者が2人もいるとワチャワチャするだろうな……
本編でも出ません?
ファクター『……俺は未来について知っているけど話すべきだろうか……?』
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伝えよう!
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やめておこう……