転生したら敵対種でした   作:有神要素

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遅れてすみません。少し、ハーメルンの「メダリスト」という作品の二次創作を見てて…毎日、2つも投稿している作品を見て、驚愕したけど内容がとても面白かったです。

さて、無駄話は置いといて、ベロブルグ編第2回始まりますよ。

-追記-
何か感想書けなくなったけど何で?


物寂しい冬の夜に part1

翌日…

 

ziririri!!ziriri…ピッ

 

 

『よいしょっと…うーん…よく寝た。』

 

 

ファクターは目覚まし時計を止めて、布団から起き上がり、背筋を伸ばした後、部屋から出てラウンジに向かった。ちなみにファクターの部屋は星と穹と一緒の部屋であり、パーティー車両の2階の倉庫を片付けて使っている。

パムが部屋割りを決める時、ファクターは全身が鋭いし、怪我させてしまうかもしれないからパーティー車両の1階のソファで寝れればそれでいいと言ったが、当然姫子たち*1に反対されたため、ファクターは星と穹と一緒の部屋を使うようになったのだが…

 

 

『昨日、いらない棚とかは全部出したから部屋の景色が殺風景だな…』

 

 

そう、今ファクターたちが使っている部屋は倉庫代わりに使用していた時期があったので、急遽全員で棚や段ボールなどを取り除いた結果、このような床に布団が3つだけ置かれていて後は何もないというシンプルな部屋になっていたのだ!

 

 

『ま、部屋の模様替えとかは2人と一緒に決めていけばいいか…』

 

 

そう呟きながらファクターはラウンジに着き、ラウンジにいたヴェルトと姫子、パムに挨拶をした。

 

 

『おはようございます。ヴェルトさん、姫子さん、パムさん。』

 

 

「おはよう。ファクター。」

 

 

「ああ、おはよう。」

 

 

「おはよう!ファクター!今日の朝ごはんは何がいいのじゃ?」

 

 

『それじゃあ…目玉焼きご飯をお願いします。』

 

 

「うむ!今から作ってくる、楽しみにしておれ!」

 

 

『楽しみに待ってます。』

 

 

パムはキッチンに行った後、ヴェルトがファクターに言った。

 

 

「昨日は良く眠れたか?」

 

 

『はい。まぁ、寝る前は旅ができるんだという興奮してはいましたが、ぐっすりと眠れましたよ。』

 

 

「その気持ちは分かるぞ。俺も少年の頃は、未知の世界に行くことを夢見ていた。今でも新たな世界に行けることに興味を持ち続けているからな。」

 

 

『ヴェルトさん……それは最高ですね!俺も歳をとってもヴェルトさんのように童心を持ち続けたいです!』

 

 

「ありがとう。」

 

 

「あらあら、2人はもう打ち解けているのね。」

 

 

そんなことを話している時だった…

 

 

『あ、星から連絡だ。何々…』

 

 

ファクターはスマホを開き、そして固まった。

 

 

『……!』

 

 

「どうした?」

 

 

『ヴェルトさん、姫子さん。緊急事態です…星たちが冤罪をかけられて指名手配されています!』

 

 

「何だと!?」

 

 

「何ですって!?」

 

 

ヴェルトと姫子がファクターのスマホ画面を覗くと、メッセージ欄にはこう書かれていた。

 

~~

 

《助けて!何もしてないのにベロブルグを陥れようとした罪とかで今シルバーメインに追われている!》

 

~~

 

『今すぐ助けに行かないと!』

 

 

「駄目よ!あなたも行くと余計に彼らの立場が危なくなるわ!」

 

 

(忘れてた。今の俺の姿はヴォイドレンジャーだった。)

 

 

『……そうですね。』

 

 

(展開が分かっていたとはいえ、やっぱり歯がゆいな……!)

 

 

「それにむやみに連絡したら通知音でバレてしまう可能性がある。ここは彼らを信じて、今は助け出す方法を考えよう。」

 

 

『…分かりました。』

 

 

(待っていてくれ!みんな!)

 

 

~~~~

 

~星 side~

 

 

「うーん…ダメだ繋がらない。」

 

 

「寒波のせいで電波が繋がらないのか?」

 

 

「いや、既読ってついているのに返事してくれないの。」

 

 

「それは俺たちのスマホの通知音でシルバーメインがバレる可能性のことを考慮してくれたのだろう。今頃、ファクターはヴェルトさんと姫子さんに見せているはずだ。シルバーメインに追いつかれないように道に沿って進んで、安全を確保してから次の計画を練るとしよう。」

 

 

「でも、やっぱり腹立つよ!何でウチらは何も悪いことをしていないのに追われなきゃいけないの!?」

 

 

「……そうだな。」

 

 

「なぁ…そもそも俺たちは何で追われているんだ?」

 

 

「え?忘れたの、穹!ウチらは何もしてないのに反逆をしようとしたとか、そうあの…ブ…ブロッコリーが言ってたんだよ!」

 

 

「……ブローニャだ。名前を覚えておけ。」

 

 

「…だって、あの人私たちのこと何も知らないのに疑ってくるじゃん!」

 

 

私たちがなぜ、逃亡することになったのかそれは30分前の出来事に遡る……

 

 

~30分前 ゲーテホテルの個室の前~

 

 

「ねぇ、聞こえた?」

 

 

「外にシルバーメインが集まっている、好意的な感じはしないな。」

 

 

「ウチらの迎えにしては、空気が重すぎじゃない?」

 

 

「彼らは仕事中なんだし、楽しいわけがないでしょ?」

 

 

「それは、そうだけど……」

 

 

「もしかしたら、俺たちを迎えに来たんじゃないかもな。」

 

 

「え?じゃあ、何のために?」

 

 

「とりあえず会いに行ってみよう。ここで考えていても時間の無駄だ。」

 

 

その後、私たちはシルバーメインにブローニャ様に会いに行けと命令され、おとなしく従うと……

 

 

「私はブローニャ・ランド。シルバーメインのリーダー代行だ。真に高貴な琥珀の王(クリフォト)の名のもと、偉大なる守護者カカリア・ランドの命により、反逆を目論む罪人を逮捕する。」

 

灰色の目と長い髪の先端にドリルのように巻かれていて、両耳には6㎝くらいの卵のような形のイヤリングを付けた女の子……ブローニャが私たちにそう宣告した。

 

 

……いや、何で?

 

 

「大守護者代理として、あなたたちの行動と発言の権利を一時的に剥奪する。裁判団があなたたちを裁く時、弁明の機会が与えられる。__以上。無駄な抵抗は諦めて、ついてきなさい。」

 

 

「ま、待ってよ!昨日の話とは違うじゃん、今日の面接で重要な話をするって……」

 

 

「…これは間違いなく、計画的な裏切りだ。」

 

 

「また囚人になるの…3つも星を渡ってると、似たようなことが起きるんだね。」

 

 

「それはお前がいつも急に熱くなって、計画もなしに行動するからだろう。」

 

 

「ウチも成長したよ!今だって計画を考えてんの…計画…けい…そうだ!

 

 

なのかが私たちにシルバーメインにバレないように小声で伝えた。

 

 

3人とも、あそこの路地を見て!

 

 

あそこは裂界の侵蝕によって封鎖されている__なるほど、確かに実現可能な計画だな。穹、星、三月、逃げる準備だ。

 

 

へっ、本当にいいの?適当に言っただけなんだけど…

 

 

今がチャンス!

 

 

なかなか行動力があるな!

 

 

私たちが同意すると、丹恒が呪文を唱えだした。

 

 

挙一明三(こいちみょうさん)__

 

 

は?

 

 

しりとりなの?

 

 

穹と私が尋ねるとなのが私たちを制した。

 

 

しっ!列車組の合図だよ、1まで数えたらウチと一緒に走ってね!

 

 

君命無二(くんめいむに)__

 

 

「おい、何をぶつぶつ言っている、大人しくついてこい!」

 

 

後ろにいたシルバーメインが私たちの肩を掴もうと近づいたその時!

 

 

「__一意専心(いちいせんしん)

 

 

そう言った瞬間、丹恒が私に目線が向いたため意図が分かった私は後ろのシルバーメインに攻撃した。

 

 

「ウェッ!」

 

 

私が降ったバットで顎に当たったシルバーメインはそのまま気絶し、周囲のシルバーメインを下敷きにした。*2

 

その後、丹恒は槍を出現し、槍の柄で丹恒の周りにいたシルバーメインたちの足を引っかけて、転ばせた。

 

 

「うわぁ!」

 

 

「ぎゃあ!」

 

 

そして、私たちはひるんだシルバーメインから逃げて、一気に路地裏の裂界に続く空間の裂け目の中へ駆け抜けた。

 

 

~~~~

 

 

「そして、俺たちはこの裂界にたどり着き、シルバーメインから逃げているところだ。」

 

 

「完全に理解した。」

 

 

「ホントに?大丈夫なの?」

 

 

「ああ。要は捕まらないようにシルバーメインから逃げて、証拠を集めて、カカリアが真の黒幕で俺たちは無実だとみんなに知らせればいいんだろ?」

 

 

「…アンタ賢いじゃん。」

 

 

「…今はとにかくここから離れるぞ。行くぞ。」

 

 

「「「了解。」」」

 

 

そして私たちは裂界の奥へ駆けて行った。

 

 

 

 

~~~~

 

~no side~

 

 

列車組は走っていた。後から続くシルバーメインに見つからないように。そして、次の裂界に続く空間の裂け目を見つけたため入ろうとしたその時!

 

 

「ッ!気をつけろ!」

 

 

丹恒がそう言った瞬間、列車組の足元に銃弾が撃ち込まれた。

穹たちが銃弾が飛んできた方向を見ると、銃を持ったシルバーメインが複数人いて、列車組に向けて構えていた。そして、空間の裂け目の前に斧を構えたシルバーメインがぞろぞろと出てきて待ち構えた。

そう、シルバーメインは列車組を待ち伏せにしていたのだ。

 

 

「はぁ…本当に追ってきた…それどころか待ち伏せまで…」

 

 

「…甘く見られたものだ。」

 

 

声がした方に列車組が振り返るとそこには数人のシルバーメインを引き連れたブローニャが背後の道を塞いでいた。

 

 

「裂界に侵蝕されていても、ここはベロブルグの一部、私たちの郷土。シルバーメインは誰よりもここに詳しいの。鬼ごっこは終わり、武器をおろして私についてきなさい。」

 

 

ブローニャの身勝手な言い分にとうとうキレたなのかが反論した。

 

 

「しつこい…ウチらが何の罪を犯したっての?こんな所まで追われる筋合いないって!」

 

 

「私が受けた命令はあなたたちを逮捕すること。詳しい罪状と判決は裁判員たちから説明があるはずよ。」

 

 

「昨日俺たちに会ったこと、覚えてるか?あの時は貴賓としてカカリア殿に招待された身だった。それが一夜にしてこれほどの変化だ、俺たちも納得できない。」

 

 

丹恒も反論すると、ブローニャが言った。

 

 

「…昨晩、守護者様はあなたたちを調査した。そして私を呼び出し、あなたたちが我々を欺いたのだと説明した。あなたたちの身分も目的も全てが偽りで、真の狙いはベロブルグにおける建創者の管理体制を破壊することだ、と。」

 

 

「異議あり!仮に俺たちがそんなことをしたとして、俺たちに何のメリットがあるんだ!」

 

 

「そうだそうだ!私たちは宇宙を旅してるから、権力なんて興味ないよ!」

 

 

穹と星が反論するが、

 

 

「それはあなたたちが決めることではない。仮にあなたたちの言っていることが本当だとしても誰かの差し金としてのせられている可能性がある。とにかく、私についてきてもらう。守護者様に弁明をしたかったら裁判で言いなさい。」

 

 

「はあ、陰日向のあるおばさん!」

 

 

なのかがカカリアを侮辱すると、ブローニャの顔が険しくなった。

 

 

「大守護者様への侮辱はあなたたちの罪を重くするだけ、早く武器をおろして降伏しなさい!」

 

 

「言っても無駄だ、三月。これだけは覚えておけ__俺たちは絶対に捕まるわけにはいかない。」

 

 

「逃げ道がないなら、列車組(星穹列車)の凄さを見せつけてやる!」

 

 

丹恒となのかがそう言うと、穹と星も言った。

 

 

「ああ!俺たちが無実だってことを証明してやる!」

 

 

「言っても分からない人にはお仕置きだよ!」

 

 

「はぁ…素直に罪を認めればいいものを…シルバーメインに告ぐ!彼らを拘束せよ!」

 

 

「「「「「「はっ!」」」」」」

 

 

そして、シルバーメインVS列車組の戦いが始まった。

 

 

 

~~~~

 

 

結論から言うと、シルバーメインはブローニャ以外は戦闘不能となり、列車組は誰一人も怪我することなく対峙することができた。

 

 

「あの子…なかなかやるね。ねえ、丹恒、アンタの「とっておき」でも使ったら!」

 

 

「…その役はお前に譲る。」

 

 

「ちぇっ、つまんないの。」

 

 

「降伏しなさい、侵入者!公正な判決をあなたたちに約束するから。」

 

 

「その言葉が一番信用できない!」

 

 

「私たちのことを冤罪しているのに公正な判決?自分が正しいと盲信している自覚がないから信用できないの!」

 

 

「……!いい加減に!」

 

 

一触即発な状況に突如、この場には似合わない男の声が聞こえた。

 

 

「あのう、この張り詰めた空気を破るつもりはなかったんですけど~」

 

 

すると、突如ブローニャと列車組の間に手のひらサイズのハートマークが書かれた球形の爆弾が3つ投げ込まれた。

 

 

「「「「「な!」」」」」

 

 

その爆弾が爆発すると煙幕が発生し、5人を覆った。

 

 

「なに…者…ッ」

 

 

「息が…苦しい…ゴホッ…」

 

 

やがてだんだん倒れていくブローニャと仲間たちを見て、穹と星は徐々に気を失うなか……

青髪の男__サンポが言った。

 

 

「このサンポ、助けてくれた友を見捨てるなんてできません。義理はちゃんと通すのがこのサンポなんです。」

 

 

その言葉を聞いた瞬間、穹と星も気を失った。

*1
特に星と穹

*2
星「安心して、峰打ちよ。」




【「存護」・クリフォト】

「哲学者は星に目を向け、文明の究極の目的を発見する――『壁を築け』荘厳な声が脳裏に響く。『壁を築け』」——エイドリアン・スペンサー-スミス 『星空に関する寓話集』

天彗星ウォール、亜空の晶壁、グレートアトラクターの基盤を築き上げた者、その崇拝者より「琥珀の王」と呼ばれる。古の「黄昏戦争」の生存者。この星神は強大な敵が迫っていることを知っている。そのため、長い時をかけて防壁を鍛えて封印し、生ける世界を隔離して守ろうとしている。

「存護」の運命を司る、最古の星神の一人。


……なお、作者はクリフォトのことをシュークリームに見えるので心の中でシュークリーム神と呼んでいます。
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